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  11. 愛染明王

愛染明王

ジャパンナレッジで閲覧できる『愛染明王』の日本大百科全書・世界大百科事典・日本国語大辞典のサンプルページ

日本大百科全書(ニッポニカ)

愛染明王
あいぜんみょうおう

密教の忿怒 (ふんぬ)部あるいは明王部に属する尊像。愛染王とも略称される。サンスクリット名はラーガラージャRāga-rājaで、ラーガ(羅我と音訳する)とは赤色、情欲、愛染の意、ラージャ(羅闍)は王の意。金剛薩埵 (こんごうさった)(金剛王菩薩 (ぼさつ)と同体)の所変で17尊を眷属 (けんぞく)とするが、まれには愛染曼荼羅 (まんだら)にみられるように37尊を眷属とする。愛染明王の意味は、人間がもっている愛欲をむさぼる心(愛欲貪染 (とんぜん))を金剛薩埵の浄菩提心 (じょうぼだいしん)の境地(三昧 (さんまい))にまで高めた状態をいう。すなわち煩悩 (ぼんのう)即菩提のことで、人の煩悩も仏の悟りの智慧 (ちえ)に等しいことを意味する。通常は日輪を光背にした四臂 (よんぴ)像あるいは六臂像が多いが、両界 (りょうかい)曼荼羅中にはない。『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経 (こんごうほうろうかくいっさいゆがゆぎきょう)』によると、六臂像は身色が赤く、三目で、頭上に獅子冠 (ししかん)、天帯(横帯)をつける。持物 (じもつ)は左第一手は拳 (こぶし)(儀軌には「彼」と記す)、第二手は五鈷杵 (ごこしょ)、第三手は金剛弓(箭 (や))、右第一手は蓮華 (れんげ)、第二手は五鈷杵、第三手は金剛箭。像は宝瓶 (ほうびょう)上にある赤色の蓮台 (れんだい)に結跏趺坐 (けっかふざ)する。異形像としては、円珍本の系統に、火焔 (かえん)光背で天に向かって弓を引く「天弓愛染明王像」があり、さらに中世には不動明王と合体した「両頭愛染明王」があり、独自の信仰をもつ。

[真鍋俊照]



愛染明王像[百科マルチメディア]
愛染明王像[百科マルチメディア]

鎌倉~南北朝時代(14世紀) 絹本着色 作品部103.0×58.6cm愛知県美術館(木村定三コレクション)




世界大百科事典

愛染明王
あいぜんみょうおう

サンスクリットRāga-rājaの訳。真言密教で信仰する明王の一つ。愛欲と貪染(とんぜん)をそのまま浄菩提心とする三昧(さんまい)に住する尊で,金剛薩埵または金剛王,金剛愛菩薩の化身とされる。平安初期に日本に伝えられ,平安後期以降の作例が現存する。通形は三目六臂,赤色の忿怒(ふんぬ)の像で,〓華座上に結跏趺坐(けつかふざ)する。六臂の中の中央左右に弓と矢を持ち,〓華座の下方に宝瓶がある。白描図像には種々の形式の像が見られるが,現存作品を見ると図像の上の形式的展開は顕著ではなく,一般的な形のほかには円珍請来と伝える像が知られる程度である。その形像は矢を頭上に向けて射る姿勢を表しているので〈天弓愛染〉の通称がある。
[関口 正之] 愛染明王は諸仏の中でも霊験いちじるしいとして息災延命,増長福寿の信仰があった。平安時代には白河天皇が25歳の重厄に際して延寿命法として愛染王法を修したが,玉体安穏,宝寿長遠を祈ることが多かった。中世以降になると男女間の縁結びの信仰から,さらにこの明王を信仰すると美貌になるといわれ,容貌が醜いことを〈愛染様に見限られる〉と称した。近世になると恋愛の本尊へと発展し,とくに遊女の守護神ともなった。庶民の愛染参りが盛んとなり愛染明王のお札は傷によく効くと考えられた。愛染参りはとくに四天王寺勝鬘院の愛染堂が有名で,愛染が藍染に通ずることから大坂の藍商仲間で愛染講が結成され,正月元日,旧6月1日に参詣した。
[和多 秀乗]

