1. 今物語
日本大百科全書
鎌倉時代の説話集。1巻。藤原信実(のぶざね)著。1239年(延応1)~41年(仁治2)の間の成立。平安後期以後の比較的新しい説話53編を集める。和歌、連歌や恋愛 ...
2. 今物語
世界大百科事典
鎌倉時代の説話集。1冊。藤原信実(1176?-1266ころ)編。成立年時は未詳であるが,作中に延応1年(1239)の年紀が見えることから,それ以後,信実の晩年に ...
3. いまものがたり【今物語】
国史大辞典
鎌倉時代の説話集。一巻。『本朝書籍目録』に「信実朝臣抄」とし、藤原信実の編著と伝えられる。延応元年(一二三九)以後遠からぬ時期の成立か。平忠度・徳大寺実定など ...
4. いま‐ものがたり【今物語】
日本国語大辞典
【一】〔名〕現世の様子を素材として書かれた物語。*小説神髄〔1885〜86〕〈坪内逍遙〉上・小説の種類「現世物語(イマモノガタリ)は現世(いまのよ)の情態を材料 ...
5. あぶら‐わた【油綿】
日本国語大辞典
以此令濡沢也」*満佐須計装束抄〔1184〕二「左の髪をよく梳りて、あぶらわたつけなでなどして」*今物語〔1239頃〕「ともし火の尽きたりけるに、あぶらわたをさし ...
6. あらちむら【荒木村】鹿児島県:大島郡/喜界町
日本歴史地名大系
明治二七年(一八九四)の牛一〇〇・馬一七三(「牛馬等調」奄美史料)。近世に詠まれたという喜界島の賦(喜界島古今物語)に「荒木颯々感雄風 遥接天涯大徳島」とみえる ...
7. いた‐ぶろ【板風呂】
日本国語大辞典
〔名〕板で囲った風呂。*
今物語〔1239頃〕「或所にいたぶろと云物をして、人々入けるに」
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...8. いぬい-ひゃくない【乾百内】
日本人名大辞典
った。明治24年2月18日死去。75歳。字(あざな)は景寛。号は松翁,雲隣庵。著作に「讃岐古今物語」。 ...
9. 雨月物語 275ページ
日本古典文学全集
『源氏物語』の著者。悪業を積んだ者の趣く所。地獄。紫式部が地獄に堕ちたという伝説は中世説話集『宝物集』『今物語』等に見える。秋成著「ぬば玉の巻」に「此跡なし言ま ...
10. 宇治拾遺物語 43ページ
日本古典文学全集
『人も訪ひける』とあり、また、『宿のあるじなりけ にて完成。二十巻、一二二〇首収録。『袋草子』『今物語』などの類話や『金葉集』の題詞によれば、ここは兼久ではな ...
11. えみ‐えみ[ゑみゑみ]【笑笑】
日本国語大辞典
〔副〕(「と」を伴う場合が多い)笑いを浮かべるさまを表わす語。*今物語〔1239頃〕「修行者のふしぎなるが〈略〉袖をかきあはせてゑみゑみとわらひて」*古今著聞集 ...
12. 雄勝町史[文献解題]秋田県
日本歴史地名大系
昭和三六年刊 構成 第一篇通史、第二篇旧村の家数・高・人口・馬数・神社など、第三篇ふるさとの古今物語、第四篇院内銀山の概観。 ...
13. おしま【雄島】宮城県:宮城郡/松島町/松島村
日本歴史地名大系
のちに松島に来て二月ばかり暮したが果たして上の弓張の一〇日間ほどは上人の姿が見失われたと記している。「今物語」には「紫の雲まつ嶋にすめはこそ空ひちりとも人のいふ ...
14. おぼろ‐づき【朧月】
日本国語大辞典
〔名〕(1)春の夜の、ほのかにかすんだ月。かすんで光の薄い月。《季・春》*今物語〔1239頃〕「月朧なりけるに〈略〉此朧月はいかがし候ふべきと言ひたりければ」* ...
15. かかぐり‐つ・く【─着】
日本国語大辞典
〔自カ四〕(1)たどりつく。やっとの思いで到着する。迷ったあげくに到着する。*今物語〔1239頃〕「ただ一人出て行けるに、漸其国までかかぐりつきにけり」*源平盛 ...
16. かくし‐どころ【隠所】
日本国語大辞典
1905〜06〕〈夏目漱石〉一一「寒月君は之に勢を得て隠し所を説明する」(2)男女の陰部。*今物語〔1239頃〕「はだかなる法師のかくし所も打出して」*書言字考 ...
17. 甲子夜話 6 98ページ
東洋文庫
りはしるといふなり。圖 大便をするをいふ。専ら小児などのことにいふ。都下にては聞及ばず。『今物語』に、或説経師の請用して殊にめでたくたふとく説法せんとしけるに ...
