1. 一寸法師画像
日本大百科全書
るところに特色がある。一寸法師は、小さい人を意味する中世的な呼称で、ほかに、一寸太郎、五分次郎、豆蔵などの名もある。古くから、『御伽草子おとぎぞうし』のなかの『
2. 一寸法師
世界大百科事典
御伽草子に収められていた物語が〈一寸法師〉と名づけられていたため,この種の昔話を〈一寸法師〉と呼ぶことが広く定着しているが,民間伝承の段階では,主人公を一寸法師
3. いっすん‐ぼうし[‥ボフシ]【一寸法師】
日本国語大辞典
は竹の一すんほうし哉〈徳元〉」*鳥影〔1908〕〈石川啄木〉七・二「誰がまた、那麼(あんな)一寸法師さんを一人前の人待遇(ひとあつかひ)にするもんですか」(2)
4. 一寸法師[図版]画像
国史大辞典
一寸法師 (c)Yoshikawa kobunkan Inc.
5. いっすんぼうし【一寸法師】画像
国史大辞典
昔話の型の一つで、お伽草子などにも取りあげられている。お伽草子によると、一寸法師は住吉の申し子として生まれ、身のたけが一寸しかなかった。それが謀をめぐらして宰
6. 一寸法師(いっすんぼうし)
古事類苑
人部 洋巻 第1巻 55ページ
7. いっすんぼうし【一寸法師】
日本人名大辞典
昔話の主人公。室町時代の「御伽草子(おとぎぞうし)」では,翁(おきな)と嫗(おうな)が住吉明神に願かけしてさずかった身の丈1寸(約3cm)の男子。縫い針を刀とし
8. いっすんぼうし【一寸法師】
日本架空伝承人名事典
御伽草子に収められていた物語が「一寸法師」と名づけられていたため、この種の昔話を「一寸法師」と呼ぶことが広く定着しているが、民間伝承の段階では、主人公を一寸法師
9. いっすん‐ぼし【一寸法師】
日本国語大辞典
所で、一寸法師(ボシ)や鶏娘(とりむすめ)、片輪者を買ひ込んで、鎌倉へ売る見世物師」*わかれ道〔1896〕〈樋口一葉〉中「人よりは一寸法師(イッスンボシ)一寸法
10. 一寸法師(著作ID:96242)
新日本古典籍データベース
いっすんぼうし 室町物語
11. いすぼし【一寸法師】[方言]
日本方言大辞典
虫あめんぼ(飴坊)。 長野県南安曇郡469信州方言風物誌(福沢武一)1956~58
12. 侏儒(しゅじゅ)
古事類苑
人部 洋巻 第1巻 55ページ
13. 一寸法師(『御伽草子』)[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
椀わんの舟、箸はしの櫂かいで京に上る場面を描いたもの。『御伽草子おとぎぞうし』 第19冊所収国立国会図書館所蔵
14. いっすんぼうし の 背(せ)比(くら)べ
日本国語大辞典
どんぐりの背比べ。*滑稽本・風来六々部集〔1800〕飛花落葉「誠に海老雑魚(ざこ)の魚まじり、一寸法師の背くらべ、さりとては厚かましい」
15. 一寸法師(いっすんぼうし)の背比(せくら)べ
故事俗信ことわざ大辞典
世話類聚(17C後か)「侏儒矮伉」滑稽本・風来六々部集(1800)飛花落葉「誠に海老雑魚(ざこ)の魚まじり、一寸法師の背くらべ、さりとては厚かましい」〔諺語大辞
16. 焙烙(ほうろく)を頭(あたま)に被(かぶ)ると一寸法師(いっすんぼうし)になる〈俗信・俗説〉
故事俗信ことわざ大辞典
〔大和奈良の俗諺〕
17. あくと‐たろう[‥タラウ]【踵太郎】
日本国語大辞典
一寸法師系の昔話。山姥(やまうば)が身籠った女を頭から食べてしまうが、その食い残した踵(かかと)から男の子が生まれ、成長して山姥を殺す話。
18. アンコール踏査行 61ページ
東洋文庫
その他二〇の優雅な題材が見られる。破風には、さらに重要な構図がある。ぎょっとするような顔をした大槌を持った一寸法師の悪魔たち、犀に乗っている聖者たち、奇怪の動物
19. アンコール踏査行 79ページ
東洋文庫
とっていて略奪匪賊の襲撃に備えている。 まえもって旅行者が来ることを知らされていた知事は、家族を伴い、一寸法師や奇形児の幇間を先頭に立てて出迎えにやって来た。彼
20. アンコール踏査行 226ページ
東洋文庫
