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十訓抄

ジャパンナレッジで閲覧できる『十訓抄』の国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典・日本古典文学全集のサンプルページ

国史大辞典
十訓抄
じっきんしょう
鎌倉時代の説話集。古くは「じっくんしょう」か。三巻十篇。いわゆる妙覚寺本の奥書に、「或人云、六波羅二臈左衛門入道作云々、長時時茂等奉公」とあり、著者は六波羅庁の北条長時・時茂に仕えた人物らしく、奥書と序によれば出家後の晩年、東山の庵で念仏のひまに本書を著わしたという。永井義憲は著者を紀伊の豪族湯浅宗業と推定したが、菅原為長の作とする説もある。建長四年(一二五二)十月成立。序に著作の主旨を述べ、各篇の冒頭に小序をおき当該篇の趣旨を概括し、つづいて例話を掲げ、跋文にわが身と世の無常を詠嘆している。十篇の冒頭には、「第一 可〓〓心操振舞〓事」「第二 可〓〓〓〓事」「第三 不〓〓〓人倫〓事」「第四 可〓〓人上多言等〓事」(上巻)、「第五 可〓〓朋友〓事」「第六 可〓〓忠信廉直旨〓事」「第七 可〓〓思慮〓事」(中巻)、「第八 可〓〓忍諸事〓事」「第九 可〓〓怨望〓事」「第十 可〓〓幾才能芸業〓事」(下巻)と各篇の標目を掲げ、それぞれの徳目にふさわしい説話を類聚している。本書には、少年に善を勧め悪を戒めるため、古今の物語から例話を集め、平易な和文によって説得しようとする教訓的な啓蒙意識が著しいが、また王朝文化に対する懐古と憧憬の念も強く、例話にも王朝時代の説話が最も多い。文章も古文をふまえる傾向があるが、他方説話の抄入は、それぞれの篇の主題にそった簡約な表現を心がけ、一種の実用的な文章を形成する側面が見られる。古文献以外の口承説話、たとえば平清盛・重盛父子、西行、鴨長明らに関する、他書には見出し難い逸話なども収録しており、中世説話文学のなかでも独特な世界を形成している。『(新訂増補)国史大系』一八は流布本と異本とを、『岩波文庫』は異本を底本とし、その欠脱を妙覚寺本系伝本により補い、『古典文庫』は妙覚寺本系の片仮名交り本を、それぞれ翻刻している。
[参考文献]
石橋尚宝『十訓抄詳解』、藤岡継平『十訓抄考』(石橋尚宝『十訓抄詳解』付載)、柳田国男「史論・抄物―特に十訓抄について―」(河出書房『日本文学講座』三所収)、永井義憲「十訓抄の作者」(『日本仏教文学研究』所収)、永積安明「十訓抄の世界」(『中世文学の可能』所収)
(永積 安明)


日本大百科全書
十訓抄
じっきんしょう

鎌倉中期の教訓説話集。「じっくんしょう」とも読む。その序文から、建長(けんちょう)4年(1252)、少年たちに善悪賢愚の処世の道を示すために、東山の麓(ふもと)に庵(いおり)を結ぶ老遁世(とんせい)者によって編まれたことがわかる。この編者を菅原為長(すがわらのためなが)、あるいは六波羅二〓左衛門(ろくはらじろうざえもん)入道(湯浅宗業(むねなり))と推定する説があり、どちらも明証を欠くが、後者に比較的高い蓋然(がいぜん)性が認められる。書名の由来は、「可定心操振舞事」、「可離〓慢事」、「不可侮人倫事」、「可誡人上多言等事」、「可撰朋友事」、「可存忠信廉直旨事」、「可専思慮事」、「可堪忍諸事事」、「可停怨望事」、「可庶幾才能芸業事」の10条の徳目を掲げて、各徳目ごとに例話としての説話を集めていることにある。総数540話ほどの収載説話の出典には和漢の典籍が広く用いられ、編者の教養をうかがわせる。本書はその儒教的教訓性からとくに近世以降広く読まれたが、前代王朝的美意識を引き継ぐ懐古性、宮仕えの立場から説く教訓の妥協的、消極的性格などをもって、近年はかならずしも高い評価を得ていない。しかしながら、源平争乱以降の動乱期を巧みに生き残ったしたたかな精神に裏打ちされた書という見方もあり、また平家関係説話など、他書にみえない興味深い説話も少なくない。重要な文学史的課題を担う書といえる。
[木下資一]



