1. トップページ
  2. >
  3. カテゴリ一覧
  4. >
  5. 文学
  6. >
  7. 古典文学
  8. >
  9. 源氏物語
  10. >
  11. 玉鬘(源氏物語)【玉かづら】
新編 日本古典文学全集

ジャパンナレッジは約1500冊以上の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書」サービスです。
玉鬘(源氏物語)
たまかづら
日本古典の最高傑作――光源氏の波瀾万丈の生涯を描いた大長編
主人公・光源氏の恋と栄華と苦悩の生涯と、その一族たちのさまざまの人生を、70年余にわたって構成。王朝文化と宮廷貴族の内実を優美に描き尽くした、まさに文学史上の奇跡といえる。藤原為時の女(むすめ)で歌人の紫式部が描いた長編で、「桐壺(きりつぼ)」から「夢浮橋(ゆめのうきはし)」までの54巻からなる。
[中古][物語]
校注・訳:阿部秋生 秋山 虔 今井源衛 鈴木日出男


〔一〕源氏と右近、亡き夕顔を追慕する
 あれから長い年月が過ぎ去ってしまったけれど、どこまでも愛着の尽きることのなかった夕顔を、源氏の大臣(おとど)はいささかもお忘れにならず、それぞれに気性のちがう女々(ひとびと)の有様を次々とお知りになるにつけても、もしもこの世に生きていたのだったらと、ほんとにしみじみと恋しく残念なお気持である。右近はこれというほどの女でもないが、大臣の君がやはりあの人の形見とごらんになって、いじらしく思っていらっしゃるので、昔からの女房並に長らくずっとおそばにお仕えしている。須磨へのご退去のさい、対の上の御もとに、女房たちをみなお預けになったときから、そちらにお仕えしている。気だてもよい控え目な者と対の上も思っていらっしゃるけれど、右近は心の中では、「もし亡き姫君がご存命だったら、明石の御方にも負けないくらいのご寵愛(ちようあい)は受けていらっしゃったであろうものを。大臣の君は、それほど深いお気持のおありではなかった人でさえも、お見捨てにならずにきちんと形をおつけになるという、いつまでも変らぬお情け深さでいらっしゃるのだから、亡き姫君ならばなおさらのこと、れっきとした御方々のお仲間入りこそできなかろうとも、このたびの六条院へのお引っ越しの方々の中にはお入りになっただろうに」と思うにつけても、あきら
玉鬘(源氏物語)〔一〕源氏と右近、亡き夕顔を追慕する
〔二〕玉鬘、乳母に伴われて筑紫へ下向する
かの西の京にとまりし若君をだに、行く方も知らず、ひとへにものを思ひつつみ、また、源氏「いまさらにかひなきことによりて、わが名もらすな」と口がためたまひしを憚りきこえて、尋ねてもおと…
〔三〕玉鬘、美しく成人し、人々懸想けそうする
少弐、任はてて上りなむとするに、遥けきほどに、ことなる勢ひなき人はたゆたひつつ、すがすがしくも出で立たぬほどに、重き病して、死なむとする心地にも、この君の十ばかりにもなりたまへるさ…
〔四〕肥後の土豪大夫監、玉鬘に求婚する
むすめどもも男子どもも、所につけたるよすがども出で来て、住みつきにたり。心の中にこそ急ぎ思へど、京のことはいや遠ざかるやうに隔たり行く。もの思し知るままに、世をいとうきものに思して…
〔五〕玉鬘の一行、筑紫を脱出して都に帰る
姉おもとは、類ひろくなりてえ出で立たず。かたみに別れ惜しみて、あひ見むことの難きを思ふに、年経つる古里とて、ことに見棄てがたきこともなし、ただ松浦の宮の前の渚と、かの姉おもとの別る…
〔六〕玉鬘ら窮迫し、石清水八幡宮に参詣する
九条に、昔知れりける人の残りたりけるをとぶらひ出でて、その宿を占めおきて、都の内といへど、はかばかしき人の住みたるわたりにもあらず、あやしき市女、商人の中にて、いぶせく世の中を思ひ…
〔七〕玉鬘ら長谷寺に参詣し、右近に再会する
