全体として、原音を尊重するという原則に立ったうえで、言語ごとに一定の方式を定めた。おおむねこれに拠(よ)ったが、日本においてすでに慣用となっているものは、それに従った場合もある。また[v]音は、日本語化している一般用語を除いて「ヴ」と音写した。
á アウ
例: Árnason アウトナソン
é イェ
例: Pétursson ピェトルソン
æ ア、アイ
例: Sæmundr サイムンドル
ö ォ
例: Hjörleifsson ヒョルレイフスソン
ó オウ
例: Fagraskógi ファグラスコウイ
ð ザ行
例: Indriði インドリジ
Guð… グヴュズ
…
例: Guðmundur グヴュズムンドル
Þ[θ] ス
例: Þorgilsson ソルギルソン
e エ、ただしgiの前ではエイ
例: Egill エイイットル
au エイ
例: Gunnlaugr グンレイグル
rn トン
例: Árnason アウトナソン
gss、lss、mss、nss、rss、tss、ndss
それぞれgs、ls、ms、ns、rs、ts、nsと同じ。
例: Benediktsson ベネディクトソン
rl、ll ットル
例: Sturluson スツットルソン
ただし、lldは、ットルとしない。
例: Halldór ハルドゥル
g ガ行
例: Gunnar グンナル
[j]母音と後続のiの間。
例: Egill エイイットル
[gj] 母音e、i、í、y、ý、æ、ei、ey と半母音jの前。
例: Gestur ギェストゥル
f フ、ヴ
例: Ólafur オウラヴル
hv フヴ
例: Hvítadal フヴィータダル
*中世のサガや『エッダ』に関する発音は、再建された中世の発音に従ったので、上記の例とは一致しない場合もある。