1. 『傾城買二筋道』
日本史年表
1798年〈寛政10 戊午〉 この年 梅暮里谷峨 『傾城買二筋道』 刊。
2. 傾城買二筋道
日本大百科全書
洒落本しゃれぼん。1冊。梅暮里谷峨うめぼりこくが著。雪華画。1798年(寛政10)刊。書名は自序に「遊冶郎いろをとこの乖功ゆきすぎは醜夫ぶをとこの温柔うちばには
3. 傾城買二筋道
世界大百科事典
洒落本。1冊。梅暮里谷峨(うめぼりこくが)作。1798年(寛政10)刊。遊里の遊び2種を対照的に描く。〈夏の床〉では,浮気でうぬぼれの色男が結局遊女に愛想づかし
4. けいせいかいふたすじみち[ケイセイかひふたすぢみち]【傾城買二筋道】
日本国語大辞典
洒落本。一巻一冊。梅暮里谷峨(うめぼりこくが)作・雪華画。寛政一〇年(一七九八)刊。好男子のうぬぼれ男と、誠実な醜男(ぶおとこ)との遊女に対する二様の態度を写し
5. けいせいかいふたすじみち【傾城買二筋道】
国史大辞典
洒落本。一冊。寛政十年(一七九八)刊。梅暮里谷峨作。浮気でうぬぼれの強い色男がはじめはもてるが、最後にふられる「夏の床」と、中年の醜夫が真情ゆえに最後に惚れた
6. 傾城買二筋道(著作ID:24351)
新日本古典籍データベース
けいせいかいふたすじみち 梅暮里谷峨一世(うめぼりこくが1せい) 作 雪華(せつか) 画 洒落本 寛政一〇刊
7. 傾城買二筋道後篇廓の癖(著作ID:167566)
新日本古典籍データベース
けいせいかいふたすじみちこうへんさとのくせ 傾城買二筋道後篇/廓の癖 二筋道/後編郭の癖 梅暮里谷峨一世(うめぼりこくが1せい) 作 歌川国政一世(うたがわくに
8. 傾城買二筋道三篇宵の程(著作ID:167577)
新日本古典籍データベース
けいせいかいふたすじみちさんぺんよいのほど 傾城買二筋道三篇/宵の程 梅暮里谷峨一世(うめぼりこくが1せい) 洒落本 寛政一二刊
9. あい‐こう[あひ‥]
日本国語大辞典
〔名〕(「あいこ(相子)」の変化した語)「あいこ(相子)」に同じ。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「手前のかほがばけものとあいかうといふ物だから、むかふ
10. あき‐ぐるま【空車】
日本国語大辞典
〔名〕荷物や乗客を乗せていない車。からぐるま。くうしゃ。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「とんだ内は火の車だけれど、手前が水車のよふな口車にまよって、あ
11. あきれ‐かえ・る[‥かへる]【呆返】
日本国語大辞典
〔自ラ五(四)〕あまりのことにまったくひどいと思う。非常にあきれる。あきれ果てる。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「おめへはあきれけへるよ」*滑稽本・浮
12. あこぎ【阿漕】
日本国語大辞典
ぎな申ごとなれど、お侍のお慈悲に、父(とと)かといふて私にだき付て下されませと」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「のめるくらいなら、あこぎはしねへが、こ
13. あたろう‐しま[あたらう‥]【当─】
日本国語大辞典
〔連語〕(「しま」は「取りつく島もない」などの島か)当たり散らす目あて。うっぷんをはらす相手。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「いたいけにいわるる程、猶
14. あの‐ね
日本国語大辞典
ためらうような時に、つなぎとして言うことば。おもに女性や子供が用いる。あのねえ。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「あのね、外山さんがおすせいす」*雑俳・
15. あめ 降(ふ)らずして地(じ)固(かと)うする
日本国語大辞典
(「雨降って地固まる」を転じて)まちがいのないうちに身をおさめるべきことのたとえにいう。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕自跋「されば吉原へは入ぬこそ、実の通意
16. 雨(あめ)降(ふ)らずして地(じ)固(かと)うする
故事俗信ことわざ大辞典
まちがいのないうちに身をおさめるべきことのたとえ。「雨降って地固まる」をふまえていう。 洒落本・傾城買二筋道(1798)自跋「されば吉原へは入ぬこそ、実の通意(
17. あ‐よう[‥ヤウ]【彼様】
日本国語大辞典
〔形動〕あのよう。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「ほんに今更に、仮初(かりそめ)ならぬ三年(みとせ)の恩、またもかけがへあるやうに、なぜあよふにした事
18. いい 耳(みみ)
日本国語大辞典