改訂新版・世界大百科事典
十訓抄
じっきんしょう

鎌倉時代の説話集。〈じっくんしょう〉とも。のちに出家して智眼(ちげん)と名のり,六波羅二﨟左衛門(ろくはらにろうさえもん)入道とも呼ばれた湯浅宗業(むねなり)が,まだ京都六波羅に仕えていたころに執筆したもの,と推測されている。1252年(建長4)成立。3巻。善きことをすすめ悪しきことをいましめて,少年たちが思慮分別をつける縁としようとした,と書かれる。10ヵ条の教訓をかかげ,それぞれの教訓を守った例,教訓にそむいた例を和漢にもとめ,説話を例証として説明する。10ヵ条は,〈心ばせ・ふるまひを定むべき事〉〈憍慢を離るべき事〉〈人倫を侮るべからざる事〉〈人の上に多言等をいましむべき事〉〈朋友をえらぶべき事〉〈忠信・廉直の旨を存すべき事〉〈思慮を専らにすべき事〉〈諸事を堪忍すべき事〉〈怨望をとどむべき事〉〈才能・芸業を庶幾すべき事〉である。いずれも主人に仕える俗人のための教訓,処世訓であり,儒教道徳を基盤としているが,調子は低く,通俗的である。収録説話は,〈才能・芸業を庶幾すべき事〉だけで全体のほぼ4分の1を占め,才芸重視の姿勢がうかがえる。平安時代の説話が多数を占め,随所に王朝貴族文化への憧憬の気持ちがあらわされている。説話は教訓の例証としての枠を忠実に守り,叙述に生彩を欠くが,通俗的な教訓が平易に説かれていることが中世・近世には歓迎されて多くの読者を得,また,近代にも読みつがれた。
[出雲路 修]

[索引語]
十訓抄 智眼 六波羅二﨟左衛門(ろくはらにろうさえもん)入道 湯浅宗業


新編 日本古典文学全集
十訓抄
じっくんしょう
【閲覧画面サンプル】
十訓抄 全体

【上記の拡大画像】
十訓抄 拡大

【現代語訳】
第一 人に恩恵を施すべきこと 一ノ序
ある人がいうには、人の主君となっている者は、劣っている者であっても嫌ってはいけない。書物ではこういっている。

山は小さい壌を他に譲らない、ゆえに高くなることができる海は細い流れを嫌がらない、ゆえに深くなることができる

といっている。

また、明王といわれる人は、どんな人材でもお捨てにならない。それは、車造りの職人が木材を余さず使いきることに喩えることができる。曲っている木も、短い木も、上手に使いきるのである。また、人が食べ物を嫌っていれば、体は必ず痩せてくる、ともいわれている。

