1. 赤本
日本大百科全書
江戸中期の草双紙くさぞうしの一種。幼童向けの絵本で、表紙が丹色にいろ(赤)のためこの名がある。寛文かんぶん末年(1670ころ)より、江戸で正月に出版され、享保き
2. 赤本
世界大百科事典
説明風に添える。この通常型の半分大のものに赤小本があり寛文(1611-73)ころの発生,通常型赤本は宝永(1704-11)ころに出,享保(1716-36)ころ行
3. あか‐ほん【赤本】
日本国語大辞典
さすこともある。赤表紙。*雑俳・童の的〔1754~75〕一「赤本も足しに成もの鳴子引」*洒落本・禁現大福帳〔1755〕三「懐紙摺もの赤本(アカボン)の類其外児ら
4. あかほん【赤本】
国史大辞典
縦一二・九センチ、横一〇・二五センチ。縹色表紙)は内容は赤本、表紙は出版の時から縹(はなだ)色、赤本としては異形態で、類がほとんどない。赤本の研究には、未開拓の
5. 赤本(あかほん)
古事類苑
文學部 洋巻 第2巻 944ページ
6. 【赤本】あかほん
新選漢和辞典Web版
《国》 ①江戸時代の草双紙(くさぞうし)の一つ。こども向けの物語本。 ②低級な本。
7. 赤本
古事類苑
文學部 洋巻 第3巻 358ページ
8. あかほん‐や【赤本屋】
日本国語大辞典
〔名〕赤本(3)を出版、または販売する書店、また、その人。〔秘密辞典{1920}〕*ブウランジェ将軍の悲劇〔1935~36〕〈大仏次郎〉シュネブレ事件・五「ポオ
9. 赤本智恵鑑(著作ID:80308)
新日本古典籍データベース
あかほんちえかがみ 飯袋子(はんたいし) 滑稽本 明和七自序、安永四刊
10. 赤本昔物語(著作ID:597831)
新日本古典籍データベース
あかほんむかしものがたり 烏亭焉馬一世(うていえんば1せい) 作 歌川豊国三世(うたがわとよくに3せい) 画 合巻 文政五
11. 赤本寄本(著作ID:597842)
新日本古典籍データベース
あかほんよせほん 近藤清春(こんどうきよはる) 作 近藤清春(こんどうきよはる) 画 赤本
12. 戯作花赤本世界(著作ID:930949)
新日本古典籍データベース
けさくのはなあかほんせかい 赤本世界 戯作花赤本世界 式亭小三馬(しきていこさんば) 作 歌川豊国三世(うたがわとよくに3せい) 画 合巻 弘化三刊
13. 百物語(著作ID:4369017)
新日本古典籍データベース
ひゃくものがたり 赤本百物語
14. みやのしゅくあかほんじんあと【宮宿赤本陣跡】愛知県:名古屋市/熱田区/宮宿/神戸町
日本歴史地名大系
[現]熱田区神戸町 熱田奉行役所の北に位置した。宮宿の正本陣。天保(一八三〇―四四)の書上に一七八坪、建坪一二一坪とある。白本陣(東本陣)に対して西本陣ともいい
15. 鶯墳梅赤本(著作ID:102034)
新日本古典籍データベース
うぐいすづかうめのあかほん 松亭金水(しょうていきんすい) 作 歌川国貞二世(うたがわくにさだ2せい) 歌川芳玉(うたがわよしたま) 画 合巻 初・二編嘉永三、
16. 名聞面赤本(著作ID:1505233)
新日本古典籍データベース
なをきけばつらもあかほん 仮名垣魯文(かながきろぶん) 作 渓斎英泉(けいさいえいせん) 画 狂歌 嘉永二刊
17. 先開梅赤本(著作ID:498317)
新日本古典籍データベース
まずひらくうめのあかほん 山東京伝(さんとうきょうでん) 黄表紙 寛政五刊
18. 昔噺赤本事始(著作ID:579157)
新日本古典籍データベース
むかしはなしあかほんじし 曲亭馬琴(きょくていばきん) 作 歌川豊国三世(うたがわとよくに3せい) 画 合巻 文政八刊
