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とりかへばや物語

ジャパンナレッジで閲覧できる『とりかへばや物語』の国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典のサンプルページ

国史大辞典
とりかへばや物語
とりかえばやものがたり
平安時代末期の物語。運命のいたずらで女装、男装を余儀なくされた異腹の兄妹の物語。作者未詳。三巻三冊または四巻四冊。『とりかへばや』には古本と今本とがあり、古本は散佚、古本を改作した「今とりかへばや」が『とりかへばや』『とりかへばや物語』の名で現存する。古本は白河・堀河朝(延久四年(一〇七二)―嘉承二年(一一〇七))ころに成り、非現実的な怪奇性の濃い作品であったらしい。今本は高倉朝(仁安三年(一一六八)―治承四年(一一八〇))ころの成立とされる。今本の梗概は、権大納言の子に異腹の兄妹があり、兄は女性的、妹は男性的で、父が「とりかへばや」と嘆くのが題名の起りである。兄妹はそれぞれ女装、男装のまま成人し、兄は入内して尚侍となり、妹は右大臣の四の君と結婚し、権中納言兼左衛門督に昇進する。物語は主として妹の運命を追い、好色の宰相中将が四の君と密通し、また権中納言を女性と見破って契りをかわす、権中納言は右大将に進み、身重になったので宇治の隠れ家に行き、女の姿に戻って男子を産む、兄の尚侍は男の姿に戻って妹の行方をたずね、宇治で会い、吉野に行ってそれぞれ本来の姿に戻る、最終的には兄は関白に、妹は中宮になって繁栄する、というものである。『無名草子』は、古本は「言葉続きもわろく、もの恐ろし」い感じだが、今本は古本にまさり、「いとにくからずをかし」きさまであると評する。『源氏物語』や『浜松中納言物語』の影響を蒙っているが、性転換をテーマに、やや世紀末的な気分を漂わせているのは時代相の反映である。男装・女装の問題は擬古物語の『在明の別れ』や室町物語の『玉水物語』『新蔵人物語』などにも継承されている。写本は多いがいずれも近世以降の写しで本文の大きな異同はない。吉田幸一蔵本二種、天理図書館・竜門文庫・ノートルダム清心女子大学各蔵本が比較的古いとされる。影印本に『原典シリーズ』一〇(宮内庁書陵部蔵本)があり、活字本には、『古典文庫』一六五・一六七、鈴木弘道『とりかへばや物語の研究』校注編解題編、同『校注とりかへばや物語』、同『とりかへばや物語―本文と校異―』、『講談社学術文庫』(桑原博史訳注)などがある。
[参考文献]
森岡常夫『平安朝物語の研究』、鈴木弘道『平安末期物語論』(『塙選書』六二)、同『平安末期物語についての研究』、三谷栄一編『体系物語文学史』三、石埜敬子「とりかへばや物語の構造」(『跡見学園短期大学紀要』一二)、今井源衛「『とりかへばや』醜穢論をめぐって」(『日本文学』二六ノ四)、神田竜身「『今とりかへばや』論」(『文芸と批評』五ノ一―三)、辛島正雄「『とりかへばや物語』における『源氏物語』摂取」(『語文研究』四七)
(堀内 秀晃)


日本大百科全書
とりかへばや物語
とりかえばやものがたり

平安末期の物語。作者不明。「古(こ)とりかへばや」と、それを改作した「今(いま)とりかへばや」とがあり、前者は散逸して、女性の手になるらしい後者だけが伝わっている。さる権大納言(ごんだいなごん)の異腹の息子と娘とが主人公で、とくに娘が中心となって物語は展開する。兄妹のうち、兄のほうは女のよう、妹のほうは男のような性格だったので、父は2人を「とりかへばや」(取り替えっこしたい)と思ったというところから編名がついた。その後も両親はそれぞれ兄に女装、妹に男装をさせて育てるが、成人後そのために数奇な運命をたどることになる。