18. 甲子夜話三篇 6 4ページ
東洋文庫
示す書あり。視に『夢々物語』と標し、且記者の名字を顕す。世に狂骨の者も蟻計利。 原書序文あり今物語の終に移す。 『夢々物語』春もまだいと寒きに雪さへ降しきて ...
19. かまち【
・輔】
日本国語大辞典
又花蘂之本也、髻髪也」*大智度論天安二年点〔858〕八九「方頬車(カマチ)師子のごとし」*今物語〔1239頃〕「憎き法師のいひごとかなとて、かまちをはりてけり ...
20. かん【感】
日本国語大辞典
丸おとこ、『いで、きき給や。歌一首つくりて侍』といふめれば、世次、『いと感ある事也』とて」*今物語〔1239頃〕「感のあまりに、しる所など、たびたりけるとなん」 ...
21. きよめ【清・浄】
日本国語大辞典
郭外
畢」*
今物語〔1239頃〕「女房見かへりて〈略〉とひとりごちてきよめが家の有りけるに入りにけり」*塵袋〔1
...22. きら‐めき【煌─】
日本国語大辞典
ること。りっぱに装っていること。きらびやかなこと。(3)盛んにもてなすこと。歓待すること。*今物語〔1239頃〕「住吉へ然るべき人の参らせ給ひけるに、折ふし神主 ...
23. ぐんしょるいじゅう【群書類従】
国史大辞典
・嵯峨記・唐崎松記・夢想記・さか衣 四八二 多武峯少将物語・鳴門中将物語 四八三 時秋物語・今物語 四八四 野守鏡 四八五 吉野拾遺 四八六 江談抄 四八七 続 ...
24. こちな‐げ【骨無─】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕橋姫「けはひいやしく言葉たみて、こちなげに物馴れたる、いと物しくて」*今物語〔1239頃〕「こちなげに、随身いさめ申しければ」 ...
25. 今昔物語集 187ページ
日本古典文学全集
物言いのじょうずな武員の秀句をたたえるエピソード。放屁を話材にした類話では『宇治拾遺』三四話が好対照。『今物語』五一話、梵舜本『沙石集』巻六第八話では説法の名手 ...
26. しせきしゅうらん【史籍集覧】
国史大辞典
三冊) 今昔物語(全十冊) 古今著聞集(橘成季)(全七冊) 武芸小伝(日夏繁高)(全二冊) 今物語・和気清麻呂為勅使参宇佐宮事被書絵詞・日本新国史巻十二(源俊房 ...
27. しも‐ぐち【下口】
日本国語大辞典
内裏女房「其へん近き小屋に立ち入て日を待暮し、局の下口(シモぐち)へんにたたずんで聞けば」*今物語〔1239頃〕「いでいでさては色直して参らんとて、ありつる局の ...
28. 沙石集 260ページ
日本古典文学全集
同話は『十訓抄』第一〇・『古今著聞集』巻五・『八幡宮巡礼記』・『三国伝記』巻九にあり、類話は『今物語』二七・『撰集抄』巻八・『長門本平家物語』巻九・『源平盛衰記 ...
29. 沙石集 273ページ
日本古典文学全集
賜ったという話があり、『太平記』二一にも同様の話がある。また、後半の苺の話は『平家物語』や『今物語』に平忠盛と白河院の間で交わされた「むかご」の歌の話と同趣旨で ...
30. 沙石集 449ページ
日本古典文学全集
女性から恋慕されることもあった。「たれがしとかやいひける児を、天王寺にありける女堪へがたう思ひかけて」(『今物語』一二)。稚児の方は女が意に染まなかったのだろう ...
31. 十訓抄 50ページ
日本古典文学全集
ネズミの鳴きまね。人をひそかに呼ぶ時などに使う。少しも。落ち着いた、の意か。「うちしづまりたりける」(今物語・四)。素知らぬふうを装うこと。趣深く、とても素晴ら ...
32. 十訓抄 80ページ
日本古典文学全集
ゆゆしき御越度にや。 一ノ三十七 一ノ三十八 底本・歴博本「京極摂政」。国会本系「後京極摂政」。『今物語』四十話の「摂政殿」(藤原道家か)がよいか。『兼載雑談 ...
33. 説話文学
世界大百科事典
《古事談》《続古事談》《古今著聞集》,仮名文表記の読み物的な《宇治拾遺物語》《古本説話集》《今物語》,出家遁世者の隠逸思想と求道生活から生まれた《発心集(ほつし ...
34. せつわぶんがく【説話文学】
国史大辞典
伝えようとする意図が顕著で、「説話評論」と呼ばれることもある。一般説話集では、『古事談』『続古事談』『今物語』『十訓抄』『古今著聞集』などがあり、中国説話を翻訳 ...