【目次】
目次
古典への招待
凡例

十訓抄(扉)
十訓抄 序
十訓抄 上(扉)
第一 人に恵を施すべき事
一ノ序 明王の人の使い方
一ノ一 仁徳・一条天皇の仁政
一ノ二 天智天皇の木の丸殿
一ノ三 崇徳院と蓮妙の贈答歌
一ノ四 甘棠の詠
一ノ五 山陰中納言の話
一ノ六 蜂の恩返し
一ノ七 僧、古鵄を救う
一ノ八 優婆崛多と天魔
一ノ九 松の木への返礼
一ノ十 詩歌の欠点
一ノ十一 定子皇后の心ばせ
一ノ十二 女房の機転
一ノ十三 五節の夜
一ノ十四 秋は西から
一ノ十五 乱れ飛ぶ蛍
一ノ十六 平忠度の風流
一ノ十七 太秦の女
一ノ十八 「ものかは」の蔵人
一ノ十九 心優しい藤原成通
一ノ二十 藤原実方の雅な振舞
一ノ二十一 香炉峰の雪
一ノ二十二 源順の女贔屓
一ノ二十三 紫式部の博識
一ノ二十四 都の東南
一ノ二十五 藤原師長の帰洛
一ノ二十六 藤原成範のおうむ返し
一ノ二十七 平重盛の祭見物
一ノ二十八 翁の祭見物
一ノ二十九 人の振舞と人柄について
一ノ三十 子の日の歌
一ノ三十一 公任と斉信
一ノ三十二 藤原有国の深慮
一ノ三十三 俊賢、頼通を死穢から救う
一ノ三十四 源義家の武者ぶり
一ノ三十五 行尊の心配り
一ノ三十六 定家と家隆
一ノ三十七 道長と伊周
一ノ三十八 笛吹き明宗の気後れ
一ノ三十九 源顕雅の失言癖
一ノ四十 桃か桜か
一ノ四十一 きれ者、藤原盛重
一ノ四十二 随身、秦近利の機転
一ノ四十三 色好み道清の失態
一ノ四十四 あわて者の大学者
一ノ四十五 数奇と死
一ノ四十六 室の八嶋
一ノ四十七 禁忌の詞
一ノ四十八 天変の少将、山送りの弁
一ノ四十九 大学者、大江時棟
一ノ五十 源頼光の無礼
一ノ五十一 藤原成通の失言
一ノ五十二 下ろうの口出し
一ノ五十三 和歌六人党と橘為仲
一ノ五十四 伊勢物語の女
一ノ五十五 上品ぶる女房
一ノ五十六 虫の音の思い出
一ノ五十七 伊家、知房の歌を賞賛
第二 けう慢を離るべき事
二ノ序 驕り高ぶりへの戒め
二ノ一 狐丘の誡
二ノ二 木と雁の運命
二ノ三 屈原と伯夷・叔斉
二ノ四 小野小町の落魄
二ノ五 呉王夫差と秦の始皇帝
第三 人倫を侮らざる事
三ノ序 人を侮ることへの戒め
三ノ一 小式部内侍の歌才
三ノ二 よろぼい歩く大江匡房
三ノ三 菅原文時邸の老尼
三ノ四 田舎兵士の歌
三ノ五 かりの琴柱
三ノ六 簑衣の尼の歌と書
三ノ七 大原の聖の失敗
三ノ八 星を見つめる犬
三ノ九 学者二人の皮肉の応酬
三ノ十 平安朝の相撲人
三ノ十一 藤原保昌の眼力
三ノ十二 漢高祖の頓死
三ノ十三 村上天皇の治政
三ノ十四 重瞳の少年、大江時棟
三ノ十五 性空上人と遊女
三ノ十六 卑賤から出た日本の賢人
第四 人の上を誡むべき事
四ノ序 口は禍のもと
四ノ一 口の虎、舌の剣
四ノ二 柿本人麻呂の影供
四ノ三 仲正と佐実、美女を争う
四ノ四 惟家の弁の頓死
四ノ五 余慶僧正、密通の噂
四ノ六 阿闍梨仁俊、女犯の噂
四ノ七 僧正良源、肉食の噂
四ノ八 蒼海波と青海波
四ノ九 二条院の琵琶
四ノ十 漢詩の平仄
四ノ十一 紀時文の論難
四ノ十二 百首歌の詠み方
四ノ十三 良暹と国基
四ノ十四 機織虫の声
四ノ十五 「春霞」の歌