しかしやがて、その因であった天狗(てんぐ)の祟(たた)りが解けて、2人は衣服を交換して自然な姿に戻り、兄は左大臣関白に、妹は尚侍(ないしのかみ)から中宮となって、めでたく幕となる。性の倒錯という物語の骨格に規制されて、同性愛、異性愛が交錯し、セクシュアルな局面が多出するが、しかし描写自体はさほど露骨ではなく、暗示的な王朝物語の節度を守っている。また肉親や家族愛も強調され、栄華立身の筋立てや、仏教的宿命観も強い。古本は現存本に比して、格段に怪奇や猟奇趣味が濃厚だったらしい。その特異性のため、一般女性読者に広く歓迎されることはなかったようで、平安最末期の『有明(ありあけ)のわかれ』などに多少の影響の跡がみられるほかは、後代に与えた影響はむしろ少ない。伝本としては、近世以降の写本のみ相当数伝わり、板本はない。
[今井源衛]



改訂新版・世界大百科事典
とりかへばや物語
とりかえばやものがたり

平安末期の物語。作者不明。原作本は滅び,現存本は《無名草子》に《今とりかへばや》として見えるもの。ともに平安末期に成る。現存本4巻。大納言に異腹の2児がある。兄は生来女性的,妹は男性的なので,父は2人を〈とりかへばや〉と考え,兄に女装,妹に男装させて育て,兄は尚侍として出仕,妹は任官して侍従,中将,大将と昇進。その間に兄尚侍は女東宮に子を生ませ,妹大将は名のみの妻右大臣四君を,好色の宰相中将に犯され,四君は女子を生む。宰相中将はさらに妹大将をも犯し妊ませる。妹大将は宰相中将の宇治の邸に隠れて出産。おりから男姿に戻った兄尚侍に助けられて,宰相中将の目を逃れて帰京後,兄妹は入れ替わって正常な生活に入り,それぞれ栄えた,という筋。性倒錯が主材となっているが,目だつような露骨な描写はなく,倫理的な家族愛描写にも力を入れている。原作本は筋立てに小異があり,描写も露骨な節があったらしい。
[松尾 聰]

[索引語]
今とりかへばや
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1. とりかへばや物語
日本大百科全書
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2. とりかへばや物語
世界大百科事典
平安末期の物語。作者不明。原作本は滅び,現存本は《無名草子》に《今とりかへばや》として見えるもの。ともに平安末期に成る。現存本4巻。大納言に異腹の2児がある。兄 ...
3. とりかえばやものがたり【とりかへばや物語】
デジタル大辞泉
平安末期の物語。3巻または4巻。現存本はいわゆる「古とりかえばや」の改作といわれる。作者未詳。権大納言の男君と女君は性質が男女逆なので、男君を女、女君を男として ...
4. とりかえばやものがたり[とりかへばやものがたり]【とりかへばや物語】
日本国語大辞典
鎌倉初期(一二世紀後)成立の物語。三巻三冊または四巻四冊。作者未詳。現存本は平安末期成立の「とりかへばや」(古とりかへばや)の改作で、「今とりかへばや」という。 ...
5. とりかえばやものがたり【とりかへばや物語】
国史大辞典
、活字本には、『古典文庫』一六五・一六七、鈴木弘道『とりかへばや物語の研究』校注編解題編、同『校注とりかへばや物語』、同『とりかへばや物語―本文と校異―』、『講 ...
6. とりかへばやものがたり【とりかへばや物語】
全文全訳古語辞典
[書名]物語。平安時代後期成立か。作者不詳。四巻。父の権大納言に「とりかへばや(兄妹の性別をとりかえたい)」と嘆かせた兄妹の物語。女性的な兄は女として、男性的な ...
7. とりかへばや物語
日本古典文学全集
権大納言に瓜二つの異母兄妹がいたが、兄は内気で人見知り。妹は外向的で活発。そんな二人を見て、父の権大納言は「とりかへばや」(二人を取り替えたいなあ)と思い、若君 ...