[索引語]
天弓愛染 愛染参り 愛染講


図-愛染明王
図-愛染明王





日本国語大辞典

あいぜん‐みょうおう[‥ミャウワウ] 【愛染明王

解説・用例

〔名〕

{梵}Ra〓ga〓ra〓ja の訳語。愛着染色の意)

(1)仏語。真言密教の神。愛欲を本体とする愛の神。全身赤色で、三目、六臂(ろっぴ)、頭に獅子の冠をいただき、顔には常に怒りの相を表わす。愛染王。

*車屋本謡曲・放下僧〔1464頃〕「さればあいぜん明王も、神通の弓に智恵の箭をもって、しまのいくさをやぶり給ふ」

*波形本狂言・鬼丸〔室町末~近世初〕「此世にては長く天命につき、あいぜん明王(メウヲウ)にも見はなされ」

*浮世草子・好色一代女〔1686〕五・一「是より外に身過はなき事かと愛染明王(アイゼンミャウワウ)をうらみ、次第にしほるる恋草なるに」

*諸国風俗問状答〔19C前〕三河国吉田領風俗問状答・正月・二「紺屋は愛染明王をむねとす」

(2)(「あいぜんみょうおうほう(愛染明王法)」の略)「あいぜんほう(愛染法)」に同じ。

*太平記〔14C後〕三三・将軍御逝去事「愛染(アイゼン)明王、一字文殊、不動慈救(ふとうじく)延命の法、種々の懇祈(こんき)を致せども、病日に随て重くなり」

語誌

(1)密教系の「瑜祇経」に説かれ、息災・増益・敬愛・降伏をつかさどる。大日如来の智恵から化現した神格で、平安朝では調伏・降魔の修法の本尊とされ、仏・菩薩と違って一般人の信仰対象にはならなかった。後三条天皇の即位祈願・白河天皇の病気平癒祈願の折の本尊で、院政期頃からこれを本尊とする堂塔も現われ一般に知られるようになった。

(2)中世初頭には降魔の面から「愛染明王の弓箭」の成句が行なわれたが、また「敬愛」法が「煩悩即菩提」を説くと解され、それが男女の和合をもたらすと信じられて、後には「縁結びの神」として信仰されるに至った。

(3)近世にはその面が強まって役者や遊女の参詣が流行し、守護神化した。俗に、この明王を信仰すると美貌になると信じられていた。また、藍染に通じるところから、染物屋の守り神としても信仰された。

発音

アイゼンミョーオー

〓[オ][ミョ]

