NHK大河ドラマ「光る君へ」特集
ジャパンナレッジは約1700冊以上の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書」サービスです。
➞ジャパンナレッジについて詳しく見る
  1. トップページ
  2. >
  3. カテゴリ一覧
  4. >
  5. 文学
  6. >
  7. 古典文学
  8. >
  9. 万葉集
  10. >
  11. 額田王

額田王

ジャパンナレッジで閲覧できる『額田王』の改訂新版・世界大百科事典のサンプルページ

額田王
ぬかたのおおきみ

《万葉集》第1期(舒明朝~壬申の乱)の女流歌人。生没年不詳。《日本書紀》天武天皇条に,鏡王の娘で,はじめ大海人皇子(のちの天武天皇)に嫁して十市皇女(とおちのひめみこ)を生んだとあるほかは,伝もつまびらかでない。父の鏡王に関しても不明。出生地についても大和国,近江国の2説あるが,どちらとも決定しがたい。《万葉集》の題詞によれば,額田王はのち天智天皇に召されて近江大津宮に仕えた。娘十市皇女は天智天皇の子大友皇子(弘文天皇)の妃となり,葛野王(かどののおおきみ)を生んだが,壬申の乱(672)によって夫は自尽,のち皇女自身も急逝した。額田王はかかる波乱に満ちた時代を経て,持統初年ごろまで生存していたことが,弓削(ゆげ)皇子と贈答した晩年の詠によってわかる。このころおよそ60歳余か。

歌は《万葉集》に長歌3首,重出歌も含め短歌10首を収めるが,斉明,天智両朝のものが大部分である。斉明朝の西征途次に詠んだ〈熟田津(にきたつ)に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな〉(巻一)や,近江遷都のおりに三輪山によせて詠んだ長歌,反歌などは,天皇御製とする異伝をもち,他の歌人にみられない特殊性を示している。これを天皇の代作歌と考え,彼女の歌に伝統的な巫女性や呪術性をみる説が有力である。近江朝における,春秋の優劣を判断する長歌(巻一)や,蒲生野の遊猟で大海人皇子と交わした〈あかねさす紫野行き標野(しめの)行き野守は見ずや君が袖振る〉(巻一)などになると,宮廷雅宴の花として活躍する才媛ぶりがうかがえる。また〈君待つと我が恋ひをれば我がやどの簾(すだれ)動かし秋の風吹く〉(巻四)の繊細優美な歌には,春秋優劣歌とともに中国詩の影響も指摘されている。このほかに天智天皇没後の公的な挽歌も詠んでいる額田王は,宮廷における代作歌人として,また衆を代弁する専門歌人として,《万葉集》第2期(壬申の乱後~奈良遷都)の柿本人麻呂の先蹤(せんしよう)に立つ歌人ということができる。また,その歌の抒情性と技巧は,女のみやび歌,女歌の流れとして大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)を経て,平安時代の女流文学へ受け継がれていった。
[青木 生子]

[索引語]
十市皇女
上記は、日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書サービス「ジャパンナレッジ」のサンプル記事です。

ジャパンナレッジは、自分だけの専用図書館。
すべての辞書・事典・叢書が一括検索できるので、調査時間が大幅に短縮され、なおかつ充実した検索機能により、紙の辞書ではたどり着けなかった思わぬ発見も。
パソコン・タブレット・スマホからご利用できます。


