1. 『十訓抄』
日本史年表
1252年〈建長4 壬子〉 10・‐ 『十訓抄』 成る(同書序)。 ...
2. 十訓抄
日本大百科全書
鎌倉中期の教訓説話集。「じっくんしょう」とも読む。その序文から、建長(けんちょう)4年(1252)、少年たちに善悪賢愚の処世の道を示すために、東山の麓(ふもと) ...
3. 十訓抄
世界大百科事典
ていることが中世・近世には歓迎されて多くの読者を得,また,近代にも読みつがれた。出雲路 修 十訓抄 智眼 六波羅二﨟左衛門(ろくはらにろうさえもん)入道 湯浅宗 ...
4. じっきんしょう[ジッキンセウ]【十訓抄】
日本国語大辞典
鎌倉時代中期の説話集。三巻一〇編。編者未詳。菅原為長説と六波羅二臈左衛門入道説がある。建長四年(一二五二)成立。一〇綱の徳目を主題にたて、和漢の教訓的説話を各綱 ...
5. じっきんしょう【十訓抄】
国史大辞典
[参考文献]石橋尚宝『十訓抄詳解』、藤岡継平『十訓抄考』(石橋尚宝『十訓抄詳解』付載)、柳田国男「史論・抄物―特に十訓抄について―」(河出書房『日本文学講座』三 ...
6. じっきんせう【十訓抄】
全文全訳古語辞典
[書名]鎌倉時代の説話集。編者は六波羅二臈左衛門入道か。一二五二年(建長四)成立。幼少の者達に教訓的な説話を十項目の道徳教義別に集めて編してある。 ...
7. 十訓抄
日本古典文学全集
「人に恵(めぐみ)を施すべき事」、「人の上を誡(いまし)むべき事」、「朋友(ほういう)を撰(えら)ぶべき事」「思慮を専らにすべき事」、「諸事を堪忍すべき事」など ...
8. じっくんしょう[ジックンセウ]【十訓抄】
日本国語大辞典
じっきんしょう(
十訓抄)
...9. じゅっきん‐しょう[‥セウ]【十訓抄】
日本国語大辞典
じっきんしょう(
十訓抄)
...10. あい‐かん【哀感】
日本国語大辞典
」(2)(─する)しみじみと感動すること。*十訓抄〔1252〕六・孝行僧不拘殺生禁制捕魚養母事「院聞召て養老の心ざしあさからぬを哀感せさせ給ひて ...
11. あいじゃく‐しょうじ[アイヂャクシャウジ]【愛着生死】
日本国語大辞典
〔名〕仏語。苦しみの多いこの世の無常を悟らないで、生死を繰り返すこの世に執着すること。*十訓抄〔1252〕九・大江朝綱願文事「是、偏(ひとへ)に愛著生死の業なれ ...
12. あお‐ぬ・く[あふ‥]【仰─】
日本国語大辞典
〔自カ四〕(「あおのく」の変化した語)「あおむく(仰向)【一】」に同じ。*十訓抄〔1252〕七・嵯峨天皇試小野篁学才給事「わらはべの打つ無木 ...
13. あお は 藍(あい)より出(い)でて藍(あい)より青(あお)し
日本国語大辞典
「日蓮遺文‐弘安二年正月三日上野殿御返事」の「あいよりもあをく、水よりもつめたき氷かな」や「十訓抄‐一〇・序」の「藍よりも青からんことはまことに希也といへども」 ...
14. あさ‐ごと【浅事】
日本国語大辞典
〔名〕考えが浅いこと。あさはかなこと。*十訓抄〔1252〕四・佐実罵仲正被切髻事并佐実敦正秀句事「敦正にはよも劣り候はじとて、彼が浅事どもを申しければ」 ...
15. あさ の 中(なか)の蓬(よもぎ)
日本国語大辞典
「あさ(麻)につるる蓬(よもぎ)」に同じ。*十訓抄〔1252〕五・序「人者善友にあはむ事をこひねがふべき也。麻のなかの蓬はためざるにおのづから直しといふたとへあ ...
16. 蘆屋道満
世界大百科事典
道摩ともいう。安倍晴明と術くらべする人物として登場することが多い。《古事談》《宇治拾遺物語》《十訓抄》に,道摩法師が藤原顕光の命で藤原道長に妖術をしかけるが,道 ...
17. あしやどうまん【蘆屋道満】
日本架空伝承人名事典
道摩ともいう。安倍晴明と術くらべする人物として登場することが多い。『古事談』『宇治拾遺物語』『十訓抄』に、道摩法師が藤原顕光の命で藤原道長に妖術をしかけるが、道 ...
18. 排蘆小船(近世随想集) 294ページ
日本古典文学全集
藤原基俊仮託の歌論書。鎌倉、南北朝期成立。詠歌の心得、文字遣その他の条々について、順徳天皇著『八雲御抄』や『十訓抄』などの内容を抄出、要約して一書を成す。奥書に ...
