1. 将門記(しょうもんき)
日本大百科全書
平安時代の軍記物。修飾の多い和風漢文体。「まさかどき」ともいわれるが、古くは「将門合戦章(状)」などとよばれた。巻頭部を欠く「真福寺(しんぷくじ)本」、稿本の概 ...
2. 将門記
世界大百科事典
現存する伝本がいずれも巻首を欠いているため,その全容を知ることができないが,本書の記事を抄録した《将門記略》などによると,将門の皇胤としての系譜を述べる堂々とし ...
3. しょうもんき【将門記】
デジタル大辞泉
平安中期の軍記物語。1巻。作者未詳。天慶3年(940)平将門(たいらのまさかど)の乱後まもなく成立。乱の経緯を、変体漢文で記述。のちの軍記物の先駆とされる。まさ ...
4. しょうもんき[シャウモンキ]【将門記】
日本国語大辞典
軍記物語。一巻。作者不詳。天慶三年(九四〇)将門の乱(天慶の乱=平将門の叛乱)の終息後、まもなく成立か。乱の経緯を和風化した漢文でしるす。関東で平将門の軍事行動 ...
5. しょうもんき【将門記】
国史大辞典
のち京都において文人的教養をもつ貴族もしくは僧侶によって作品としてまとめられた可能性がつよい。巻首を欠き、『将門記略』によって一部を復元しうるが、なお完全でない ...
6. 将門記
日本古典文学全集
承平天慶の乱(平将門の乱)を中心に描いた、独立した形の日本最初の軍記物。合戦を主題とした一個の文学作品とも言える。平将門が関東の同族と争った理由から筆をおこし、 ...
7. 将門記
世界大百科事典
→将門記(しょうもんき) ...
8. まさかどき【将門記】
デジタル大辞泉
⇒しょうもんき(将門記) ...
9. 将門記[文献解題]茨城県
日本歴史地名大系
はじめ東国の状況を知るうえできわめて重要である。 活字本 「群書類従」二〇、「茨城県史料」古代編、「将門記」1・2(昭和五〇―五一年)ほか ...
10. 将門記(まさかどき)
日本大百科全書
→将門記 ...
11. まさかどき【将門記】
日本国語大辞典
しょうもんき(
将門記)
...12. まさかどき【将門記】
国史大辞典
⇒しょうもんき ...
13. 将門記 1
東洋文庫
10世紀半ば,関東一円を征服して「新皇」を称し,死後も英雄伝説の主人公として語り伝えられた平将門。その一代を述べ,史書としても初の軍記物として重要な作品に,詳細 ...
14. 将門記 2
東洋文庫
10世紀半ば,関東一円を征服して「新皇」を称し,死後も英雄伝説の主人公として語り伝えられた平将門。その一代を述べ,史書としても初の軍記物として重要な作品に,詳細 ...
15. あい‐きょう【愛興】
日本国語大辞典
〔名〕喜び感動すること。*将門記〔940頃か〕「彼の介、愛興すること余りありて、東絹一疋を恵み賜ふて語りて云く」 ...
16. あい‐どう【哀慟】
日本国語大辞典
心から、かなしみ嘆くこと。*続日本紀‐養老五年〔721〕二月甲午「藤原大臣奄焉薨逝、朕心哀慟」*将門記〔940頃か〕「庁の衆は哀慟して館の後に留まり伴類は俳 ...
17. あい‐ま・つ[あひ‥]【相待】
日本国語大辞典
〔他タ四〕(「あい」は接頭語)「待つ」の改まった言い方。*将門記〔940頃か〕「扶等陣を張り、将門を相待」*愚管抄〔1220〕四・後白河「今は参るらん。しばしあ ...
18. あい‐れん【哀憐】
日本国語大辞典
または人間の他の動物に対するあわれみの気持をいう場合が多いが、「愛憐」とほぼ同義にも用いられる。*将門記〔940頃か〕「堺外の士女は声を挙げて哀憐す」*今昔物語 ...
19. あく‐おう[‥ワウ]【悪王】
日本国語大辞典
〔名〕悪い政治を行なう王。無道の君。*将門記〔940頃か〕「地類呵嘖して、悪王の便(やす)からざる念を憎(そね)む」*愚管抄〔1220〕一・武烈「限りなき悪王な ...
20. あく‐みょう[‥ミャウ]【悪名】
日本国語大辞典
〔名〕(1)悪いうわさ・評判。悪評。あくめい。*将門記〔940頃か〕「前生の貧しき報いを憂へず。但し悪名の後に流(つたは)るを吟(によ)ぶ」*平家物語〔13C前 ...
