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  11. 建武以来追加

建武以来追加

ジャパンナレッジで閲覧できる『建武以来追加』の国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典のサンプルページ

国史大辞典

建武以来追加
けんむいらいついか
室町幕府の追加法を編纂した法令集。室町幕府は鎌倉幕府に次いで『御成敗式目』を基本法とし、必要に応じて追加を発布した。『建武以来追加』は、建武年間(一三三四―三八)以来の室町幕府の追加集の意であり、『建武式目』に対する追加を意味するものではない。最古の写本は、文明十七年(一四八五)書写の尊経閣文庫本で、建武以来追加の本来の形を示している。一般に流布している『群書類従』武家部所収本は、建武五年から永正十七年(一五二〇)に至る二百十箇条の室町幕府追加法などを含み、もっとも条文数が多い。内閣文庫所蔵『建武式目追加』は両者の中間形態である。『建武以来追加』の諸本は、尊経閣文庫本・内閣文庫本・群書類従本のいずれかの系統に属し、かつこの順に増補されてきたもので、もっとも複雑で条文数の多い類従本は、諸本にみえる法令のほとんどすべてを収めている。諸本の比較によって、『建武以来追加』は、応永末年ごろを最初とし、文安・長禄・永正ごろなど、数次にわたり増補、編纂されたものであることがわかる。概して室町幕府法は、鎌倉幕府法に比べて指導的役割が弱まっているが、徳政令など経済関係法規は増加している。今日、『建武以来追加』の研究には、佐藤進一・池内義資が『建武以来追加』のみならず、諸書より室町幕府関係の法令を蒐集、編年順に配列した『中世法制史料集』二によることが多く、『中世政治社会思想』上(『日本思想大系』二一)において笠松宏至が付した注釈は、抄出ながら有益である。
[参考文献]
『群書解題』一六下、上横手雅敬「建武以来追加の成立」(小葉田淳教授退官記念事業会編『(小葉田淳教授退官記念)国史論集』所収)、赤松俊秀「建武以来追加について」(『歴史と地理』二八ノ三)、小林保夫「『建武以来追加』成立試考」(『古文書研究』一六)
(上横手 雅敬)


日本大百科全書(ニッポニカ)

建武以来追加
けんむいらいついか

室町幕府の発布した法令の集成。室町幕府は鎌倉幕府の継承者を標榜 (ひょうぼう)したから、個々の法令は「御成敗式目 (ごせいばいしきもく)」に対する追加法と意識されたので、この名称がある。幕府の創立から永正 (えいしょう)年間(1504~21)まで、初期には朝廷や荘園 (しょうえん)領主との関係、守護の権限などの規定が多く、中期以降は経済・財政関係の法が多い。前田育徳会尊経閣 (そんけいかく)文庫所蔵の「当御代 (とうごだい)建武以来追加条々」100か条がもっとも古いが、『群書類従』所収の「建武以来追加」は200余条。数度にわたって編纂 (へんさん)されたと思われる。

[羽下徳彦]



世界大百科事典

建武以来追加
けんむいらいついか

室町幕府が発布した追加の法令集。書名は《建武式目》の追加ではなく,《御成敗式目》を本法とする建武年間以後の追加を意味する。室町幕府の追加法令集は多くの条文数(約100~200条余)よりなるものと,比較的少ない条文からなるものに大別できる。後者は種々な名称で呼ばれ,その編成も多様だが,前者は《建武以来追加》《建武式目追加》など類似の書名が付されており,収録条文数には幅があるものの,いずれもほぼ編年順に配列されている。文明年間(1469-87)の古写本も現存するが,数次にわたる増補編纂をへて,最終的な型は永正・大永(1504-28)ころの成立と考えられる。1338年(延元3・暦応1)より1520年(永正17)に至る180余年間の法を収めるが,寺社・本所関係,守護・地頭関係などの国制的な広がりをもつ法令は初期のみで,正長(1428-29)以降は徳政令をめぐる売買貸借法がほとんどを占め,発布対象からかな交りの法令が増加してくる。《群書類従》所収。
[後藤 紀彦]