辞書

書言

正式名称と詳細

表記

愛染明王書言

図版

愛染明王(1)〈奈良県 西大寺〉

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検索コンテンツ
1. あいぜん-みゃうわう【愛染明王】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕《仏教語》愛欲に迷うすべての生き物を、とらわれのない悟りの境地に導く密教の神。江戸時代には、遊女の守護神として信仰された。
2. 愛染明王画像
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異形像としては、円珍本の系統に、火焔かえん光背で天に向かって弓を引く「天弓愛染明王像」があり、さらに中世には不動明王と合体した「両頭愛染明王」があり、独自の信仰
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4. あいぜん‐みょうおう[‥ミャウワウ]【愛染明王】画像
日本国語大辞典
より外に身過はなき事かと愛染明王(アイゼンミャウワウ)をうらみ、次第にしほるる恋草なるに」*諸国風俗問状答〔19C前〕三河国吉田領風俗問状答・正月・二「紺屋は愛
5. 愛染明王[図版]画像
国史大辞典
 (c)Yoshikawa kobunkan Inc. 
6. あいぜんみょうおう【愛染明王】画像
国史大辞典
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7. 愛染明王(あいぜんみょうおう)
古事類苑
宗教部 洋巻 第1巻 110ページ
8. あいぜんみょうおう【愛染明王】
日本人名大辞典
密教の明王。人間の愛欲をそのままに悟りにみちびく。一面三目六臂(ろっぴ)の赤色忿怒(ふんぬ)像であらわされ,平安時代初期に日本につたわる。のちに恋愛成就,美貌を
9. あいぜん‐みょうおう【愛染明王】
仏教語大辞典
放下僧 「されば愛染明王も、神通の弓を張り、方便の矢を爪縒って、四魔の軍を破り給ふ」 2 「 あいぜんおうほう【愛染王法】 」に同じ。 太平記 三三・将軍御逝去
10. 【愛染明王】あいぜん みょう(みゃう)おう(わう)
新選漢和辞典Web版
《仏教》もとインドの愛をつかさどる神であったが、のち真言密教の神となる。外見は怒りを表しているが、愛欲をつかさどる。
11. あいぜんみょうおう‐そんしょうほう【愛染明王尊勝法】
仏教語大辞典
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12. 愛染明王像[百科マルチメディア]画像
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13. あいぜんみょうおう‐ほう[アイゼンミャウワウホフ]【愛染明王法】
日本国語大辞典
〔名〕仏語。「あいぜんほう(愛染法)」に同じ。アイゼンミョウオーホー〓[オ]
14. あいぜんみょうおうほう【愛染明王法】
国史大辞典
愛染明王を本尊として敬愛・調伏を祈る法をいう。日本におけるこの法のはじめは文献上では承暦四年(一〇八〇)四月に白河天皇の厄年の祈願のために範俊が修した例が最初
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22. 称名寺愛染明王像
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23. 神護寺愛染明王像
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24. 愛染明王 : 図-愛染明王画像
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25. 開運愛染明王略縁起(著作ID:252700)
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26. 釜口山長岳寺愛染明王大会式修行開発の意趣(著作ID:4370187)
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28. 五指量愛染明王由来記(著作ID:190385)
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29. 不動尊百符愛染明王符(著作ID:4406638)
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ふどうそんひゃくふあいぜんみょうおうふ 仏教 
30. あいきょう‐の‐まもり[アイキャウ‥]【愛敬守】画像
日本国語大辞典
〔名〕近世、小笠原流による貴人の婚礼の時、新婦が襟(えり)にかけて夫婦和合の印としたお守り。愛染明王の守護札を雌雄二つに作ったもの。幸いの守り。掛け守り。あいき