21. あけ【赤・朱・緋】
日本国語大辞典
(ささ)げて、〈興福寺本訓釈 緋 安介〉」*将門記承徳三年点〔1099〕「憐れむべし、別賀の紅の涙を緋(アケ)の襟に捫(のご)ふ」*親宗集〔11 ...
22. あしがやむら【芦ヶ谷村】茨城県:結城郡/八千代町
日本歴史地名大系
[現]八千代町芦ヶ谷 飯沼新田北岸台地上に位置。東は大間木村。「将門記」にみえる葦津江を当地に比定する説もある。小字舟戸は地形からみて飯沼東岸の港津であったと考 ...
23. あしがらとうげ【足柄峠】静岡県:駿東郡/小山町/竹之下村
日本歴史地名大系
通行には相模国司の発行する過所(手形)を必要とした(同年九月一九日「太政官符」類聚三代格)。「将門記」によると、平将門は足柄・碓氷の両関を防御して坂東に独立国を ...
24. あしがらのせき【足柄関】
国史大辞典
坂に関を設置したことがみえ、翌三年相模国の申請で過所によって通行を認めるように定めている。『将門記』には、天慶二年(九三九)平将門が坂東を守るには足柄・碓氷の二 ...
25. あしがらのせき【足柄関】神奈川県:南足柄市/矢倉沢村地図
日本歴史地名大系
翌三年八月五日の太政官符(同書)で相模国の申請により過所をもって通行を認めるよう定められた。「将門記」によれば天慶二年(九三九)に蜂起した平将門は坂東への朝廷軍 ...
26. あしづごう【葦津郷】茨城県:下総国/
嶋郡
日本歴史地名大系
「下総旧事考」は「詳ナラズ。試ニ言ハヾ。結城郡ニ葦津村アリ」として芦ヶ谷村(現結城郡八千代町)付近に推定。「将門記」には「将門ハ身ノ病ヲ労ルガタメ、妻子ヲ隠シテ ...
27. あだちぐん【足立郡】埼玉県:武蔵国
日本歴史地名大系
ともにする足立郡司武蔵武芝もこの一族につながり、武芝は判官代として国衙の在庁官人を勤めるほどの名望家であった(将門記)。武士団ではいわゆる武蔵七党の空白域で、藤 ...
28. あだちぐん【足立郡】東京都:武蔵国
日本歴史地名大系
にかけての時期に朝廷と深い関係を有し、足立郡内に確固とした基盤を築いていたことが知られる。「将門記」に武蔵権守興世王および介源経基と争った人物として足立郡司判官 ...
29. あだちし【足立氏】
国史大辞典
、平治の乱には源義朝に従っており、平安時代以来源氏の家人であった。この家は武蔵国造の後裔で『将門記』に現われる足立郡司武蔵武芝の子孫であるとの説があるが、鎌倉時 ...
30. あぶ【虻・
】
日本国語大辞典
与亡同字亦作
阿夫〉囓人飛虫也」*
将門記承徳三年点〔1099〕「草露の身には、蚊(アフ)、虻(はへ)を仇とす」*俳諧・犬子集〔1633
...31. あま・い【甘】
日本国語大辞典
さま。(1)(ことばに関していう)人が聞いて気持がよくて、ついうかうかと欺されそうである。*将門記〔940頃か〕「貞盛、人口の甘(あまき)に依り、本意に非ずと雖 ...
32. あやぶみ【危】
日本国語大辞典
て極楽をのぞむ人も、参る事あやぶみあらば、薬師如来、二菩薩添へて極楽に送れと告げ給ふなり」*将門記承徳三年点〔1099〕「府中の道俗も酷く害せらるる危(アヤフミ ...
33. あやぶ・む【危】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕浮舟「宇治橋のながき契りは朽ちせじをあやふむ方に心さわぐな」*将門記承徳三年点〔1099〕「夜は則ち弓を枕して、以て敵心の励む所を ...
34. あら‐た【新】
日本国語大辞典
*万葉集〔8C後〕一〇・一八八四「冬過ぎて春の来たれば年月は新(あらた)なれども人は古りゆく〈作者未詳〉」*将門記承徳三年点〔1099〕「新(アラタニ)造 ...
35. アラビアン・ナイト 2 1ページ
東洋文庫
蝋本木吉左燦編注 〈山淑太夫・小栗判官他〉㎜羅生門の鬼 鵜辮畝雌解糖㎜㎜将門記12全二巻 梶原 正昭訳注㎜神国日本〈解明への一試論〉ラ ...