[索引語]
建武式目追加
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検索コンテンツ
1. 建武以来追加
日本大百科全書
前田育徳会尊経閣そんけいかく文庫所蔵の「当御代とうごだい建武以来追加条々」100か条がもっとも古いが、『群書類従』所収の「建武以来追加」は200余条。数度にわた
2. 建武以来追加
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少ない条文からなるものに大別できる。後者は種々な名称で呼ばれ,その編成も多様だが,前者は《建武以来追加》《建武式目追加》など類似の書名が付されており,収録条文数
3. けんむいらいついか【建武以来追加】
日本国語大辞典
室町時代の法令集。室町幕府が必要に応じて追加制定した法令を集成したもので、書名は鎌倉幕府の御成敗式目に建武以後の法令を追加するの意。
4. けんむいらいついか【建武以来追加】
国史大辞典
上横手雅敬「建武以来追加の成立」(小葉田淳教授退官記念事業会編『(小葉田淳教授退官記念)国史論集』所収)、赤松俊秀「建武以来追加について」(『歴史と地理』二八ノ
5. 建武以來追加(けんむいらいついか)
古事類苑
法律部 洋巻 第1巻 683ページ
6. 建武以来追加(著作ID:2512450)
新日本古典籍データベース
けんむいらいついか 法制 
7. あい‐きゅう[あひキフ]【相給・合給】
日本国語大辞典
した。ただし、所領を後に寺社に寄進してしまった場合は、給人と寺社とで均分した。*内閣文庫本建武以来追加‐観応三年〔1352〕九月一八日(中世法制史料集二・追加法
8. あく‐せん【悪銭】
日本国語大辞典
弃悪銭〓」*内閣文庫本建武以来追加‐永正五年〔1508〕八月五日(中世法制史料集二・追加法三四六)「あく銭売買儀、一切可
9. あずかり‐ち[あづかり‥]【預地】
日本国語大辞典
子細〓、動施行猶予之間」*内閣文庫本建武以来追加‐延文二年〔1357〕九月一〇日(中世法制史料集二・追加法八一)「預地同料所已下事、自
10. あんど‐かた【安堵方】
日本国語大辞典
〔名〕室町幕府開創期の職名。安堵状の発給など安堵に関する事柄の管轄機関。*内閣文庫本建武以来追加‐貞和二年〔1346〕閏九月二七日(中世法制史料集二・追加法)「
11. あんど の 御判(ごはん)
日本国語大辞典
案堵御判在〓之」*内閣文庫本建武以来追加‐文明八年〔1476〕八月二四日(中世法制史料集二・追加法二七〇)「就
12. い‐けん【意見・異見】
日本国語大辞典
矣」*実隆公記‐延徳二年〔1490〕九月一日「昨日奉行衆意見、本所之儀得利云々」*内閣文庫本建武以来追加‐永正七年〔1510〕一〇月二〇日・右筆方意見条々(中世
13. いち‐えん[‥ヱン]【一円】
日本国語大辞典
〇日「其上東方蜂起、小山於田一円之上、宇都宮自吉野下向本国之由、飛脚到来云々」*内閣文庫本建武以来追加‐応安元年〔1368〕六月一七日(中世法制史料集二・追加法
14. いっこくへいきん‐さた【一国平均沙汰】
日本国語大辞典
〔名〕室町時代、一国すべてを対象として徳政令などの特定の法令を施行すること。*内閣文庫本建武以来追加‐嘉吉元年〔1441〕九月一二日(中世法制史料集二・追加法二
15. うかがい‐ごと[うかがひ‥]【伺事】
日本国語大辞典
奉行人を数番に分けてそれぞれの番定日に伺い事をする番伺(ばんうかがい)とがある。*内閣文庫本建武以来追加‐正長二年〔1429〕八月二〇日(中世法制史料集二・追加
16. うけとり‐じょう[‥ジャウ]【受取状・請取状】
日本国語大辞典
あるいは、文書を受け取った旨をしるした文書。古くは返抄(へんしょう)といった。*内閣文庫本建武以来追加‐観応二年〔1351〕六月一三日(中世法制史料集二・追加法
17. うけ‐にん【請人・受人】
日本国語大辞典
