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  11. きれ‐じ 【切字】

きれ‐じ 【切字】

ジャパンナレッジで閲覧できる『きれ‐じ 【切字】』の日本国語大辞典のサンプルページ

きれ‐じ 【切字】

解説・用例

〔名〕

連歌、俳諧の発句で、句末に用いて一句を独立させたり、句中に用いて一句に曲折を与えたりする、詠嘆の意をもつ語。「野ざらしを心に風のしむ身かな」の「かな」、「古池や蛙飛びこむ水の音」の「や」、「旅人と我が名呼ばれん初しぐれ」の「ん」、「塚も動け我が泣く声は秋の風」の「動け」など、終助詞や活用語の終止形、命令形などが主であるが、今日では詠嘆の意で文法的に切れる場合をすべて称している。

*宗祇袖下〔1489頃〕「発句の切字の事、もすそやぬれしよとなせり。如〓此字入候てきれ候べし」

*梅薫抄〔1492〜1501か〕「発句の十三のきれ字 かな、けり、らん、ぬ、か、未来のし、とひし、つ、り、せいばひ、こそ、ぞ、一、大まはしときれぢ在」

*咄本・醒睡笑〔1628〕六「今の発句、きれ字なし。常ならば沙汰の外なるべけれど」

*俳諧・去来抄〔1702〜04〕故実「先師曰、『切字に用(もちふ)る時は、四十八字皆切字也。用ひざる時は、一字も切字なしと也』」

*俳諧・也哉抄〔1774〕「其てにはの中にて、語意結絶の用をなすを切字と云は、又後なる名目なりとしるべし。さて此切字と言は、句を切る字と云詞を略して、即名目となれるものなり。是には十八の切字と言が古来の名目也」

語誌

発句に「いひきる」ことを求めるのは「八雲御抄‐一」に「発句者必可〓言切〓」とみえるのが早く、宗祇「白髪集」では十八の切れ字が掲げられる。「かな」「けり」「ぞ」「か」「よ」「や」などの助詞・助動詞がその代表的なものであるが、「運歩色葉」には「十八切字(キレジ) 連歌 ハニトリヌルヲカレウツナクテキメシミ」とあるなど諸説あり、「表に見えぬ切字は口伝あり」〔連歌教訓〕のように秘伝的側面もあった。俳諧では挙例の「去来抄」や「切字を加へても付句のすがたある句もあり」〔俳諧・三冊子‐白双紙〕など、「切る」ことに対する実質的な機能が論じられた。

発音

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5. きれ‐じ【切れ字】
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6. きれじ‐じゅうはちじ[‥ジフハチジ]【切字十八字】
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デジタル大辞泉
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8. おまわし の 切字(きれじ)
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11. あん・じる【案】
日本国語大辞典
)」に同じ。*俳諧・三冊子〔1702〕白双紙「あこくその心はしらず梅(んめ)の花と云句をして、切字をいるる事を案じられし傍にありて」*咄本・鹿の子餠〔1772〕 ...
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14. うき‐かな【浮哉】
日本国語大辞典
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16. う‐む【有無】
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17. 埋木
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19. お‐まわし[をまはし]【を廻】
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20. かい‐ごう[‥ガフ]【開合】
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21. かた‐いなか[‥ゐなか]【片田舎】
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22. かど‐すずみ【門涼】
日本国語大辞典
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23. かむり‐づけ【冠付】
日本国語大辞典
。*俳諧・真木柱〔1697〕前句付の事「いかに初心をみちびくとて、冠付ゑぼし付などいへる季なし切字なしなどいふ事の侍るとかや」*歌舞伎・信田会稽山〔1702〕三 ...
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25. 去来抄(俳論集) 428ページ
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44. く‐せい【句勢】
日本国語大辞典
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46. くち‐ぐせ【口癖】
日本国語大辞典
せ、気癖(きくせ)いかさま一くせ有物か」*俳諧・雑談集〔1692〕上「我我の口質(くちクセ)に切字を入て、参会を紛らかし侍るも本意なし」*浄瑠璃・山崎与次兵衛寿 ...
47. げ‐じ[‥ヂ]【下知】
日本国語大辞典
下知のそと云ふなり。人なとがめそ、かくなせそ、このたぐひなり」*俳諧・誹道手松明〔1690〕発句切字之事「下知とはつねに下知するごとく物をいひつくる心也〈略〉た ...
48. げじ‐ぎれ[ゲヂ‥]【下知切】
日本国語大辞典
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50. 国文学全史 2 平安朝篇 312ページ
東洋文庫
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