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発心集

ジャパンナレッジで閲覧できる『発心集』の国史大辞典・日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典のサンプルページ

国史大辞典
発心集
ほっしんしゅう
中世の仏教説話集。鴨長明の編著。流布本は八巻八冊、異本は五巻五冊である。長明が説話の蒐集に取りかかったのは、出家して、大原の別所にいたころからであろうが、成立の年次は明らかでない。おそらく『方丈記』の書かれた建暦二年(一二一二)よりは後であろう。流布本は百二話、異本は六十二話、この内、異本にのみ存するものは四話で、説話の総数は百六話となるが、長明の編著と見るべき原形は、流布本の第六巻までから、さらにのちの増加部分を除いたもので、六十話か七十話ぐらいが、三巻三冊になっていたと思われる。序文があり、それによると編集の意図は、身近な説話を集めて、みずからの仏道修業の資としようとするにあった。印度・中国の話は加えず、仏菩薩についても除くといっている。『今昔物語集』との直接関係は認められないが、『宝物集』や『古事談』および各種往生伝の影響を受けており、のちの『十訓抄』『私聚百因縁集』『三国伝記』には多くの説話を提供している。『校註鴨長明全集』、『発心集(異本)』(『古典文庫』三〇一)、高尾稔・長嶋正久編『発心集本文・自立語索引』、『角川文庫』、『方丈記発心集』(『新潮日本古典集成』)などに収める。
[参考文献]
簗瀬一雄『発心集研究』(『簗瀬一雄著作集』三)、志村有弘『中世説話文学研究序説』、青山克弥『鴨長明の説話世界』、藤本徳明『中世仏教説話論』、藤島秀隆『中世説話・物語の研究』、松下道夫『中世仏教説話集研究』
(簗瀬 一雄)


日本大百科全書
発心集
ほっしんしゅう

鎌倉初期の仏教説話集。8巻。鴨長明(かものちょうめい)作。1215年(建保3)ごろ成立か。高僧や名僧という評判がたつのを嫌って、突如失踪(しっそう)、渡し守に身をやつしていた玄賓僧都(げんぴんそうず)、奇行に及び、「狂人」との噂(うわさ)を意識的に広めた僧賀上人(そうがしょうにん)など、純粋な宗教家たちの話。あるいはその逆に入水(じゅすい)往生すると触れ回るものの、投身の直前、現世への未練をおこしたため、往生に失敗した僧など、未練、執着といったものの怖(おそ)ろしさを述べる話。さらには、和歌や音楽に心を澄まし、俗世を忘れた人々の話などを中心に約100余の話を載せる。各話には比較的長い鴨長明の感想が付け加えられており、惑いやすい人間の心、乱れやすい人間の心を凝視し、すこしでも心の平安を求めようとする作者の強い意図が感じられる。収載説話のなかには長明以外の後人の増補もあるらしいが、後続の『閑居友(かんきょのとも)』(1222成立)、『撰集抄(せんじゅうしょう)』(1287ころまでに成立か)などの仏教説話集に大きな影響を与えている。異本として説教色の濃い5巻本も存在する。
[浅見和彦]



改訂新版・世界大百科事典
発心集
ほっしんしゅう

