1. 住吉物語画像
日本大百科全書
鎌倉時代に改作された物語。二巻。原作は平安時代の『枕草子(まくらのそうし)』『源氏物語』以前、10世紀末に成立したが、いまは伝わらない。継子(ままこ)いじめの物
2. 住吉物語
世界大百科事典
平安時代の物語。作者不詳。現存本は鎌倉初期の改作とするのが通説。流布本は上下2巻。実母を失った継子の姫君に求婚者が現れ,結婚の幸福が得られそうになるとそのつど継
3. すみよしものがたり【住吉物語】
日本国語大辞典
鎌倉初期の擬古物語。二巻。作者・成立年不詳。「枕草子」「源氏物語」中に名だけが見える散逸した物語(古本「住吉物語」)の改作とされる。女主人公の姫君は継母の悪計を
4. すみよしものがたり【住吉物語】
全文全訳古語辞典
[書名]鎌倉初期の物語。二巻。成立年、作者とも未詳。『源氏物語』『枕草子』中にその名の見えるものは散逸し、現在のものはその改作本。継子物の代表作。
5. すみよしものがたり【住吉物語】
国史大辞典
ぬ。横山重編『住吉物語集』に六種の伝本を収容する。 [参考文献]友久武文編『広本住吉物語集』(『中世文芸叢書』一一)、桑原博史『住吉物語集と研究』、同『中世物語
6. 住吉物語
日本古典文学全集
『枕草子』や『源氏物語』の中でも、名がふれられている有名な物語で、原型は平安時代に成立か。原作は散逸し、現在残っているものは、鎌倉時代初期の改作と言われる。主人
7. 住吉物語(著作ID:8593)
新日本古典籍データベース
すみよしものがたり 墨吉物語 祇空(ぎくう) 編 俳諧 元禄八
8. 住吉物語(著作ID:8606)
新日本古典籍データベース
すみよしものがたり 鎌倉物語
9. 住吉物語絵巻
日本大百科全書
『住吉物語』に取材した絵巻。現在、東京国立博物館の一巻、東京・静嘉(せいか)堂の二巻の各残欠が残り、このほか断簡が諸家に伝わっている。静嘉堂本は、正月の子(ね)
10. すみよしものがたりえまき[すみよしものがたりヱまき]【住吉物語絵巻】
日本国語大辞典
絵巻物。「住吉物語」を描いたもので、現在二本知られている。(1)残欠本。鎌倉時代の作。東京国立博物館ほかに断簡として伝わる。絵は温雅な情趣に富み、大和絵の正統を
11. すみよしものがたりえまき【住吉物語絵巻】
国史大辞典
『住吉物語』を絵巻にしたもの。現在、紙本着色の絵巻が二種伝存している。一つは断簡となっていて、東京国立博物館・京都堂本家・ニューヨークバーク家・東京個人にそれ
12. 住吉物語絵巻(著作ID:340001)
新日本古典籍データベース
すみよしものがたりえまき 絵巻
13. 住吉物語聞書(著作ID:4377223)
新日本古典籍データベース
すみよしものがたりききがき 物語
14. 住吉物語校合記(著作ID:340012)
新日本古典籍データベース
すみよしものがたりきょうごうき 田中大秀(たなかおおひで) 注釈
15. 住吉物語問答(著作ID:4374096)
新日本古典籍データベース
すみよしものがたりもんどう 北山重正(きたやましげまさ) 問 高橋富兄(たかはしとみえ) 答 明治
16. 絵巻物に見る女房装束[図版]画像
国史大辞典
姿図 平家納経 扇面法華経冊子 三十六歌仙切 紫式部日記絵巻 雪見御幸絵巻 春日権現霊験記 住吉物語絵巻 十六式図譜 (c)Yoshikawa kobunkan
17. 『住吉物語』[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
上 慶長年間(1596~1615)刊 国立国会図書館所蔵
18. 総角(源氏物語) 243ページ
日本古典文学全集
いつも弁を呼び出して昵懇に話しこんでいるのをいう。女房が、女主人に男を手引する話は、『落窪物語』『住吉物語』などにみえる。この物語にもその例は多い。このあたりの
19. 朝顔(源氏物語) 475ページ
日本古典文学全集