額田王の関連キーワードで検索すると・・・
検索ヒット数 207
※検索結果は本ページの作成時点のものであり、実際の検索結果とは異なる場合があります
検索コンテンツ
1. 額田王
日本大百科全書
生没年未詳。『万葉集』初期の代表的女流歌人。作品は長歌三、短歌九首。『日本書紀』(天武(てんむ)紀下)に「天皇初メ鏡王ノ女(むすめ)額田姫王ヲ娶(め)シテ、十市 ...
2. 額田王
世界大百科事典
出生地についても大和国,近江国の2説あるが,どちらとも決定しがたい。《万葉集》の題詞によれば,額田王はのち天智天皇に召されて近江大津宮に仕えた。娘十市皇女は天智 ...
3. ぬかた‐の‐おおきみ【額田王】
デジタル大辞泉
飛鳥(あすか)時代の歌人。7世紀末までは在世。鏡王(かがみのおおきみ)の娘。大海人皇子(おおあまのおうじ)(天武天皇)の寵(ちょう)を得て十市皇女(とおちのひめ ...
4. ぬかたのおおきみ【額田王】
国史大辞典
没年とすれば、葛野王の生年は天智天皇八年(六六九)である。十市皇女・額田王がそれぞれ十七、八歳で母となったと仮定すると額田王の生年は舒明天皇七(六三五)、八年ご ...
5. ぬかたのおおきみ【額田王】
日本人名大辞典
?−? 飛鳥(あすか)時代の歌人。鏡王の娘。舒明(じょめい)朝(629-641)のなかばごろに生まれる。大海人(おおあまの)皇子(天武(てんむ)天皇)との間に十 ...
6. ぬかたのおおきみ【額田王】
日本架空伝承人名事典
ったと想像される。額田王が仕えたのは、皇極女帝であった。そして、六四五年(皇極天皇四年=大化一)額田王は大海人皇子と結ばれ、翌年二人の間に十市皇女が生まれる。こ ...
7. ぬかたのおほきみ【額田王】
全文全訳古語辞典
[人名]『万葉集』第一期を代表する女流歌人で、才気に富み、優美で力強い歌を詠んだ。生没年未詳。はじめ大海人皇子(=後ノ天武天皇)に愛されたが、後には天智天皇の妃 ...
8. ぬかだ‐の‐おおきみ[:おほきみ]【額田王】
日本国語大辞典
万葉前期の女流歌人。鏡王の娘。大海人皇子(天武天皇)に嫁して十市皇女を生んだ。天智朝を中心に活動し、枕詞、対句等の技法を駆使し、伝統的な歌謡の様式によりつつ、新 ...
9. Nukata no Ōkimi 【額田王】
Encyclopedia of Japan
ca 630−after 690 Poet. Daughter of Prince Kagami; consort of Emperor Temmu (r 6 ...
10. あお・い[あをい]【青】
日本国語大辞典
秋山の 木の葉を見ては 黄葉(もみち)をば 取りてそしのふ 青(あをき)をば 置きてそ歎く〈額田王〉」*彌勒上生経賛平安初期点〔850頃〕「瑠璃といふは、碧(ア ...
11. あかね‐さ・す【茜─】
日本国語大辞典
*万葉集〔8C後〕一・二〇「茜草指(あかねさす)紫野行き標野(しめの)行き野守は見ずや君が袖振る〈額田王〉」*浄瑠璃・平家女護島〔1719〕四「しほの満干(みち ...
12. 秋
日本大百科全書
みおとこ)に対して紅葉を擬人化した秋山の下氷壮夫(したびおとこ)が登場し、『万葉集』巻1には額田王(ぬかたのおおきみ)の春秋優劣を論じて秋を賞揚する歌が収められ ...
13. あき【秋】
日本国語大辞典
秋にあてているものがみられる。「金野(あきのの)の み草刈り葺き 宿れりし 宇治のみやこの 仮廬し思ほゆ〈額田王〉」〔一・七〕、「金風(あきかぜ)に山吹の瀬の鳴 ...
14. あき の 風(かぜ)
日本国語大辞典
《季・秋》*万葉集〔8C後〕四・四八八「君待つとあが恋ひをればわが屋戸のすだれ動かし秋風(あきのかぜ)吹く〈額田王〉」*謡曲・砧〔1430頃〕「蘇武(そぶ)が旅 ...
15. あき の 野(の)
日本国語大辞典
一・七「金野(あきのの)のみ草刈り葺(ふ)き宿れりし宇治のみやこの仮廬(かりいほ)し思ほゆ〈額田王、左注では皇極天皇〉」*大鏡〔12C前〕五・道長上「萩の織物の ...
16. 飛鳥時代
日本大百科全書
大化後になると斉明(さいめい)、天智(てんじ)、中皇命(なかつすめらみこと)、藤原鎌足(ふじわらのかまたり)、額田王(ぬかだのおおきみ)らの優れた歌人が輩出し、 ...
17. 飛鳥時代
世界大百科事典
音像,法隆寺金堂壁画・高松塚古墳壁画などがあげられる。いっぽう大津皇子の漢詩文,柿本人麻呂・額田王らの和歌など文学の発達も看過できない。総じて飛鳥時代は,政治的 ...
18. い‐かく・る【─隠】
日本国語大辞典
(す)き揆(ば)ぬるもの」*万葉集〔8C後〕一・一七「奈良の山の 山の際(ま)に 伊隠(イかくる)まで〈額田王〉」 ...
19. い‐たた‐・す【─立─】
日本国語大辞典
*万葉集〔8C後〕一・九「莫囂円隣之大相七兄爪謁気吾が背子が射立為(イたたせり)けむ厳橿(いつかし)が本〈額田王〉」 ...
20. いつ‐かし【厳橿】
日本国語大辞典
とめ)」*万葉集〔8C後〕一・九「莫囂円隣之大相七兄爪謁気わが背子がい立たせりけむ五可新(いつカシ)が本〈額田王〉」*左千夫歌集〔1920〕〈伊藤左千夫〉明治三 ...
21. 逸文(風土記) 508ページ
日本古典文学全集
斉明七年(六六一)の行幸。一月六日に難波出航。一月十四日に熟田津到着。三月二十五日娜大津(博多)到着(紀)。額田王の『万葉』八番歌はこの時の詠。この左注には「天 ...
22. い‐つも・る【─積】
日本国語大辞典
・一七「山の際に い隠るまで 道の隈 伊積流(イつもル)までに つばらにも 見つつ行かむを〈額田王〉」 ...
23. nbsp;いのへのおおきみ【井戸王】
日本人名大辞典
天智(てんじ)天皇6年(667)の近江(おうみ)遷都のとき,額田王(ぬかたのおおきみ)に唱和した短歌1首が「万葉集」にある。この歌から,額田王と接触し,宮廷につ ...
24. いよのくに【伊予国】愛媛県
日本歴史地名大系
まししこと五度なり」と記すように、聖徳太子が湯岡の傍らに碑を立てたことや、斉明天皇来浴のとき額田王の「熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな」( ...
25. うごか・す【動】
日本国語大辞典
*万葉集〔8C後〕四・四八八「君待つとわが恋ひ居ればわがやどのすだれ動之(うごかシ)秋の風吹く〈額田王〉」*観智院本三宝絵〔984〕上「雷ち鳴り地を動かす」*白 ...
26. うごか・す【動かす】
全文全訳古語辞典
