1. 和名類聚抄
世界大百科事典
〈わみょうるいじゅしょう〉とも読み,《和名抄》と略称する。また〈和〉は〈倭〉とも記す。醍醐天皇の皇女勤子内親王の命により,源順(みなもとのしたごう)が撰上した意 ...
2. わみょうるいじゅしょう【和名類聚抄/倭名類聚鈔】
デジタル大辞泉
平安中期の漢和辞書。10巻本と20巻本とがある。源順(みなもとのしたごう)著。承平4年(934)ごろ成立。漢語を意義分類し、出典を記して意味と解説を付し、字音と ...
3. わみょうるいじゅしょう[ワミャウルイジュセウ]【和名類聚抄・倭名類聚鈔】
日本国語大辞典
平安中期の漢和辞書。十巻本と二十巻本とがある。源順編。承平四年(九三四)頃の成立。醍醐天皇皇女勤子内親王の令旨によって撰進された。天地・人倫など部門別に漢語を掲 ...
4. わみょうるいじゅしょう【和名類聚抄】
国史大辞典
立考」(『国語と国文学』三一ノ一)、築島裕「図書寮本類聚名義抄と和名類聚抄」(同四〇ノ七)、峰岸明「前田本色葉字類抄と和名類聚抄との関係について」(同四一ノ一〇 ...
5. 倭名類聚抄
日本大百科全書
「和名(わみょう)類聚抄」「和名抄」ともいう。平安時代の分類体漢和対照辞書。源順(みなもとのしたごう)撰(せん)。承平(しょうへい)年間(931~938)ごろの ...
6. あ【畔】
日本国語大辞典
田の善能く事を作して、畦(くろ)、畔(ア)の斉整(ととのほ)れるを見そこなはして」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕一「畔 陸詞云畔〈薄半反 和名久路 一云阿〉田界 ...
7. あい[あひ]【合・会・相】
日本国語大辞典
(1)二人で向かい合って、互いに声をかけながら槌(つち)で物を打つこと。あいづち。*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕五「
撃 纂文云斉人以
...8. あい[あゐ]【藍】
日本国語大辞典
すくも、あいだまなどの別がある。*延喜式〔927〕一四・縫殿寮「深緑綾一疋〈略〉藍十囲」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕六「藍〈略〉唐韻云藍〈魯甘反 木 都波岐阿 ...
9. あい【藍】
国史大辞典
すでにこの時代栽培されて染料として用いていたと見るべきであろう。『新撰字鏡』『本草和名』『和名類聚抄』にもみえ、『延喜式』斎宮寮・縫殿寮・内蔵寮などに藍関係の規 ...
10. あいか【秋鹿】
日本国語大辞典
*出雲風土記〔733〕秋鹿郡「秋鹿の郡 合せて郷は四〈里は一十二〉、神戸は一なり」*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「出雲国 〈略〉秋鹿〈安伊加〉」和名・色葉・ ...
11. あいかぐん【秋鹿郡】
国史大辞典
北は日本海に面していた。『和名類聚抄』に「安伊加」と註している。『出雲国風土記』は当郡を恵曇(えとも)・多太(ただ)・大野・伊農(いの)の四郷と神戸里とに分けて ...
12. あい‐くち【
脣】
日本国語大辞典
〔名〕くちびるが開いて、歯が現われること。また、そういう癖のあること。*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕二「
脣 説文云
...13. あいこうぐん【愛甲郡】
国史大辞典
相模国愛甲郡の人、物部国吉の女が三つ子を生んだので、稲三百束を賜わったという記事が郡名の初見である。『和名類聚抄』は「阿由加波」と訓んでいる。郡名の起源について ...
14. あい‐しる[あゐ‥]【藍汁】
日本国語大辞典
乾かしてから水に浸して発酵させ、かすを除き、石灰乳を混和して青藍を沈殿させたもの。藍染めの材料。*十巻本和名類聚抄〔934頃〕六「藍 澱附 〈略〉澱〈音殿阿井之 ...
15. あいだ【英田】
日本国語大辞典
岡山県の北東部の郡。吉井川の支流吉野川の流域にある。*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「美作国 〈略〉英多〈安伊多〉」和名・易林【 ...
16. あいだぐん【英田郡】
国史大辞典
前国の北部六郡を割いて美作国を置いた(『続日本紀』)が、その中に英多郡がある。『延喜式』『和名類聚抄』ともに「英多」の字をあてているが、後者では「安伊多(あいた ...