耳よりな、よいこと。いい話。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「かげながらいい耳(ミミ)をききてへ」*滑稽本・浮世風呂〔1809~13〕二・下「年老(とし
19. いい耳(みみ)を聞(き)く
故事俗信ことわざ大辞典
耳よりな、いい話を聞く。 洒落本・傾城買二筋道(1798)冬の床「かげながらいい耳(ミミ)をききてへ」滑稽本・浮世風呂(1809~13)二・下「年老(としよっ)
20. いかつ‐げ【厳─】
日本国語大辞典
*浄瑠璃・冥途の飛脚〔1711頃〕上「北の町からいかつげに来るは誰(たれ)じゃ」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「白壁土蔵へ月のあたるを夜の明たとおもひ
21. い‐ぜん【以前・已前】
日本国語大辞典
(イゼンノ) クヮウゲンヲ タチマチニ ヒキカエテ ヲメヲメトシテ タチサッタ」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「今はこれまでと、いぜんのかみそりとりい
22. いたい‐け【幼気】
日本国語大辞典
〔1788〕「松葉屋瀬山。〈略〉万事心ざしやさしくいたいけにて甚だはつめい也」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「いたいけに言わるる程猶はらたてどもあたろ
23. いっ‐こう[‥カウ]【一向】
日本国語大辞典
【二】〔形動〕否定的な意味を含めていう。全くひどい。まるでだめだ。→一向なもの。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「ぬしはまた、代々一向な仕打(しうち)の
24. いり‐こ・む【入込】
日本国語大辞典
話で山本の家に食客に入込(イリコ)みました」(ロ)ある社会にすっかり馴れ親しむ。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「ぬしたちのよふに入(イリ)こんでおいで
25. いり‐わけ【入訳】
日本国語大辞典
て、〈略〉町人の風俗、万事の細(こまか)な入訳(イリワケ)は、しらぬが道理じゃ」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「おめへがたも共々よく苦界のいりわけをい
26. いれ‐ぢえ[‥ヂヱ]【入知恵】
日本国語大辞典
ゅはやぼなはらを立」*雑俳・玉柳〔1787〕正月八日「入れ知恵で殿様舌が二三枚」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「大道で薬を売よふに、のみこみすがたをい
27. うかれ‐がらす【浮烏】
日本国語大辞典
*狂歌・古今夷曲集〔1666〕恋「終夜ないつ笑ふつかたるをぞうかれ烏と人のいふべき」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕自跋「右も左も銀世界、うかれ烏のまよひ来る
28. うたぐり【疑】
日本国語大辞典
)」のやや俗な言い方。*俳諧・うたたね〔1694〕「おうたぐり身は空解の帯の咎」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「これまでの事はかんにんしてうたぐりはら
29. うたぐ・る【疑】
日本国語大辞典
*梅津政景日記‐慶長一七年〔1612〕一二月一五日「喜左衛門申分は、度々我をうたくり候と申候間」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「うたぐりなんすならなん
30. うぬ‐ぼれ【自惚・己惚】
日本国語大辞典
石〔1797〕八「己惚(ウヌボレ)して恥頬(はぢつら)かき、ヱヱ面目ない口惜い」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「惚(ほれ)どころなきほど己
31. 梅暮里谷峨
日本大百科全書
晩年に読本よみほん、人情本の作もあるが、本領は洒落本しゃれぼんにある。代表作は1798年(寛政10)刊『傾城買二筋道けいせいかいふたすじみち』と翌年の後編『郭の
32. 梅暮里谷峨
世界大百科事典
めて梅暮里谷我の名を用いた。遊客遊女の愛情による筋の変化を求める作風を示したが,98年の《傾城買二筋道(けいせいかいふたすじみち)》が好評を博し,田螺(たにし)
33. うめぼり‐こくが【梅暮里谷峨】
日本国語大辞典
久留里藩士で本所埋堀に住んだ。主情的作風の洒落本を著し、人情本の基礎を築く。主著、洒落本「傾城買二筋道」「廓(さと)の癖」。寛延三~文政四年(一七五〇~一八二一
34. うめぼりこくが【梅暮里谷峨】
国史大辞典
第三編「河東の艷詞」で谷峨の号を用いるが、本格的活躍は同十年以後である。すなわち同年刊の『傾城買二筋道』は、それまでの通の描写にもっぱらであった洒落本に対し、制
