NHK大河ドラマ「光る君へ」特集
ジャパンナレッジは約1700冊以上の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書」サービスです。
➞ジャパンナレッジについて詳しく見る
  1. トップページ
  2. >
  3. カテゴリ一覧
  4. >
  5. 社会
  6. >
  7. >
  8. 野菜
  9. >
  10. ショウガ

ショウガ

ジャパンナレッジで閲覧できる『ショウガ』の日本大百科全書・世界大百科事典のサンプルページ

日本大百科全書(ニッポニカ)
ショウガ
しょうが/生姜
[学]Zingiber officinale Rosc.

ショウガ科(APG分類:ショウガ科)の多年草。ハジカミ(薑)ともいう。地下茎を食用とする。茎は地中にあり、節くれだって肥大し、塊茎となる。節から地上に伸び出る茎状のものは、鱗片(りんぺん)状の葉や葉鞘(ようしょう)部が重なった偽茎で、上部に普通の葉を互生し、高さ50~90センチメートルになる。葉身は先のとがった細長い楕円(だえん)形で、長さ15~30センチメートル、温帯では花をつけることはまれであるが、熱帯や亜熱帯では花が咲く。地下茎から高さ20センチメートルほどの花茎を出し、その先に短い穂状花序をつける。一般に種子はできない。原産地はインドを中心とした熱帯アジアと推定されているが、野生種は発見されていない。古い時代に中国に伝わり、3世紀以前に日本にも渡来したらしい。
ショウガの塊茎には特有の香りと辛味があり、利用面も多いが種子ができず、塊茎で増殖するので品種の分化は比較的に少ない。塊茎の大きさによって小ショウガ、中ショウガ、大ショウガの3群に分けられ、小ショウガには谷中(やなか)や金時(きんとき)など、中ショウガには三州(さんしゅう)や近江(おうみ)ショウガなどの品種がある。小ショウガと中ショウガの品種は、日本で栽培され、分化したものである。大ショウガは江戸時代以後に渡来したと考えられ、印度(インド)生姜、広東(カントン)生姜などの品種がある。また、利用面から根ショウガ、葉ショウガ、芽ショウガなどにも分けられる。根ショウガは、秋にとった塊茎を貯蔵して随時出荷するもので、薬味や香辛料、漬物などに利用され、干しショウガにもされる。葉ショウガは、植え付けた塊茎から伸びた偽茎に、葉が3~4枚開いた状態で出荷するが、新しい地下茎が肥大し始めたころで、生食に適している。葉ショウガを栽培するのに利用した種ショウガは辛味が強く、老成(ひね)ショウガとよばれて薬味に利用する。芽ショウガは、光を遮って育てたもので、軟化ショウガともよばれ、柔らかく、紅色で美しいので和食の付け合せに最適である。
[星川清親]2019年6月18日

薬用

漢方では新鮮な根茎を生姜(しょうきょう)といい、薬とする。八百屋で老成生姜または古根(ふるね)と称しているものがそれで、健胃、利尿、鎮嘔(ちんおう)、鎮咳(ちんがい)、発汗剤として感冒、慢性胃腸炎、慢性気管支炎、嘔吐、つわり等の治療に用いる。乾燥したものを乾生姜(かんしょうきょう)または乾姜(かんきょう)といい、辛味が非常に強いので、体の冷え、腹痛、下痢、新陳代謝機能の衰え等の治療に用いる。民間では生姜をおろして液汁をとり、砂糖と温湯を加えて感冒と咳(せき)に用いる。
[長沢元夫]2019年6月18日

