1. あいぜん-みゃうわう【愛染明王】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕《仏教語》愛欲に迷うすべての生き物を、とらわれのない悟りの境地に導く密教の神。江戸時代には、遊女の守護神として信仰された。
2. 愛染明王画像
日本大百科全書
異形像としては、円珍本の系統に、火焔かえん光背で天に向かって弓を引く「天弓愛染明王像」があり、さらに中世には不動明王と合体した「両頭愛染明王」があり、独自の信仰
3. 愛染明王画像
世界大百科事典
る。その形像は矢を頭上に向けて射る姿勢を表しているので〈天弓愛染〉の通称がある。関口 正之 愛染明王は諸仏の中でも霊験いちじるしいとして息災延命,増長福寿の信仰
4. あいぜん‐みょうおう[‥ミャウワウ]【愛染明王】画像
日本国語大辞典
より外に身過はなき事かと愛染明王(アイゼンミャウワウ)をうらみ、次第にしほるる恋草なるに」*諸国風俗問状答〔19C前〕三河国吉田領風俗問状答・正月・二「紺屋は愛
5. 愛染明王[図版]画像
国史大辞典
(c)Yoshikawa kobunkan Inc.
6. あいぜんみょうおう【愛染明王】画像
国史大辞典
「ラーガ」は赤色・愛情・情欲などの意味で、人間の愛欲などの欲望そのものですら仏心に通じるものであることを教えるほとけ。煩悩即菩提の教えの本尊である。空海請来の
7. 愛染明王(あいぜんみょうおう)
古事類苑
宗教部 洋巻 第1巻 110ページ
8. あいぜんみょうおう【愛染明王】
日本人名大辞典
密教の明王。人間の愛欲をそのままに悟りにみちびく。一面三目六臂(ろっぴ)の赤色忿怒(ふんぬ)像であらわされ,平安時代初期に日本につたわる。のちに恋愛成就,美貌を
9. あいぜん‐みょうおう【愛染明王】
仏教語大辞典
放下僧 「されば愛染明王も、神通の弓を張り、方便の矢を爪縒って、四魔の軍を破り給ふ」 2 「 あいぜんおうほう【愛染王法】 」に同じ。 太平記 三三・将軍御逝去
10. 【愛染明王】あいぜん みょう(みゃう)おう(わう)
新選漢和辞典Web版
《仏教》もとインドの愛をつかさどる神であったが、のち真言密教の神となる。外見は怒りを表しているが、愛欲をつかさどる。
11. あいぜんみょうおう‐そんしょうほう【愛染明王尊勝法】
仏教語大辞典
愛染明王と尊勝仏頂尊とを合体し、本尊として、息災、降伏を祈る修法か。 興正菩薩年譜 下・弘安四・七・一二 「夜分修愛染・不動等七壇護摩秘法。菩薩就中壇、修愛染明
12. 愛染明王像[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
鎌倉~南北朝時代(14世紀) 絹本着色 作品部103.0×58.6cm愛知県美術館(木村定三コレクション)
13. あいぜんみょうおう‐ほう[アイゼンミャウワウホフ]【愛染明王法】
日本国語大辞典
〔名〕仏語。「あいぜんほう(愛染法)」に同じ。アイゼンミョウオーホー
[オ]
14. あいぜんみょうおうほう【愛染明王法】
国史大辞典
愛染明王を本尊として敬愛・調伏を祈る法をいう。日本におけるこの法のはじめは文献上では承暦四年(一〇八〇)四月に白河天皇の厄年の祈願のために範俊が修した例が最初
15. 愛染明王彼レノ手之事(著作ID:4392163)
新日本古典籍データベース
あいぜんみょうおうかれのてのこと 真言
16. 愛染明王大事(著作ID:4369208)
新日本古典籍データベース
