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  11. 歌経標式

歌経標式

ジャパンナレッジで閲覧できる『歌経標式』の日本大百科全書(ニッポニカ)のサンプルページ

歌経標式
かきょうひょうしき

奈良時代の歌学書。藤原浜成(はまなり)著。序、跋(ばつ)によれば、772年(宝亀3)5月勅命により成立。偽作説もあったが、真作と認めうる。最古の歌学書で、とくに歌病(かへい)論は平安時代以降、変化しつつも大きな影響を残した。序によれば書名は『歌式(かしき)』。『喜撰式(きせんしき)』『孫姫式(ひこひめしき)』『石見女式(いわみのじょしき)』と並んで『浜成式』ともよばれ、あわせて「和歌四式(ししき)」という。古くから抄出本がある。歌が俗語と異なるのは音韻によるとし、とくに韻律を重視して各種に分類、例歌を示すが、中心をなす歌病は、歌句中の特定の位置における同音重出の否定に関する規定である。歌病7種と歌体3種について名称をあげて説明、歌体(求韻、査体、雑体)は各体をさらに下位分類しているが、分類基準はかならずしも統一されていない。漢文体であるが、和歌は万葉仮名で、13首の他書にみえない歌があり、歌自体および上代特殊仮名づかいにほぼ適合することから、奈良時代中・末期の作(短歌以外の形式も含む)と認めうる。中国詩論の影響下にあるが、和歌史の展開の反映のあとも明らかである。
[藤平春男]