文化史

日本に渡来したもっとも古い野菜の一つで、3世紀の『魏志倭人伝(ぎしわじんでん)』に薑(きょう)の名で載る。中国では有史前から栽培され、乾かした乾薑(かんきょう)や生の生薑(しょうきょう)が薬に使われた。ショウガの名は生薑を呉音で読んだショウカウに由来したとされる。室町時代にはタイの刺身に酢漬けのショウガを添え、江戸時代の天保(てんぽう)(1830~1844)のころから京都や大坂で梅酢漬けの紅しょうがが組み合わされた。ショウガのジンゲロン、ショウガオール、ジンゲロールなどの辛味成分は殺菌作用があり、なま物にショウガを添える庶民の知恵は、科学的にも裏づけられる。ショウガは魔除(まよ)けになるとの俗信もあり、東京の芝大神宮(しばだいじんぐう)、鹿児島市の多賀神社(たがじんじゃ)など各地の神社で、秋にしょうが市(いち)が立つ。
[湯浅浩史]2019年6月18日



改訂新版 世界大百科事典
ショウガ
生姜
ginger
Zingiber officinale Rosc.

ショウガ科の多年草。香辛料として世界的に知られている。起源は古く,インド原産とされているが,野生種は発見されていない。熱帯域が原産地であるので,高温多湿を好み,日本では7月から9月ごろにかけてよく生育する。草丈は60~90cmになり,地下茎は順次短縮した分枝を派生し,それぞれから直立した茎葉を茂らせる。生育するにつれて個々の茎葉の基部の地下茎が肥大し,節くれだった形状となる。地下茎は多肉で黄色を呈し,繊維質で芳香と辛みがある。葉は2列に互生し,葉身は長さ15~30cm,幅3cm程度で細長く先がとがる。葉鞘(ようしよう)は鞘(さや)状で相互に重なり,茎状の構造を形成する。暖地ではまれに地下茎から花茎を伸ばし,頂部に花穂をつけるが結実はしない。

ショウガは東南アジアから東アジア温暖域で古くから栽培されていた。ヨーロッパでも1世紀のころから薬用として知られており,その後香辛料としての利用が広まり,13~14世紀にはその利用が一般的となったが,栽培はきわめて少ない。新大陸には16世紀の初めにスペイン人がジャマイカに移植し,ヨーロッパやアメリカに大量に輸出されるまでになった。日本への伝来の年代は明らかでないが,平安朝時代に栽培されたことは《延喜式》に記されている。また品種が区別して記載されるようになったのは19世紀になってからといわれている。

また日本で栽培されているショウガの品種は大別して大ショウガ,中ショウガ,小ショウガの3群に分類される。大ショウガは生育旺盛で大株となり,地下茎の肥大もよく,収量も多い。おもに漬物や菓子用に使われる。中ショウガは生育は中位で,分げつもやや少ない。葉ショウガや漬物に適する。小ショウガは早生で,茎は細く草丈は低いが分げつが多い。芽ショウガや葉ショウガなどの促成栽培用に使われる。繁殖には地下茎を分割した種ショウガを用い,栽培は耕土が深く排水と保水性のよい土壌が適する。千葉・埼玉・長崎県などに栽培が多い。漬物,薬味,菓子用のほか薬用,ソースなどの調味用やジンジャー・エールの製造などに使われる。
[平岡 達也]

薬用

ショウガの根茎を生薬では生姜(しようきよう)という。精油を含み,独特の芳香がある。主成分はジンギベロールzingiberolで,ほかにセスキテルペン,モノテルペン,辛味成分として結晶性のジンゲロンzingerone,油性のショウガオールshogaolなどを含む。

他の生薬と配合して芳香性健胃,食欲増進,新陳代謝機能促進,鎮嘔,鼻詰り,悪寒発熱に用いられる。消炎鎮痛作用があり,姜汁(きようじゆう)とサトイモの親芋をつきつぶしたものと小麦粉を混ぜ,関節痛,肋間神経痛などに外用する。また食物の毒(肉類,魚類など)および薬毒(半夏(はんげ),天南星(てんなんしよう)などの)を除く。東南アジアではショウガに近縁な2~3種のショウガ属植物が利用されている。
[新田 あや]