35. うめぼり-こくが【梅暮里谷峨(初代)】
日本人名大辞典
上総(かずさ)(千葉県)久留里(くるり)藩士。天明8年から洒落(しゃれ)本をかく。寛政10年「傾城買二筋道(けいせいかいふたすじみち)」を刊行し,洒落本が人情本
36. うら‐ぢゃや【裏茶屋】
日本国語大辞典
、大かたは所のげいしゃ、茶や船やどの男、小間物うり、かみゆひ、大かぐらの類なり」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕序「見世雅調(すががき)の音色に連れて、通ひ廓
37. お‐かったる・い
日本国語大辞典
(2)事柄を処理するには十分でない。解決するには不足である。満足できない。てぬるい。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「三谷の毘沙門から百足を後見にたのん
38. お‐がら[を‥]【麻幹・苧殻・麻木】
日本国語大辞典
頃〕中「正月の飾りが釣瓶縄(つるべなは)に成やら、七月のをがらが壁下地に成やら」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「なに、出世も気がつよひ、火口殻(がら)
39. おち‐あ・う[‥あふ]【落合】
日本国語大辞典
電話で落ち合ふ先や、時刻を打ち合わせたりするほどである」(2)一時に、こみあう。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「あいにく、客人がおちあいまして、勝手が
40. おっ・す
日本国語大辞典
〔1791〕「又、このとこ花におくんなんした金も、さだめて木のはでおっしゃうが」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「だれでもわるくおもふものは壱人もおすせ
41. おっせえ・す
日本国語大辞典
とめ川さんが中の町で見かけたと、おっせへした。サア本とうにおっせへしおっせへし」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「そのよふにおっせいす程なぜあのよふな気
42. お‐てんま【御伝馬】
日本国語大辞典
用の役に出した馬。*雑俳・柳多留‐初〔1765〕「御伝馬で行けばやたらに腹を立」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「こんにゃくの幽霊が、ところてんのお伝馬
43. おぼこ‐ぎ
日本国語大辞典
のおぼこ気よりあまへながらのいとしさはやんちゃまじりの千話(ちわ)の床(とこ)」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「まだとしわかのおぼこ気にて、此客を嫌ふ
44. おもい‐すごし[おもひ‥]【思過】
日本国語大辞典
〔名〕考えすぎること。余分のことまで考えてくよくよすること。おもいすぐし。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「次第に身づまりになるだろふと、ゆくすへがおも
45. おもて を 変(か)える
日本国語大辞典
顔色をかえる。*洒落本・
傾城買二筋道〔1798〕冬の床「文里はとってなげ出し、お面(モテ)をかへて」*歌舞伎・
源氏陸奥日記(伊勢
46. おや‐はん【親判】
日本国語大辞典
789〕四「いやならいっそ博多の柳町、長崎の仕替へ、親判入判我等壱人儲けの一間」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「十三で売られて、親判(オヤハン)さ」*
47. かいだるい【腕弛】[方言]
日本方言大辞典
ひだるい」《おかったるい【御―】》 東京都002日本大辞書(山田美妙)1892~93洒落本傾城買二筋道夏の床「三谷の毘沙門から百足を後見にたのんでも、まだおかっ
48. かか‐さん【母様・嚊様】
日本国語大辞典
わしが生まれも阿波の徳島。そして父様(ととさん)や母様(カカサン)と、一所に順礼さんすのか」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「そして、ほんのかかさんかへ
49. かき‐まわ・す[‥まはす]【掻回】
日本国語大辞典
掻(カ)き回(マハ)して、急いで身支度をして」(2)勝手なことをして秩序を乱す。かきみだす。*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕夏の床「うぬらにかきまわされてなる
50. か・く【舁】
日本国語大辞典
て、くがいの身だから、客によって上手をつかったり、かいてみたりする事もありやす」*洒落本・傾城買二筋道〔1798〕冬の床「こんなものをゑばにして、かかれるよふな