1. はい‐げん【俳言】
デジタル大辞泉
⇒はいごん(俳言) ...
2. はい‐げん【俳言】
日本国語大辞典
〔名〕「はいごん(俳言)」に同じ。 ...
3. 俳言
世界大百科事典
きず,俳言の規制を質量ともに撤廃した談林俳諧の流行を招いた。談林は俳言の通俗性を最大限にふくらませ,歌語までもそれに同化吸収せしめたが,そこから出た芭蕉は,“俗 ...
4. はい‐ごん【俳言】
デジタル大辞泉
俳諧に用いて、和歌・連歌には用いない俗語・漢語などの総称。俗言(ぞくごん)。はいげん。 ...
5. はい‐ごん【俳言】
日本国語大辞典
「立甫は連歌をしって句がらをやすらかに仕立られければ俳言(ハイコン)うとからず」*俳諧・三冊子〔1702〕白双紙「声に言ふことは、すべて俳言なり」ハイ ...
6. いちじ‐はいごん【一字俳言】
日本国語大辞典
〔名〕俳諧で、句中にある語の、わずか一字だけが俳言であるもの。たとえば、「道忙しき人」を「道忙しい人」として俳言とするなど。俳諧ではこれを嫌う。イチジハイ ...
7. 悪(惡)
字通
に久しく、轉た本性を虧く。~崔季舒、
俳言に託して曰く、老小
子、惡戲すと。
...8. あく‐ぎ【悪戯】
日本国語大辞典
」*北史‐斉文宣帝紀「崔季舒託
俳言曰、老小公子悪戯」
...9. いちびる[方言]
日本方言大辞典
言(武智正人)1957 大分市941豊後方言集(大分県立第一高等女学校国文会)1933~34雑俳言葉の種「さわぎ出し・お人が有るといちびって」《いちょびる》 滋 ...
10. きょう‐れん[キャウ‥]【狂連】
日本国語大辞典
ン)といへば、ただ野鄙なるものとのみ思ふは非也。其趣をよくしる時は、真(ま)の句も同事にて、只俳言(はいごん)を用るばかりの違ひ也」 ...
11. 近世俳句集 21ページ
日本古典文学全集
あてて、そこから生ずるおかしみをねらったもの。「春日」は優美な歌語であるが、それと「満丸」という俳言との対比も注目される。季語は「春日」で春。 前書〈余寒のこ ...
12. 近世俳句集 22ページ
日本古典文学全集
浮橋」とを結びつけて詠んだもの。古典的なイメージが強くはたらいており、俳意は薄いが、「烏鵲」の俳言がよく生かされている。季語は「七夕」で秋。風寒し破れ障子の神無 ...
13. 近世俳句集 29ページ
日本古典文学全集
関連する美しい情景が出てくる。「蛍もひかる」と「ひかる(光)源氏」と掛け詞が用いられているが、俳言もなく和歌的な発句である。季語は「蛍」で夏。いなづまや秋きぬと ...
14. 近世俳句集 53ページ
日本古典文学全集
ひと晩中見とれてじっとすわっておりました、の意。「も」は強意の助詞、「ぬ」は完了の助動詞である。「夜一よさ」が俳言になっているが、全体に俳意が薄く和歌的な感覚に ...
15. 近世俳句集 55ページ
日本古典文学全集
、の意。『万葉集』巻一に載る天武天皇の吉野行幸の歌を、桜に結びつけて作句したもの。「くどし」が俳言として利いている。季語は「花盛」で春。 前書〈四十九のとしに ...
16. 近世俳句集 108ページ
日本古典文学全集
伝統的な和歌の世界では風によることが多いが、この句ではそれを夜半の夢のとだえから感じとっている。さらに俳言ともいうべき「犬の遠音」により、夜ふけの朦朧とした気分 ...
17. こえ に 言(い)う詞(ことば)
日本国語大辞典
*俳諧・三冊子〔1702〕白双紙「『俳無言』と云書に、声に云(いふ)詞、都而(すべて)俳言也。連歌に出る声のものもあれども、俳言の方也」 ...
18. こえ の 字(じ)
日本国語大辞典
*俳諧・俳諧無言抄〔1672〕七「俳言。こゑの字なべて俳也。屏風、几張、拍子、律の調子、例ならぬ、胡蝶、かやうの物は連哥に出れと、こゑの字は俳言になると云になら ...