❶物を動揺させる。ゆるがす。 名歌鑑賞 君待つとわが恋ひをればわが屋戸のすだれ動かし秋の風吹く〈額田王 万葉・4・488〉 あなたのおいでを待って私が恋しく思っ ...
27. 宇治拾遺物語 459ページ
日本古典文学全集
水飲ませよ」と仰せられければ、大きなる釣瓶に 十市皇女(?~六七八)をさす。父は大海人皇子、母は額田王。『扶桑略記』は世間の伝聞として「大友皇子ノ妃、コレ天皇 ...
28. 薄雲(源氏物語) 462ページ
日本古典文学全集
見ては 黄葉をば 取りてそしのふ 青きをば 置きてそ嘆く そこし恨めし 秋山そ我は」(万葉一六額田王)、「春はただ花のひとへに咲くばかり物のあはれは秋ぞまされる ...
29. うた【歌・唄】
日本国語大辞典
古代からの短歌、長歌、旋頭歌(せどうか)、歌謡などや近代の詩をも含める。*万葉集〔8C後〕一・一六・題詞「額田王〓歌判之歌」*書陵部本類聚名義 ...
30. 江戸温泉紀行 299ページ
東洋文庫
『万葉集』巻一に、「天皇の内 大臣藤原朝臣に詔して春山の万花の艶と秋山の千葉の彩とを競はしめたまひし時に、額田王の、 歌を以ちて判れる歌」として、「冬ごもり 春 ...
31. 江戸温泉紀行 305ページ
東洋文庫
一 上品ぶってはいられない 万葉集の巻一には、斉明天皇が和歌山の白浜温泉に行幸したとき、額田王が詠んだという歌がおさめられる。また、保元の乱で敗れた鎮西八郎 ...
32. おうみちょうてい【近江朝廷】
国史大辞典
(中略)宸翰文を垂らし、賢臣頌を献じ、雕章麗筆、唯に百篇のみにあらず」(原漢文)とある。漢詩文のほか、額田王らの歌人もでた。この間、一方では皇位継承の問題から天 ...
33. 近江国
日本大百科全書
には都が大津宮に移され、その翌年、天智(てんじ)天皇に従って大海人皇子(おおあまのおうじ)や額田王(ぬかたのおおきみ)らが蒲生野(がもうの)に遊猟したときの歌が ...
34. 少女(源氏物語) 82ページ
日本古典文学全集
秋は軽々しいと難じた歌。中宮の歌と合せて春秋優劣論となった。春秋優劣論は、『万葉集』(一六)の額田王の歌をはじめとして、伝統的美意識にもとづいている。岩と五葉の ...
35. おりいじんじゃ【下居神社】京都府:宇治市/宇治郷
日本歴史地名大系
月七日条に「山城国正六位上降井神」が従五位下に昇位したことがみえる。社地は「万葉集」巻一に「額田王歌未詳」として「秋の野のみ草刈り葺き宿れりし宇治のみやこの仮廬 ...
36. おんせんぐん【温泉郡】愛媛県:伊予国
日本歴史地名大系
土記」逸文)、舒明・斉明の二帝(「日本書紀」、「伊予国風土記」逸文)、また万葉歌人山部赤人・額田王らが道後温泉に来浴した。天平一九年(七四七)二月勘録の法隆寺伽 ...
37. かがみのおう【鏡王】
日本人名大辞典
?−? 飛鳥(あすか)時代の豪族。額田王(ぬかたのおおきみ)(額田姫王)の父。鏡女王の父とする説もある。 ...
38. かがみ‐の‐おおきみ[:おほきみ]【鏡王女】
日本国語大辞典
万葉歌人。額田王(ぬかだのおおきみ)の姉ともいうが、墓は舒明天皇陵の域内にあり、舒明天皇の皇女とも考えられる。天智天皇に愛され、のち藤原鎌足の妻。天武天皇一一年 ...
39. 鏡王女(かがみのおおきみ)
日本大百科全書
『万葉集』初期の女流歌人。鏡姫王、鏡女王とも記される。系統未詳。本居宣長(もとおりのりなが)以来の額田王(ぬかたのおおきみ)の姉かとする説、その墓の位置から舒明 ...
40. 鏡王女
世界大百科事典
?-683(天武12) 鏡姫王,鏡女王とも書く。鏡王の娘,額田王の姉とも,舒明天皇の皇女,皇孫ともいわれる。天智天皇に寵(ちよう)せられ,のち藤原鎌足の嫡室とな ...
41. かがみ‐の‐おおきみ【鏡王女】
デジタル大辞泉
[?〜683]万葉集の女流歌人。舒明(じょめい)天皇の皇女・皇妹とも、鏡王の娘で額田王(ぬかたのおおきみ)の姉ともいわれる。天智天皇に愛され、のち藤原鎌足(ふじ ...
42. かがみのじょおう【鏡女王】
国史大辞典
。『万葉集』には天智天皇や藤原鎌足との相聞など四首、『歌経標式』に一首を伝える。斎藤茂吉は「額田王の歌よりももつと素直」で「女性の口吻が出てゐる」と評した。 [ ...
43. かがみのじょおう【鏡女王】
日本人名大辞典
飛鳥(あすか)時代の歌人。藤原鎌足(かまたり)の正室。舒明(じょめい)天皇の皇女とも,鏡王の王女で額田王(ぬかたのおおきみ)の姉ともいわれる。「万葉集」に天智天 ...
44. かがみ‐の‐やま【鏡山】
日本国語大辞典
わご大君の かしこきや 御陵仕ふる 山科の 鏡山(かがみのやま)に 夜はも 夜のことごと〈額田王〉」〔二〕「かがみやま(鏡山)〔一〕」に同じ。*古今和歌集〔9 ...
45. かがみやま【鏡山】京都市:山科区/御陵村地図
日本歴史地名大系
山科盆地の北に位置し、「万葉集」巻二の、額田王が天智天皇の山科陵を歌った挽歌に「山科の鏡の山」とある。のちに「山州名跡志」が「鏡山 陵別名」というように、鏡山と ...
46. かくさ‐・う[:ふ]【隠─】
日本国語大辞典
*万葉集〔8C後〕一・一八「三輪山をしかも隠か雲だにも情(こころ)あらなも可苦佐布(カクサフ)べしや〈額田王〉」*万葉集〔8C後〕二〇・四四六五「加久佐波(カク ...
47. かく・す【隠】
日本国語大辞典
・一八「三輪山をしかも隠(かくす)か雲だにも情(こころ)あらなも可苦佐布(カクサフ)べしや〈額田王〉」*西大寺本金光明最勝王経平安初期点〔830頃〕六「自ら形を ...
48. 蜻蛉日記 232ページ
日本古典文学全集
わせて、感情的な脈絡を形造っている。松の苔。さるおがせ。参考「苔生せる松が枝」(万葉・巻二 額田王の歌の詞書)、「君ト新婚ヲ為スハ、菟絲ノ女羅ニ附クナリ」(玉台 ...
49. かな・う[かなふ]【適・叶】
日本国語大辞典
*万葉集〔8C後〕一・八「熟田津(にきたつ)に船乗りせむと月待てば潮も可奈比(カナヒ)ぬ今は漕ぎ出でな〈額田王〉」*東大寺諷誦文平安初期点〔830頃〕「天善き人 ...
50. かな・ふ【適ふ・叶ふ】
全文全訳古語辞典
❷望み通りになる。成就する。 名歌鑑賞 熟田津に舟乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな〈額田王 万葉・1・8〉 熟田津(=愛媛県松山市ノ道後温泉付近)で ...
「額田王」の情報だけではなく、「額田王」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る▶