豊後介「うち次ぎては、仏の御中には、初瀬なむ、日本の中にはあらたなる験あらはしたまふと、唐土にだに聞こえあむなり。ましてわが国の中にこそ、遠き国の境とても、年経たまひつれば、若君を…
〔八〕右近、三条、御堂で玉鬘の将来を祈願
すこし足馴れたる人は、疾く御堂に着きにけり。この君をもてわづらひきこえつつ、初夜行ふほどにぞ上りたまへる。いと騒がしく、人詣でこみてののしる。右近が局は、仏の右の方に近き間にしたり…
〔九〕翌日、右近と乳母、玉鬘の将来を相談する
明けぬれば、知れる大徳の坊に下りぬ。物語心やすくとなるべし。姫君の、いたくやつれたまへる恥づかしげに思したるさま、いとめでたく見ゆ。右近「おぼえぬ高きまじらひをして、多くの人をなむ…
〔一〇〕右近と玉鬘、歌を詠み交し、帰京する
参り集ふ人のありさまども、見下さるる方なり。前より行く水をば、初瀬川といふなりけり。右近、「ふたもとの杉のたちどをたづねずはふる川のべに君をみましやうれしき瀬にも」と聞こゆ。玉鬘初…
〔一一〕右近、源氏に玉鬘との邂逅かいこうを報告する
右近は大殿に参りぬ。このことをかすめ聞こゆるついでもやとて急ぐなりけり。御門引き入るるより、けはひことに広々として、まかで参りする車多くまよふ。数ならで立ち出づるも、まばゆき心地す…
〔一二〕源氏、玉鬘に消息を贈る 玉鬘、歌を返す
かく聞きそめて後は、召し放ちつつ、源氏「さらば、かの人、このわたりに渡いたてまつらん。年ごろもののついでごとに、口惜しうまどはしつることを思ひ出でつるに、いとうれしく聞き出でながら…
〔一三〕玉鬘の居所を定め、紫の上に昔の事を語る
住みたまふべき御方御覧ずるに、南の町には、いたづらなる対どもなどもなし、勢ひことに住みみちたまへれば、顕証に人しげくもあるべし。中宮のおはします町は、かやうの人も住みぬべくのどやか…
〔一四〕玉鬘六条院に移り、花散里後見を受け持つ
かくいふは、九月のことなりけり。渡りたまはむこと、すがすがしくもいかでかはあらむ。よろしき童、若人など求めさす。筑紫にては、口惜しからぬ人々も、京より散りぼひ来たるなどを、たよりに…
〔一五〕源氏、玉鬘を訪れ、そのめやすさを喜ぶ
その夜、やがて、大臣の君渡りたまへり。昔、光る源氏などいふ名は聞きわたりたてまつりしかど、年ごろのうひうひしさに、さしも思ひきこえざりけるを、ほのかなる大殿油に、御几帳の綻びよりは…
〔一六〕夕霧、玉鬘に挨拶 豊後介、家司となる
中将の君にも、源氏「かかる人を尋ね出でたるを、用意して睦びとぶらへ」とのたまひければ、こなたに参でたまひて、夕霧「人数ならずとも、かかる者さぶらふとまづ召し寄すべくなむはべりける。…
〔一七〕源氏、正月の衣装をととのえて方々に贈る
年の暮に御しつらひのこと、人々の御装束など、やむごとなき御列に思しおきてたる、かかりとも田舎びたることなどやと、山がつの方に侮り推しはかりきこえたまひて調じたるも、奉りたまふついで…
〔一八〕末摘花の返歌を見て、源氏和歌を論ずる
みな、御返りどもただならず、御使の禄心々なるに、末摘、東の院におはすれば、いますこしさし離れ、艶なるべきを、うるはしくものしたまふ人にて、あるべきことは違へたまはず、山吹の袿の袖口…
ジャパンナレッジは、自分だけの専用図書館。すべての辞書・事典・叢書が一括検索できるので、調査時間が大幅に短縮され、なおかつ充実した検索機能により、紙の辞書ではたどり着けなかった思わぬ発見も。
タブレットやスマホからも利用できます。
玉鬘(源氏物語)【玉かづら】の関連キーワードで検索すると・・・
検索ヒット数 1029
検索コンテンツ
1. 玉鬘(源氏物語)
日本古典文学全集
主人公・光源氏の恋と栄華と苦悩の生涯と、その一族たちのさまざまの人生を、70年余にわたって構成。王朝文化と宮廷貴族の内実を優美に描き尽くした、まさに文学史上の奇 ...