19. 童蒙話赤本事始(著作ID:1030871)
新日本古典籍データベース
わらべはなしあかほんじし 曲亭馬琴(きょくていばきん) 作 歌川豊国三世(うたがわとよくに3せい) 画 合巻 文政七刊
20. 呑込多霊宝縁起(著作ID:405185)
新日本古典籍データベース
のみこんだれいほうえんぎ 十五丁者之赤本尊/工夫編出如来略縁起 山東京伝(さんとうきょうでん) 作 歌川豊国一世(うたがわとよくに1せい) 画 黄表紙 享和二刊
21. 青表紙(あおびょうし)を叩(たた)いた者(もの)には適(かな)わぬ
故事俗信ことわざ大辞典
聖賢の書を読み、ちゃんとした学問のある者にはかなわない。「青表紙」は、黄表紙・赤本に対して、四書五経などの経書をいう。
22. あお‐ほん[あを‥]【青本】
日本国語大辞典
〔名〕(「あおぼん」とも)近世に行なわれた草双紙の名。赤本と黄表紙との中間にあたり、黒本にやや遅れて、延享頃から安永頃にかけて流行した。萠葱(もえぎ)色の表紙で
23. あおほん【青本】
国史大辞典
江戸草紙(広義の草双紙)中の一種。赤本は丹表紙で大衆を掴んだが、年月を経て大衆の読書力や趣味の成長に伴い、本の形態はそのままで、表紙のみ草色に変じ、内容を高め
24. 青物知広合戦(著作ID:4128841)
新日本古典籍データベース
あおものちひろのかっせん 赤本 天保三
25. あか‐こほん【赤小本】
日本国語大辞典
行なわれた初期の赤本の称。半紙半截(はんせつ)の小型本であったところからいう。のち、享保(一七一六~三六)頃から大型化し、大半紙半截の中本形式となり、五丁で一冊
26. あか‐びょうし[‥ベウシ]【赤表紙】
日本国語大辞典
之を立つ〉烏装櫛比(〈注〉くろひょうし)、表題皆の金字を鏤ばめ晃々眼を射る」(2)「あかほん(赤本)(1)」に同じ。*洒落本・無量談〔1771〕序「よしや桃太郎
27. あかびょうし の 小双紙(こぞうし)
日本国語大辞典
「あかほん(赤本)(1)」に同じ。*俳諧・鶉衣〔1727~79〕前・中・三一・妖物論「ただ赤表紙の小双紙に、はづかしき姿はとどめられける」
28. 秋山記行・夜職草 192ページ
東洋文庫
三)ほぐ上にて角茶斤茶の包紙、嘉穿白の反直人形象、嘉しξく隻手翼打手て、ゑなりみかけごししゃう赤本の絶形を覧て寓し、文庫の替箱に何程となく、たまたま師坊の遠目に
29. あにい【兄】
日本国語大辞典
東京地方で用いる。*洒落本・禁現大福帳〔1755〕序「山手の惣領(アニイ)が、惣勘定といふ高慢らしい赤本を貸て行しゆへ」*滑稽本・浮世風呂〔1809~13〕前・
30. いせ道中(著作ID:92320)
新日本古典籍データベース
いせどうちゅう 赤本
31. イラストレーション
世界大百科事典
江戸時代の草双紙にたどることができよう。江戸中期から後期にかけて大衆文学の主流をしめた草双紙(赤本,黒本,青本,黄表紙,合巻の総称)は,半紙半裁二つ折りの各ペー
32. 浮世めいたい記(著作ID:663547)
新日本古典籍データベース
うきよめいだいき 赤本
33. 浦島太郎画像
日本大百科全書
与えられて伝説の悲劇性を本地物の祝言性に変更する。謡曲『浦島』も同じ傾向であるが、さらに近世に入ると赤本などにも収められ子供向きに脚色され、錦絵にしきえなどにも
34. 浦島太郎
世界大百科事典
とるようになる。また,浦島に“太郎”の名が付与され,竜宮城の名称が現れるのもこのころである。江戸時代の赤本類ではさらに童話化が進み,太郎は亀の背に乗って地上と竜
35. うらしまたろう【浦島太郎】
日本架空伝承人名事典