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検索コンテンツ
1. 歌経標式
日本大百科全書
奈良時代の歌学書。藤原浜成(はまなり)著。序、跋(ばつ)によれば、772年(宝亀3)5月勅命により成立。偽作説もあったが、真作と認めうる。最古の歌学書で、とくに ...
2. 歌経標式
世界大百科事典
別名《浜成式(はまなりしき)》。現存最古の歌学書。772年(宝亀3)参議藤原浜成が,光仁天皇の勅によってものした書。中国詩学をそのまま転用し,和歌論としては不自 ...
3. かきょうひょうしき【歌経標式】
デジタル大辞泉
奈良末期の歌学書。1巻。藤原浜成著。宝亀3年(772)成立。和歌四式の一。歌病や歌体などについて論じたもので、中国の詩論の影響が大。日本最古の歌学書。浜成式。  ...
4. かきょうひょうしき[カキャウヘウシキ]【歌経標式】
日本国語大辞典
奈良末期の歌学書。一巻。藤原浜成著。宝亀三年(七七二)成立で、日本最古の歌学書。喜撰式、孫姫式(ひこひめしき)、石見女式(いわみのじょしき)とともに、和歌四式と ...
5. かきょうひょうしき【歌経標式】
国史大辞典
日本最古の歌学書。一巻。宝亀三年(七七二)の序文と跋文によれば、藤原浜成が光仁天皇の命令で新たに著述して献上したことになるが、成立年代はそのころであろう。『歌 ...
6. 『歌経標式』
日本史年表
772年〈宝亀3 壬子〉 5・7 藤原浜成、 『歌経標式』 を献上(同書序)。  ...
7. あさ‐がお[‥がほ]【朝顔】
日本国語大辞典
〔万葉‐八・一五三八〕「風吹けば雲のきぬがさたつた山いと匂はせる阿佐我保(アサガホ)が花」〔歌経標式〕など。(2)「万葉集」では秋の野に咲く花として親しまれてい ...
8. いちし【壱師】
日本国語大辞典
*万葉集〔8C後〕一一・二四八〇「路の辺の壱師(いちシ)の花のいちしろく人皆知りぬわが恋妻は〈人麻呂歌集〉」*歌経標式〔772〕「道の辺の伊知旨(イチシ)の原の ...
9. いっ‐かん[‥クヮン]【一巻】
日本国語大辞典
僧尼之事〓」*歌経標式〔772〕「故建〓新例 ...
10. いと【糸・絲】
日本国語大辞典
後〕一〇・一八五一「青柳の絲の細(くは)しさ春風に乱れぬい間に見せむ子もがも〈作者未詳〉」*歌経標式〔772〕「和我夜那疑(わがやなぎ)美止利能伊止爾(みどりの ...
11. いん‐じ[ヰン‥]【韻字】
日本国語大辞典
いう。助詞、助動詞に対して、特に名詞など漢字で表わせることばをいう場合もある。いんのじ。*抄本歌経標式〔772〕「韻字有〓二種 ...
12. うた の 病(やまい)
日本国語大辞典
から、主に中国の詩論の影響のもとに発生した。その内容は時代、歌の師範などによって異なるが、「歌経標式」は七病(しちへい)、「喜撰式」は四病、「孫姫式(ひこひめし ...
13. かがく【歌学】
国史大辞典
『類聚歌林』(山上憶良)・『万葉集』によれば、すでに分類意識・優劣批判など相当に進んでいた趣が知られ、『歌経標式』(藤原浜成)によれば、中国の詩学の影響はあるが ...
14. かがく‐しょ【歌学書】
日本国語大辞典
学ぶための書物。和歌の本質や、歴史・歌体・歌風・修辞などを記述。古歌の注釈や歌評などに及ぶこともある。「歌経標式」「新撰髄脳」など。カ ...
15. 鏡王女
世界大百科事典
受けた。《延喜諸陵式》によれば,墓は舒明天皇陵の域内にある。《万葉集》に重出も含め短歌5首,《歌経標式》にも歌が残る。〈風をだに恋ふるは羨(とも)し風をだに来む ...
16. かがみのじょおう【鏡女王】
国史大辞典
また『興福寺縁起』は藤原鎌足の嫡室とする。『万葉集』には天智天皇や藤原鎌足との相聞など四首、『歌経標式』に一首を伝える。斎藤茂吉は「額田王の歌よりももつと素直」 ...
17. かがみのじょおう【鏡女王】
日本人名大辞典
鏡王の王女で額田王(ぬかたのおおきみ)の姉ともいわれる。「万葉集」に天智天皇や藤原鎌足との相聞歌など4首,「歌経標式」に歌1首がおさめられている。天武天皇12年 ...
18. かなめいし(仮名草子集) 36ページ
日本古典文学全集
巷間に流布したものを取り入れたか。「疫病に同じ。ペストのような伝染病」(日葡)。このこと未詳。『歌経標式』および『奥儀抄』に、久米広足の歌として、「かすがやま  ...
19. か‐びょう[‥ビャウ]【歌病】
日本国語大辞典
設定するために、中国の詩病の考えをとり入れ、四病、七病、八病などといった。かへい。うたのやまい。*歌経標式〔772〕「歌病略有〓七種 ...
20. かびょう【歌病】
国史大辞典
意語の重複を病(やまい)とみて種々に命名した歌学用語。「かへい」「うたのやまい」ともいう。『歌経標式』の七病、『喜撰式』の四病、『孫姫式(ひこひめしき)』の八病 ...
21. 歌論
日本大百科全書
中国詩論の影響を受けながらも、歌論としての芽生えが認められる。奈良時代末期の藤原浜成(はまなり)『歌経標式(かきょうひょうしき)』(772成立)は最古の歌論書で ...
22. 歌論
世界大百科事典
まず,古代の〈歌論〉である。〈歌論〉と呼びうるものの最初は何か。歌論書の最古のものは藤原浜成撰《歌経標式(かきようひようしき)》(772成立)である。が,《万葉 ...
23. かろんしょ【歌論書】
国史大辞典
的研究などをも含むものが多い。奈良時代、『万葉集』にも批評意識は散見するが、歌論書としては『歌経標式』(藤原浜成)がある。歌の意義・起源などを序に述べ、本文では ...
24. 喜撰式
世界大百科事典
《和歌作式》ともいう。成立年代不詳。平安中期の作か。喜撰法師作というが根拠はない。和歌四式(他に《歌経標式》《孫姫(ひこひめ)式》《石見女(いわみのめ)式》)の ...
25. きょう‐び【胸尾】
日本国語大辞典
〔名〕「歌経標式」でいう和歌七病の一つ。第一句の終わりの字と、第二句七文字の三番目、もしくは六番目の字とが同じ和歌をいう。*歌経標式〔772〕「二者胸尾、第一句 ...
26. けっ‐く【結句】
日本国語大辞典