鎌倉前期の説話集。鴨長明の編。〈発心〉とは,〈菩提心(ぼだいしん)(さとりを求める心)〉をおこすこと。序に,自分の心のはかなく愚かなことを反省し〈心の師とは成るとも心を師とすることなかれ〉という仏の教えのままに心を制御するならば,迷いの世界の生死を離れて早く浄土に生まれる,と説かれ,愚かな心を導くために深妙な法ではなく身近な見聞を集め記した,と述べられている。収録説話は,発心出家した人々のさまざまな機縁を述べたものと,往生を遂げた人々のさまざまな行いを述べたものが中心。編者による批評,評論が多く,説話は説明のための例証として用いられている。読者の受ける印象としては,むしろ法語であり,仏教書である。執着を離れ,ひたすら往生を願え,と説かれ,また,往生のためには悪縁をしりぞけて善知識にたよれ,と説かれる。絶ちがたき恩愛を絶ったり,あるいは恩愛を縁として発心した人々の説話が収録され,阿弥陀仏の願の広大さが説かれ,究極的にはひとりひとりの心のもちようが重要である,と説かれる。〈心〉こそ人を仏道に導くものである,と述べられている。玄賓(げんぴん)をはじめとする,名聞(みようもん),利養(りよう)からのがれようとした人々の説話,〈数奇(すき)〉を縁として仏道におもむいた人々の説話は,読者に強烈な印象を与えている。《方丈記》(1212)との成立の先後は不明であるが,長明の仏教思想を知るためには欠かすことのできない資料である。
[出雲路 修]

[索引語]
鴨長明
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1. ほっしんしふ【発心集】
全文全訳古語辞典
[書名]鎌倉初期の説話集。鴨長明著。一二一四、五年(建保二、三)頃成立か。八巻(もと三巻)。発心(=出家ノ志ヲ起コスコト)談を中心とした百余話の仏教説話を集めて ...
2. 発心集
日本大百科全書
鎌倉初期の仏教説話集。8巻。鴨長明(かものちょうめい)作。1215年(建保3)ごろ成立か。高僧や名僧という評判がたつのを嫌って、突如失踪(しっそう)、渡し守に身 ...
3. 発心集
世界大百科事典
鎌倉前期の説話集。鴨長明の編。〈発心〉とは,〈菩提心(ぼだいしん)(さとりを求める心)〉をおこすこと。序に,自分の心のはかなく愚かなことを反省し〈心の師とは成る ...
4. ほっしんしゅう【発心集】
デジタル大辞泉
鎌倉時代の仏教説話集。3巻または8巻。鴨長明著。建保4年(1216)以前の成立とされるが未詳。発心譚・遁世譚・往生譚・霊験談などを集めたもの。  ...
5. ほっしんしゅう[ホッシンシフ]【発心集】
日本国語大辞典
鎌倉初期の仏教説話集。現在流布版本の八巻本がよく知られるが、異本系の五巻本もあり、鎌倉初期は三巻本であったか。鴨長明作。建暦二〜四年(一二一二〜一六)頃の成立と ...
6. ほっしんしゅう【発心集】
国史大辞典
を提供している。『校註鴨長明全集』、『発心集(異本)』(『古典文庫』三〇一)、高尾稔・長嶋正久編『発心集本文・自立語索引』、『角川文庫』、『方丈記発心集』(『新 ...
7. ぐめいほっしんしゅう[グメイホッシンシフ]【愚迷発心集】
日本国語大辞典
法相宗の僧貞慶(一一五五〜一二一三)の撰述。一巻。唯識を説く法相宗の立場から、愚かな迷いのなかにあるものに対して菩提心を起こすべきことを説いた和文体の書。グメ ...
8. ぐめいほっしんしゅう【愚迷発心集】
国史大辞典
この遁世の折に貞慶が師の覚憲に送った「消息」が写本で伝わるが、この「消息」は人生の無常を嘆いた趣旨で、文中に『発心集』に用いられた字句がある。さらに「解脱上人祈 ...
9. あい‐い【愛恚】
日本国語大辞典
」の二つの煩悩。自分の好むものなどにとらわれることと、気に入らないことを怒り恨むこと。*愚迷発心集〔1213頃〕「愛恚の妄海は眇眇たり、浪に漂ひて船筏を見ず」* ...
10. あい‐じゃく[‥ヂャク]【愛着・愛著】
日本国語大辞典
人や物に心がとらわれて、どうしても思い切れないこと。愛染。*色葉字類抄〔1177〜81〕「愛着 アイチャク」*発心集〔1216頃か〕八・或武士母怨子頓死事「男女 ...