17. あいち【愛知】
日本国語大辞典
山田郡の南部を併合。矢田川と境川にはさまれた地域で、現在の名古屋市の大部分が含まれていた。*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「尾張国 〈略〉愛智〈阿伊知〉」〔二 ...
18. あいちぐん【愛知郡】
国史大辞典
この地は尾張国造の本拠地で、郡司も代々尾張氏が任ぜられ、同氏の奉斎する熱田社は朝野の尊崇をあつめた。『和名類聚抄』によると、管郷は中村(名古屋市中村区中村本町) ...
19. あい‐つつじ【山榴】
日本国語大辞典
〔名〕「さつき(皐月)」の古名。*十巻本和名類聚抄〔934頃〕一〇「山榴 兼名苑云山榴〈阿伊豆豆之〉即山石榴也。花而羊躑躅相似矣」*和漢三才図会〔1712〕九五 ...
20. あいづ[あひづ]【会津・相津】
日本国語大辞典
其の父大毘古と共に、相津(あひづ)に往き遇ひぬ。故、其の地を相津(あひづ)と謂ふ」*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「陸奥国 〈略〉会津〈阿比豆〉」*後撰和歌集 ...
21. あいづぐん【会津郡】
国史大辞典
『延喜式』には会津郡と耶麻郡とがみえ、八―九世紀のころに会津郡が耶麻郡を分立させたことが知られる。また『和名類聚抄』には会津・耶麻のほか大沼郡がみえるから、延喜 ...
22. あい‐むこ[あひ‥]【相婿・相聟・合聟】
日本国語大辞典
係にある夫同士を、妻の親の立場、また夫同士の立場からいう称。互いに婿同士である人。*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕一「
釈名云両婚相謂為
...23. あい‐よめ[あひ‥]【相嫁】
日本国語大辞典
〔名〕互いに同じ兄弟の嫁である人。兄弟の妻同士。*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕一「
...24. あいら【吾平・姶良・姶羅】
日本国語大辞典
古代、大隅半島の中央部にあったが、中世以降、荘園の増大に伴って郡域を縮小し消滅。*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「大隅国 〈略〉姶羅〈阿比良〉」和名 ...
25. あいらぐん【姶羅郡】
国史大辞典
この姶羅は『日本書紀』神代下の吾平山上陵(あひらのやまのえのみささぎ)の地にあたる。しかるに『和名類聚抄』のころには大隅郡の郷名に人野・大隅・謂列・姶臈・禰寝・ ...
26. あうみぐん【会見郡】
国史大辞典
南は日野郡、西は島根県能義郡に接し、北には弓ヶ浜半島が突出して日本海と中海とを分けていた。『和名類聚抄』は「安不美」とよませ、日下・細見・美濃・安曇・巨勢・蚊屋 ...
27. あえぎ[あへぎ]【喘】
日本国語大辞典
ううん』と、返辞か喘ぎか分からないものを繰り返して」(2)喘息(ぜんそく)のこと。*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕二「喘息 唐韻云
〈昌苑反
...28. あえ‐づくり[あへ‥]【韲作・
】
日本国語大辞典
〔名〕魚や鳥などの肉を他の物に混ぜ合わせて作った料理。ぬたあえなどの類。*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕四「
唐韻云
...29. あえ‐もの[あへ‥]【和物】
日本国語大辞典
から)魚介類や野菜などを、酢、みそ、ごまなどに混ぜ合わせて作った料理。まぜもの。*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕一六「韲 四声字苑云韲〈即 ...
30. あえもの【和物】
国史大辞典
齏・
物・醤物などとも書く。『
和名類聚抄』が「あえつくり」にあてている
...31. あ‐おう[‥ヲウ]【阿翁】
日本国語大辞典
(舅)。妻が夫の父をさしていう語。*新撰字鏡〔898〜901頃〕「阿翁〈夫之父〉」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕一「舅 爾雅云夫之父曰 ...
32. あお‐うり[あを‥]【青瓜】
日本国語大辞典
。*延喜式〔927〕三三・大膳「七寺盂蘭盆供養料〈略〉熟瓜三十六顆。青瓜一百十顆」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕九「青瓜 兼名苑云龍蹄一名青登〈阿乎宇利〉青 ...
33. あお‐がえる[あをがへる]【青蛙】
日本国語大辞典
蛙子始也 青加戸留」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕八「青蝦蟇 陶隠居曰蝦蟇大而青脊謂之土鴨〈阿乎加閇流〉」*俳諧・八番日記‐文政四 ...
34. あお‐さば[あを‥]【青鯖】
日本国語大辞典
〔名〕(色が青いところから)鯖をいう。*十巻本和名類聚抄〔934頃〕八「鯖 崔禹食経云鯖〈音青 阿乎佐波〉味鹹無毒口光肖蒼者也」*日葡辞書〔1603〜04〕「A ...