其明〓候」*内閣文庫本建武以来追加‐永享八年〔1436〕五月二二日(中世法制史料集二・追加法二〇六)「諸人借物請人事、於
18. うっ‐とう[‥タウ]【鬱陶】
日本国語大辞典
事由〓」*内閣文庫本建武以来追加‐康永三年〔1344〕七月四日(中世法制史料集二・追加法一三)「諸国守護人非法事 有
19. うるうづき‐やく[うるふづき‥]【閏月役】
日本国語大辞典
〔名〕語義未詳。毎年の定例の課税ではなく、閏月のある年に、別に閏月の分として課された税か。*内閣文庫本建武以来追加‐明徳四年〔1393〕一一月二六日(中世法制史
20. え‐しゃく[ヱ‥]【会釈】
日本国語大辞典
静憲法印院宣の御使にて様々会釈(エシャク)申しければ、ことのほかにくつろぎ給ひたり」*内閣文庫本建武以来追加‐文和元年〔1352〕一一月一五日(中世法制史料集二
21. えり‐せん【撰銭】
日本国語大辞典
奈良時代から江戸時代に至る間、しばしばその規制が行なわれた。えりぜに。せんせん。*内閣文庫本建武以来追加‐明応九年〔1500〕一〇月(中世法制史料集二・追加法三
22. 撰銭令
日本史年表
1500年〈明応9 庚申〉 10・‐ 幕府, 撰銭令 を発布(建武以来追加)。 1505年〈永正2 乙丑〉 10・10 幕府, 撰銭令 を出す(蜷川家文書)。
23. えり‐もの[ゑり‥]【彫物】
日本国語大辞典
〔名〕彫りつけたもの。彫刻物。ほりもの。*内閣文庫本建武以来追加‐(貞和二年一二月~六年二月)〔1346~1350〕(中世法制史料集二・追加法四六)「過差儀、且
24. 応安の半済令
日本史年表
幕府,皇室領・殿下渡領・寺社一円領以外の諸国本所領での半済施行を定める( 応安の半済令 )(建武以来追加)。
25. おう‐りょう[アフリャウ]【押領】
日本国語大辞典
俊明不受清衡贈遺金薄事「清衡は王地を多く押領して、ただ今謀叛を発すべきもの也」*内閣文庫本建武以来追加‐貞和二年〔1346〕一二月一三日(中世法制史料集二・追加
26. おお‐たぶみ[おほ‥]【大田文】
日本国語大辞典
行光、清定〓云々」*内閣文庫本建武以来追加‐応安五年〔1372〕七月一一日(中世法制史料集二・追加法一一二)「所詮召
27. おおま‐あんど[おほま‥]【大間安堵】
日本国語大辞典
〔名〕(「大間」は行間を広くあけて書くこと)人名の部分を空白にしてある安堵状(あんどじょう)。*内閣文庫本建武以来追加‐応永二九年〔1422〕七月二六日・御成敗
28. おき‐づき【置月】
日本国語大辞典
〔名〕質入れをした月。*内閣文庫本建武以来追加‐永正一七年〔1520〕二月一二日(中世法制史料集二・追加法三九七)「定徳政事〈略〉かく、さうく等、置月の外十二ケ
29. おき‐て【置手】
日本国語大辞典
〔名〕置く人。質を置く人。*内閣文庫本建武以来追加‐永正一七年〔1520〕二月一二日(中世法制史料集二・追加法三九九)「万一寄〓事於左右
30. おもて を 替(か)う
日本国語大辞典
申之〓」*内閣文庫本建武以来追加‐暦応二年〔1339〕五月一九日(中世法制史料集二・追加法四)「縦雖
31. おり‐もん【織紋】
日本国語大辞典
〔名〕紋柄を織り出したもの。*内閣文庫本建武以来追加‐応安二年〔1369〕二月二七日(中世法制史料集二・追加法一〇二)「禁制〈略〉一 せいかうの大口、をりもんの
32. かえ‐ち[かへ‥]【替地】
日本国語大辞典
あるいはその土地。また領主が収用した土地、または領主に返還された土地の代地をいう。代替地。*内閣文庫本建武以来追加‐応永二九年〔1422〕七月二六日(中世法制史
33. かえらぎ
日本国語大辞典
〔名〕「かいらぎ(海花皮)」に同じ。*内閣文庫本建武以来追加‐応安二年〔1369〕二月二七日(中世法制史料集二・追加法一〇三)「中間凡下輩、えほしかけ・きぬこし
34. 鎌倉五山
日本史年表