8. あいとぶらい‐びと[あひとぶらひ‥]【相訪人】
日本国語大辞典
〔名〕訪れる人。互いに訪問し合う親しい人。*とりかへばや物語〔12C後〕上「あひとぶらひ人なくては、侍まじきわざとばかりを、所せく思ひ侍れど」 ...
9. あくがれ‐すぐ・す【憧過】
日本国語大辞典
〔他サ四〕心ひかれ、居所を離れ隔たって、月日を過ごす。浮かれさすらって時を送る。*とりかへばや物語〔12C後〕中「行方(ゆくへ)しらぬ野山のすゑに、あくがれすぐ ...
10. あくがれ‐た・つ【憧立】
日本国語大辞典
C後〕一「やうやう、おとなびゆくまでに、思ひさだめたるかたもなう、あくがれたちたるを」*とりかへばや物語〔12C後〕下「いとど御らんじてしかば、あくがれたたせ給 ...
11. あく 世(よ)無(な)し
日本国語大辞典
あきる時がない。いつまでたってもいやにならない。*とりかへばや物語〔12C後〕上「この君をひとめも見きこえては、あくよなくいみじきものに思ふべかめり」 ...
12. あじ‐な・い[あぢ‥]【味無】
日本国語大辞典
あぢな・し〔形ク〕(1)「あじきない(味気無)」に同じ。*とりかへばや物語〔12C後〕中「あやしくよづかぬ御ありさまも、見奉りしり給ひにけん人をあらためて、かく ...
13. あじろ の 氷魚(ひお)
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕総角「あじろのひをも、心寄せたてまつりて、いろいろの、木の葉にかきまぜ」*とりかへばや物語〔12C後〕下「我いかなりとも、その人と ...
14. あせ‐ゆ・く【浅行・褪行】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕賢木「年暮れて岩井の水もこほりとぢ見し人影のあせも行くかな」*とりかへばや物語〔12C後〕上「何事もみなくちをしく、あせゆく世の末 ...
15. あつかい‐とぶら・う[あつかひとぶらふ]【扱訪】
日本国語大辞典
〔他ハ四〕たずねて行って世話をする。*とりかへばや物語〔12C後〕中「いかになるまでもあつかひとぶらはんと思ひ侍るを」 ...
16. あつかい‐なげ・く[あつかひ‥]【扱嘆・扱歎】
日本国語大辞典
〔他カ四〕世話をしながら悲しく思う。*とりかへばや物語〔12C後〕上「あたりもはなれず、あつかひなげき給へるは、見るにいとあはれなれば」 ...
17. あつかい‐はぐく・む[あつかひ‥]【扱育】
日本国語大辞典
〔他マ四〕世話をして育てる。養育する。*とりかへばや物語〔12C後〕中「姫君たちの御うへまで、いたらぬことなくあつかひはぐくみきこえ給て」 ...
18. あとはか‐な・し
日本国語大辞典
許にも尋ねきこえ給へど、あとはかなくて、あたらしかりし御かたちなど恋しく悲しとおぼす」*とりかへばや物語〔12C後〕上「いはむ方なく心憂く、まことに今ぞあとはか ...
19. あと を 絶(た)つ
日本国語大辞典
〜68頃〕一「行先をたのむやうにてあとをたつ気色ながら、うらめしきぞ、ことわりなきや」*とりかへばや物語〔12C後〕下「いかばかりの心にて、これをかくみずしらず ...
20. あなた‐づよ
日本国語大辞典
〔形動〕あちらを大事にするさま。あちらに味方をすること。*とりかへばや物語〔12C後〕中「ひたぶるに、ひとかたに思ひゆるし給ふも、あなたづよにこそあらめ」 ...