11. あい‐じゃく【愛著・愛着】
仏教語大辞典
二六・貞観一六・八・二六 「小僧(真雅)結使山峻、愛著海深」 2 異性に対する愛欲に執着すること。 発心集 八ノ九五 「男女に愛著して命を捨て」  ...
12. あい‐じん[‥ヂン]【愛塵】
日本国語大辞典
〔名〕仏語。執着のけがれ、煩悩。*愚迷発心集〔1213頃〕「無明の愛塵は身の上に積とも梵風断て尚払ふことなし」*破邪顕正抄〔1324〕下「おほくはこれ住処を在家 ...
13. あか‐がしら【赤頭】
日本国語大辞典
〔名〕(1)手入れをしていない、赤茶けた頭髪。また、そういう頭髪の人。*発心集〔1216頃か〕五・不動持者生牛事「かの牛物をおひてのぼるありつるに赤(アカ)がし ...
14. あく‐ま【悪魔】
日本国語大辞典
怒れる姿に剣を持ち、索を下げ、後に火焔燃え上るとかやな、前にはあくま寄せじとて、降魔(がま)の相」*発心集〔1216頃か〕八・下山僧於川合社前絶入事「且は悪魔を ...
15. あく‐ろ【悪路】
日本国語大辞典
」【二】平安時代から中世の頃、東北地方で中央政府の支配に従わない人々が住むと考えられていた土地。*発心集〔1216頃か〕七・心戒上人不留跡事「常には、えむすか・ ...
16. あぐいあと【安居院跡】京都市:上京区/成逸学区/前之町地図
日本歴史地名大系
一五日条に「於澄憲法印安居院房供養」とあり、平安末期には安居院に坊舎があったことがわかる。「発心集」にも「安居院に住聖ありけり」と記す。中古京師内外地図には「地 ...
17. あさ‐かげ【朝影】
日本国語大辞典
*宇津保物語〔970〜999頃〕春日詣「あさかげにはるかに見れば山のはに残れる月もうれしかりけり」*発心集〔1216頃か〕七・同人脱衣奉松尾大明神事「七月ばかり ...
18. あさ‐み【浅─】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕葵「あさみにや人はおりたつ我がかたは身もそぼつまで深きこひぢを」*神宮文庫本発心集〔1216頃か〕四・武州入間河沈水事「地はさなが ...
19. あさり【浅―】[方言]
日本方言大辞典
大分県速見郡012山岳語彙蒐集報告(高橋文太郎)1938 鹿児島県種子島054方言(雑誌)1931~1938発心集四・武州入間川沈水事「地はさながら白浪にて、い ...
20. あさり【浅】
日本国語大辞典
〔名〕川や海の、浅い所。浅み。浅瀬。*発心集〔1216頃か〕四・武州入間川沈水事「地はさながら白浪にて、いささかのあさりだになし」*古今著聞集〔1254〕一・二 ...
21. あざむ・く【欺く】
デジタル大辞泉
一九四〉4 そしる。あれこれ非難する。 「もし教へすすむる人あれば、かへってこれを―・く」〈発心集〉5 詩歌を吟ずる。興をそそられる。 「月にあざけり、風に―・ ...
22. あざむ・く【欺】
日本国語大辞典
吉し悪しを定むべからず。定むべからねばひとへにあらぬ世に成るにやなどあざむき思ふべからず」*発心集〔1216頃か〕二・橘大夫発願往生事「法師を見れども貴む心なし ...
23. あび‐ごく【阿鼻獄】
日本国語大辞典
出期〓」*愚迷発心集〔1213頃〕「阿鼻獄より、上有頂に至るの益にも漏たり」*正法眼蔵〔1231〜53〕山水経「無想天はかみ ...
