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桐壺(源氏物語)

ジャパンナレッジで閲覧できる『桐壺(源氏物語)』の日本古典文学全集・日本国語大辞典のサンプルページ

新編 日本古典文学全集
桐壺(源氏物語)
きりつぼ げんじものがたり
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桐壺(源氏物語) 全体

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【現代語訳】
 〔一〕 帝はどなたの御代であったか、女御や更衣が大勢お仕えしておられた中に、最高の身分とはいえぬお方で、格別に帝のご寵愛をこうむっていらっしゃるお方があった。宮仕えの初めから、我こそはと自負しておられた女御がたは、このお方を、目に余る者とさげすんだり憎んだりなさる。同じ身分、またはそれより低い地位の更衣たちは、女御がたにもまして気持がおさまらない。朝夕の宮仕えにつけても、そうした人々の胸をかきたてるばかりで、恨みを受けることが積り積ったためだったろうか、まったく病がちの身となり、どことなく頼りなげな様子で里下がりも度重なるのを、帝はいよいよたまらなく不憫な者とおぼしめされて、他人の非難に気がねなさる余裕さえもなく、これでは世間の語りぐさとならずにはすまぬもてなされようである。上達部、殿上人なども、あらずもがなに目をそむけそむけしていて、まったく正視にたえぬご寵愛ぶりである。唐土でも、こうしたことがもとになって、世の中も乱れ、不都合な

【目次】
源氏物語(扉)
桐壺(扉)
「桐壺」巻名・梗概
〔一〕帝の桐壺更衣への御おぼえまばゆし
〔二〕更衣に皇子誕生、方々の憎しみつのる
〔三〕若宮三歳になり、袴着の儀を行う
〔四〕更衣病む、帝に別れて退出、命果てる
〔五〕無心の若宮、更衣の里に退出する
〔六〕更衣の葬送、三位追贈 人々の哀惜深し
〔七〕帝、涙にしずみ、悲しみの秋来たる
〔八〕勅使靫負命婦、母君を訪れ、共に故人を偲ぶ
〔九〕命婦帰参、さらに帝の哀傷深まる
〔一〇〕若宮参内 祖母北の方死去する
〔一一〕若宮の神才と美貌、内裏を圧倒する
〔一二〕高麗人の観相、若宮、源姓を賜る
〔一三〕先帝の四の宮(藤壺)入内する
〔一四〕源氏、亡母に似ている藤壺の宮を慕う
〔一五〕源氏の元服の儀、左大臣家の婿となる
〔一六〕左右大臣家並び立つ 蔵人少将と四の君
〔一七〕源氏、一途に藤壺の宮を恋慕する



日本国語大辞典

きり‐つぼ 【桐壺】

解説・用例

【一】

〔一〕(中庭に桐が植えてあるところから)宮中五舎の一つ、淑景舎(しげいしゃ)をいう。

*源氏物語〔1001~14頃〕桐壺「御つぼねは桐壺也」

*狭衣物語〔1069~77頃か〕四「きりつほを、女宮の御しつらひなどのやうに、めでたく清らにせさせ給て」

*平治物語〔1220頃か〕中・待賢門の軍の事「梅坪・桐坪・竹のつぼ・籬がつぼ・紫宸殿の前後、東光殿のわきのつぼまで、兵ひしとなみゐたり」

〔二〕「源氏物語」第一帖の名。光源氏誕生から一二歳まで。帝の寵愛を一身に受け光源氏を生んだ母桐壺更衣の死、源氏の臣籍降下、亡き更衣と生き写しの藤壺の入内(じゅだい)、源氏と葵の上との結婚および藤壺への深い思慕など、物語の重要な伏線が描かれる。

【二】〔名〕

植物「あきちょうじ(秋丁子)」の異名。

*日本植物名彙〔1884〕〈松村任三〉「アキチャウジ キリツボ 香茶菜」

発音

〓[0]〓平安〓〓〓〓〓[0]