額田王と同じ万葉集カテゴリの記事
万葉集(国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典・日本古典文学全集)
飛鳥・奈良時代の歌集。二十巻。〔成立〕現在見る形にまとめられたのは何時か不明。制作年代のもっとも新しい歌は天平宝字三年(七五九)正月の大伴家持の作歌だから、最終的編纂はそれ以後になる。最近の伊藤博説によれば、巻一から巻十六まで
柿本人麻呂(改訂新版 世界大百科事典・日本大百科全書)
《万葉集》の歌人。生没年,経歴とも不詳ながら,その主な作品は689-700年(持統3-文武4)の間に作られており,皇子,皇女の死に際しての挽歌や天皇の行幸に供奉しての作が多いところから,歌をもって宮廷に仕えた宮廷詩人であったと考えられる。
額田王(改訂新版・世界大百科事典)
《万葉集》第1期(舒明朝~壬申の乱)の女流歌人。生没年不詳。《日本書紀》天武天皇条に,鏡王の娘で,はじめ大海人皇子(のちの天武天皇)に嫁して十市皇女を生んだとあるほかは,伝もつまびらかでない。父の鏡王に関しても不明。出生地についても大和国,近江国の2説あるが,どちらとも決定しがたい。
万葉仮名(国史大辞典・日本国語大辞典・日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)
日本語を表記するために、漢字の字音や字訓を利用して表音的に用いたもの。用法の上からは仮名の一種であって漢字本来の表意的な使い方とは異なるが、文字の形としては漢字であり、漢字を省画化した片仮名や略草化した平仮名とは異なる。奈良時代以前
大伴家持(日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)
『万葉集』末期の代表歌人、官人。旅人の子。少年時の727年(神亀4)ごろ父に伴われ大宰府で生活し、730年(天平2)帰京。737年ごろ内舎人。745年(天平17)従五位下。翌3月宮内少輔。7月越中守として赴任した。751年(天平勝宝3)少納言となって帰京。
万葉集と同じカテゴリの記事をもっと見る