2. たま‐かずら[:かづら]【玉葛・玉蔓・玉鬘】
日本国語大辞典
する。思慮も深く、身を処することに賢明であった。〔二〕(玉鬘)「源氏物語」第二二帖の巻名。源氏三四歳の末頃から三五歳の一二月まで。夕顔の遺児玉鬘が、乳母一家とと ...
3. たま‐かずら【玉鬘】
デジタル大辞泉
見よしらが女の―」〈誹諧連歌抄・恋〉〓[枕]玉鬘を頭にかけるところから、「懸く」またその「かけ」の類音「影」にかかる。 「―かけぬ時なく恋ふれ ...
4. たまかずら【玉鬘】[書名・謡曲]
デジタル大辞泉
源氏物語第22巻の巻名。光源氏、34歳から35歳。成人して筑紫から上京した玉鬘が、源氏の養女となるいきさつを描く。  ...
5. たまかずら【玉鬘】
日本人名大辞典
「源氏物語」の登場人物。父は頭中将(とうのちゅうじょう)。母は夕顔。乳母に筑紫(つくし)でそだてられ,のち光源氏の養女となる。冷泉(れいぜい)帝などに求婚される ...
6. たま‐かつら【玉鬘】
日本国語大辞典
〔名〕 〓たまかずら(玉葛) ...
7. たまかつら【玉鬘】
日本架空伝承人名事典
)に出会い、玉鬘は光源氏の養女として引き取られる。彼女は六条院の花に仕上げられ、冷泉帝ほか人々の求婚を受ける。源氏自身も、恋しい夕顔につながる恋に悩むが、手は出 ...
8. たまかずら‐じゅうじょう【玉鬘十帖】
デジタル大辞泉
源氏物語54帖のうち、玉鬘(たまかずら)が中心人物として描かれる玉鬘・初音・胡蝶(こちょう)・蛍・常夏(とこなつ)・篝火(かがりび)・野分(のわき)・行幸(みゆ ...
9. たまかずらじゅうじょう[たまかづらジフデフ]【玉鬘十帖】
日本国語大辞典
「源氏物語」五四帖のうち、玉鬘が中心人物として登場する玉鬘・初音(はつね)・胡蝶(こちょう)・蛍(ほたる)・常夏(とこなつ)・篝火(かがりび)・野分(のわき)・ ...
10. おうむ の 玉鬘(たまかずら)
日本国語大辞典
*大観本謡曲・岩船〔1466頃〕「汐干に拾ふたまたまも、待ちえにけりなこの御代(みよ)に、鸚鵡の玉鬘、かかる時しも生まれ来て」 ...
11. おし【御師】[方言]
日本方言大辞典
山梨県南巨摩郡465山梨県河内方言(石川緑泥)1934 長野県佐久493東信濃方言集(上原邦一)1976源氏玉鬘「右近が局は仏の右の方に近き間にしたり。この御し ...
12. おす【押・圧】[方言]
日本方言大辞典
戸尋常高等小学校)1917 鹿児島県甑島038全国方言資料(日本放送協会)1966~67源氏・玉鬘「例の舟子ども『唐泊より川尻をすほどは』と謡ふ声の」(2)臼う ...
13. おのこ【男】[方言]
日本方言大辞典
石川県石川郡「おのこで、めでたいこっちゃったのー」038全国方言資料(日本放送協会)1966~67源氏玉鬘「女むすめどももおのこどもも、所につけたるよすがども出 ...
14. おぼえる【覚】[方言]
日本方言大辞典
思い出す。 香川県大川郡「どういうたか、おぼえられん」829香川県方言辞典(近石泰秋)1976源氏玉鬘「物のはざまよりのぞけば、この男の顔見し心ちす。たれとはえ ...
15. つよー【強】[方言]
日本方言大辞典
見山間部方言(石田春昭)1932 鹿足郡739島根県鹿足郡方言の調査研究(篠原実)1936源氏玉鬘「詠みつきたる筋こそ、つようは変らざるべけれ」《つぃゆー》 久 ...
16. あいさつ‐もの【挨拶者】
日本国語大辞典
〔名〕客あしらいのうまい者。あいそのよい人。*評判記・難波物語〔1655〕「玉鬘 目もとよくかみうるはし。肥過て、〓(かほ)まるまるとしたれば ...