辞書

和名・色葉・下学・易林・日葡・書言・言海

正式名称と詳細

表記

桐壺下学易林書言

淑景舎和名色葉

桐壷言海


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検索ヒット数 1576
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検索コンテンツ
1. 桐壺
世界大百科事典
→淑景舎(しげいしゃ) ...
2. きり‐つぼ【桐壺】
デジタル大辞泉
源氏物語第1巻の巻名。光源氏の母桐壺更衣の死、源氏の臣籍(しんせき)降下、藤壺の入内(じゅだい)、源氏と葵の上との結婚、亡き母に生 ...
3. きり‐つぼ【桐壺】
日本国語大辞典
ところから)宮中五舎の一つ、淑景舎(しげいしゃ)をいう。*源氏物語〔1001〜14頃〕桐壺「御つぼねは桐壺也」*狭衣物語〔1069〜77頃か〕四「きりつほを、女 ...
4. 桐壺(きりつぼ)
古事類苑
居處部 洋巻 第1巻 150ページ ...
5. 桐壺(源氏物語)
日本古典文学全集
優美に描き尽くした、まさに文学史上の奇跡といえる。藤原為時の女(むすめ)で歌人の紫式部が描いた長編で、「桐壺(きりつぼ)」から「夢浮橋(ゆめのうきはし)」までの ...
6. きりつぼ【桐壺】
国史大辞典
⇒淑景舎(しげいしゃ)  ...
7. きりつぼ‐げんじ【桐壺源氏】
デジタル大辞泉
《「源氏物語」を読み始めても、最初の桐壺の巻で飽きてやめてしまうことから》中途半端でいいかげんな学問や教養のたとえ。隠公左伝(いんこうさでん)。  ...
8. きりつぼ‐げんじ【桐壺源氏】
日本国語大辞典
〔名〕(「源氏物語」を、最初の桐壺の巻だけで読むのをやめてしまう、ということから)中途半端でいいかげんな学問、教養のこと。 ...
9. きりつぼ の 帝(みかど)
日本国語大辞典
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10. きりつぼ‐の‐みかど【桐壺の帝】
デジタル大辞泉
源氏物語の登場人物。光源氏の父。本文には名称がなく、その登場する初巻「桐壺」の名による。  ...
11. おーなおーな[方言]
日本方言大辞典
富山県下新川郡391入善区域方言集(入善区域教育研究会)1917「本気になって、余念なく」の意の例。源氏桐壺「御心につくべき御あそびをし、おほなおほなおぼしいた ...
12. かんがえる【考】[方言]
日本方言大辞典
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13. さす[方言]
日本方言大辞典
誌)1931~1938 長崎県壱岐島「掛けさす」915続壱岐島方言集(山口麻太郎)1937源氏桐壺「御胸つとふたがりて、つゆまどろまれず、明かしかねさせ給ふ」 ...
14. つらつき【面付】[方言]
日本方言大辞典
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15. にくむ【憎】[方言]
日本方言大辞典
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16. あ【案】
日本国語大辞典
考えていたこと。予想。あん。*源氏物語〔1001〜14頃〕若菜下「聞こしめしおきて、あのごとく桐壺の御方より伝へて聞こえさせ給ひければ」 ...
17. あい‐な・し
デジタル大辞泉
副詞的に用い)程度がはなはだしいさま。むやみに。やたらに。 「上達部、上人なども―・く目をそばめつつ」〈源・桐壺〉歴史的仮名遣いは「あい」か「あひ」か不明。語源 ...
18. あ・う[あふ]【敢】
日本国語大辞典
まぬにみやこより馬にこひ来ば荷ひ安倍(アヘ)むかも〈大伴家持〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕桐壺「源氏の君は、御あたり去り給はぬを、ましてしげく渡らせ給ふ御方 ...
19. あえ‐な・い[あへ:]【敢無】
日本国語大辞典
るころ「あへなきまで御前許されたるは、さ思しめすやうこそあらめ」*源氏物語〔1001〜14頃〕桐壺「夜中うち過ぐる程になむ絶え果て給ひぬるとて泣き騒げば、御使も ...
20. 葵(源氏物語) 17ページ
日本古典文学全集
応。依然として自分に薄情な人。暗に藤壺の宮をさす。藤壺が、桐壺帝譲位の今は。「ただ人」は人臣。在位の時と違って、藤壺だけが、上皇(桐壺院)の御殿で、いつも臣下の ...
21. 葵(源氏物語) 18ページ
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そかえって。藤壺の宮腹の皇子。後の冷泉帝。桐壺院が。源氏は参議兼右大将。すでに藤壺の立后に連動して参議になっていた。→紅葉賀[1]三四七ページ。桐壺院が。「言ひ ...
22. 葵(源氏物語) 19ページ
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左大臣家の女君は、こうしてはっきりしない君のお気持を快からずお思いになるけ 聞して同情。自分(桐壺院)の皇女と同列に。「おろか」は、いいかげんな、誠意のない態度 ...
23. 葵(源氏物語) 20ページ
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。弘徽殿皇太后。皇子は順に一の宮、二の宮と数え、皇女は「女」を加えて区別するのが普通。「帝」は桐壺院。上皇をも帝と称する。「后」は弘徽殿皇太后。斎院は神事に奉仕 ...
24. 葵(源氏物語) 22ページ
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しぜんにそのお方と分ってしまった。「それくらいの車には、そんな口をたたかせるな。 葵の上の母宮で、桐壺院の同母の妹宮。葵の上の格に応じての外出の作法。一条大路の ...
25. 葵(源氏物語) 23ページ
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反転して源氏の姿を見つめようとする気持。「前渡り」は、自分を顧みるべき人が目前を素通りすること。→桐壺[1]二〇ページ五行。そうと知りながらも、心待ちする気弱さ ...
26. 葵(源氏物語) 33ページ
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37. あおいのうえ【葵上】
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44. 明石(源氏物語) 269ページ
日本古典文学全集
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46. あかし‐くら・す【明暮】
日本国語大辞典
めどもは、かぐや姫を必ずあはんまうけして、ひとりあかし暮し給ふ」*源氏物語〔1001〜14頃〕桐壺「ただなみだにひぢてあかしくらさせたまへば」*徒然草〔1331 ...
47. あげ‐おとり【上げ劣り】
デジタル大辞泉
ること。⇔上げ優(まさ)り。 「きびはなるほどは、―やと、疑はしく思(おぼ)されつるを」〈源・桐壺〉 ...
48. あげ‐おとり【上劣】
日本国語大辞典
上優(あげまさり)。*源氏物語〔1001〜14頃〕桐壺「いとかうきびはなるほどは、あげをとりやと疑はしくおぼされつるを」 ...
49. 総角(源氏物語) 224ページ
日本古典文学全集
古今・羇旅、貫之集)。別れの心細さを、糸を縒り合せるための細い片糸にたとえた。→桐壺[1]三四ページ注二二。桐壺巻と同様に、伊勢、貫之と併記されていることに注意 ...
50. 総角(源氏物語) 232ページ
日本古典文学全集
牽制するためであろう。→椎本〔一七〕。「かかぐ」は「かき上ぐ」の約で、灯心をのばして明るくすること。→桐壺[1]三六ページ注四。西廂に通された薫とは、簾・屏風を ...
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