24. あ‐ほう【阿呆・阿房(ハウ)】
日本国語大辞典
【一】〔名〕(形動)(1)知能が劣っているさま。また、そのような人、行動。おろか。たわけ。ばか。あほ。*発心集〔1216頃か〕八・聖梵永朝離山住南都事「臨終にさ ...
25. あまの【天野】
日本国語大辞典
云ふ処を皇居にて御座有りければ」【二】和歌山県伊都郡の地名。高野山の西谷、野上川の水源地。*発心集〔1216頃か〕六・西行女子出家事「さてさて此むすめ、尼に成て ...
26. あみだ‐ひじり【阿彌陀聖】
日本国語大辞典
市聖〓」*発心集〔1216頃か〕七・同人脱衣奉松尾大明神事「常に阿彌陀を唱へてありき給ひければ、世の人是を阿彌陀ひじりと云ふ」 ...
27. あよみ【歩】
日本国語大辞典
〔名〕(動詞「あよむ(歩)」の連用形の名詞化)「あゆみ(歩)(1)」に同じ。*発心集〔1216頃か〕五・乞児物語事「ひま行く駒はやくうつり、羊の歩(アヨミ)屠所 ...
28. あら【荒・粗】[方言]
日本方言大辞典
県方言辞典(山形県方言研究会)1970 沖縄県首里993沖縄語辞典(国立国語研究所)1963発心集四・或人臨終不言遺恨事「さらば、紙と筆とを給へ。あらあら書付け ...
29. あら‐あら【粗粗】
日本国語大辞典
*南海寄帰内法伝平安後期点〔1050頃〕一「少水を将て器に置きて、略(アラアラ)右の手を浄む」*発心集〔1216頃か〕四・或人臨終不言遺恨事「さらば、紙と筆とを ...
30. 在原業平
世界大百科事典
くは,《古今集》の歌をもとにして作られた。先にあげた(1)に関する説話は,《今昔物語集》や《発心集》に見え,藤原氏の権勢に批判的な立場をとる《大鏡》では,歴史の ...
31. ありわらのなりひら【在原業平】
日本架空伝承人名事典
先にあげた〓に関する説話は、『今昔物語集』や『発心集』に見え、藤原氏の権勢に批判的な立場をとる『大鏡』では、歴史のたいせつなひとこまとして語られている ...
32. あん‐ぜん【暗然・闇然】
日本国語大辞典
之道、闇然而日章、小人之道、的然而日亡」(3)悲しみに心がふさぐさま。気落ちしたさま。*愚迷発心集〔1213頃〕「豈只暗然として徒に有難き日月を送らんや」*金沢 ...
33. あんよう‐せかい[アンヤウ‥]【安養世界】
日本国語大辞典
〔名〕(1)「あんようこく(安養国)」に同じ。*発心集〔1216頃か〕五・貧男好差図事「ねがはば必ず得つべき安養世界(アンヤウセカイ)の快楽不退なる宮殿楼閣を望 ...
34. いいがい‐な・い[いひがひ‥]【言甲斐無】
日本国語大辞典
おとりとかするものは「物語こそ悪しう書きなしつればいひかひなく、作り人さへいとをかしけれ」*発心集〔1216頃か〕一・平等供奉離山趣異州事「驚て尋求れど更になし ...
35. いい‐ま・ぜる[いひ‥]【言混】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕総角「かかることにはにくきさかしらもいひまぜて、事よがりなどもすめるを」*発心集〔1216頃か〕五・中納言顕基出家籠居事「此世の事 ...
36. いえ‐ぬし[いへ‥]【家主】
日本国語大辞典
やそのままこれの家主(イヘヌシ)になれ。明日からおだいがひを渡さうぞ」(3)貸家の持ち主。*発心集〔1216頃か〕三・或女房参天王寺入海事「さて、人の家かりて〈 ...
37. いえ‐の‐いぬ【家の犬】
仏教語大辞典
煩悩の捨てがたいことに喩える。 →家狗 発心集 序 「家の犬常になれたり」 宝物集 中 「煩悩は家の犬、打とも不去」  ...