17. あい‐ずみ【相住み】
デジタル大辞泉
同居すること。また、同居人。 「―にも、忍びやかに心よくものし給ふ御方なれば」〈源・玉鬘〉 ...
18. あい‐ずみ[あひ:]【相住】
日本国語大辞典
〔名〕同じ家にいっしょに住むこと。また、その人。あいやどり。同居。同棲。あいずまい。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「あひずみにも、忍びやかに心よくものし給ふ ...
19. あかし‐ぶみ【明文】
日本国語大辞典
〔名〕神仏の前で述べる誓いの文。願文(がんもん)。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「御あかし文など書きたる心ばへなど」 ...
20. あかし‐ぶみ【証文】
デジタル大辞泉
神仏に向かって祈誓する文章。願文(がんもん)。 「御(み)―など書きたる心ばへ」〈源・玉鬘〉 ...
21. あ‐が【我─・吾─】
日本国語大辞典
広しといへど 安我(アガ)ためは 狭(さ)くやなりぬる〈山上憶良〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「あがおもと、はやく導ききこえ給へ」(1)上代では、「あ」 ...
22. あ‐が‐おもと【吾が御許】
デジタル大辞泉
[連語]宮仕えの女房などを親しんで呼ぶ語。 「―、はやくよきさまに導ききこえ給へ」〈源・玉鬘〉 ...
23. あ‐が‐おもと【吾御許】
日本国語大辞典
特に女房にいう敬称)婦人、特に宮中や貴人に仕える女房を親しんで呼ぶ語。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「あがおもとにこそおはしましけれ。あな嬉しとも嬉し」ア ...
24. あき‐びと【商人】
日本国語大辞典
〔934頃〕一「商賈 文選西京賦云商賈〈賈音古、師説阿岐比斗〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「あやしき市女(いちめ)あき人のなかにて、いぶせく世の中を思ひ ...
25. 総角(源氏物語) 230ページ
日本古典文学全集
薫が冷泉院の女一の宮に好意を寄せたが積極的には出なかったことが匂兵部卿巻(三〇ページ)に、また玉鬘の娘の大君に心を動かしたことが竹河巻(一〇〇ページ)にみえる。 ...
26. 総角(源氏物語) 249ページ
日本古典文学全集
あえて、その予測を避けたこの危惧が薫を拒む大君の姿勢につながることが、やがて明らかにされる。→玉鬘[3]一一一ページ注二四。八の宮の遺言。→椎本一八四ページ。薫 ...
27. 総角(源氏物語) 331ページ
日本古典文学全集
でこういう。「本妻にてなきゆゑ也。さぶらふ人々のきたるをうらやみ給ふ也」(細流抄)。「聴色」→玉鬘[3]一三六ページ注一九。薄紅色に袖の涙が厳冬で凍りついたよう ...
28. あ・げる【上・揚・挙】
日本国語大辞典
妹『藍染のけさととく』といふに」(6)都へ向かって行かせる。のぼす。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「とかくかまへて京にあげ奉りてんといふ」*更級日記〔105 ...
29. あさ‐はなだ【浅縹】
日本国語大辞典
ききながらあとなき空をたづねわびぬる』とあさ花だなる紙にかきて」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「あさはなだの海賦のおり物、おりざまなまめきたれど」(2)初位 ...
30. あし【足・脚】
日本国語大辞典
道刈りばねに安思(アシ)踏ましむなくつはけ吾が背〈東歌・信濃〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「あゆむともなくとかくつくろひたれどあしのうら動かれず」(2) ...
31. あしく す[=あしゅうす]
日本国語大辞典
(1)けしからぬと思う。不快に思う。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「これにあしくせられては、この近き世界にはめぐらひなむや」(2)よくないことをする。まちが ...
32. あし‐まいり【足参り】
デジタル大辞泉
貴人の足をもんだりさすったりすること。また、その人。 「右近を御―に召す」〈源・玉鬘〉 ...
33. あし‐まいり[:まゐり]【足参】
日本国語大辞典
〔名〕身分の高い人の足をもみ、さすること。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「大殿籠(おほとのこも)るとて、右近を御あしまいりに召す」 ...