19. ことば‐からかい[‥からかひ]【言葉─】
日本国語大辞典
尚言つのる詞がらかひ〈野坡〉」*浮世草子・西鶴名残の友〔1699〕四・四「北隣には養子との言葉からかい、後には俳言つよき身の恥どもいひさがして」*浄瑠璃・曾我扇 ...
20. 西鶴
世界大百科事典
と急速に移り変わったが,今様の風俗を俳言と俳言の緊密な付合上に描き出そうとする親句主義の西鶴はこれについてゆけず,一時俳諧の制作から遠ざかった。しかし俳言による ...
21. 三冊子(俳論集) 551ページ
日本古典文学全集
〔四〕俳言ということ 連・俳本一なり。心・詞ともに連歌あり、俳諧あり。心は連・俳に渡れども、詞は連・俳わかれて、昔より沙汰しおける事どもあり。『俳無言』といふ書 ...
22. 三冊子(俳論集) 640ページ
日本古典文学全集
〔四三〕芭蕉の無常観 師、或方に客に行きて、食の後、「蝋燭をはや取るべし」といへり。「夜の更くること目に見えて心せはしき」となり。かく物の見ゆる所、その目・心の ...
23. 新増犬筑波集
世界大百科事典
上巻〈油糟(あぶらかす)〉と下巻〈淀川〉の2部から成る。上巻では《犬筑波集》の前句に複数の自句を付け,下巻では〈俳言(はいごん)無し〉〈正体無し〉など同集の付合 ...
24. しんぞういぬつくばしゅう【新増犬筑波集】
国史大辞典
から三句目を付け足しその付け方を自解する。『犬筑波集』に対する批判は、用付(ようづけ)・同意・俳言(はいごん)なし・一句正体なしなど俳諧の規則や技巧の面から、内 ...
25. せんく‐もの【千句物】
日本国語大辞典
西鶴〉」*俳諧・三冊子〔1702〕白双紙「千句連歌に出づる鬼・女・龍・虎そのほか千句ものの詞、俳言也」 ...
26. 全発句(松尾芭蕉集) 84ページ
日本古典文学全集
和俗の称する所也」(滑稽雑談)。後者の記述の感じから判断して、当時広く流通していた言葉ではないらしいが、俳言には認定されていたようだ。本句の成立年代を、二十九日 ...
27. 全発句(松尾芭蕉集) 136ページ
日本古典文学全集
。季語は「団扇」で夏。三翁は風雅の天工をうけ得て、心匠を万歳につたふ。此かげに遊ばんもの、誰か俳言をあふがざらんや。月華の是やまことのあるじ達芭蕉翁皺筥物語(笈 ...
28. 全発句(松尾芭蕉集) 207ページ
日本古典文学全集
に、いまだ目に見ぬ須磨の秋の風情をしのぶという、かえって一曲ある作意を、「留主のやう也」という俳言で表現したところにあると思われる。季語は「夏」。月見ても物たら ...
29. そろ【候】
日本国語大辞典
に見られ、江戸時代初期の俳諧では「体言+候」(「なに候(ゾロ)か」「なに候(ゾロ)よ」)の形で俳言として用いられた。〔助〕(1)文末に置いて、ていねいの気持を添 ...
30. 通俗伊勢物語 384ページ
東洋文庫
「ひら言葉」とは「やまと言葉」すなわち雅言に対する俗言の謂である(中村幸彦『近世的表現』第二章「俳言とその流れ」参照)。 源氏ものがたり、いせもの語のたぐひを ...
31. 貞徳
日本大百科全書
4~44)中ごろには全国俳壇の中心人物になり、貞門という俳諧史上初の一大集団を形成し、俳諧は「俳言(はいごん)を以(もっ)てつくる連歌」と明快に規定し、平易卑俗 ...
32. 貞門
日本大百科全書
文芸的な価値を認める態度をとり、「俳言(はいごん)を以(もっ)て賦(ふ)する連歌なり」と規定した。俗語や諺(ことわざ)あるいは漢語を「俳言」とし、この「俳言」を ...
33. 貞門俳諧
世界大百科事典
撰集がつぎつぎに編集刊行された。上下両階層に拡大した作者層を一つにまとめるため,貞徳は俳諧を〈俳言(はいごん)〉を賦物(ふしもの)とする連歌にたとえたが,これは ...
34. ていもんはいかい【貞門俳諧】
全文全訳古語辞典
江戸時代の俳諧流派名松永貞徳を祖とする。俳諧を俳言(=俗語ヤ漢語)のある連歌と規定し、言葉に滑稽を求めて、古典の通俗化を基調とする俳風であった。俳諧における最初 ...
