1. 『愚管抄』
日本史年表
1220年〈承久2 庚辰〉 この頃 慈円, 『愚管抄』 を著す。 ...
2. 愚管抄
日本大百科全書
1219年(承久1)、前天台座主(ざす)大僧正慈円(じえん)(慈鎮(じちん)和尚)が著した歴史書。『神皇正統記(じんのうしょうとうき)』(北畠親房(きたばたけち ...
3. 愚管抄
世界大百科事典
鎌倉時代初頭の歴史書。7巻。慈円著。《愚管抄》は内容からみて3部に分けることができる。第1部は〈皇帝年代記〉と題される部分で,巻一,二がそれに当たり,神武から後 ...
4. ぐかんしょう[グクヮンセウ]【愚管抄】
日本国語大辞典
鎌倉前期の歴史書。七巻。九条兼実の弟、天台座主慈円の著。承久二年(一二二〇)の成立とされる。和漢の年代記や、神武天皇から順徳天皇までの歴史及び著者の歴史観を仮名 ...
5. ぐかんしょう【愚管抄】
国史大辞典
同「末法思想の展開と愚管抄の史観」(『日本思想史上の諸問題』所収)、赤松俊秀「愚管抄について」(『鎌倉仏教の研究』所収)、同「愚管抄」(『続鎌倉仏教の研究』所収 ...
6. ぐくゎんせう【愚管抄】
全文全訳古語辞典
[書名]鎌倉初期の歴史書。慈円著。一二二〇年(承久二)成立か。神武天皇から順徳天皇に至る歴史を編年体で記述し、仏教的道義に基づく歴史論を展開している。⇒慈円 ...
7. 『愚管抄』[百科マルチメディア]
日本大百科全書
巻3 慈円(じえん)(慈鎮(じちん))著 写本 国立国会図書館所蔵 ...
8. あい‐あ・う[あひあふ]【相合・相逢】
日本国語大辞典
(かみ)の、かく面だたしきことに思ひて、受け取り騒ぐめれば、あひあひ似たる世の人の有様を」*愚管抄〔1220〕四・後三条「京極大殿と云ふ運者又殊勝の器量にて、白 ...
9. あい‐あた・る[あひ‥]【相当】
日本国語大辞典
〔自ラ四〕(1)(「あい」は接頭語。「あたる」の改まった言い方)相当する。あてはまる。釣り合う。*愚管抄〔1220〕七「昔よりなりゆく世をみるに、すたれはてて又 ...
10. あい‐しょう[‥シャウ]【哀傷】
日本国語大辞典
哀傷
」*
愚管抄〔1220〕三・冷泉「昔は徳有る人のうせたるには、挙哀といひて集まれる人、声をあげて哀傷するこ
...11. あい‐しょう【哀傷】
仏教語大辞典
人の死を悲しみいたむこと。哀悼。 愚管抄 三・冷泉 「昔は徳有る人のうせたるには、挙哀といひてあつまれる人、声をあげて哀傷することありけれど」 ...
12. あい‐・する【愛】
日本国語大辞典
〔1130頃か〕五八「えもいはずよき馬に乗りたる人、この馬をあひしつつ、道をもゆきやらず」*愚管抄〔1220〕三・称徳「此女帝、道鏡と云ふ法師を愛せさせ給て、法 ...
13. あい‐とう[‥タウ]【哀悼】
日本国語大辞典
〔名〕人の死をかなしみいたむこと。哀傷。くやみ。*愚管抄〔1220〕二・宇多「関白太政大臣基経〈略〉寛平三年正月十三日薨。五十七。天皇甚哀悼、詔賜 ...
14. あい‐まじ・る[あひ‥]【相混】
日本国語大辞典
〔自ラ五(四)〕(「あい」は接頭語)互いに混じる。混じり合う。*愚管抄〔1220〕三・桓武「この人の中に因果善悪あひまじりて」 ...
15. あい‐ま・つ[あひ‥]【相待】
日本国語大辞典
〔他タ四〕(「あい」は接頭語)「待つ」の改まった言い方。*将門記〔940頃か〕「扶等陣を張り、将門を相待」*愚管抄〔1220〕四・後白河「今は参るらん。しばしあ ...
16. あお・ぐ[あふぐ]【仰】
日本国語大辞典
かかん物」(3)(目上の人、尊敬する人などの)教えや命令、援助などを求めたり、受けたりする。請う。*愚管抄〔1220〕四・後三条「長者の身面目をうしなふ上に神慮 ...
17. あお‐どうしん[あをダウシン]【青道心】
日本国語大辞典
字)(1)ちょっとした思いつきで起こした信仰心、また、慈悲心。生(なま)道心。にわか道心。*愚管抄〔1220〕三・花山「たがひにわかき心に青道心とて、その頃より ...