あいぜんみょうおうだいじ 真言
17. 愛染明王法(著作ID:1911359)
新日本古典籍データベース
あいぜんみょうおうほう 真言
18. 愛染明王影向松(著作ID:79447)
新日本古典籍データベース
あいぜんみょうおうようごうのまつ 浄瑠璃
19. 愛染王観念(著作ID:79403)
新日本古典籍データベース
あいぜんおうかんねん 愛染明王観念 円珍(えんちん) 天台
20. 愛染王講式(著作ID:10128)
新日本古典籍データベース
あいぜんおうこうしき 愛染講式 愛染明王講式 覚鑁(かくばん) 真言
21. 愛染王最深秘訣(著作ID:79414)
新日本古典籍データベース
愛染最深秘訣 愛染王最深秘訣目録 愛染王最深秘口決目録 愛染王最勝秘決 安流愛染秘訣 愛染法最深秘訣 愛染明王最深秘訣 浄厳(じょうごん) 真言 天和三自跋
22. 称名寺愛染明王像
日本史年表
1297年〈永仁5 丁酉⑩〉 2・27 武蔵国 称名寺の愛染明王像 成る(同像銘)。
23. 神護寺愛染明王像
日本史年表
1275年〈建治元(4・25) 乙亥〉 3・21 康円, 神護寺愛染明王像 を造る(同像銘)。
24. 愛染明王 : 図-愛染明王画像
世界大百科事典
25. 開運愛染明王略縁起(著作ID:252700)
新日本古典籍データベース
かいうんあいぜんみょうおうりゃくえんぎ 寺院
26. 釜口山長岳寺愛染明王大会式修行開発の意趣(著作ID:4370187)
新日本古典籍データベース
かまのくちさんちょうがくじあいぜんみょうおうだいえしきしゅぎょうかいはつのいしゅ 縁起
27. 釜口山長岳寺愛染明王略縁起(著作ID:4370188)
新日本古典籍データベース
かまのくちさんちょうがくじあいぜんみょうおうりゃくえんぎ 縁起
28. 五指量愛染明王由来記(著作ID:190385)
新日本古典籍データベース
ごしりょうあいぜんみょうおうゆらいき 伊地知季安(いじちすえやす) 仏教
29. 不動尊百符愛染明王符(著作ID:4406638)
新日本古典籍データベース
ふどうそんひゃくふあいぜんみょうおうふ 仏教
30. あいきょう‐の‐まもり[アイキャウ‥]【愛敬守】画像
日本国語大辞典
〔名〕近世、小笠原流による貴人の婚礼の時、新婦が襟(えり)にかけて夫婦和合の印としたお守り。愛染明王の守護札を雌雄二つに作ったもの。幸いの守り。掛け守り。あいき
31. あいぎょう‐ほう[アイギャウホフ]【愛敬法】
日本国語大辞典
降伏などを求め、和合親睦を祈る秘法。その目的により本尊を異にする。愛染明王法はその一種。敬愛法。*覚禅鈔〔1213頃か〕愛染明王・上「師修
32. あい‐ぜん【愛染】
日本国語大辞典
毀他人法
」(2)「あいぜんみょうおう(
愛染明王)」の略。*御湯殿上日記‐文明一八年〔1486〕六月一日「御まほりのあいせんいつものことく御
33. あい-ぜん【愛染】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕《仏教語》 ❶煩悩の現れとしての愛欲。 ❷「愛染明王」のこと。
34. あい‐ぜん【愛染】
仏教語大辞典
の秘法ども」 あい‐ぜん 愛染 の札 愛染明王の護符。小さな紙片で、飲用すれば傷がなおるという信仰があったか。 骨書 上 「瘤おとこうき世
35. あいぜんいん【愛染院】茨城県:行方郡/潮来町/水原村
日本歴史地名大系