思わせるゆがんだ姿勢の人物。 二七図-一四三図。パラモソ僧。 小人が支えている台座に坐っている仏陀がある。この一寸法師は、クメール族におけると同じく悪霊を象徴し
21. いかに も
日本国語大辞典
にも山の中に只ひとりゐたるに、人のけはひのしければ、すこし生き出づるここちして」*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「極楽浄土のいぬゐの、いかにも暗き所へ、やうやう逃
22. いっ‐きょう【逸興】
日本国語大辞典
」*海道記〔1223頃〕序「此道は若四道の間逸興の勝たるか将又孤身か斗藪の今の旅始なればか」*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「不思議に思ひて見れば、いっきゃうなる
23. いっすん【一寸】[頭見出し]
故事俗信ことわざ大辞典
いっすん)の虫(むし)にも五分(ごぶ)の魂(たましい)・一寸(いっすん)百石(ひゃっこく)・一寸法師(いっすんぼうし)の背比(せくら)べ・一寸(いっすん)三所(
24. いっすん‐ぼう[‥バウ]【一寸坊】
日本国語大辞典
〔名〕「いっすんぼうし(一寸法師)」に同じ。*雑俳・媒口〔1703〕「とりつひて・壱寸坊がのぞく窓」*青年〔1910~11〕〈森鴎外〉一〇「尖った帽子を被った一
25. いんが‐もの[イングヮ‥]【因果者】
日本国語大辞典
*歌舞伎・小袖曾我薊色縫(十六夜清心)〔1859〕大詰「向ふよりちょこ平、おちょぼ、因果者の一寸法師の夫婦」イン
26. うち‐いだ・す【打出】
日本国語大辞典
一日一夜ぞもてなしける」(6)(「うち」は「打つ」意)打つような動作をして物を出す。*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「まづ打出の小槌を濫妨し〈略〉まづまづ飯をうち
27. うちで の 小槌(こづち)
日本国語大辞典
是はまことの鬼とおぼゆる。手にもてる物は、きこゆるうちでのこづちなるべし」*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「一寸法師は是をみて、まづうちでのこづちを濫妨(らんばう
28. 打ち出の小槌
日本大百科全書
爺を取り殺してしまう。独立した昔話としてよりは、他の昔話の一部として伝わっていることが多い。「一寸法師」では、打ち出の小槌が重要な役割を演じている。打ち出の小槌
29. うちでのこづち【打出小
】
国史大辞典
御伽草子の『一寸法師』などには、鬼が打出小槌をもっていたという。同じ時代の『梅津長者物語』や『かくれざと』などには、大黒天が同じ宝をもってあらわれてくる。昔話の
30. うち‐まき【打撒】画像
日本国語大辞典
へまいる」*女房躾書〔室町末〕「こめをはおめしとも又、かちたる米はうちまきと云」*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「姫君の、わらはがこの程取り集めて置き候うちまきを
31. うりこひめ【瓜子姫】
国史大辞典
たづけられるであろう。なお、川上から瓜が流れてきて、それから姫が生まれたというのは、桃太郎や一寸法師などと同じように、やはり神の子の誕生を示すものであったと思わ
32. 海老雑魚(えびざこ)の魚交(ととま)じり
故事俗信ことわざ大辞典
滑稽本・風来六部集(1800)飛花落葉「弐文四文のはした芝居、誠に海老雑魚(エビザコ)の魚(トト)まじり、一寸法師の背くらべ、さりとてはあつかましい」
33. おお‐じ[おほぢ]【祖父・翁】画像
日本国語大辞典
老翁。じじい。江戸時代の村落にあっては六〇歳以上の老人をいい、夫役を免除された。*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「中ごろのことなるに、津の国難波の里に、おほぢとう
34. おし‐はから・う[‥はからふ]【押計】
日本国語大辞典
話をする。または、必要な物を用意することに注意を払う」(2)推量する。推測する。*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「御心のうち、をしはからひてこそ候へ」文明・日葡