料理

古くから重要な香味野菜で,《和名抄》は香味野菜の総称として〈薑蒜類〉の語を用い,〈生薑〉の和名を〈くれのはじかみ〉,あるいは〈あなはじかみ〉,〈乾薑〉を〈ほしはじかみ〉としている。そののち,本来はサンショウ(山椒)を指したと思われる〈はじかみ〉の名を占有するようになり,現在も葉つきショウガや,それを酢にひたした酢どりショウガをはじかみと呼ぶ。根ショウガと葉つきショウガにわけられる。根ショウガは土ショウガともいい,古いものをひねショウガと呼ぶ。おろしたり刻んだりして薬味,吸口などに広く用い,薄切りにしたものは梅酢につけて紅ショウガにするほか,甘酢につけたものをすしに添え,あるいはそのまま砂糖漬にしたり,魚や肉の煮物に加えたりする。葉つきショウガは谷中ショウガとも呼ばれ,そのまま,あるいは焼いてみそをつけて食べる。また,酢どりショウガにして焼物などのあしらいにするが,これは葉の付け根にあるアントシアン系の色素が酢によって発色するため紅色を呈している。中国料理では魚や肉の料理に多く用い,西洋料理では乾燥して粉末にしたものを料理や菓子に使う。
[松本 仲子]

ショウガ科Zingiberaceae

熱帯を中心に分布する多年草で,約45属700種からなる単子葉植物。とくに東南アジアからマレーシア域で多くの種属が分化し,香辛料,薬用,観賞用などに利用される有用植物を多く含む。大多数は地下茎を有する草本で,葉鞘(ようしよう)が巻き重なった偽茎に葉を2列に互生するが,コスツス(オオホザキアヤメ)類では,葉は地上生の茎にらせん状につく。葉鞘の上端部にイネ科に見られるような葉舌が分化している。花は偽茎の上端,途中や基部,あるいは全然別の位置から出る円錐状や総状あるいは頭状の花序につき,左右相称形で,花被片は外側の3枚の萼片と内側の3枚の花弁に分化している。稔性のあるおしべは1本,不稔おしべは弁化して唇弁と呼ばれる花弁状のものになる。子房は下位,多数の胚珠をいれる。カンナ科,クズウコン科,バショウ科などに近縁。

香辛料としてカレーに使われるウコン類をはじめショウガ,シュクシャなどがある。これらは薬用にも多用されるし,若芽や花序を野菜として食用にすることも多い(芽ショウガ,ミョウガ)。コスツス類,ショウガ類,シュクシャ類,ゲットウ類などは花や花序,それに常緑性の葉も観賞するため,熱帯域では広く栽植されている。
[堀田 満]

[索引語]
ginger Zingiber officinale 大ショウガ 中ショウガ 小ショウガ 生姜 ジンゲロン ショウガオール くれのはじかみ あなはじかみ ほしはじかみ ハジカミ 酢どりショウガ 根ショウガ 土ショウガ 紅ショウガ 谷中ショウガ ショウガ科 Zingiberaceae
上記は、日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書サービス「ジャパンナレッジ」のサンプル記事です。

ジャパンナレッジは、自分だけの専用図書館。
すべての辞書・事典・叢書が一括検索できるので、調査時間が大幅に短縮され、なおかつ充実した検索機能により、紙の辞書ではたどり着けなかった思わぬ発見も。
パソコン・タブレット・スマホからご利用できます。