しているだろうと察して、語り手はいたたまれぬ思いをしているというのである。『源氏釈』『奥入』ほか古注に古本『住吉物語』の歌として「君が門今ぞ過ぎゆく出でて見よ恋
20. 排蘆小船(近世随想集) 253ページ
日本古典文学全集
世下り人の心も偽り多く、質素ならねば、今は詞を飾りよく詠むが歌の肝心なり。よ 〔八〕 歌をうたふ事、住吉物語云、あそびものどもあまた舟につきて、心からうきたる
21. 排蘆小船(近世随想集) 282ページ
日本古典文学全集
あはれとながやかにひとりごち玉ふを云々。枕艸子云、ながやかにうちながめて云々。第三ノ卅一丁にあり」。同「住吉物語に、人ならばとふべきものをなどうちながめて云々。
22. 東屋(源氏物語) 81ページ
日本古典文学全集
美しい女主人公に求婚する男主人公が、継母や仲人の奸計で異腹の妹と結婚してのち、その誤りを知るという筋は、『住吉物語』以来の継子物語に共通する話型である。前の紅梅
23. あそび‐びと【遊人】
日本国語大辞典
人達かずをつくして、舞の子ども、君達いと二なく装束(さうず)きて、いとをかしげなり」*吉野本住吉物語〔1221頃か〕「川じりを過ぐれば、あそび人ども『心から浮き
24. あそび‐もの【遊者】
日本国語大辞典
「御湯など召して、この泊のあそびものども、古き塚の狐の夕暮に媚(ば)けたらんやうに」*契沖本住吉物語〔1221頃か〕「河尻を過ればあそびものどもあまた、船に乗り
25. ありつかわ
し[ありつかはし]【有付】
日本国語大辞典
〔形シク〕(動詞「ありつく」の形容詞化)似つかわしい。よい感じである。*尾州家本住吉物語〔1221頃か〕「髪はうちぎのすそにすこし足らぬほどにて、ありつかはしき
26. いわやのそうし【岩屋の草紙】
国史大辞典
を室町時代に改作した作品と推定される。中世には継子型の恋愛物語が数多く作られているが、特に『住吉物語』や御伽草子の『伏屋』『秋月』『鉢かづき』などは、本作と密接
27. うけ【筌】
日本国語大辞典
たすることぞあるが毛詩の古本あり筍をうえと点じたぞ倭俗のうけと云が云いあやまりかぞ」*俳諧・住吉物語〔1695か〕「溝川(みぞがは)につけをく筌を引てみる〈青流
28. うち‐はなち【打放】
日本国語大辞典
〔名〕(形動)相手を突き放すようなそっけない様子。ぶあいそう。*契沖本住吉物語〔1221頃か〕「侍従もあはれとは見奉りながら、若き心に、打はなちに申しけるにこそ
29. うつつ‐ごころ【現心】
日本国語大辞典
とれば」(2)(夢うつつの意から)気持がしっかりと定まっていない状態。うつろな心。夢見心地。*俳諧・住吉物語〔1695か〕下「若鮎やうつつ心に石の肌〈青流〉」*
30. うば【姥・祖母・乳母】画像
日本国語大辞典
〔名〕(1)(姥)年老いた女。老婆。嫗(おうな)。*千種本住吉物語〔1221頃か〕「うばがあににかぞへのかみと申すものの候ふ。七十にあまり候ふおきなの」*太平記
31. おい の 僻目(ひがめ)
日本国語大辞典
年を取って視力が衰え、見誤りの多いこと。また、老人がひがんだ目で物事を見ること。*千種本住吉物語〔1221頃か〕「老(おい)のひがめにやとて、打かへし打かへし、
32. 大中臣能宣[文献目録]
日本人物文献目録
【逐次刊行物】:4件 『大中臣能宣の沈淪歌』山口搏『大中臣能宣論』臼田甚五郎『大中臣能宣論 住吉物語を中心に』山口搏『歌人大中臣能宣』保坂都
33. 落窪物語 98ページ
日本古典文学全集
『今昔物語集』などにおいても典薬寮の役人は好色な人物として描かれる場合が多い。この人物は『古本住吉物語』の主計頭から影響を受けて造形されたと考えられるが、『源氏
34. 落窪物語 125ページ
日本古典文学全集
このあこぎの言葉に見られるように、絶望を紛わす、自己満足的なものと把握される。後の継母子物語では現存本『住吉物語』の長谷観音の加護のように、神仏の援助によって艱