1373年〈【北朝】応安6・【南朝】文中2 癸丑⑩〉 10・9 幕府, 鎌倉五山 について定める(建武以来追加)。
35. かり‐ぬし【借主】
日本国語大辞典
三五・北野通夜物語事「来年世立ち直らば、本物計(ばかり)を借り主に返納すべし」*内閣文庫本建武以来追加‐永享八年〔1436〕五月二二日(中世法制史料集二・追加法
36. かわ‐て[かは‥]【川手・河手】
日本国語大辞典
〓止由」*内閣文庫本建武以来追加‐貞和二年〔1346〕一二月一三日(中世法制史料集二・追加法四二)「構
37. かんれいならびにまんどころかべがき【管領〓政所壁書】
国史大辞典
後者が政所の所轄法令であるかもしれない。「追加」を最も多く集めている『建武以来追加』との比較研究の結果では、法令の排列がよく一致しており、本書は『建武以来追加
38. きぬ‐ごし【絹腰】
日本国語大辞典
〔名〕武士装束の一つ。絹の腰当て。*内閣文庫本建武以来追加‐貞治六年〔1367〕一二月二九日(中世法制史料集二・追加法九〇)「同輩、直垂之絹裏、絹腰、并烏帽子懸
39. きゅう‐ち[キフ‥]【給地・給知】
日本国語大辞典
〔名〕(1)「きゅうでん(給田)」に同じ。*内閣文庫本建武以来追加‐文和四年〔1355〕八月二二日(中世法制史料集二・追加法七九)「士卒等掠
40. きゅう‐めい[キウ‥]【糾明・糺明】
日本国語大辞典
天皇おどろき給て、糺明におよばず、右大臣に召仰て、すでに誅せらるべきになりぬ」*内閣文庫本建武以来追加‐貞和二年〔1346〕(中世法制史料集二・追加法一六)「為
41. ぎん‐けん【銀剣】
日本国語大辞典
〓之」*内閣文庫本建武以来追加‐(貞和二年一二月~六年二月カ)〔1346~50か〕(中世法制史料集二・追加法四七)「止
42. く‐げん【公験】
日本国語大辞典
配惣庄〓」*内閣文庫本建武以来追加‐応永二九年〔1422〕七月二六日(中世法制史料集二・追加法一六九)「寺社本所領訴訟事 不
43. くばりぶぎょう【賦奉行】
国史大辞典
安堵奉行の職掌と定められていた。『新式目』には訴状が非拠のとき分配すべからずと誡め、また『建武以来追加』には賦奉行以外の訴状受理や、奉行の分配遅滞を、裁判混乱の
44. ぐんしょるいじゅう【群書類従】
国史大辞典
書・沙弥洞然長状 22 武家部 四〇〇 御成敗式条・御成敗式目追加 四〇一 建武式目条々・建武以来追加 四〇二 侍所沙汰篇・大内家壁書・政所壁書 四〇三 早雲寺
45. けっ‐しょ【闕所・欠所】
日本国語大辞典
七郎と中ふんの御せいはいをかふり候ぬる上は、かいふむのほうこうを、いたすへく候」*内閣文庫本建武以来追加‐応永二九年〔1422〕七月二六日(中世法制史料集二・追
46. けっしょ【闕所】
国史大辞典
機会があれば、その一族の者などより、由緒地としてこれの返還を願い出たのは当然である。なお、『建武以来追加』第三百四十六条の永正五年(一五〇八)八月七日の法令に、
47. けん‐か[‥クヮ]【喧嘩・諠譁】
日本国語大辞典
己言〓申請諠譁」*内閣文庫本建武以来追加‐貞和二年〔1346〕一二月一三日(中世法制史料集二・追加法二七)「縦雖
48. けんだんかた‐さた【検断方沙汰】
日本国語大辞典
〔名〕「けんだんさた(検断沙汰)(1)」に同じ。*内閣文庫本建武以来追加‐貞和二年〔1346〕月日未詳(中世法制史料集二・追加法一六)「苅田狼藉事 為
49. こう‐おつ[カフ‥]【甲乙】
日本国語大辞典
甲乙之妨〓者也」*内閣文庫本建武以来追加‐暦応三年〔1340〕四月一四日(中世法制史料集二・追加法六)「近年武家被官人、甲乙之輩、令
50. こうぶ【洪武】
日本国語大辞典
〔名〕「こうぶつうほう(洪武通宝)」の略。*内閣文庫本建武以来追加‐永正五年〔1508〕八月五日(中世法制史料集二・追加法三四五)「其外のとたう銭、えいらく、こ
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