とるようになる。また、浦島に“太郎”の名が付与され、竜宮城の名称が現れるのもこのころである。江戸時代の赤本類ではさらに童話化が進み、太郎は亀の背に乗って地上と竜
36. 鱗形屋
世界大百科事典
。浄瑠璃本屋として知られ,多くの古浄瑠璃を出版した。また,《花咲爺》《桃太郎》《舌切雀》などの赤本や仮名草子,吉原細見を出版。菱川師宣の《高屛風くだ物語》もここ
37. うろこがたや【鱗形屋】
国史大辞典
大伝馬町三丁目に店を構え、鶴鱗堂と号し、初代三左衛門、以後孫兵衛と称した。万治ごろより浄瑠璃本を刊行、のち赤本・黒本・青本・黄表紙・咄本などをも出版。黄表紙最初
38. えぞうし【絵双紙】
国史大辞典
江戸時代に大衆向きに刊行された絵を主体にした出版物で、多くは仮名書きの文章が添えられている。広義の絵双紙は、赤本・黒本・青本・黄表紙・合巻などの草双紙や絵入浄瑠
39. え‐ぞうし[ヱザウシ]【絵草紙・絵双紙】
日本国語大辞典
上んと思ふ折から」(2)江戸時代、女性や子供のためにさし絵を多く入れた通俗的な読み物。とくに、赤本、黒本、青本、黄表紙、合巻などの草双紙の一般的な呼び名。*随筆
40. 江戸小咄集 2 407ページ
東洋文庫
丸作画堀出金成葭州先生霊松竜鱗庵撰美満寿連春潮画墨洲山人、鍋二丸峨眉丸面とぼけ先生並木久兵衛嫡赤本狂歌傭鶴の毛衣意戯常談塩梅よし新製欣々雑話臆の掛金福ぼたん
41. 江戸時代(年表)
日本大百科全書
0)6月 林家『続本朝通鑑』1672(寛文12)熊沢蕃山『集義和書』1673(延宝1)このころ赤本(草双紙の一)出る。談林俳諧流行1674(延宝2)関孝和『発微
42. 江戸繁昌記 2 243ページ
東洋文庫
中心に興隆した(天)小照似顔。肖像(三む草紙本草双紙。江戸時代の通俗な挿絵入りの読物。表紙によって、赤本・黒本・黄表紙・合巻などを言うが、ここでは合巻をさす(四
43. えどぶんがく【江戸文学】
国史大辞典
うる。が、その反面、作品によっては、かなり観念的道義性の強いものも認められる。江戸では早くから赤本・青本などの絵双紙類が行われていたが、やがて黄表紙となってはじ
44. 絵本画像
日本大百科全書
17世紀と18世紀の境の40年間が赤本の草創発展の時期であり、とくに享保きょうほう時代(1716~1736)が黄金時代といわれる。時代の影響で、有能な絵本作家が
45. 絵本
世界大百科事典
そのころから江戸では出版が盛んになり,やがて赤表紙をつけた子ども相手の5~6枚の中本や小本が現れた。それは赤本と呼ばれて1678年(延宝6)のころから18世紀半
46. え‐ほん[ヱ‥]【絵本】
日本国語大辞典
に近い子ども向けの小型絵本も出版されたが、一八世紀中葉以後、赤本・青本・黒本などと称されるものが流行した。(3)特に江戸では、赤本と称される丹表紙の中本が大量に
47. ゑんまきぶつなりやきがうかぬ(著作ID:114363)
新日本古典籍データベース
えんまきぶつなりゃきがうかぬ 近藤清春(こんどうきよはる) 画 赤本
48. 大話
日本大百科全書
空想の連鎖譚たんで、その内容にはさまざまな変化がある。江戸時代から人気のある笑話であり、江戸前期の赤本『ただとる山のほととぎす』や、黄表紙の『虚言うそ八百万八伝
49. おくむら-としのぶ【奥村利信】
日本人名大辞典
51)のころの人。奥村政信の門弟といわれ,漆絵(うるしえ)の作品がおおく,美人画を得意とした。赤本,黒本,青本等に挿絵をかく。寛延のころには「作奴化物退治」3巻
50. おくりの判官(著作ID:4380650)
新日本古典籍データベース
おぐりのはんがん 赤本 享保九刊