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詠歌大概(歌論集)

ジャパンナレッジで閲覧できる『詠歌大概(歌論集)』の日本古典文学全集のサンプルページ

新編 日本古典文学全集
詠歌大概(歌論集)
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【現代語訳】
〔一〕 
歌の内容は、なにより新鮮な詩情をとらえようとすべきであり〔人がまだとらえたことのない、新しい着想を求めて詠むべきである〕、表現にあたっては古歌の歌詞を用いるべきである〔歌詞として用いる語句は、三代集における優れた歌人の用いたもの以外に出てはならない。『新古今集』に入集している古人の歌の語句は、それに準じて用いてもよい〕。一首の詠みぶりは熟達した上手な歌人の有名な歌を手本とせよ〔これは、時代を問わず、良い歌を見てもっぱらその詠みぶりに習うべきだ〕。

〔二〕 
近代の歌人がはじめて詠んだ構想や特殊な語句は、一句でも注意して自分の歌には詠まないようにすべきである〔最近七八十年来の歌人の詠みはじめた語句はけっして自作に用いてはならぬ〕。古人の歌については、しばしばその歌詞を用いて歌うことが、すでに習わしになっている。ただし、古歌の歌詞を用いて新しい歌を詠む時に、もとの歌の五句のうち三句にまで及んで用いるのは、取り方が多過ぎてそれでは新作歌の新しみがない。二句を越えること三、四字くらいまでは許容できる。なお、その問題について考えると、古歌と同様の場面をとらえてその古歌の語句を用いて歌うのは、たいへん構想が浅い〔桜を歌った古歌の歌詞を用いて桜を歌ったり、月を歌った古歌の歌詞で月を歌うような詠み方〕。四季に部類される古歌の歌詞を用いて恋歌や雑歌を歌うとか、あるいは、恋歌や雑歌の古歌の歌詞を

【目次】
詠歌大概(扉)
解題
〔一〕作歌の原理
〔二〕詞の用法
〔三〕古典的歌境の体得法
〔四〕結び
秀歌躰大略

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