四ノ十六 阿衡の紛議
四ノ十七 公任と長能
四ノ十八 公任の皮肉
四ノ十九 三緘の誡
十訓抄 中(扉)
第五 朋友を撰ぶべき事
五ノ序 良友の大切さ
五ノ一 宇多法皇と源融の霊
五ノ二 村上天皇と源延光
五ノ三 後三条院の餞別歌
五ノ四 源信と慶祚の約束
五ノ五 智光と頼光
五ノ六 二つの同じ庵
五ノ七 伯牙絶絃、佳友の交わり
五ノ八 良妻と悪妻
五ノ九 安積山の女
五ノ十 斎宮済子女王の密通事件
五ノ十一 前斎宮当子内親王と道雅
五ノ十二 平中に棄てられた女
五ノ十三 賤女宿瘤の話
五ノ十四 司馬相如と卓文君
五ノ十五 中国の賢妻
五ノ十六 反故色紙
五ノ十七 冥界におちた醍醐天皇
五ノ十八 安康天皇の后
第六 忠直を存ずべき事
六ノ序 真実の忠諫とは
六ノ一 蟷螂をねらう黄雀
六ノ二 介子推の忠義
六ノ三 熊に立ち向った官女
六ノ四 履中天皇の忠臣たち
六ノ五 藤原百川の活躍
六ノ六 垂仁天皇に殉死した臣
六ノ七 紀貫之の悲しみ
六ノ八 良峯宗貞の出家
六ノ九 宇多天皇の出家と寛蓮
六ノ十 花山天皇の出家
六ノ十一 源顕基の出家
六ノ十二 後三条の立太子と藤原頼通
六ノ十三 藤原道兼と相如の死
六ノ十四 菅原道真の大宰府左遷
六ノ十五 武内宿禰とその弟
六ノ十六 応天門の変
六ノ十七 前九年の合戦
六ノ十八 孝子の振舞
六ノ十九 殺生禁断の令
六ノ二十 老父に打たれる子
六ノ二十一 貞女の道
六ノ二十二 望夫石伝説
六ノ二十三 仏神への尊崇
六ノ二十四 難波経房の震死
六ノ二十五 小野皇后宮歓子に落雷
六ノ二十六 土佐の国の胤間寺の僧
六ノ二十七 藤原敏行の不浄の写経
六ノ二十八 藤原在衡の忠勤
六ノ二十九 廉直ということ
六ノ三十 季札、剣を挂く
六ノ三十一 塞翁が馬
六ノ三十二 四知を恥じる
六ノ三十三 清衡より遣わされた黄金
六ノ三十四 賢人藤原実資、家を焼く
六ノ三十五 良秀の「よじり不動」
六ノ三十六 安養の尼上
六ノ三十七 金峯山の巫女の歌占
六ノ三十八 日吉大明神の教え
第七 思慮を専らにすべき事
七ノ序 間違った育て方
七ノ一 松の葉を食して登仙
七ノ二 伊吹山の持経者
七ノ三 小野雪見行幸の朝
七ノ四 ばい子内親王家の蹴鞠
七ノ五 烏羽の表
七ノ六 さがなくてよし
七ノ七 午は牛
七ノ八 沓冠の歌
七ノ九 賢妻、赤染衛門
七ノ十 法蔵の修理
七ノ十一 魚食の僧
七ノ十二 藤原実資の女癖
七ノ十三 大伴黒主の失敗
七ノ十四 皇嘉門院の名
七ノ十五 雨夜の品定め
七ノ十六 風の祝
七ノ十七 陪従の兄弟
七ノ十八 都良香の神仙策
七ノ十九 藤原基俊の秀句
七ノ二十 紀斉名と大江以言
七ノ二十一 藤原道長の愛犬
七ノ二十二 盗賊の尼君
七ノ二十三 鐘撞きの老僧
七ノ二十四 禅師の君の幸運
七ノ二十五 成方の笛
七ノ二十六 張良の兵法
七ノ二十七 北宋の滅亡
七ノ二十八 愚直な侍
七ノ二十九 平経盛の侍
七ノ三十 鶯を射落した武者
七ノ三十一 任国下向の行列の粧い
七ノ三十二 藤原高遠の優しさ
十訓抄 下(扉)
第八 諸事を堪忍すべき事
八ノ序 忍耐のすすめ
八ノ一 行成と実方の喧嘩
八ノ二 石つぶての乱暴
八ノ三 古風な高陽院泰子
八ノ四 西行の娘の死