ショウガの関連キーワードで検索すると・・・
検索ヒット数 4216
※検索結果は本ページの作成時点のものであり、実際の検索結果とは異なる場合があります
検索コンテンツ
1. ショウガ画像
日本大百科全書
られ、小ショウガには谷中(やなか)や金時(きんとき)など、中ショウガには三州(さんしゅう)や近江(おうみ)ショウガなどの品種がある。小ショウガと中ショウガの品種
2. ショウガ[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
地上に伸び出る茎状のものは偽茎。肥大し塊茎となった地下茎を食用とする ©Shogakukan 撮影/おくやまひさし
3. ショウガ画像
世界大百科事典
officinale 大ショウガショウガショウガ 生姜 ジンゲロン ショウガオール くれのはじかみ あなはじかみ ほしはじかみ ハジカミ 酢どりショウガ
4. しょう‐か【頌歌】
日本国語大辞典
〔名〕(「しょうが」とも)(1)ほめたたえてうたうこと。仏教や人の功徳・功績などを礼讚してうたうこと。また、その歌。*仮名草子・東海道名所記〔1659~61頃〕
5. しょう‐が[シャウ‥]【〓牙】
日本国語大辞典
〔名〕「しょうげ(〓牙)」に同じ。*伊京集〔室町〕「〓牙 シャウガ
6. しょうが
日本国語大辞典
〔名〕(多く「しょうがには」の形で接続助詞のように用いる)ある事態が起こった以上は、それから生まれる結果はやむを得ないことを示す。…したからは。…した以上は。*
7. しょうが【勝賀】
国史大辞典
生没年不詳 平安・鎌倉時代前期の絵仏師。仁安―承元年間(一一六六―一二一一)ころに活躍した。『僧綱補任』(残闕本)寿永三年(元暦元、一一八四)法橋条に、「勝賀
8. 唱歌(雅楽)
日本大百科全書
もと雅楽の用語で、楽器の旋律、リズムに一定の音節をあてて口ずさむこと。「しょうか」とも「口唱歌」ともいう。日本の楽器の大部分にあり、その練習、暗譜、伝承のために
9. 唱歌
世界大百科事典
日本音楽の用語。楽器の擬声語のこと。元来は雅楽や能の管楽器の擬声語のみ唱歌と称したが,最近では口三味線など固有の名称をもつものも含めて,すべての楽器に対してこの
10. しょうが【唱歌】[技法・演出]
能・狂言事典
楽器の擬声音のこと。笛方森田流では正歌とも書く。小鼓のチ、タ、プ、ポ、大鼓のドン、ツ、チョン、太鼓のツク、テレ、天など打楽器の唱歌と、笛の唱歌とがある。いずれも
11. しょう‐が【唱歌】
仏教語大辞典
声明の最初の句をうたいあげるときの音の調子。声明師の句頭をいう調声のこと。 法然行状画図 九 「導師下座の時、千秋楽を奏す。入道相国、唱歌、中御門大納言〈宗家卿
12. しょう‐が[セウ‥]【小我】
日本国語大辞典
〔名〕仏教で、真実、自在、不変常住をもつ涅槃(ねはん)の大我に対し、真実もなく、自在もない凡夫としての自己。また、哲学で、宇宙全体としての唯一絶対の実体に対し、
13. しょう‐が[セウ‥]【小河】
日本国語大辞典
がにふねをうかめ、せうがにはしをかけ」*日葡辞書〔1603~04〕「Xôga (ショウガ)。チイサキ カワ」*文明論之概略〔1875〕〈福沢諭吉〉一・三「河の海
14. しょう‐が[セウ‥]【小雅】
日本国語大辞典
詩経の内容の一つ。大雅とともに、詩経の詩の三大別である風・雅・頌の雅を構成する。周王朝の儀式・祭祀・宴会などに歌われた歌七四編を収める。
15. しょう‐が[シャウグヮ]【床臥】
日本国語大辞典
〔名〕床に伏せること。ねること。*今昔物語集〔1120頃か〕二・一八「衣食・床臥の具を以て衆僧を供養して」ショー
16. しょうが【生姜】
数え方の辞典
▲本、▲個、●かけ、▲片、●袋、▲●
17. しょう‐が[シャウ‥]【生薑・生姜】画像
日本国語大辞典
〔名〕(1)ショウガ科の多年草。熱帯アジア原産で、日本へは古く渡来した。食用や薬用などに広く栽培される。地中に屈指を連ねたような根茎が発達し、黄白色を帯び辛味と
18. 生薑(しょうが)
古事類苑
植物部 洋巻 第1巻 1141ページ
19. しょう‐が[セウグヮ]【肖画】
日本国語大辞典
〔名〕「しょうぞうが(肖像画)」に同じ。*露団々〔1889〕〈幸田露伴〉三「いと美しく端雅なる貴女の肖画(セウグヮ)あり」
20. 麞牙(しょうが)
古事類苑
植物部 洋巻 第1巻 818ページ
21. 【小我】しょう(せう)が
新選漢和辞典Web版
①考えの狭い利己心。 ②自分一個にばかりとらわれた、小さな自我。⇔大我
22. 【小雅】しょう(せう)が
新選漢和辞典Web版
「詩経(しきょう)」の歌体の名。雅は、正の意で、宮中の正しい音楽をいう。「詩経」は、大雅・小雅と二つにわかれ、小雅はおもに、天子が諸侯群臣をもてなす宴会の歌や
23. 【麞牙】しょう(しゃう)が
新選漢和辞典Web版
①のろのきば。 ②いね。 ③白米。
24. 【生姜】せいきょう(きゃう)*しょう(しゃう)が
新選漢和辞典Web版
ショウガ科の多年草。根を食用、薬用にする。はじかみ。生薑。
25. 〓[〓]画像
字通
形声 声符は〓。〔説文〕一下に彊に従う字に作り、「〓
26. しゃう-が【唱歌】
全文全訳古語辞典
〔名詞・自動詞サ変〕《「さうが」とも》 ❶さまざまな楽器の曲の譜を口ずさむこと。 「あるいは歌をうたひ、あるいは唱歌をし、あるいはうそぶき」〈竹取・貴公子たちの