21. あま【尼】
日本国語大辞典
えた(1)の髪。また、そのような童女の髪。尼削(あまそぎ)。→あま(尼)に削(そ)ぐ。*とりかへばや物語〔12C後〕中「うれしきままに、かしらあはせなどして、髪 ...
22. あやつり【操】
日本国語大辞典
(操)」の連用形の名詞化)(1)操ること。巧みに扱うこと。また、そのしかけ。からくり。*とりかへばや物語〔12C後〕上「つくりいづる文のかたにも、歌の道にも、は ...
23. あやめ‐がお[‥がほ]【─顔】
日本国語大辞典
〔名〕いぶかり顔。怪訝顔(けげんがお)。*とりかへばや物語〔12C後〕上「なにとてわが身はれいのやうならで、たれにもあやめがほならんとおもひ侍りしかば」 ...
24. あら・す【荒】
日本国語大辞典
にあらん限りだに此院あらさず、ほとりの大路など人影かれはつまじうとおぼしのたまはせて」*とりかへばや物語〔12C後〕下「ここをあらしはて給はんことは、なほ心ぼそ ...
25. あり‐そ・む【有初】
日本国語大辞典
14頃〕浮舟「我が心もてありそめし事ならねども、心うき宿世かなと、思ひ入りてゐたるに」*とりかへばや物語〔12C後〕上「よからぬ身を思ひしりながら、ありそめにけ ...
26. いい‐あわ・む[いひあはむ]【言淡】
日本国語大辞典
〕二「涙こぼれて心憂けれど、かばかり常にいひあはめ給ふに、あらぬ所はなき物から」*浚明本とりかへばや物語〔12C後〕三「過ぎにし方を恋ふると、いひあはめし物を、 ...
27. いい‐こう・ず[いひカウず]【言勘】
日本国語大辞典
〔他サ変〕非難のことばを言って勘当する。強いことを言って叱り責める。*とりかへばや物語〔12C後〕中「あまりにおもはずなる事をうちききしが、うれはしく、やすらか ...
28. いい‐すさ・む[いひ‥]【言荒・言遊】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕手習「何か、をちなる里も、試み侍ればなどいひすさみて」*浚明本とりかへばや物語〔12C後〕一「これやかたきのすり衣なりけるなど、そ ...
29. いい‐すす・む[いひ‥]【言進】
日本国語大辞典
佳本訓)「『此の鳥は其の鳴く音(ね)甚だ悪しき故に射殺すべし』、と云進(イヒススム)」*とりかへばや物語〔12C後〕上「時々はいひすすめて、われは知らずがほにて ...
30. いい‐どころ[いひ‥]【言所】
日本国語大辞典
いいどころだと思ひなすって、いつでもいつでもあの通り」(2)言うべき点。言いたい箇所。言う価値。*とりかへばや物語〔12C後〕上「かばかりの宿世なりければ、いま ...
31. いい‐はしたな・む[いひ‥]【言─】
日本国語大辞典
「そもさるべき前の世の宿世(すくせ)にこそはありけめと、かしこにいひはしたなめられて」*とりかへばや物語〔12C後〕上「今はいひはしたなめても、わが身のよづかぬ ...
32. いい‐まじらい[いひまじらひ]【言交】
日本国語大辞典
〔名〕言葉をかわして交際すること。*とりかへばや物語〔12C後〕上「なぞや、世にきえやしなましと、この人にいひまじらひもはづかしう、あさましうもあべいかな」 ...
33. いいやる[=いいやらん]方(かた)無(な)し
日本国語大辞典
*有明の別〔12C後〕三「すこしみかへらせ給へる御かたはらめさらにいひやらんかたなし」*とりかへばや物語〔12C後〕上「いひやるかたなくいみじき御けしきなるに」 ...
34. いい‐よ・る[いひ‥]【言寄】
日本国語大辞典
01〜14頃〕帚木「わづかなる声聞くばかりいひよれど、息の下にひき入れ言ずくななるが」*とりかへばや物語〔12C後〕中「いかなるひまに、ものいひよりけしきみんと ...