八ノ五 斎宮女御の歌
八ノ六 亭子院の藤の花
八ノ七 鹿の鳴く秋の夜
八ノ八 業平を待つ女
八ノ九 朱買臣の妻
八ノ十 呂尚父の妻
第九 懇望を停むべき事
九ノ序 望みを抑えること
九ノ一 生き仏の寛助大僧正
九ノ二 顕季と義光の所領争い
九ノ三 伊尹と朝成の争い
九ノ四 藤原誠信の憤死
九ノ五 亡息の後世を弔う大江朝綱
九ノ六 橘正通、高麗へ出奔
九ノ七 鴨長明の出奔
九ノ八 藤原伊通の辞職と籠居
第十 才芸を庶幾すべき事
十ノ序 才芸の必要性
十ノ一 菟裘賦
十ノ二 登龍門の波
十ノ三 三舟の才
十ノ四 経信の三舟の才
十ノ五 後三条院の住吉詣
十ノ六 都良香、竹生島の吟詠
十ノ七 名句により病を免れる
十ノ八 大江匡房の詩句
十ノ九 菅原長貞の名句
十ノ十 能因の祈雨の歌
十ノ十一 伏し柴の加賀
十ノ十二 石清水への詠歌
十ノ十三 和泉式部の蛍の歌
十ノ十四 小式部内侍、和歌で本復
十ノ十五 子の身代りを願う赤染衛門
十ノ十六 小大進への嫌疑
十ノ十七 藤原成通の今様朗唱
十ノ十八 五節の舞姫の起源
十ノ十九 廉承武の霊
十ノ二十 博雅三位と朱雀門の鬼
十ノ二十一 吉備津宮、元正の笛を所望
十ノ二十二 吉備津宮の応験
十ノ二十三 妙音院師長、熱田社で朗詠
十ノ二十四 中将守通、天王寺で神楽
十ノ二十五 舞人、晴遠の蘇生
十ノ二十六 還城楽を聞く蛇
十ノ二十七 海賊の感泣
十ノ二十八 九皐に鳴く鶴
十ノ二十九 橘直幹の申文
十ノ三十 藤原斉信の朗詠
十ノ三十一 藤原為時の愁嘆詩
十ノ三十二 源隆綱の定文
十ノ三十三 梁上の奸濫
十ノ三十四 大内山の山守
十ノ三十五 藤原惟方の流罪
十ノ三十六 藤原定家の勅勘
十ノ三十七 惟規、歌を詠んで脱出
十ノ三十八 白楽天、花にさそわれる
十ノ三十九 頭の雪
十ノ四十 蛍の火
十ノ四十一 在原業平と二条の后
十ノ四十二 河内重如の恋
十ノ四十三 稲刈童と和泉式部
十ノ四十四 小野篁の求婚文
十ノ四十五 顕輔、「うれしさ」を恋う
十ノ四十六 高松院右衛門佐の閨怨の歌
十ノ四十七 獅子の枕
十ノ四十八 定基と鏡売りの女の歌
十ノ四十九 「無縁」の歌
十ノ五十 大江玉淵の娘、遊女白女
十ノ五十一 とねぐろの今様往生
十ノ五十二 菅原文時の臨終
十ノ五十三 藤原家隆の入り日の歌
十ノ五十四 邯鄲の歩
十ノ五十五 頼朝、実朝の和歌
十ノ五十六 頼政のぬえ退治
十ノ五十七 高僧たちの修学・行持
十ノ五十八 白河院の大井川行幸
十ノ五十九 白河院の自負
十ノ六十 源基綱、孫娘に琵琶を伝授
十ノ六十一 経信ら、明月の夜、嵯峨へ
十ノ六十二 野宮の一夜
十ノ六十三 濮水の音
十ノ六十四 玄宗皇帝、月界に遊ぶ
十ノ六十五 玄宗の笛
十ノ六十六 孟嘗君、琴に泣く
十ノ六十七 管絃の令徳
十ノ六十八 行成の扇
十ノ六十九 鞠の精
十ノ七十 琵琶「玄象」の腹立ち
十ノ七十一 篳篥の小調子
十ノ七十二 極楽の雨しただり
十ノ七十三 醍醐寺の桜会
十ノ七十四 陸奥守師綱、信夫郡で合戦
十ノ七十五 朝成、強盗を処刑して昇任
十ノ七十六 源経成、獄囚を焼き殺す
十ノ七十七 法勝寺、九重塔の贋の金物
十ノ七十八 平将門の乱
十ノ七十九 冥官、有国の罪を許す
跋 無常の世