35. おじ‐おのの・く[おぢをののく]【怖戦・怖慄】
日本国語大辞典
盛繁昌の事「上下恐(ヲチ)をののきて、道を過る馬車もよぎてぞ通りける」*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「一寸法師は鬼に呑まれては、目より出でてとび歩(あり)きけれ
36. 御伽草子
世界大百科事典
草紙》《敦盛》《二十四孝》《梵天国》《のせ猿さうし》《猫のさうし》《浜出草紙》《和泉式部》《一寸法師》《さいき》《浦嶋太郎》《横笛草紙》《酒呑童子》がそれで,《
37. おとぎぞうし【御伽草子】
国史大辞典
より出版された横本形式の二十三篇の短篇物語草子を指し、その中には『文正草子』や『酒呑童子』『一寸法師』『物臭太郎』などの室町時代の物語が多いので、今日では中世小
38. 鬼(おに)
日本大百科全書
昔話「瘤取爺」の類型。伝説と同じく昔話でも鬼退治はその主人公の偉業礼賛の重要なモチーフで、「桃太郎」「一寸法師」など、だれでも知っている民話のなかに、日本人の代
39. おに‐が‐しま【鬼ケ島】
日本国語大辞典
【一】〔名〕(1)鬼が住んでいたと言い伝えられた想像上の島。一寸法師・桃太郎説話などで、主人公が征伐に行ったという島。(2)(1)の島を実在の島とした島。*保元
40. お‐の‐こ[を‥]【男子・男】
日本国語大辞典
草〔1331頃〕一〇七「すべてをのこをば、女に笑はれぬやうにおほしたつべしとぞ」*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「いつくしきおのこをまうけけり」(3)殿上に奉仕す
41. おもい と なる
日本国語大辞典
物思いの種になる。苦(く)に病む。*御伽草子・一寸法師〔室町末〕「御かたちすぐれ候へば、一寸ぼうしひめぎみをみたてまつりしより、おもひとなり」*浮世草子・日本永
42. おやゆび‐たろう[‥タラウ]【親指太郎】
日本国語大辞典
指先ほどの小さな子供が、さまざまな苦難を克服する昔話。また、その話の主人公の名。一寸法師系の話であるが、主としてヨーロッパとアジアに広く分布し、グリム童話では「
43. おやゆびたろう【親指太郎】
日本人名大辞典
昔話の主人公。子のない老夫婦が神にいのり,願いがかなってさずかった小さい子。豆太郎,ちび太郎,一寸法師,一寸小太郎などの名をもつ。どの話もさまざまな冒険をへて両
44. 親指トム
世界大百科事典
指小僧Daumesdick〉といい,同じく冒険物語だが,最後には無事親もとにもどる。日本の〈一寸法師〉〈五分次郎〉もこれと同系の話と考えられる。魚や鬼の腹の中に
45. オーケストラ 44ページ
文庫クセジュ
蟻の音楽、一寸法師のピッツィカート、影絵の状態での再現部(二四四 ― 三二五)。ティンパニがC音へ移行する有名な箇所(三二五)。この楽器にベートーヴェンがきわ
46. 蛙の王
日本大百科全書
幸せに暮らす。この系統の類話は朝鮮や中国にもある。日本の類話の食物を盗まれたとだます趣向は、「一寸法師」の昔話とも一致しており、「田螺たにし長者」などこれら一連
47. 仮名手本忠臣蔵(浄瑠璃集) 116ページ
日本古典文学全集
感神院の扁額、絵馬堂、削懸の神事、祇園会、桜などで有名。音羽山清水寺。音羽滝、清水の舞台、桜、また一寸法師や物臭太郎などこの観音に参詣して妻と結ばれる説話もあっ
48. 神
日本大百科全書
万物に精霊が宿っていると信じる信念体系は「アニミズム」animismとよばれている。悪魔、天狗てんぐ、一寸法師いっすんぼうし、妖精ようせいなどのように、現実の世
49. 狂言集 364ページ
日本古典文学全集
)。欲しい物は何でも打ち出すことのできるという小槌。『平家物語』巻六「祇園女御」、御伽草子『一寸法師』、天正狂言本『宝買』などに見られるように古来、鬼の持ち物と
50. 金谷上人行状記 ある奇僧の半生 80ページ
東洋文庫
何度となくヘドを吐いて船底にへたばった。そのさま大病人に異ならず、後世伝えて上人お椀舟の御難(一寸法師のお椀の舟にちなむ)というものこれである。 かくて千辛万苦