27. ショウガ[現古辞典]
全文全訳古語辞典
薑(はじかみ)
28. 勝賀[文献目録]
日本人物文献目録
⇒宅磨勝賀
29. ショウガ(近江ショウガ)[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
©Shogakukan
30. ショウガ科
日本大百科全書
アジアの熱帯を中心に47属約1500種あり、日本には2属5種が分布する。この科には有用植物が多く、ショウガ属のショウガの根茎は香辛料、ミョウガの若芽や花序は食用
31. ショウガサンゴ
日本大百科全書
表面には無数の莢(きょう)が不規則に分布する。莢は円形で小さく、径1~1.5ミリメートル。骨格の形がショウガの根に似るところからこの名がある。共肉は淡褐色で、1
32. ショウガの栽培[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
写真は根ショウガの収穫のようす。秋に収穫し、貯蔵して随時出荷する。高知県高岡(たかおか)郡四万十(しまんと)町 ©Shogakukan
33. ショウガラゴ
日本大百科全書
哺乳(ほにゅう)綱霊長目ロリス科の動物。ガラゴの1種で、狭義のブッシュベービーは本種をさす。多雨林地帯と南部を除いて、サハラ砂漠以南のアフリカ大陸に広く分布し、
34. しょうがくせい【章学誠】(Zhāng Xuéchéng)
世界人名大辞典
字:実斎 号:少巌〔1738.8.13[乾隆3.6.28]~1801.12.6-02.1.3[嘉慶6.11]〕 中国清代の歴史家,思想家.浙江省東部の紹興府会
35. しょうかくばられ
日本国語大辞典
〔名〕(「しょうがくばられ」とも)証拠物件と共に逮捕されることをいう、盗人仲間の隠語。〔日本隠語集{1892}〕
36. しょう‐かん[シャウクヮン]【正観】
日本国語大辞典
〔名〕(「しょう」は「正」の呉音。「しょうがん」とも)仏語。(1)観ずる心と観ぜられる対象とが相応すること。*正法眼蔵〔1231~53〕行持・上「眼睛をつくるが
37. しょう‐かん[シャウクヮン]【荘官・庄官】
日本国語大辞典
〔名〕(古くは「しょうがん」とも)(1)荘園で領主の代理として年貢(ねんぐ)の徴収、管理、上納などの諸事務を執ったものの総称。その初期の経営では中央から荘官を派
38. しょう が 合(あ)う
日本国語大辞典
(1)身分にふさわしい状態になる。身分にあう。*浪花聞書〔1819頃〕「せうがあはぬ 身分に応ぜぬと云処に用ゆ」(2)お互いの生来の性質がしっくりあう。気があう
39. しょう‐がい[シャウ‥]【〓害】
日本国語大辞典
〔名〕(「〓」はそこなう意)そこないきずつけること。きりころすこと。斬殺。*童子問〔1707〕下・四六「是自絶
40. しょう‐がい[シャウ‥]【傷害】
日本国語大辞典
〔名〕きずつけること。けがをさせること。*聖徳太子伝暦〔917頃か〕上・崇峻天皇元年「太子曰、赤文貫〓眸子
41. 傷害
法律用語辞典
人の身体の生理機能を害すること。いわゆる外傷を負わせた場合に限られず、病毒に感染させた場合、失神状態に陥らせた場合等を含む。通常は暴行によってもたらされるが、暴
42. 傷害
岩波 生物学辞典
接触などの物理的刺激や捕食により体表組織が損傷を受けること.植物は傷害刺激を受容して,傷害応答を行う.傷害応答では,刺激に反応してエチレンとジャスモン酸の合成が
43. しょう‐がい【勝凱】
日本国語大辞典
〔名〕戦いに勝つこと。勝利。*玉石志林〔1861~64〕三「敵の手足を斫断して、勝凱の証として持返りて後」
44. しょう‐がい【勝概】
日本国語大辞典
〔名〕すぐれた景色。勝景。*本朝文粋〔1060頃〕九・宇治別業即事詩序〈大江以言〉「景気雖〓異。勝
45. しょう‐がい[シャウグヮイ]【牆外・墻外】
日本国語大辞典
〔名〕垣根の外側。*垂髪往来〔1253〕二月日「先佇〓立墻(シャウ)外
46. しょう‐がい[セウ‥]【小害】
日本国語大辞典
〔名〕ほんのちょっとした害。小さな害。*西国立志編〔1870~71〕〈中村正直訳〉一三・三九「寧吾身に小害を受るとも、他人を損することを欲せず」*淮南子‐人間訓
47. しょう‐がい[セウ‥]【小蓋】
日本国語大辞典
〔名〕小さいかさ。小さいきぬがさ。*和漢朗詠集〔1018頃〕上・首夏「苔石面に生ひて軽衣短し 荷池心より出でて小蓋疎かなり〈物部安興〉」
48. しょう‐がい[セウ‥]【小解】
日本国語大辞典
〔名〕小便をすること。また、小便。*小説字彙〔1784〕「小解去 小便にゆくこと」*洒落本・繁千話〔1790〕「『どこへいきたまふ』『小解(シャウガイ)に去のさ
49. しょう‐がい[セウ‥]【少艾】
日本国語大辞典
〔名〕(「少」は年少、「艾」は美しいこと)若くて美しい女。*浄瑠璃・信州川中島合戦〔1721〕道行「病は少し癒ゆるより起こり、孝は少艾(セウガイ)より劣る」*人
50. しょう‐がい【松蓋】
日本国語大辞典
〔名〕松の枝葉を伸ばして傘のように見える姿。松のかさ。*懐風藻〔751〕秋日於左僕射長王宅宴〈藤原宇合〉「石壁蘿衣猶自短、山扉松蓋埋然長」*本朝無題詩〔1162
「ショウガ」の情報だけではなく、「ショウガ」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る▶