【一】〔名〕(1)詩歌の最後の句。結びの句。*歌経標式〔772〕「故以〓五句 ...
27. 国文学全史 2 平安朝篇 37ページ
東洋文庫
ほうき はまなり四家式とて、歌経標式、喜撰作式、孫姫式、石見女式の名を挙ぐ、歌経標式は宝亀三年、参議浜成が勅を奉じて撰し ...
28. 国文学全史 2 平安朝篇 42ページ
東洋文庫
の 「忠答十躰より定家十躰へ」、中島光風『上世歌学の研究』(筑摩書房 昭和二〇年刊)所収の「歌経標式」、前 ...
29. 国文学全史 2 平安朝篇 7ページ
東洋文庫
n206懐風藻 179会分類聚 1gg塊偶子記 工【205歌経標式 1【37革命勘文 1 ...
30. ことば の 病(やまい)
日本国語大辞典
〈略〉たとへば、けれ・らむなど云類也。まことに耳にたちて聞ゆ」「歌経標式」以来の七病、四病(喜撰式)、八病(孫姫式)の中には挙げられていない。歌病は中国の六朝時 ...
31. さん‐く【三句】
日本国語大辞典
さては葉山が一句で捨てなかったのを早合点と云ふのは寧ろ酷でもあらう」(2)和歌の最初から三番目の句。*歌経標式〔772〕「短歌以〓第三句尾字 ...
32. さん‐たい【三体】
日本国語大辞典
の事「二曲と申すは舞歌なり。三体と申すは物まねの人体也」(4)(イ)和歌でいう三つの風姿。「歌経標式」にいう、求韻・査体・雑体の称。*簸河上〔1260〕「まづ髄 ...
33. し‐か【四家】
日本国語大辞典
さしていう。特に、「四家の大乗」のこと。また、和歌四式(わかししき)といわれる歌学書を著わした四人。「歌経標式」の藤原浜成、「喜撰式」の僧喜撰、「孫姫式(ひこひ ...
34. しか‐しき【四家式】
日本国語大辞典
歌学書の「歌経標式」「喜撰式」「孫姫式(ひこひめしき)」「石見女式(いわみのじょしき)」を一括していう称。和歌四式。→四家(しか)。 ...
35. しがく【詩学】
国史大辞典
音韻・対偶・詩病・格律などの技法論に至るまで、多様にわたる。日本では、宝亀三年(七七二)の序・跋をもつ歌学書『歌経標式』が詩学の模倣なので、それ以前に中国詩学が ...
36. しだり‐やなぎ【垂柳】
日本国語大辞典
〔名〕「しだれやなぎ(垂柳)」に同じ。*歌経標式〔772〕「霜枯れの〈略〉旨陀利夜那凝(シダリヤナギ)の」*万葉集〔8C後〕一〇・一九二四「ますらをの伏し居歎き ...
37. しびょう【詩病】
国史大辞典
この詩病の論は、和歌の修辞上の欠点を示す歌病(かびょう・かへい)という考え方の成立に大きな影響を与え、『歌経標式』に七病、『喜撰式』に四病などが定められることに ...
38. し・む【染・沁・浸・滲】
日本国語大辞典
しみる(染)。【三】〔他マ下二〕(1)色に染まるようにする。色をつける。*歌経標式〔772〕「秋山の黄葉(もみちば)自牟留(シムル)白露のいちじろきまで妹に会は ...
39. しろ‐たえ[‥たへ]【白栲・白妙】
日本国語大辞典
ためと織女(たなばたつめ)の其のやどに織る白布(しろたへ)は織りてけむかも〈人麻呂歌集〉」*歌経標式〔772〕「あをによし奈良山峡よ旨侶他倍(シロタヘ)に此のた ...
40. しん‐い【新意】
日本国語大辞典
〔名〕新しい意義や思想。*歌経標式〔772〕「是体非〓是古事〓、非 ...
41. しん‐れい【新例】
日本国語大辞典
〔名〕いままでになかったためし。新しい実例。*歌経標式〔772〕「故建〓新例 ...
42. じっ‐たい【十体】
デジタル大辞泉
(えんてん)体・清切体・青花体。 3 和歌を歌体や様式から10種に分類したもの。藤原浜成の「歌経標式」、藤原定家の「毎月抄(まいげつしょう)」などにある。特に定 ...
43. じっ‐てい【十体】
日本国語大辞典
(2)和歌のすぐれた一〇種類の型。詠み口や美的内容から一〇種に分類したもの。(イ)藤原浜成の「歌経標式」による分類で、聚蝶・譴警・双本・短歌・長歌・頭古腰新・頭 ...
44. すき【鋤】
国史大辞典
日手辛鋤」に類し、鋤の改良されたものとみる人もある。奈良時代後期から平安時代中期にかけては『歌経標式』(宝亀三年(七七二))や『延喜式』(延長五年(九二七))に ...
45. すくな・い【少・尠・鮮】
日本国語大辞典
書紀〔720〕推古一二年四月(北野本訓)「人尤(はなはた)悪(あしきもの)鮮(スクナシ)」*歌経標式〔772〕「潮満てば〈一句〉入りぬる磯の〈二句〉草ならし〈三 ...
46. 旋頭歌
世界大百科事典
ぐる〉の意である。つまり頭句にめぐる,かえるの意で,くり返しうたう歌の意の名義と解される。《歌経標式》では〈双本歌〉と呼んでいる。《万葉集》に62首あってこれが ...
47. せどうか【旋頭歌】
国史大辞典
歌体をさす。五七七をくり返すから、頭を旋らすの意で旋頭歌と呼ぶのであろう。双本歌ともいう(『歌経標式』)。源は、歌垣における片歌(五七七)の問答形式に発するもの ...
48. そう‐ほん[サウ‥]【双本】
日本国語大辞典
〔名〕「そうほんか(双本歌)」に同じ。*歌経標式〔772〕「双本〈此言比多母止〉、以〓六句 ...
49. そうほん‐か[サウホン‥]【双本歌】
日本国語大辞典
すなわち本句に末句をならべた形式であるところからいう。双本。「歌経標式」や「奥義抄」に、六句をもって一首をなし、第三句の末と第六句の末とで押韻するものとしている ...
50. それ【其・夫】
日本国語大辞典
茎とし、白き玉を実として立てる木あり」(ホ)さし示す対象をほとんどもたずに感動詞的に用いる。*歌経標式〔772〕「鼠の穴米(よね)舂(つ)きふるひ木を鑽(き)り ...
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奈良時代の歌学書。藤原浜成(はまなり)著。序、跋(ばつ)によれば、772年(宝亀3)5月勅命により成立。偽作説もあったが、真作と認めうる。最古の歌学書で、とくに歌病(かへい)論は平安時代以降、変化しつつも大きな影響を残した。序によれば書名は『歌式(かしき)』。
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