34. 東屋(源氏物語) 93ページ
日本古典文学全集
と思いながらお聞きにな 忌む月とされたか。玉鬘巻([3]九七ページ)に「『この月は季のはてなり』など、田舎びたることを言ひのがる」とあり、大夫監が玉鬘に求婚した ...
35. あた・む【仇む】
デジタル大辞泉
恨む。憎む。 「この監(げん)に―・まれては、いささかの身じろきせむも、所せくなむあるべき」〈源・玉鬘〉 ...
36. あた・む【仇】
日本国語大辞典
服也 宇良也牟 又阿太牟 又伊太牟」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「この監(けむ)にあたまれては、いささかの身じろきせむも、所せくなむあるべき」*平家物語〔 ...
37. あたら‐もの【惜物・惜者】
日本国語大辞典
わか君の御事をかたりて〈略〉、あけくれ『あたらもの』といひ思ふ」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「こ少弐のむまごは、かたはなむあんなる。あたらものを」*寛永刊 ...
38. あつ・い【厚・篤】
日本国語大辞典
「三重がさねの扇。五重はあまりあつくなりて、もとなどにくげなり」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「御文には、いとかうばしきみちのく紙の、すこし年経、あつきが黄 ...
39. あとはか‐な・し
デジタル大辞泉
」〈源・花宴〉2 心細く頼りない。はかない。 「いと―・き心地して、うつぶし臥し給へり」〈源・玉鬘〉 ...
40. あとはか‐な・し
日本国語大辞典
ぬべき心地する」(2)心細く頼りない。とりとめがない。はかない。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「行くさきも見えぬ浪路に舟出して、風にまかする身こそ浮きたれ。 ...
41. あなずらわ〓し[あなづらはし]【侮】
日本国語大辞典
えせざいはひなど見てゐたらん人は、いぶせくあなづらはしく思ひやられて」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「よからぬなま者どもの、あなづらはしうするも、かたじけな ...
42. あね‐おもと【姉御許】
日本国語大辞典
〔名〕姉を敬っていう語。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「ただ松浦(まつら)の宮の前の渚と、かのあねおもとのわかるるをなむ、かへり見せられて、悲しかりける」( ...
43. あぶ・す【余・溢】
日本国語大辞典
〔他サ四〕あます。残す。棄てる。→あぶさう。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「さしも深き御心ざしなかりけるをだに、おとしあぶさず、とりしたため給ふ御心長さなり ...
44. あぶ・す【溢す】
デジタル大辞泉
[動サ四]余す。残す。 「さしも深き御志なかりけるをだに落とし―・さず」〈源・玉鬘〉 ...
45. あめ‐の‐した【天下】
日本国語大辞典
)を修(をさ)めむとす。凡そ国家(アメノシタ)の有する所の公民」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「中将殿は〈略〉まして今はあめのしたを御心にかけ給へる大臣にて ...
46. あら‐た【新】
日本国語大辞典
善悪の報いが、たちどころにはっきり現われるさま。あらたか。いやちこ。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「初瀬なむ、日の本のうちにはあらたなるしるしあらはし給ふ」 ...
47. ある‐べき【有─】
日本国語大辞典
結構な。そうあっていい。しかるべき。また、当然存在しなければならない。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「右近にあるべき事のたまはせて」*大鏡〔12C前〕五・道 ...
48. あれ【吾/我】
デジタル大辞泉
「さ寝むとは―は思へど」〈記・中・歌謡〉上代語。中古には、「あれにもあらねば返しすべくも思はねど」〈源・玉鬘〉のような慣用表現に残るだけで、「われ」が多く用いら ...
49. あん‐・なり
日本国語大辞典
落窪の君とつけられて、中の劣(おとり)にてうちはめられてありける物を」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「こ少弐のむまごはかたはなむあんなる。あたらものをといふ ...
50. いい‐かか・る[いひ:]【言掛】
日本国語大辞典
忘れ給ふこと此の如くぞありける」(2)人にものを言ってかかわりを持つ。言い寄る。*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「うるさきたはぶれこといひかかり給ふを」*十訓 ...