校訂付記
解説
一 後嵯峨院時代と『十訓抄』
二 『十訓抄』の編者は誰か
三 平清盛の優しさ
四 『十訓抄』と鎌倉
五 『十訓抄』の伝本
参考文献
付録(扉)
関係類話一覧
神仏名・人名・地名索引
冒頭字音索引
漢詩・漢文索引(書き下し・冒頭字音)
和歌・今様冒頭句索引
奥付

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日本国語大辞典
。特に、子供をかわいがるあまりにきびしくしつけない。相手が勝手気ままな行動をするのを許す。*十訓抄〔1252〕七・序「愚かなるたぐひ、親のあまやかし、乳母(めの ...
26. あめうし に 腹(はら)突(つ)かる
日本国語大辞典
角がなくておとなしい牝牛に腹を突かれるということから、ばかにしていた相手にやりこめられることをいうことわざ。*十訓抄〔1252〕三・俊綱下播磨大宮先生義定詠尾上 ...
27. あめ‐しずく[‥しづく]【雨雫】
日本国語大辞典
あましずく。*閑居友〔1222頃〕上・清水のはしのしたの乞食の説法の事「あめしづくとなきけり」*十訓抄〔1252〕一〇・小大進依歌蒙北野神助事「馳せて参りて見る ...
28. あ‐やつ【彼奴】
日本国語大辞典
〔代名〕他称。第三者をののしっていう。あのやつ。あいつ。きゃつ。*十訓抄〔1252〕一・肥後守盛重心藻優被登用事「主(あるじ)の殿(との)、あやつとらへよと、み ...
29. あらい‐おと・す[あらひ‥]【洗落】
日本国語大辞典
〔他サ五(四)〕洗ってよごれなどを除く。*十訓抄〔1252〕六・敏行不浄写経為冥途妨事「清書の〓紙を書けがしけるとて、文字をあらひ ...
30. あらい‐す・てる[あらひ‥]【洗捨】
日本国語大辞典
あらひす・つ〔他タ下二〕洗って汚れを取り捨てる。*十訓抄〔1252〕六・敏行不浄写経為冥途妨事「文字をあらひ捨たる水、黒大河と成て」*日葡辞書〔160 ...
31. い【網】
日本国語大辞典
や白波たちぬればしたなる草にかけるくものい」*色葉字類抄〔1177〜81〕「網 イ 蛛網」*十訓抄〔1252〕一・余五大夫救蜂蜂報恩事「岩のもとにて、蛛といふも ...
32. いい
日本国語大辞典
表わす語。*今鏡〔1170〕九・真の道「更に読み給ふにも同じやうにいいと泣き居りければこそ」*十訓抄〔1252〕一・皇嘉門院女房問虫鳴声事「三条殿に虫の鳴きしこ ...
33. いい‐あが・る[いひ‥]【言上】
日本国語大辞典
*落窪物語〔10C後〕二「やがてただいひにいひあがりて、車のとこしばりをなん切りて侍りける」*十訓抄〔1252〕八・三条公不怒狼藉事「此殿の侍と物をいひあがりて ...
34. いい‐かか・る[いひ‥]【言掛】
日本国語大辞典
持つ。言い寄る。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「うるさきたはぶれこといひかかり給ふを」*十訓抄〔1252〕一・土佐判官代道清好色事「東山のある宮原の女房にい ...
35. いい‐つぎ[いひ‥]【言継・言次】
日本国語大辞典
上・天暦八年「びなきことといひつぎをも知らずがほに、馬にはひのりたる人して、うちたたかす」*十訓抄〔1252〕七・源頼政訪平経盛家事「いひつぎの侍〈略〉きこえけ ...
36. いえ[いへ]【家】
日本国語大辞典
近世初〕「家を納る弓の弦、弦に引、ためしも久しき松脂かな」(ロ)流儀、芸風などをいう場合。*十訓抄〔1252〕一・清少納言依香炉峰雪詩撥御簾事「清少納言〈略〉清 ...
37. い‐おう[ヰ‥]【威応】
日本国語大辞典