「額田王」は万葉集に関連のある記事です。
その他の万葉集に関連する記事
ま‐がな 【真仮名・真仮字】(日本国語大辞典)
漢字を、そのままの字形で国語の音を示すために用いたもの。万葉がな。片仮名。*俚言集覧〔1797頃〕「真仮字とは今いふ万葉仮字にて、真字にて書たるをいふなり。片仮字、平仮字に対へて真仮字といふなり。此真仮字といふ名目は後に出来たる名目にて、古へは但仮字といひし也」
上代特殊仮名遣い(日本大百科全書・世界大百科事典・日本国語大辞典)
7、8世紀の日本語文献には、後世にない仮名の使い分けがあり、それは発音の違いに基づくというもの。キケコソトノヒヘミメモヨロおよびその濁音ギゲゴゾドビベの万葉仮名は、それぞれ二つのグループ(橋本進吉の命名により甲類、乙類とよんでいる)に分類でき、グループ間で
大伴家持(日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)
『万葉集』末期の代表歌人、官人。旅人の子。少年時の727年(神亀4)ごろ父に伴われ大宰府で生活し、730年(天平2)帰京。737年ごろ内舎人。745年(天平17)従五位下。翌3月宮内少輔。7月越中守として赴任した。751年(天平勝宝3)少納言となって帰京。
万葉仮名(国史大辞典・日本国語大辞典・日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)
日本語を表記するために、漢字の字音や字訓を利用して表音的に用いたもの。用法の上からは仮名の一種であって漢字本来の表意的な使い方とは異なるが、文字の形としては漢字であり、漢字を省画化した片仮名や略草化した平仮名とは異なる。奈良時代以前
額田王(改訂新版・世界大百科事典)
《万葉集》第1期(舒明朝~壬申の乱)の女流歌人。生没年不詳。《日本書紀》天武天皇条に,鏡王の娘で,はじめ大海人皇子(のちの天武天皇)に嫁して十市皇女を生んだとあるほかは,伝もつまびらかでない。父の鏡王に関しても不明。出生地についても大和国,近江国の2説あるが,どちらとも決定しがたい。
万葉集に関連する記事をもっと見る


ジャパンナレッジは約1700冊以上(総額750万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のインターネット辞書・事典・叢書サイト」です。日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る▶