「玉鬘(源氏物語)【玉かづら】」の情報だけではなく、「玉鬘(源氏物語)【玉かづら】」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る

玉鬘(源氏物語)【玉かづら】と同じ源氏物語カテゴリの記事
源氏物語(日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)
平安時代中期の11世紀初め、紫式部によって創作された長編の虚構物語。正しい呼称は「源氏の物語」で、「光源氏の物語」「紫の物語」「紫のゆかり」などの呼び方もある。後世は「源氏」「源語」「紫文」「紫史」などの略称も用いられた
玉鬘(源氏物語)【玉かづら】(新編 日本古典文学全集)
日本古典の最高傑作――光源氏の波瀾万丈の生涯を描いた大長編 主人公・光源氏の恋と栄華と苦悩の生涯と、その一族たちのさまざまの人生を、70年余にわたって構成。王朝文化と宮廷貴族の内実を優美に描き尽くした、まさに文学史上の奇跡といえる。藤原為時の女(むすめ)で歌人の紫式部が描いた長編で
桐壺(源氏物語)(新編 日本古典文学全集)
〔一〕帝の桐壺更衣(きりつぼのこうい)への御おぼえまばゆし帝(みかど)はどなたの御代(みよ)であったか、女御(にようご)や更衣(こうい)が大勢お仕えしておられた中に、最高の身分とはいえぬお方で、格別に帝のご寵愛(ちようあい)をこうむっていらっしゃるお方があった。
帚木(源氏物語)(新編 日本古典文学全集)
〔一〕 「光源氏」と、その名だけは仰山(ぎようさん)にもてはやされており、それでも、あげつらい申すにははばかられるような過(あやま)ちが多いということだのに、そのうえさらに、こうした色恋沙汰(ざた)の数々を後々の世にも聞き伝えて、軽薄なお方との浮名(うきな)を流すことになりはせぬかと、ご自分では秘密にしていらっしゃった裏話までも語り伝えたという人の
空蝉(源氏物語)(新編 日本古典文学全集)
〔一〕源氏、空蝉を断念せず、小君を責める〔一〕 お寝(やす)みになれぬままに、「わたしは、こうも人に憎まれたことはこれまでもなかったのに、今夜という今夜は、はじめて人の世がままならぬものと身にしみて分ったから、恥ずかしくて、もうこのまま生きてはおられそうもない気がする」などとおっしゃるので、小君は涙をさえこぼして横になっている。
源氏物語と同じカテゴリの記事をもっと見る


「玉鬘(源氏物語)【玉かづら】」は古典文学に関連のある記事です。
その他の古典文学に関連する記事
入唐求法巡礼行記(東洋文庫)
東洋文庫157 円仁 足立喜六訳注 塩入良道補注 "平安初期に入唐した天台宗の僧円仁の求法旅行記。10年にわたる苦難の記録は,9世紀なかば,武宗の仏教排撃(会昌の法難)の体験記としても名高い。足立喜六の遺稿に塩入良道が補注を加えた。
アラビアン・ナイト(東洋文庫)
東洋文庫71 前嶋信次訳 中世ペルシア語からアラビア語に訳された説話をもとに,各地の説話を糾合して16世紀のカイロで編まれたアラビア語文学の傑作。アラビア語原典からの完訳は,重訳によって生じた従来の歪んだイスラム観を正す
捜神記(東洋文庫)
東洋文庫10 干宝 竹田晃訳 作者は4世紀半ば,東晋の歴史家で,本書は民間伝説,名士の逸話などを古い書物から抄録したもの。志怪小説とよばれる怪異の記録中もっとも叙述にすぐれ,中国小説の祖とされる。本邦初の全訳。目次 表紙(扉)捜神記原序 巻一
唐代伝奇集(東洋文庫)
東洋文庫2 前野直彬編訳 3~6世紀の六朝時代に伝えられたインド的空想が中国で見事に花開き,妖しい美しさに読者をひき入れるのが唐代の小説「伝奇」である。広い資料のなかから選びぬかれた珠玉の作品111編のうち,第1巻は,比較的長い物語34話
甲子夜話(東洋文庫)
東洋文庫306 上は将軍大名の逸話から,下は狐狸妖怪の奇聞まで,ありとあらゆる話柄を記した江戸時代随筆集の白眉。表題は,文政4年(1821),静山62歳の11月甲子の夜に起筆されたことにちなむ。第1巻は,巻一から巻十九まで
古典文学に関連する記事をもっと見る
ジャパンナレッジは約1500冊以上(総額600万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のインターネット辞書・事典・叢書サイト」です。日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る