本堂・楼門・客殿・不動堂などが宥範の代に完成し、宝永元年(一七〇四)五月、再建を記念して藩主新庄直隆が愛染明王一体を寄進、以後藩主の祈願寺となり、藩の保護を受け
36. あいぜんいん【愛染院】熊本県:熊本市/熊本城下/京町懸
日本歴史地名大系
京町台南端の新堀橋近くに位置し、宝聚山と号し真言宗、本尊は愛染明王。宥伝が細川忠利に従って入国し、当寺を建立し、忠利より預かった弘法大師真筆の愛染明王の絵像一幅
37. あいぜん‐おう[‥ワウ]【愛染王】
日本国語大辞典
〔名〕仏語。(1)「あいぜんみょうおう(愛染明王)」の略。*伊呂波字類抄〔鎌倉〕「愛染王」*仮名草子・恨の介〔1609~17頃〕上「仏にだにもあいぜんわう、神だ
38. あいぜん‐おう【愛染王】
仏教語大辞典
1 「 あいぜんみょうおう【愛染明王】 」の略。 塵添壒囊鈔 一九・一〇 「仍上人自彼御門御等身、愛染王像を造」 増鏡 上・五 「愛染王の座さまさぬ秘法」 2
39. あいぜんおう‐く[アイゼンワウ‥]【愛染王供】
日本国語大辞典
〔名〕仏語。
愛染明王を供養する修法。*元亨釈書〔1322〕九・成尊法師「釈成尊。〈略〉帰
坊修
40. あいぜんおう‐く【愛染王供】
仏教語大辞典
愛染明王を供養する修法。 元亨釈書 九・成尊法師 「釈成尊。(略)帰坊修愛染王供。其像冠師子噴血濺爐壇」
41. 愛染王の護摩
仏教語大辞典
愛染明王を本尊として、敬愛・調伏の両法に通じて行う護摩。ただ一夜だけ行うので一夜護摩という。 塵添壒囊鈔 一二・六 「神明仏法徳用受。然則愛染王護摩令修不退長日
42. 愛染王法
世界大百科事典
愛染明王を本尊にして修する密教の修法。主として敬愛(和合親睦すなわち人の相愛・信服,夫婦の和合,仏法への帰依),降伏(ごうぶく)(人や仏法を害する悪を止め,兵乱
43. あいぜんおう‐ほう【愛染王法】
仏教語大辞典
真言宗で、愛染明王を本尊として、敬愛、息災、増益、降伏などを求めて修する修法。 →愛染王 →愛染法 →愛染明王 御室相承記 二・大御室 「愛染王法〈永延久二年五
44. あいぜん‐がら【愛染雀】
日本国語大辞典
けいろ山がらの白き所も、残らずかば色に赤し、山がらのるいなり」全身赤色で愛染明王の像に似ていることから。ガラはヤマガラのガラ〔大言海〕。アイゼン
45. あいぜん‐ぐま【愛染隈】
日本国語大辞典
〔名〕歌舞伎の隈取(くまどり)の一種。愛染明王のように赤く顔をいろどるもの。あいぜん。*戯場訓蒙図彙〔1803〕三「隈取の名大概〈略〉愛染くま」アイゼン
46. あいぜん‐こう[‥カウ]【愛染講】
日本国語大辞典
〔名〕(1)仏語。愛染明王の功徳を講讚(こうさん)し、息災と得福を祈願するために行なう法会。*建内記‐嘉吉元年〔1441〕六月一日「今日浄蓮花院愛染講、御台御頭
47. あいぜん‐さま【愛染様】
仏教語大辞典
愛染明王が恋愛や、ことに遊女の守り神とされたことから、こうよばれた。 好色万金丹 三・一 「愛染様へ百日精進の願を立て」
48. あいぜん 様(さま)に見限(みかぎ)られる
日本国語大辞典
(愛染明王を信じると、美貌になるといわれたところから)容貌が非常に醜いことをいう。
49. 愛染様(あいぜんさま)に見限(みかぎ)られる
故事俗信ことわざ大辞典
容貌がひどく醜いこと。愛染明王を信仰すると美貌になるとされたところからいう。
50. あいぜん‐どう[‥ダウ]【愛染堂】
日本国語大辞典
〔名〕愛染明王をまつった建物。*雑俳・口三味線〔1702〕「つがもなき・願書やあらん愛染堂」アイゼンドー