1. 鳥獣戯画
世界大百科事典
京都市高山寺に伝わる4巻一組の白描絵巻で,人物の戯画も含み《鳥獣人物戯画》ともいわれる。鳥羽僧正筆として名高いが,各巻ごとに内容や画風を異にし,それに従って制作 ...
2. ちょうじゅうぎが[テウジウギグヮ]【鳥獣戯画】
日本国語大辞典
絵巻物。四巻。紙本墨画。鳥羽僧正覚猷筆と伝えるが、第一・二巻は一二世紀後半、三・四巻は一三世紀の作。動物を擬人化して描いた第一巻が特に名高い。絵はのびのびした抑 ...
3. 鳥獣戯画
日本大百科全書
→鳥獣人物戯画 ...
4. ちょうじゅうぎがかん【鳥獣戯画巻】
国史大辞典
⇒鳥獣人物戯画巻(ちょうじゅうじんぶつぎがかん) ...
5. ウサギ
日本大百科全書
ある。河野友美大滝 緑民俗『古事記』にある「因幡(いなば)の白兎(しろうさぎ)」の説話や、『鳥獣戯画』に描かれているおどけたウサギなど、古来ウサギは人間と密接な ...
6. 宇治拾遺物語 112ページ
日本古典文学全集
主(ただし三日で辞任)。長く鳥羽の証金剛院に住んだので鳥羽僧正とも呼ばれ、「鳥羽絵」の祖、「鳥獣戯画」の作者とされる。覚猷の兄。「甥」は誤伝。従五位上、三河守。 ...
7. えほん【絵本】
国史大辞典
時代によって多少意味・内容に差異がある。源流は平安時代絵巻に求められるが「絵本」の語が文献上確かめられるのは『鳥獣戯画巻』丙巻巻末に、『秘蔵々々絵本也 拾四枚也 ...
8. えまき【絵巻】
国史大辞典
当時「作り絵」と呼ばれた画法によるものである。説話画の遺品では『信貴山縁起』『粉河寺縁起』『伴大納言絵巻』『鳥獣戯画巻』などが十二世紀後半の製作で、時間の経過と ...
9. 改訂 京都民俗志 226ページ
東洋文庫
えられる◎ 蛙はよほど人に親しまれる動物と見えて、彫刻絵画等に多く現われている。栂尾高山寺の鳥獣戯画、太秦広隆寺の太子絵伝等の絵巻物類にも見えている。中京区本能 ...
10. 覚猷
世界大百科事典
に巧みであったと伝えられ,後世の滑稽な戯画を指す鳥羽絵の名称の起源ともなっている。古くから《鳥獣戯画》(高山寺)の筆者に擬せられてもいるが確証はない。むしろ転写 ...
11. かくゆう【覚
】
国史大辞典
これに関連して覚猷画と称する、米俵の飛ぶ飛倉を主題にする『信貴山縁起』三巻(朝護孫子寺蔵、国宝)や『鳥獣戯画巻』四巻(高山寺蔵、同)があり、ざれ絵(戯画)・嗚呼 ...
12. かじやま-としお【梶山俊夫】
日本人名大辞典
昭和後期-平成時代の絵本作家。昭和10年7月24日生まれ。洋画から出発し,昭和42年木島始とくんで「鳥獣戯画」を絵本化した「かえるのごほうび」で子どもの本の世界 ...
13. かち‐え[‥ヱ]【勝絵】
日本国語大辞典
〔名〕(1)画題の一つ。勝負を競うさまを描いた絵。平安時代の絵巻「鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)」の中にも見える。(2)春画の異称。男女の秘戯を描いた絵。武士が出 ...
14. 北井一夫
日本大百科全書
写真集を発表していく。 89年からは『月刊社会党』で、身近な小さな生き物たちの姿を追った「新鳥獣戯画」を連載(~95)、94年写真集『おてんき』にまとめられる。 ...
15. キツネ
世界大百科事典
《酉陽雑俎》巻十五などに記述),とくに魏・晋以降多くの伝説を生み,それが日本にも広がった。《鳥獣戯画》には,変化したキツネのさまざまの姿が見られる。色が黄色でそ ...
16. ぎが【戯画】
国史大辞典
摸本しか伝存しないが、放屁合戦と陽物競べを主題にした『勝絵』はまさに戯画の典型である。また高山寺蔵『鳥獣戯画巻』は、そこに諷刺や寓意が介在しているかどうかは別と ...
17. 毬打
日本大百科全書
『万葉集』)を初見とするが、鎌倉時代には男子の代表的な遊戯となり、正月には盛んに行われた。『鳥獣戯画』『洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ)』などで具 ...
18. 高山寺
世界大百科事典
していた仏眼仏母像,明恵の修禅三昧の姿を描いた明恵上人座禅像,鳥羽僧正筆の伝承がある有名な《鳥獣戯画》(以上国宝)をはじめとして,国宝や重要文化財の絵画・彫刻・ ...