ショウガと同じ野菜カテゴリの記事
ピーマン(日本大百科全書・世界大百科事典)
トウガラシのうちで、果実に辛味がない甘いトウガラシの1変種。明治時代にアメリカから導入されたイスパニア種といわれる品種がもとになり、今日までに日本人の嗜好(しこう)に適合した多くの品種が作出されて、第二次世界大戦後急速に普及した
レタス(日本大百科全書・世界大百科事典)
キク科の一、二年草。和名をチシャ(萵苣)という。ヨーロッパで古くから葉菜として利用され、いろいろな系統、品種群に分化している。葉は楕円形ないし長形で、生育中期までは茎はほとんど伸びず、葉は重なり合い結球するものと、結球しないものとがある
ニンニク(日本大百科全書・世界大百科事典)
ユリ科(APG分類:ヒガンバナ科)の多年草。ガーリックの名でよばれることもある。鱗茎(りんけい)は強い辛味と特有の臭気があり、香辛料としまた強壮薬とするために栽培される。原生野生種は未発見であるが、キルギス砂漠地帯が原生地とみられている
カボチャ(日本大百科全書・世界大百科事典)
ウリ科(APG分類:ウリ科)の一年生つる草。カボチャ属の野生種は新大陸のみに分布し、その多くはメキシコおよび中央アメリカで、11種に及ぶ。栽培種5種のうちニホンカボチャ、クリカボチャ、ペポカボチャは世界で広く栽培されている
ショウガ(日本大百科全書・世界大百科事典)
ショウガ科(APG分類:ショウガ科)の多年草。ハジカミ(薑)ともいう。地下茎を食用とする。茎は地中にあり、節くれだって肥大し、塊茎となる。節から地上に伸び出る茎状のものは、鱗片(りんぺん)状の葉や葉鞘(ようしょう)部が重なった偽茎で
野菜と同じカテゴリの記事をもっと見る