35. ていもんはいかい【貞門俳諧】
国史大辞典
で。新風談林俳諧が擡頭し、新古両風の論難応酬を経て、談林俳諧に圧倒されて行く時期。貞徳は俳諧を俳言を以て作る連歌であると素朴明快に規定し、平易卑俗な点が和歌・連 ...
36. ていもん‐ふう【貞門風】
デジタル大辞泉
貞門の俳風。俳諧の本質を俳言(はいごん)にあるとし、俗語・漢語を用い、縁語や掛け詞による、こっけい・駄じゃれを求めた。江戸初期に京都を中心に全国的に隆盛。談林風 ...
37. ていもん‐ふう【貞門風】
日本国語大辞典
〔名〕貞門の俳風。俳諧の本質を「俳言(はいごん)」にありと考え、ことばのしゃれや古典の通俗化などに滑稽味を求め、庶民的な俳諧を特色とする。後の談林風・蕉風に対し ...
38. てんすいしょう[テンスイセウ]【天水抄】
日本国語大辞典
寛永二一年(一六四四)成立。秘伝書として写本で伝わる。会席の心構えなどのほか、俳諧を和歌の一体として権威付け、俳言説を展開する本質論的な記述がみられる。 ...
39. 俳諧
世界大百科事典
しい独立した文学にふさわしい条件を賦与したいと考えるまでになった。そこで彼らは,俳諧は主として俳言(はいごん)で賦する連歌であると規定,有心連歌の式目をかなりゆ ...
40. はい‐かい【俳諧・誹諧】
日本国語大辞典
師芭蕉翁〈略〉師の俳諧は名はむかしの名にして、昔の俳諧にあらず、誠の俳諧也」(4)「はいごん(俳言)」に同じ。*俳諧・談林十百韻〔1675〕下「一句に俳諧一つ二 ...
41. はいかい【俳諧】
国史大辞典
作者の階層・教養などにより多少の相違はあるが、おおむね些末な規則にはとらわれず、好んで日常の俗語(俳言)を取り入れたので、内容がそれだけ現実的、生活的、肉体的に ...
42. 俳諧集 295ページ
日本古典文学全集
人麿が下に立たむ事難くなむ、有りける」といった比較・優劣論をヒントにした着想か。「小町おどり」「伊勢踊」が俳言。どこの盆にかお(を)りやるつらゆき[自注]盆には ...
43. 俳諧集 296ページ
日本古典文学全集
しられぬ」「雪ふるは」と、上五(一の句)と中七(二の句)が切れていて、連歌では嫌う句体となっているからである。俳言はない。「にて」留めの第三。いつも寝ざまに出す ...
44. 俳諧集 297ページ
日本古典文学全集
で、そこから道のすべるさまを推量したのである。人事の句から景気(叙景)の句に転じている。とくに俳言はない。瀧御らんじにいづる院さま[自注]「すべる」とあるを、御 ...
45. 俳諧集 298ページ
日本古典文学全集
「天神殿にとりあえず手向けをして」ととり、その理由となる夢想会を趣向したもの。逆付。「夢想」が俳言。自注は、諸本ともなし。参考「開―夢想」(類船集)。唯たのめふ ...
46. 俳諧集 299ページ
日本古典文学全集
にききめがなかったのである。故桂文楽の十八番「景清」と同工のパターン。「はらのたつ」「座頭」が俳言。くさびらを喰間に杖をたくられて[自注]「茸」に「しめぢ」とい ...
47. 俳諧集 300ページ
日本古典文学全集
前句の御室の僧がねらった鹿とは、美童の経政だった、というのである。たわいないが、「鹿十六」の洒落がおもしろい。俳言は「経政」「十六」。うつぷるひ引琵琶もなつかし ...
48. 俳諧集 301ページ
日本古典文学全集
まり離れていないのが気になる。俳言はウ音便の「あふた」。自注は、諸本ともにない。ともに見もどすまきの下道[自注]もと「逢見るやう」に覚ゆる人なれば、見かへる也。 ...
49. 俳諧集 302ページ
日本古典文学全集
である。俳言は「陣ひやうらう」。城よりもあつかひこふはうれしゝや兵糧が尽きて窮したという前句に対して、城のほうから和解調停を求めてきたのは渡りに舟で、うれしいこ ...
50. 俳諧集 303ページ
日本古典文学全集
の意。自注にいうとおり、前句の「黒」を「畔」に取成しての故事による付け(畔―文王の民、類船集)。俳言は「文王」。しやれたるほねをとりかくしつゝ[自注]曠野にある ...