19. こうざんじ【高山寺】
国史大辞典
細川晴元の兵によって焼かれた。現存する鎌倉時代の建築は石水院(国宝)のみである。絵画では、『華厳宗祖師絵伝』『鳥獣戯画巻』「明恵上人像」「仏眼仏母像」(いずれも ...
20. こだい【古代】
国史大辞典
、東京国立博物館その他の『地獄草紙』『病草紙』『餓鬼草紙』の六道絵、描写内容不明の高山寺の『鳥獣戯画巻』などがあるが、これが後世の絵詞または絵巻と称される絵画形 ...
21. 木葉衣・鈴懸衣・踏雲録事 修験道史料1 130ページ
東洋文庫
べ」がある。また飛び上がることがあるのは、天狗飛び切りの術をきそったものとおもわれる。また『鳥獣戯画』(巻四)には山伏と真言僧の験競ぺが描かれていて、袋をかむっ ...
22. 木葉衣・鈴懸衣・踏雲録事 修験道史料1 227ページ
東洋文庫
主となったが、三井寺と比叡山の 争いにまきこまれて、三日で座主を辞した。天性絵画をこのみ、『鳥獣戯画図巻』をのこした。 世に鳥羽絵というのは、鳥羽僧正の画いたも ...
23. 今昔物語集 256ページ
日本古典文学全集
只嗚呼絵書トノミナム知タリシ。而ル間、無動寺ノ修正行シケルニ、七日既ニ畢テ仏供ノ 戯画。伝鳥羽僧正作の『鳥獣戯画』の類。なお、これ以下「気色無シ」まで挿入句。 ...
24. 催馬楽 161ページ
日本古典文学全集
又説、「大御酒わかせ 眉刀自女」。拍子、同じく打つ。美百万久左止利可戸百 万由止之女 末由百止之女 々々百々々々 々々百々々々 々百々々々々 々百々々々々 々百 ...
25. さくていき【作庭記】
国史大辞典
る姿になぞらえている部分など特に傑出している。本書成立当時の石組には本書と同時期に描かれた『鳥獣戯画巻』(高山寺蔵)などの構図と一脈通ずるものが好まれたものと思 ...
26. 獅子
世界大百科事典
に唐獅子の形状に近づいてゆくからである。この時期の独立した唐獅子のイメージは,伝鳥羽僧正の《鳥獣戯画》(12世紀末ころ)で見ることができる。一方,平安時代中期の ...
27. し‐はん【四半・幟半】
日本国語大辞典
うように、その大きさについて二説がある。なお、正方形の板を的串に挟み立てて的とすることは、「鳥獣戯画」などに見られるが、四半が定型化した時期については不明。(1 ...
28. しょうぎ【将棋】
国史大辞典
でないが、『明月記』には正治元年(一一九九)に将棋を行なったことがみえ、『鳥獣人物戯画』(『鳥獣戯画巻』)に将棋と思われる遊戯の場面が描かれていて、鎌倉時代には ...
29. 新猿楽記 388ページ
東洋文庫
師子舞などに展開していった。それらは描かれて『年中行事絵巻』となり、その異類擬人のパロディーとして『鳥獣戯画』の画巻となる。前者は保元二年(二五七)以後に後白河 ...
30. 新猿楽記 398ページ
東洋文庫
ここにみる興言利口的な諧謔精神は、やがて爆発的に展開する『今昔物語集』本朝世俗部をはじめとする説話文学、『鳥獣戯画』の絵巻をはじめとする寓意的な説話画などの豊穣 ...
31. 児童文学
日本大百科全書
開いた。神宮輝夫日本明治以前古くは鳥羽僧正(とばそうじょう)(覚猷(かくゆう))の作といわれる『鳥獣戯画』(12世紀)その他の絵巻物があり、南北朝から江戸初期に ...
32. 菅江真澄遊覧記 4 78ページ
東洋文庫
三井寺の長吏大僧正となる。鳥羽離宮の護持僧となったので鳥羽僧正とよばれ、また、すぐれた戯画を残した。「鳥獣戯画」は一大傑作である。浅利勘兵衛某の城柵 戦国時代、 ...
33. すごろく
世界大百科事典
集》《古今著聞集》《源氏物語》《枕草子》など多くの説話や文芸作品に記され,《長谷雄卿草紙》《鳥獣戯画》に遊戯のようすが描かれている。《方丈記》にすごろくを遊ぶと ...
34. 新版 スポーツの歴史 221ページ
文庫クセジュ
自陣にもたらされたボールを打ち返しあうゲームかと推測される。 動物を使ったスポーツも知られていた。鳥獣戯画は、闘牛、闘犬、闘鶏に興じる人々を描き出している。も ...