「ショウガ」は飲食物に関連のある記事です。
その他の飲食物に関連する記事
タケノコ(日本大百科全書・世界大百科事典・平成ニッポン生活便利帳・日本国語大辞典)
タケの、地下茎から稈 (かん)が枝分れした当初の若い時代のもの。節間がごく短く、そのため各節に1枚ずつ左右交互についている竹の皮は2列に固く巻いている。先端部の組織は髄 (ずい)組織と横隔壁の組織が交互に密に上下に重なって続いているが、節間の成長
(日本大百科全書・世界大百科事典)
バラ科(APG分類:バラ科)サクラ属モモ亜属(バラ科スモモ属とする説もある)の落葉性小高木。中国原産。高さは5~6メートルで、枝や幹に樹脂があり、傷がつくと分泌する。葉は互生し、基部に蜜腺 (みつせん)をもつ短い葉柄がある。葉身は5~12センチメートル
大根(日本国語大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典)
解説・用例【一】〔名〕〔一〕(「おおね」に当てた漢字を音読したもの)(1)アブラナ科の一年草または二年草。中央アジア原産とみられ、重要な蔬菜として古くから広く栽培されている。高さ約一メートル。地下に多汁・多肉質で長大な白い根がある。葉は群がって生え
トチノキ(世界大百科事典・日本大百科全書・日本国語大辞典)
7枚の小葉からなる大型の掌状複葉と白い大きな円錐花序をつけるトチノキ科の落葉高木で,庭園樹,街路樹として植えられる。ときに高さ35m,直径4mにも達し,幹の樹皮は黒紫褐色で外層がはがれると波状の紋様が現れる。枝は太く張って広い樹冠をなし
ザクロ(世界大百科事典・日本国語大辞典・日本大百科全書)
観賞用,食用,薬用に栽培されるザクロ科の落葉樹。地中海東岸から北西インドに至る地方に分布し,西南アジア地域でもっとも古くから栽培された果樹の一つである。ヨーロッパにはギリシア時代,中国には3世紀終りごろ,日本へは平安期以前に渡来している
飲食物に関連する記事をもっと見る


ジャパンナレッジは約1700冊以上(総額750万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のインターネット辞書・事典・叢書サイト」です。日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る▶