35. 落窪物語 148ページ
日本古典文学全集
将の母一人としか結婚していない。一夫多妻の悲劇はこの物語以前に、『伊勢物語』『うつほ物語』『住吉物語』などに描かれており、特に『蜻蛉日記』には、道綱母の悲哀が克
36. おとぎぞうし【御伽草子】
国史大辞典
の童話の起源をなすものも多い。その他継子いじめを扱った『鉢かづき』のような題材も鎌倉時代の『住吉物語』の流れを受けて『岩屋の草紙』『秋月物語』など多く存している
37. おとな‐おんな[‥をんな]【大人女】
日本国語大辞典
〔名〕家の事などをとりまかなう老女。*契沖本住吉物語〔1221頃か〕下「侍従はおとな女にて、よろづに又なき人に思はれて、内侍にはなりぬ」
38. おろか‐し・い【愚】
日本国語大辞典
し〔形シク〕(形容動詞の語幹「おろか」に形容詞語尾の付いたもの)賢くない。愚鈍である。*吉野本住吉物語〔1221頃か〕「主計(かずへ)の介とて、七十余りなる翁の
39. かくれ たる 信(しん)あらば顕(あら)われたる験(しるし)
日本国語大辞典
念じていることも、いつの日かきっと報われることなどにもいう。隠れての信は顕われての徳。*千種本住吉物語〔1221頃か〕「車の音し侍るほどに、誰なるらんと忍びつる
40. き‐みじか【気短】
日本国語大辞典
「お年寄れたれば、物毎気短(キミジ)かなれども、それは、水のでばなのごとく跡もなく」*俳諧・住吉物語〔1695か〕上「半造作でまづ障子はる〈洒堂〉 気短に針立ふ
41. 近世俳句集 166ページ
日本古典文学全集
その一隅に飛ぶ虻のかすかな羽音に永日の感がとらえられている。季語は「永き日」で春。二三日蚊屋のにほひや五月闇(住吉物語)五月にはいると蚊が出るようになった。蚊帳
42. 近世俳句集 177ページ
日本古典文学全集
「手を延べて」に女性らしいしぐさが出ている。季語は「春の草木」で春。竹のこに小坂の土の崩れけり(住吉物語)竹の子は初夏、竹の地下茎から出る新芽のことで、地面にひ
43. 近世俳句集 186ページ
日本古典文学全集
慕い、独自の隠者的な境地をもって法師風とよばれた。編著に『住吉物語』『みかへり松』『烏糸欄』などがある。たんぽゝや荒田に入るる水の上(住吉物語)春になったので、
44. 近世俳句集 187ページ
日本古典文学全集
それがかえって春の景色を印象的なものにしている。季語は「春の水」で春。若鮎やうつゝ心に石の肌(住吉物語)春の山間の美しい水の流れの中、透きとおって見える石の肌に
45. 近世和歌集 140ページ
日本古典文学全集
これも「みだれて」にかかる枕詞。よい評判・噂。『枕草子』の「岡は」の章段に「人見の岡」がある。『住吉物語』の「手もふれでけふはよそにてかへりなむ人見のをかの松の
46. 祇空
世界大百科事典
な俳風は,俳壇の現状にあきたりない《五色墨(ごしきずみ)》や《四時観》の連中から慕われた。《住吉物語》(1695?)等の編著がある。〈秋風や鼠のこかす杖の音〉(
47. ぎくう【祇空】
日本国語大辞典
江戸中期の俳人。稲津氏。大坂の人。其角に師事。宗祇を慕い、祇空と号した。別号、青流、敬雨など。著「住吉物語」など。寛文三~享保一八年(一六六三~一七三三)
48. ぎこものがたり【擬古物語】
国史大辞典
前斎宮の狂気と変態的同性愛や侍女中将の呪詛のごとき露骨な描写に富み、説話文学への接近をも思わせる。さらに『住吉物語』『落窪物語』の影響を受けた陰湿な継母の継子い
49. ぎこものがたり【擬古物語】 : 擬古物語/(一)
国史大辞典
前斎宮の狂気と変態的同性愛や侍女中将の呪詛のごとき露骨な描写に富み、説話文学への接近をも思わせる。さらに『住吉物語』『落窪物語』の影響を受けた陰湿な継母の継子い
50. ぎこ‐ものがたり【擬古物語】
日本国語大辞典
〔名〕平安時代の物語を模して、鎌倉時代に作られた物語。「源氏物語」を模倣したものが多い。「住吉物語」「松浦宮物語」など。