18. あお‐どうしん【青道心】
仏教語大辞典
四・住吉大物二ケ所合戦の事 「末も通らぬ青道心」 3 剃りたての坊主頭。また、できたての坊主の姿。 愚管抄 三・花山 「たがひにわかき心に青道心とて、その頃より ...
19. あかがね‐ざいく【銅細工】
日本国語大辞典
〔名〕銅で細工をすること。また、その物。その職人。*愚管抄〔1220〕六・土御門「あか金ざいく何かと申候ともがらの」*日葡辞書〔1603〜04〕「Acagane ...
20. あく‐おう[‥ワウ]【悪王】
日本国語大辞典
無道の君。*将門記〔940頃か〕「地類呵嘖して、悪王の便(やす)からざる念を憎(そね)む」*愚管抄〔1220〕一・武烈「限りなき悪王なり。人をころすを御遊にせら ...
21. あ・げる【上・揚・挙】
日本国語大辞典
始め」*平家物語〔13C前〕四・還御「国司菅原在経、しなあげられて加階、従下の四品、院の殿上ゆるさる」*愚管抄〔1220〕六・土御門「右大臣頼実を太政大臣にあげ ...
22. あさみ‐なげ・く【浅嘆】
日本国語大辞典
〔自カ四〕事の意外さに驚き悲しむ。*愚管抄〔1220〕五・後鳥羽「かやうにて平氏は西国に海にうかびつつ国々領したり。坂東は又あきたれど未だ落居せず、京中の人あさ ...
23. あさ・む【浅】
日本国語大辞典
ひき避(よ)きて行き過ぐるを、車を驚きあさみたること限りなし」(2)けいべつする。さげすむ。あなどる。*愚管抄〔1220〕六・順徳「猶申しゆるさんとする卿の二位 ...
24. あざ‐やか【鮮─】
日本国語大辞典
上あざやかに、すこし料理も心がけ」(6)際立って見事であるさま。非の打ちどころがない様子。*愚管抄〔1220〕三・崇峻「ままこにておやのかたきなれば、道理もあざ ...
25. あしがらとうげ【足柄峠】静岡県:駿東郡/小山町/竹之下村
日本歴史地名大系
もっていた。また保元の乱を起こした源為義も「足柄山」を伐り塞いで坂東の防衛線とする構想を語ったという(愚管抄)。「更級日記」の作者菅原孝標の娘は寛仁四年(一〇二 ...
26. あてがう【宛行】[方言]
日本方言大辞典
調書(本間・柴野他)1900 島根県隠岐島725島根県方言辞典(広戸惇・矢富熊一郎)1963愚管抄七「新院、当今、又二宮、三宮の御子など云ひて、数しらずをさなき ...
27. あてが・う[あてがふ]【宛行・充行】
日本国語大辞典
内の御有様のおぼつかなさをさへ苦しうおぼさる。宮の御装束、女房の事などしげうおぼしあてがう」*愚管抄〔1220〕七「新院、当今、又二宮、三宮の御子など云ひて、数 ...
28. あと【跡】
日本国語大辞典
年七月(寛文版訓)「人の後(つき)を為す者は、能く先(おや)の軌(アト)を負荷(にな)ひ」*愚管抄〔1220〕六・順徳「鎌倉は将軍があとをば母堂の二位尼総領して ...
29. あな‐くち【穴口】
日本国語大辞典
〔名〕穴の入り口。穴のあいている所。*愚管抄〔1220〕五・二条「よくかきうづみたりと思けれど、穴口に板をふせなんどしたりける、見出してほり出たりければ」*大乗 ...
30. あぶ【虻】[方言]
日本方言大辞典
った人が抜けて張り合いなく寂しいことのたとえ。 新潟県佐渡348佐渡方言集(矢田求)1909愚管抄五・二条「かかりける程に内裏には信頼・義朝・師仲、南殿にてあぶ ...
31. あぶ・す【浴】
日本国語大辞典
【一】〔他サ四〕(1)湯水などをからだにかける。あむす。*愚管抄〔1220〕五・二条「湯わかしてあぶさんとしけるに」(2)(刃物をあびせる意から)傷つける、殺す ...
32. あぶ の 目(め)が抜(ぬ)ける
日本国語大辞典
どうしたらよいかわからず、まごまごする。また、おもだった人が抜けて張り合いなく寂しいことのたとえ。*愚管抄〔1220〕五・二条「かかりける程に内裏には信頼・義朝 ...
33. あま‐にゅうどう[‥ニフダウ]【尼入道】
日本国語大辞典
能々学すとも、一文不知の愚どんの身になして、尼入道の無知のともがらに同して、智者のふるまひをせずして」*愚管抄〔1220〕六・土御門「不可思議の愚痴無智の尼入道 ...