38. い‐こぞ・る[ゐ‥]【居挙】
日本国語大辞典
〔自ラ四〕多くの人が集まっている。一か所に皆が集まりそろう。*発心集〔1216頃か〕八・聖梵永朝離山住南都事「興福寺の方には人おほく居こぞりて、いみじうにぎやか ...
39. い‐こぼ・す【沃零】
日本国語大辞典
*今昔物語集〔1120頃か〕一九・三「廁に居たるける音は楾(はんざふ)の水を沃泛(いこぼ)す様也」*発心集〔1216頃か〕四・武州入間河沈水事「雨いこぼす如くふ ...
40. いち‐ぜん【一善】
日本国語大辞典
0〕三月一日「此の毒いは、さらに一善なきものなり。なにのゆゑにこひうけ給ふぞといふに」*愚迷発心集〔1213頃〕「希(まれ)に一善を勤むと云ども多は名聞の思に穢 ...
41. いち‐ぜん【一善】
仏教語大辞典
1 一つのよい行い。 愚迷発心集 「希に一善を勧むと云ども多は名聞の思に穢さる」 2 外に善といえるもののない、たった一つしかない善。唯一の善。『法華経』の説 ...
42. いち‐にん【一人】
日本国語大辞典
一人用〓」*発心集〔1216頃か〕二・安居院聖行京中時隠居僧値事「年たけたる僧一人(イチニン)あり」*文明本節用 ...
43. いち‐ねん【一念】
デジタル大辞泉
その心。「親の―が通じる」 2 ふと思うこと。 「―なりとも悔ゆる心を発(おこ)すべきなり」〈発心集・五〉3 仏語。 〓非常に短い時間 ...
44. いち‐ねん【一念】
日本国語大辞典
*康頼宝物集〔1179頃〕上「汝が持つ所の金を奪ひ取りて千両に成して持たんと思ふ一念起りつ」*発心集〔1216頃か〕五・母妬女手指成蛇事「一念なり共、くゆる心を ...
45. いち の 聖(ひじり)
日本国語大辞典
(町の中に住んで人々の間に交わり、大衆に仏の道を説く僧の意から)空也の異称。市の上人。*発心集〔1216頃か〕七・同人脱衣奉松尾大明神事「ある時、市の中に住して ...
46. いちぶつ‐ど【一仏土】
日本国語大辞典
」(2)「いちぶつじょうど(一仏浄土)(2)」に同じ。*発心集〔1216頃か〕八・長楽寺尼顕不動験事「互に一仏土の契を結びてなむさりにけり」*平家物語〔13 ...
47. いちもん‐いっく【一文一句】
日本国語大辞典
〔名〕わずかな字句。また、ひとつひとつの言葉。一字一句。一言一句。*発心集〔1216頃か〕七・中将雅通持法華経往生事「只此の経一文(モン)一句(ク)をも受持読誦 ...
48. いっこぼす【沃零】[方言]
日本方言大辞典
1933日葡辞書「アメ iccobosu(イッコボス) ゴトクニフリテ ヲビタタシカリケリ〔発心集・二〕」《いっこばす》 熊本県918笑訳熊本方言字典(福田秀蔵 ...
49. いっ‐こぼ・す【沃零】
日本国語大辞典
*日葡辞書〔1603〜04〕「アメiccobosu (イッコボス) ゴトクニフリテ ヲビタタシカリケリ〔発心集・二〕」こぼす。《いっこぼす》佐賀県887 長崎県 ...
50. いっ‐しん【一心】
日本国語大辞典
「欲談一心趣、三曜朗天中」*円多羅義集〔平安末か〕下「普賢延命、是一心一念本理平等身」*愚迷発心集〔1213頃〕「生死に輪廻せば嘆くべし悲しむべし。一心を覚知す ...
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