31. あいぎょう‐ほう[アイギャウホフ]【愛敬法】
日本国語大辞典
降伏などを求め、和合親睦を祈る秘法。その目的により本尊を異にする。愛染明王法はその一種。敬愛法。*覚禅鈔〔1213頃か〕愛染明王・上「師修
32. あい‐ぜん【愛染】
日本国語大辞典
毀他人法〓」(2)「あいぜんみょうおう(愛染明王)」の略。*御湯殿上日記‐文明一八年〔1486〕六月一日「御まほりのあいせんいつものことく御
33. あい-ぜん【愛染】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕《仏教語》 ❶煩悩の現れとしての愛欲。 ❷「愛染明王」のこと。
34. あい‐ぜん【愛染】
仏教語大辞典
の秘法ども」 あい‐ぜん 愛染 の札 愛染明王の護符。小さな紙片で、飲用すれば傷がなおるという信仰があったか。 骨書 上 「瘤おとこうき世
35. あいぜんいん【愛染院】茨城県:行方郡/潮来町/水原村
日本歴史地名大系
本堂・楼門・客殿・不動堂などが宥範の代に完成し、宝永元年(一七〇四)五月、再建を記念して藩主新庄直隆が愛染明王一体を寄進、以後藩主の祈願寺となり、藩の保護を受け
36. あいぜんいん【愛染院】熊本県:熊本市/熊本城下/京町懸
日本歴史地名大系
京町台南端の新堀橋近くに位置し、宝聚山と号し真言宗、本尊は愛染明王。宥伝が細川忠利に従って入国し、当寺を建立し、忠利より預かった弘法大師真筆の愛染明王の絵像一幅
37. あいぜん‐おう[‥ワウ]【愛染王】
日本国語大辞典
〔名〕仏語。(1)「あいぜんみょうおう(愛染明王)」の略。*伊呂波字類抄〔鎌倉〕「愛染王」*仮名草子・恨の介〔1609~17頃〕上「仏にだにもあいぜんわう、神だ
38. あいぜん‐おう【愛染王】
仏教語大辞典
1 「 あいぜんみょうおう【愛染明王】 」の略。 塵添壒囊鈔 一九・一〇 「仍上人自彼御門御等身、愛染王像を造」 増鏡 上・五 「愛染王の座さまさぬ秘法」 2
39. あいぜんおう‐く[アイゼンワウ‥]【愛染王供】
日本国語大辞典
〔名〕仏語。愛染明王を供養する修法。*元亨釈書〔1322〕九・成尊法師「釈成尊。〈略〉帰〓坊修
40. あいぜんおう‐く【愛染王供】
仏教語大辞典
愛染明王を供養する修法。 元亨釈書 九・成尊法師 「釈成尊。(略)帰坊修愛染王供。其像冠師子噴血濺爐壇」
41. 愛染王の護摩
仏教語大辞典
愛染明王を本尊として、敬愛・調伏の両法に通じて行う護摩。ただ一夜だけ行うので一夜護摩という。 塵添壒囊鈔 一二・六 「神明仏法徳用受。然則愛染王護摩令修不退長日
42. 愛染王法
世界大百科事典
愛染明王を本尊にして修する密教の修法。主として敬愛(和合親睦すなわち人の相愛・信服,夫婦の和合,仏法への帰依),降伏(ごうぶく)(人や仏法を害する悪を止め,兵乱
43. あいぜんおう‐ほう【愛染王法】
仏教語大辞典
真言宗で、愛染明王を本尊として、敬愛、息災、増益、降伏などを求めて修する修法。 →愛染王 →愛染法 →愛染明王 御室相承記 二・大御室 「愛染王法〈永延久二年五
44. あいぜん‐がら【愛染雀】
日本国語大辞典
けいろ山がらの白き所も、残らずかば色に赤し、山がらのるいなり」全身赤色で愛染明王の像に似ていることから。ガラはヤマガラのガラ〔大言海〕。アイゼン
45. あいぜん‐ぐま【愛染隈】
日本国語大辞典
〔名〕歌舞伎の隈取(くまどり)の一種。愛染明王のように赤く顔をいろどるもの。あいぜん。*戯場訓蒙図彙〔1803〕三「隈取の名大概〈略〉愛染くま」アイゼン
46. あいぜん‐こう[‥カウ]【愛染講】
日本国語大辞典
〔名〕(1)仏語。愛染明王の功徳を講讚(こうさん)し、息災と得福を祈願するために行なう法会。*建内記‐嘉吉元年〔1441〕六月一日「今日浄蓮花院愛染講、御台御頭
47. あいぜん‐さま【愛染様】
仏教語大辞典
愛染明王が恋愛や、ことに遊女の守り神とされたことから、こうよばれた。 好色万金丹 三・一 「愛染様へ百日精進の願を立て」
48. あいぜん 様(さま)に見限(みかぎ)られる
日本国語大辞典
愛染明王を信じると、美貌になるといわれたところから)容貌が非常に醜いことをいう。
49. 愛染様(あいぜんさま)に見限(みかぎ)られる
故事俗信ことわざ大辞典
容貌がひどく醜いこと。愛染明王を信仰すると美貌になるとされたところからいう。
50. あいぜん‐どう[‥ダウ]【愛染堂】
日本国語大辞典
〔名〕愛染明王をまつった建物。*雑俳・口三味線〔1702〕「つがもなき・願書やあらん愛染堂」アイゼンドー
「愛染明王」の情報だけではなく、「愛染明王」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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