35. あお‐し[アヲ‥]【襖子】
日本国語大辞典
僧等御被及襖子
」*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕四「襖子 唐令云諸給時服冬則白襖子一領〈襖烏老毛襖子阿乎之〉」(2)童女の着る汗
...36. あお‐たか[あを‥]【青鷹・蒼鷹】
日本国語大辞典
矢形尾(やかたを)の 吾が大黒に〈大黒は蒼鷹の名なり〉 白塗の 鈴取り附けて〈大伴家持〉」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕七「鷹 〈略〉三歳名之青鷹白鷹」 ...
37. あお‐と[あを‥]【青砥】
日本国語大辞典
平青砥也」*延喜式〔927〕一五・内蔵寮「諸国年料供進。〈略〉青砥二百顆」*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕五「青礪 唐韻云
...38. あお‐のり[あを‥]【青海苔】
日本国語大辞典
学名はEnteromorpha 《季・春》*新撰字鏡〔898〜901頃〕「陟釐 青乃利」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕九「陟厘 本草云陟厘〈音 ...
39. あお‐ひえ[あを‥]【竹刀】
日本国語大辞典
*日本書紀〔720〕神代下(鴨脚本訓)「時に竹刀(アヲヒヘ)を以て、其の児の臍(ほそのを)を截る」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「竹刀 日本紀私記云竹刀〈阿乎 ...
40. あおみ[あをみ]【碧海】
日本国語大辞典
愛知県西部にあった碧海(へきかい)郡の古称。*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「参河国 〈略〉碧海〈阿乎美〉」和名・文明【碧海】和名・文明 ...
41. あお‐むし[あを‥]【青虫】
日本国語大辞典
食害するモンシロチョウ、スジグロシロチョウの幼虫をさす。螟蛉(めいれい)。《季・秋》*十巻本和名類聚抄〔934頃〕八「螟蛉 毛詩注云螟蛉〈冥霊二音和名、阿乎牟之 ...
42. あおり[あふり]【障泥・泥障】
日本国語大辞典
員・漆部司条「古記及釈云。別記云。漆部廿人之中、伴造七人〈略〉泥障二戸。革張一戸」*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕五「障泥 唐韻云
...43. あか【閼伽】
日本国語大辞典
功徳水と訳す)(1)仏に供える清水、香水など。仏教では本尊、聖衆に供養する六種の物の一つに数える。*十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「閼伽 内典云、閼伽〈略〉梵語 ...
44. あか【阿賀】
日本国語大辞典
明治三三年(一九〇〇)哲多郡と合併して阿哲郡となり、一部は上房郡に編入。古くは英賀と書かれた。*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「備中国 〈略〉英賀〈阿加〉」和 ...
45. あか‐えんば[‥ゑんば]【赤卒】
日本国語大辞典
〔名〕「あかとんぼ(赤蜻蛉)」の古名。*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕八「赤卒 崔豹古今注云赤卒一名絳
〈阿加恵无波〉蜻蛉之小而赤也
...46. あか‐かげ【赤鹿毛・赤驃】
日本国語大辞典
〔名〕馬の毛色の名。赤みがかった茶褐色のもの。*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕一一「驃馬 赤驃附説文 云驃〈毘召反、漢語抄云驃馬 白鹿毛也、赤驃馬、赤鹿毛也、黄 ...
47. あか‐がね【銅】
日本国語大辞典
(アカカネ)、繍(ぬひもの)の丈六の仏像(ほとけのみかた)、各一躯(はら)を造る」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕三「銅 説文云銅〈音同和名阿加々禰〉赤金也」*枕 ...
48. あ‐かがり【皹・皸】
日本国語大辞典
《季・冬》*神楽歌〔9C後〕早歌「〈本〉安加加利(アカカリ)踏むな後(しり)なる子」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕二「皹 漢書注云皹〈音軍 阿加加利〉手足 ...
49. あかき 黍(きび・きみ)
日本国語大辞典
*本草和名〔918頃〕「丹黍米 一名赤黍米矩〈黒黍也〉黄黍〈即赤黍也〉 和名阿加岐岐美」*十巻本和名類聚抄〔934頃〕九「丹黍 本草云丹黍 音鼠 一名赤黍 一名 ...
50. あか‐くりげ【赤栗毛】
日本国語大辞典
黄馬発
赤久利介」*十巻本
和名類聚抄〔934頃〕七「
馬 紫馬附 毛詩注云
...