34. あまり‐さえ[‥さへ]【剰─】
日本国語大辞典
*方丈記〔1212〕「明くる年は立ち直るべきかと思ふほどに、あまりさへ疫癘(えきれい)うちそひて」*愚管抄〔1220〕六・土御門「それらがあまりさへ云はやりて、 ...
35. あま・る【余】
日本国語大辞典
前〕四・道隆「よろづのこと身にあまりぬる人の、もろこしにも、この国にもあるわざにぞ侍なる」*愚管抄〔1220〕六・後鳥羽「手にあまりたる事かなともや思ひけん」* ...
36. あや‐にく【生憎】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕宿木「さらに見ではえあるまじくおぼえ給ふも、かへすがへすあやにくなる心なりや」*愚管抄〔1220〕三・桓武「淳和と嵯峨とは、あやに ...
37. あやま・つ【過・誤】
日本国語大辞典
枕草子〔10C終〕一〇〇・ねたきもの「げにあやまちてけりとは言はで、口かたうあらがひたる」*愚管抄〔1220〕七「これは将軍が内外あやまたざらんを、ゆゑなくにく ...
38. あやめ‐いだ・す【怪出】
日本国語大辞典
〔他サ四〕不審に思い始める。不思議に思い始める。*愚管抄〔1220〕五・安徳「暁にこの事あやめ出して、六波羅さわぎて」 ...
39. あゆみ‐くだ・る【歩下】
日本国語大辞典
〔自ラ五(四)〕歩いて下る。*愚管抄〔1220〕七「この道理の道を、劫初より劫末へあゆみくだり、劫末より劫初へあゆみのぼるなり」 ...
40. あら れる
日本国語大辞典
」*方丈記〔1212〕「すべてあられぬ世を念じすぐしつつ、心をなやませる事、三十余年なり」*愚管抄〔1220〕七「この官位の事はかくはあれども、さてあらるる事に ...
41. あらわ‐か・す[あらは‥]【現─・顕─・表─】
日本国語大辞典
〕二・四句神歌「にはかに仏法僧達の二人(ふたり)おはしまして、行なひあらはかしたてまつる」*愚管抄〔1220〕三・推古「このことわりとこの二をひしとあらはかされ ...
42. あり‐あ・う[‥あふ]【有合】
日本国語大辞典
りくだりしときに、みな人、子どもなかりき。いたれりし国にてぞ、子うめるものどもありあへる」*愚管抄〔1220〕六・順徳「ひきが子共、むこの児玉党(こだまたう)な ...
43. ありだぐん【有田郡】和歌山県
日本歴史地名大系
〔中世〕平治元年(一一五九)一二月、熊野参詣の道中にあった平清盛は、源義朝挙兵の報を聞いて急遽上京したが、「愚管抄」に「湯浅ノ権守ト云テ宗重ト云紀伊国ニ武者アリ ...
44. あり‐なし【有無】
日本国語大辞典
も不知(しらざ)りければ」(2)存在が認められるかどうか、勢威があるかないか、ということ。*愚管抄〔1220〕五・二条「わが世にありなしはこの惟方、経宗にあり」 ...
45. あんらく【安楽】
国史大辞典
するものがあらわれ、熊野参籠から帰った後鳥羽上皇は怒り、安楽らを処罰したという所伝もある。『愚管抄』には、院の女房らが安楽らを呼びよせ、密通にまで発展したと記さ ...
46. あんらくじ【安楽寺】京都市:左京区/鹿ヶ谷村地図
日本歴史地名大系
起きた専修念仏・六時礼讃の禁圧による法然法難の発端の舞台として知られる。住蓮・安楽の事件は「愚管抄」巻六で、慈円が次のように記している。安楽房トテ、泰経入道ガモ ...
47. いい‐すす・む[いひ‥]【言進】
日本国語大辞典
と云進(イヒススム)」*とりかへばや物語〔12C後〕上「時々はいひすすめて、われは知らずがほにて」*愚管抄〔1220〕六・後鳥羽「かやうの事を浄土寺の二位もとが ...
48. いい‐なら・う[いひならふ]【言慣・言習】
日本国語大辞典
、猶、源中納言にこそと、とりどりにいひならふなるこそ、我がおぼえの口惜しくはあらぬなめり」*愚管抄〔1220〕六・順徳「日頃わか宮とぞ、この社は云ならいたりける ...
49. いい‐の・ける[いひ‥]【言退】
日本国語大辞典
いひの・く〔他カ下二〕自分の考えを主張する。ためらわずにあえて言う。言い負かす。*愚管抄〔1220〕二・後堀河「さしもなき口弁にてまことの詮意趣をばいひのけたる ...
50. いい‐はや・る[いひ‥]【言流行】
日本国語大辞典
〔自ラ四〕言いふらされて流行する。広く話題になる。*愚管抄〔1220〕六・土御門「それらがあまりさへ言はやりて、この行者に成ぬれば、女犯(にょぼん)をこのむも魚 ...