19. あた・う[あたふ]【能】
日本国語大辞典
相当する。*今昔物語集〔1120頃か〕二三・一八「此(これ)汝が着(きる)物に不能(あたはず)」*十訓抄〔1252〕一・源順野宮歌合判事「十徳なからん人は判者に ...
20. あっ‐きょう[アクキャウ]【悪狂】
日本国語大辞典
〔名〕荒れ狂うこと。荒々しく騒ぐこと。悪騒ぎをすること。*十訓抄〔1252〕五・序「又九条殿遺誡には、高声悪狂の人に伴ふ事なかれと教へ給へり」 ...
21. あなず・る[あなづる]【侮】
日本国語大辞典
人にあなづらるるもの「人にあなづらるるもの。築土のくづれ。あまり心よしと人にしられぬる人」*十訓抄〔1252〕三・不可侮人倫事「或人云。人をあなづる事は、色かは ...
22. あなずる 葛(かずら)にたわぶれす
日本国語大辞典
相手を馬鹿にしてよけいな手出しをすることをたとえていう。*十訓抄〔1252〕三・不可侮人倫事「いふまじき言をもいひ、すまじきわざをもふるまふほどに、あなづるかつ ...
23. あの‐とう[‥タウ]【彼党】
日本国語大辞典
〔代名〕対称。対等または下位の複数の者にいう。*十訓抄〔1252〕一〇・可庶幾才能事「あの党や、今はさたに及ばずとぞ。何物をも取たまへ」 ...
24. あまのはしだて【天橋立】京都府:宮津市
日本歴史地名大系
条院(跡地は現京都市下京区)は「海橋立」とよばれ、橋立の風景を池泉に取り入れていた(拾芥抄、十訓抄)。また歌枕として「能因歌枕」「和歌初学抄」「和歌色葉」「八雲 ...
25. あま‐やか・す【甘─】
日本国語大辞典
。特に、子供をかわいがるあまりにきびしくしつけない。相手が勝手気ままな行動をするのを許す。*十訓抄〔1252〕七・序「愚かなるたぐひ、親のあまやかし、乳母(めの ...
26. あめうし に 腹(はら)突(つ)かる
日本国語大辞典
角がなくておとなしい牝牛に腹を突かれるということから、ばかにしていた相手にやりこめられることをいうことわざ。*十訓抄〔1252〕三・俊綱下播磨大宮先生義定詠尾上 ...
27. あめ‐しずく[‥しづく]【雨雫】
日本国語大辞典
あましずく。*閑居友〔1222頃〕上・清水のはしのしたの乞食の説法の事「あめしづくとなきけり」*十訓抄〔1252〕一〇・小大進依歌蒙北野神助事「馳せて参りて見る ...
28. あ‐やつ【彼奴】
日本国語大辞典
〔代名〕他称。第三者をののしっていう。あのやつ。あいつ。きゃつ。*十訓抄〔1252〕一・肥後守盛重心藻優被登用事「主(あるじ)の殿(との)、あやつとらへよと、み ...
29. あらい‐おと・す[あらひ‥]【洗落】
日本国語大辞典
〔他サ五(四)〕洗ってよごれなどを除く。*
十訓抄〔1252〕六・敏行不浄写経為冥途妨事「清書の
紙を書けがしけるとて、文字をあらひ
...30. あらい‐す・てる[あらひ‥]【洗捨】
日本国語大辞典
あらひす・つ〔他タ下二〕洗って汚れを取り捨てる。*十訓抄〔1252〕六・敏行不浄写経為冥途妨事「文字をあらひ捨たる水、黒大河と成て」*日葡辞書〔160 ...
31. い【網】
日本国語大辞典
や白波たちぬればしたなる草にかけるくものい」*色葉字類抄〔1177〜81〕「網 イ 蛛網」*十訓抄〔1252〕一・余五大夫救蜂蜂報恩事「岩のもとにて、蛛といふも ...
32. いい
日本国語大辞典
表わす語。*今鏡〔1170〕九・真の道「更に読み給ふにも同じやうにいいと泣き居りければこそ」*十訓抄〔1252〕一・皇嘉門院女房問虫鳴声事「三条殿に虫の鳴きしこ ...
33. いい‐あが・る[いひ‥]【言上】
日本国語大辞典
*落窪物語〔10C後〕二「やがてただいひにいひあがりて、車のとこしばりをなん切りて侍りける」*十訓抄〔1252〕八・三条公不怒狼藉事「此殿の侍と物をいひあがりて ...
34. いい‐かか・る[いひ‥]【言掛】
日本国語大辞典
持つ。言い寄る。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「うるさきたはぶれこといひかかり給ふを」*十訓抄〔1252〕一・土佐判官代道清好色事「東山のある宮原の女房にい ...