〔名〕威光が他に及んで影響を与えること。*十訓抄〔1252〕一〇・陸奥守師綱郤藤原基衡賂斬信夫郡司季春事「吏務の威応前々の国司よりもこよなうおもかりけり」*源平 ...
38. いきま・う[いきまふ]【息】
日本国語大辞典
【一】〔自ハ下二〕息を張る。いきむ。*十訓抄〔1252〕七・祭主三位輔親侍召留鶯事「脇かいとりいきまへひざまづきたり」【二】〔自ハ四〕【一】に同じ。*秋立つまで ...
39. いくの【生野】京都府:福知山市/生野村
日本歴史地名大系
みもみずあまの橋立和泉式部の娘小式部内侍の歌名を高めたこの歌と逸話は「袋草紙」「無名草子」「十訓抄」「古今著聞集」などにも載り、世に知られる。ほかに次のような歌 ...
40. いく‐ら【幾─】
日本国語大辞典
〜07頃か〕雑上・四四七「流れくる滝の白糸絶えずしていくらの玉の緒とかなるらん〈紀貫之〉」*十訓抄〔1252〕一・女房焼櫛燈火事「御ふところより櫛をいくらともな ...
41. い‐ご[ヰ‥]【囲碁】
日本国語大辞典
般還〓」*十訓抄〔1252〕一・源義家乍囲碁間捕犯人事「堀川右府の御許に参て囲碁をうちけり」 ...
42. いさか・う[いさかふ]【叱】
日本国語大辞典
*平中物語〔965頃〕二四「さる間に、この女の親、けしきや見けむ、くぜち、まもり、いさかひて」*十訓抄〔1252〕七・徽宗皇帝事「客人の前には犬をだにもいさかふ ...
43. 和泉式部
世界大百科事典
の説話集に見え,病む小式部が母のために命ながらえたいと祈ったところ,一度は病が治ったという《十訓抄》などの話とともに,母と娘の愛情の話として語られた。無常を感じ ...
44. いずみしきぶ【和泉式部】
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の説話集に見え、病む小式部が母のために命ながらえたいと祈ったところ、一度は病が治ったという『十訓抄』などの話とともに、母と娘の愛情の話として語られた。無常を感じ ...
45. いたまし・い【痛・傷】
日本国語大辞典
ふびんだ。痛々しい。いたわしい。*春華秋月抄草嘉禎四年点〔1238〕「痛哉 イタマシキカナヤ」*十訓抄〔1252〕一〇・陸奥守師綱郤藤原基衡賂斬信夫郡司季春事「 ...
46. いだし‐ぬ・く【出抜】
日本国語大辞典
〔他カ四〕他人のすきをみて先を越してする。だしぬく。*十訓抄〔1252〕七・俊綱欲得笛吹成方大丸笛事「始めはゆゆしくはやりたちたりけれども、終にいだしぬかれにけ ...
47. いちいん‐だらに【一印陀羅尼】
日本国語大辞典
〔名〕(陀羅尼は「呪(じゅ)」の梵語)仏語。「いちいんじゅ(一印呪)」に同じ。*十訓抄〔1252〕一〇・源三位頼政射〓事「僧徒の勤には八宗の修学 ...
48. いち‐ぐう【一遇】
日本国語大辞典
〔名〕一度会うこと。一回出会うこと。*十訓抄〔1252〕一・行尊侍鳥羽上皇御遊用意琵琶緒事「千載の一遇なりとなむ中務申しける」*日葡辞書〔1603〜04〕「Ic ...
49. いちじょう‐ぼだい【一乗菩提】
仏教語大辞典
1 一乗真実の悟りであって、二乗・三乗のような方便の悟りではない、という意。 十訓抄 六・一〇 「忽に十善の王位をすてゝ一乗菩提のみちにいらせたまひけり」 2 ...
50. いち‐のう【一能】
日本国語大辞典
〔名〕ある一つの技能、芸能、才能。*十訓抄〔1252〕一〇・源経信秀歌事「人の身には一能の勝るるだに有がたきに」*文明本節用集〔室町中〕「一能 いちノウ」*日葡 ...
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