35. そが【素画】
国史大辞典
仏教図像類にその巧みな用筆をみるが、技法的には素描的な単純な描線である。また肥痩抑揚のある筆線を駆使した『鳥獣戯画』(四巻、高山寺所蔵、国宝)や、繊細な細線によ ...
36. ぞうり【草履】
国史大辞典
ので、「ぞうり」「じょうり」ともに古い呼称と知られる。『扇面法華経冊子』や『伴大納言絵巻』『鳥獣戯画』『信貴山縁起絵巻』など絵巻物にも随所にみえる、古くから広く ...
37. 鳥獣人物戯画
日本大百科全書
紀中期の制作とされ、擬人化された動物の諸態や、人間の遊びに興ずるさまを描き集めた戯画絵巻。「鳥獣戯画」ともよばれる。甲巻は猿、兎(うさぎ)、蛙(かえる)などが人 ...
38. ちょうじゅうじんぶつぎが[テウジウジンブツギグヮ]【鳥獣人物戯画】
日本国語大辞典
「ちょうじゅうぎが(
鳥獣戯画)」に同じ。チョージュージンブツギ
...39. 闘牛
世界大百科事典
8年(治承2)に後白河院で〈角合せ〉があったと記され,12~13世紀の作とされる高山寺蔵の《鳥獣戯画》に闘牛が描かれているので,かなり古くから行われていたと推定 ...
40. 闘犬
世界大百科事典
せ),犬食(いぬくい)と呼ばれて古くから行われ,12~13世紀ころの作とされる京都高山寺の《鳥獣戯画》に闘犬が描かれている。14世紀の《太平記》《増鏡》《北条九 ...
41. 鳥羽絵
世界大百科事典
江戸時代に流行した戯画の一種。《鳥獣戯画》の筆者に擬せられる鳥羽僧正(覚猷(かくゆう))にちなんでこう呼ばれる。略画的タッチで人物や動物などを滑稽に描く。大坂の ...
42. とばそうじょう【鳥羽僧正】
日本架空伝承人名事典
に巧みであったと伝えられ、後世の滑稽な戯画を指す鳥羽絵の名称の起源ともなっている。古くから『鳥獣戯画』(高山寺)の筆者に擬せられてもいるが確証はない。むしろ転写 ...
43. 鳥羽僧正[文献目録]
日本人物文献目録
城寺と鳥羽僧正』下店静市『鳥羽僧正の画に就いて』中川忠順『骨描家としての鳥羽僧正』森田恒友『鳥獣戯画の作風』源豊宗『鳥羽僧正』-『鳥羽僧正覚猷』小椋修『鳥羽僧正 ...
44. にほんえまきものぜんしゅう【日本絵巻物全集】
国史大辞典
芸術大学他蔵) 2源氏物語絵巻(徳川黎明会・五島美術館蔵) 3信貴山縁起(朝護孫子寺蔵) 4鳥獣戯画(高山寺他蔵) 5伴大納言絵詞(出光美術館蔵) 6粉河寺縁起 ...
45. 日本画
世界大百科事典
潔で,流動感を表すに好適である。正倉院宝物の《鳥毛立女屛風》や,鳥羽僧正覚猷筆と伝えられる《鳥獣戯画》などがその好例である。また輪郭線で物象の形を囲むのを鉤勒( ...
46. 日本美術
世界大百科事典
傾向を示す一方で,いきいきとした現実感の描出を求めている。《信貴山縁起》《伴大納言絵詞》や《鳥獣戯画》などいわゆる男絵系絵巻の変化と流動感に満ちた描写,《地獄草 ...
47. 白描画
世界大百科事典
アクセントのある自在な墨線によって生き生きとした表情と運動感に満ちた動物をユーモラスに描く《鳥獣戯画》,藤原隆信・信実父子によって大成された似絵(にせえ)の興隆 ...
48. 春雨物語 466ページ
日本古典文学全集
に醇化。狐のなまめかしい白い顔が無気味。童女。もの慣れないさまをいう。この狐につづく心象、『鳥獣戯画絵巻』から得たもの。『懐硯』二の五「椿は生木の手足」の信太の ...
49. 春雨物語 468ページ
日本古典文学全集
うわの空。ここは喪心恐懼のさま。「疾く」。早く。手長猿。ここは「猿」と同義。このあたりも、『鳥獣戯画』のイメージ。怪奇だが、瓢味あふれる心象。酒盛りの準備。手で ...
50. びじゅつこうげい【美術・工芸】 : 古代
国史大辞典
、東京国立博物館その他の『地獄草紙』『病草紙』『餓鬼草紙』の六道絵、描写内容不明の高山寺の『鳥獣戯画巻』などがあるが、これが後世の絵詞または絵巻と称される絵画形 ...