35. せつわぶんがく【説話文学】 : 中世/(七)
国史大辞典
して、中世は説話を好む傾向が顕著で、多くの説話集が編まれた。それらのうち、『宇治拾遺物語』『今物語』『十訓抄』『古今著聞集』などは世俗一般にわたる説話集、『古事 ...
36. そこ【底】
日本国語大辞典
外から容易にうかがうことのできない物事の極致。蘊奥(うんのう)。また、物事の奥にある本質的なもの。*今物語〔1239頃〕「近ごろ和歌の道ことにもてなされしかば、 ...
37. そら‐ひじり【空聖】
日本国語大辞典
〔名〕名だけで真実の聖でない者。えせ法師。*今物語〔1239頃〕「紫の雲まつ嶋にすめばこそ空ひしりとも人のいふらめ」*十訓抄〔1252〕四・仁俊祈北野社詠歌感応 ...
38. 増訂 日本神話伝説の研究 2 30ページ
東洋文庫
『いまはもりもやとるべかるらん』」。この物語はこれを前の物語に比するに、毫も修飾を加えたる痕跡見えず。また『今物語』にも同様の記事あり。ただしここには父を八幡の ...
39. 増訂 日本神話伝説の研究 2 2ページ
東洋文庫
イーナー 『因幡記』 因幡の素兎 犬イブ イフィゲニア『今物語』イミル『伊予国風土記』医療(医薬)神イロケース族 ...
40. 増訂 武江年表 2 260ページ
東洋文庫
家兄山東京伝が蛮龍に擬して、なづくる所をいへり。しかるに安永十年、豊竹東次が作の江戸浄るり昔唄、今物語の内輔夫の諢名にててんぷらといふをしるせり◎これは京伝が若 ...
41. 太平記 62ページ
日本古典文学全集
りなる歎きせむとは」による表現。「こる」は「樵る」と「懲る」とを掛ける。『今鏡』ふししば、『今物語』、『十訓抄』十、『古今著聞集』巻五、『源平盛衰記』巻三十七「 ...
42. たち‐さま【立様】
日本国語大辞典
〔名〕(「たちざま」とも)立ちあがるとき。そこを離れるきわ。出立の際。立ち去りしな。*今物語〔1239頃〕「たちざまに此殿は勅撰などうけたまはるべき人にてはおは ...
43. たれ‐がし【誰某】
日本国語大辞典
たれそれ。たれぼう。何某。*とりかへばや物語〔12C後〕下「たれかしなどおぼめくべきにはあらず」*今物語〔1239頃〕「上童多く具せられたりける中に、たれがしと ...
44. ちゅうせい【中世】
国史大辞典
して、中世は説話を好む傾向が顕著で、多くの説話集が編まれた。それらのうち、『宇治拾遺物語』『今物語』『十訓抄』『古今著聞集』などは世俗一般にわたる説話集、『古事 ...
45. 中世和歌集 151ページ
日本古典文学全集
『拾遺愚草』六七八(花月百首)。『定家卿百番自歌合』二十八番左勝。『三百六十番歌合』四十番右。『今物語』。建久元年(一一九〇)九月十三夜、左大将藤原良経邸で披講 ...
46. ちょうじ‐がしら[チャウジ‥]【丁子頭】
日本国語大辞典
俗に、これを油の中に入れると貨財を得るといわれ、吉兆瑞祥とした。ちょうじあたま。ちょうじばな。*今物語〔1239頃〕「堀川、ともし火はたきものにこそ似たりけれ ...
47. つん‐つん
日本国語大辞典
【一】〔副〕(「と」を伴って用いることもある)(1)勢いよくはねあがるさまを表わす語。*今物語〔1239頃〕「入道ばかり見て、いとどおそろしくて、つんつんとかみ ...
48. なみき-せんちく【双木千竹】
日本人名大辞典
者。安永10年(1781)から天明3年(1783)にかけて,江戸肥前座で演じられた「むかし唄今物語」「石田詰将棊(つめしようぎ)軍配」などの作品を合作または補作 ...
49. にほん‐まえ[‥まへ]【日本前】
日本国語大辞典
中国式ジャンクを基本として西欧のガリアン船の特徴をとり入れた折衷形式の大型航洋船。ミスツィス造り。*崎陽古今物語「舟は日本前と名付る唐船作りに似たる船五、六十万 ...
50. ね を 留(と・とど)める
日本国語大辞典
しっかり根を張って一つの場所に定着する。*今物語〔1239頃〕「玉みくりうきにしもなどねをとめてひきあげ所なき身なるらん」*続後撰和歌集〔1251〕冬・四九九「 ...