36. あわのくに【安房国】千葉県地図
日本歴史地名大系
その最大のものは承平・天慶の乱を起こした下総国の住人平将門であろう。安房国とこの乱との関係は不明であるが、「将門記」によると新皇を称した将門は支配下に置いた坂東 ...
37. あん‐きょ【安居】
日本国語大辞典
〔名〕(1)心安らかに暮らすこと。落ち着いた生活をすること。*将門記〔940頃か〕「然る後に兵の事を忘れ却(しりぞ)けて後に絃(ゆみつる)を緩へて安居しぬ」*太 ...
38. いいぬま【飯沼】茨城県:猿島郡
日本歴史地名大系
浸食され、数多くの低地を形成し、鬼怒川の自然堤防によって落口を閉塞され、低湿地が出現した。「将門記」に承平七年(九三七)のこととして「将門ハ身ノ病ヲ労ルガタメ、 ...
39. いしおかし【石岡市】茨城県
日本歴史地名大系
雑記)。承平五年(九三五)平将門の乱が起こり、天慶二年(九三九)には国府が将門に襲われた。「将門記」に「部 内ノ干戈ヲ集メテ、堺外ノ兵類ヲ発ス。天慶二年十一月廿 ...
40. いしたむら【石田村】茨城県:真壁郡/明野町
日本歴史地名大系
桜川右岸の台地上にあり、北は倉持村。常陸大掾平国香の本拠地で、天慶の乱では平将門軍に襲われて国香は敗死、「将門記」に「其ノ四日ヲ以テ、野本・石田・大串・取木等ノ ...
41. いずのくに【伊豆国】静岡県
日本歴史地名大系
していた。翌年一二月将門が坂東諸国を制圧して新皇を称すると、将武は兄から伊豆守に任命された(将門記)。将武は将門が天慶三年二月半ばに敗死すると甲斐国に逃れ、そこ ...
42. いたいじ【異体字】
国史大辞典
俟つよりほかない。その一つの試みとして、筆者の「漢字手写の場合の字形変容について―楊守敬旧蔵本将門記の場合―」(『成城国文学論集』一)などがあるが、『校本万葉集 ...
43. いちざきむら【市崎村】茨城県:稲敷郡/東村
日本歴史地名大系
東は福田村、北西は大沼村。村の北の台地は古代の榎浦流海の湾入部で、福田貝塚・古墳群に接する。「将門記」に「而ル間、介良兼ハ兵ヲ調ヘ陣ヲ張リ、承平六年六月廿六日ヲ ...
44. いちにん‐とうぜん[‥タウゼン]【一人当千】
日本国語大辞典
んとうせん」とも)一人で千人もに相当するほどの勇気や力をもつこと。また、その人。一騎当千。*将門記〔940頃か〕「将門が一人当千の兵有て、暗に夜討の気色を知り」 ...
45. いどみ‐たたか・う[‥たたかふ]【挑戦】
日本国語大辞典
〔自ハ四〕争い戦う。戦争する。挑戦する。*将門記承徳三年点〔1099〕「恣に兵庫の器伏戎具并せて楯等を下(おろ)して挑(イトミ)戦ふ」*太平記〔14C後〕三二・ ...
46. いなしきぐん【稲敷郡】茨城県
日本歴史地名大系
信太郡内に「榛谷五疋」、伝馬として「河内郡五疋」とあり、「常陸国信太馬牧」の名もある。また「将門記」によれば、天慶年間(九三八―九四七)常陸の豪族藤原玄明が河内 ...
47. いなばみちくに【稲葉通邦】
国史大辞典
命ぜられた。精励よく勤めて同七年には『神祇宝典』の校定の完成をみた。この間、大須の真福寺本の『将門記』『和名類聚抄』の零本の影写を刊行するとともに、尾張周辺の古 ...
48. いに‐あ【姻
】
日本国語大辞典
〔名〕「いんあ(姻
)」に同じ。*
将門記承徳三年点〔1099〕「良兼は彼の姻
...49. い‐ふう[ヰ‥]【遺風】
日本国語大辞典
)うなったのは、矢張り父の遺風(ヰフウ)と母の感化力でせう」(3)他からうける恵み。余慶。*将門記〔940頃か〕「幸に理運の遺風に遇て」(4)足の速い馬。*田氏 ...
50. いや・す【癒・治・医】
日本国語大辞典
*西大寺本金光明最勝王経平安初期点〔830頃〕九「沙糖と蜜と蘇と乳とも、此は能く衆の病を療(イヤ)す」*将門記承徳三年点〔1099〕「先に軍(いくさ)に射られし ...