35. いい‐つぎ[いひ‥]【言継・言次】
日本国語大辞典
上・天暦八年「びなきことといひつぎをも知らずがほに、馬にはひのりたる人して、うちたたかす」*十訓抄〔1252〕七・源頼政訪平経盛家事「いひつぎの侍〈略〉きこえけ ...
36. いえ[いへ]【家】
日本国語大辞典
近世初〕「家を納る弓の弦、弦に引、ためしも久しき松脂かな」(ロ)流儀、芸風などをいう場合。*十訓抄〔1252〕一・清少納言依香炉峰雪詩撥御簾事「清少納言〈略〉清 ...
37. い‐おう[ヰ‥]【威応】
日本国語大辞典
〔名〕威光が他に及んで影響を与えること。*十訓抄〔1252〕一〇・陸奥守師綱郤藤原基衡賂斬信夫郡司季春事「吏務の威応前々の国司よりもこよなうおもかりけり」*源平 ...
38. いきま・う[いきまふ]【息】
日本国語大辞典
【一】〔自ハ下二〕息を張る。いきむ。*十訓抄〔1252〕七・祭主三位輔親侍召留鶯事「脇かいとりいきまへひざまづきたり」【二】〔自ハ四〕【一】に同じ。*秋立つまで ...
39. いくの【生野】京都府:福知山市/生野村
日本歴史地名大系
みもみずあまの橋立和泉式部の娘小式部内侍の歌名を高めたこの歌と逸話は「袋草紙」「無名草子」「十訓抄」「古今著聞集」などにも載り、世に知られる。ほかに次のような歌 ...
40. いく‐ら【幾─】
日本国語大辞典
〜07頃か〕雑上・四四七「流れくる滝の白糸絶えずしていくらの玉の緒とかなるらん〈紀貫之〉」*十訓抄〔1252〕一・女房焼櫛燈火事「御ふところより櫛をいくらともな ...
41. い‐ご[ヰ‥]【囲碁】
日本国語大辞典
般還
」*
十訓抄〔1252〕一・源義家乍囲碁間捕犯人事「堀川右府の御許に参て囲碁をうちけり」
...42. いさか・う[いさかふ]【叱】
日本国語大辞典
*平中物語〔965頃〕二四「さる間に、この女の親、けしきや見けむ、くぜち、まもり、いさかひて」*十訓抄〔1252〕七・徽宗皇帝事「客人の前には犬をだにもいさかふ ...
43. 和泉式部
世界大百科事典
の説話集に見え,病む小式部が母のために命ながらえたいと祈ったところ,一度は病が治ったという《十訓抄》などの話とともに,母と娘の愛情の話として語られた。無常を感じ ...
44. いずみしきぶ【和泉式部】
日本架空伝承人名事典
の説話集に見え、病む小式部が母のために命ながらえたいと祈ったところ、一度は病が治ったという『十訓抄』などの話とともに、母と娘の愛情の話として語られた。無常を感じ ...
45. いたまし・い【痛・傷】
日本国語大辞典
ふびんだ。痛々しい。いたわしい。*春華秋月抄草嘉禎四年点〔1238〕「痛哉 イタマシキカナヤ」*十訓抄〔1252〕一〇・陸奥守師綱郤藤原基衡賂斬信夫郡司季春事「 ...
46. いだし‐ぬ・く【出抜】
日本国語大辞典
〔他カ四〕他人のすきをみて先を越してする。だしぬく。*十訓抄〔1252〕七・俊綱欲得笛吹成方大丸笛事「始めはゆゆしくはやりたちたりけれども、終にいだしぬかれにけ ...
47. いちいん‐だらに【一印陀羅尼】
日本国語大辞典
〔名〕(陀羅尼は「呪(じゅ)」の梵語)仏語。「いちいんじゅ(一印呪)」に同じ。*
十訓抄〔1252〕一〇・源三位頼政射
事「僧徒の勤には八宗の修学
...48. いち‐ぐう【一遇】
日本国語大辞典
〔名〕一度会うこと。一回出会うこと。*十訓抄〔1252〕一・行尊侍鳥羽上皇御遊用意琵琶緒事「千載の一遇なりとなむ中務申しける」*日葡辞書〔1603〜04〕「Ic ...
49. いちじょう‐ぼだい【一乗菩提】
仏教語大辞典
1 一乗真実の悟りであって、二乗・三乗のような方便の悟りではない、という意。 十訓抄 六・一〇 「忽に十善の王位をすてゝ一乗菩提のみちにいらせたまひけり」 2 ...
50. いち‐のう【一能】
日本国語大辞典
〔名〕ある一つの技能、芸能、才能。*十訓抄〔1252〕一〇・源経信秀歌事「人の身には一能の勝るるだに有がたきに」*文明本節用集〔室町中〕「一能 いちノウ」*日葡 ...