35. いか‐ほど【如何程】
日本国語大辞典
価値などの数値が、限度のわからないほど多い意を表わす。どれほど多く。たくさん。どんなにひどく。*とりかへばや物語〔12C後〕中「山々国々尋ね求むといへど、大方ひ ...
36. いき‐とどま・る【生止】
日本国語大辞典
〔自ラ四〕「いきとまる(生止)」に同じ。*とりかへばや物語〔12C後〕中「今は永らふべきやうにやと、いきとどまり侍に、かくてはあらじとおぼえ侍れど」 ...
37. いき‐めぐ・る【生廻】
日本国語大辞典
二九・四「世の中に生廻(いきめぐり)て御(おはし)まさむずる者とな思し不食(めし)そ」*とりかへばや物語〔12C後〕上「わびしく堪へがたくては、いきめぐるべき心 ...
38. いだき‐あつか・う[‥あつかふ]【抱扱】
日本国語大辞典
きあつかひもてあそび聞え給ひて、乳母(めのと)もおのづから近うつかうまつりなれにけり」*とりかへばや物語〔12C後〕中「この若君をいとかなしげにおぼして、つねに ...
39. いち の 口(くち)
日本国語大辞典
第一番目の出入り口。第一の小口。*とりかへばや物語〔12C後〕上「れいけい殿の、一のくちにうち招ねきとどめて参らせよと侍りつる」*政基公旅引付‐文亀二年〔150 ...
40. いられ‐まさ・る【焦増】
日本国語大辞典
〔自ラ四〕心のいら立ちがますます激しくなる。*とりかへばや物語〔12C後〕上「ぬすみかくしてしがなと、いられまさり給へど」 ...
41. いろ を 調(ととの)う
日本国語大辞典
容姿を整える。服装などをそろえさせる。*とりかへばや物語〔12C後〕上「しぢなどまであたらしうきよらに、ずいしんなどまでいろをととのへ、さうぞくどもをたまはせた ...
42. うかがい‐あり・く[うかがひ‥]【窺歩・伺歩】
日本国語大辞典
〜14頃〕花宴「もし、さりぬべき隙もやあると、藤壺わたりを、わりなううかかひありけど」*とりかへばや物語〔12C後〕上「いづくのくまにはひかくれて見えぬなるらむ ...
43. うぐいす の 囀(さえず)り
日本国語大辞典
*枕草子〔10C終〕二一七・弾くものは「調べは風香調。黄鐘調。蘇合の急。うぐひすのさへづりといふ調べ」*とりかへばや物語〔12C後〕下「うぐひすのさへづりといふ ...
44. うしん‐げ【有心気】
日本国語大辞典
〔形動〕(「げ」は接尾語)いかにも思慮の深そうなさま。分別のありそうなさま。*とりかへばや物語〔12C後〕中「権中納言の、ひめぎみにかよひたまひけるを、うしむげ ...
45. うずもれ‐い・る[うづもれ‥]【埋入】
日本国語大辞典
*浜松中納言物語〔11C中〕四「さすがに、あまりうづもれ入(いる)、ものそばそばしげにはあらず」*とりかへばや物語〔12C後〕上「ただいとはづかしとのみおぼして ...
46. うち‐かこ・つ【打託】
日本国語大辞典
〔他タ四〕(「うち」は接頭語)嘆いて恨みごとを言う。ぐち、不平を言う。*とりかへばや物語〔12C後〕中「うちかこちかけたるさまの、わりなくあいぎゃうづきみまほし ...
47. うち‐かたら・う[‥かたらふ]【打語】
日本国語大辞典
*蜻蛉日記〔974頃〕下・天祿三年「ひとりある人をもうちかたらひて我が命のはてにもあらせんと」*とりかへばや物語〔12C後〕下「ちかきけはひなどのをとこながらみ ...
48. うち‐かよ・う[‥かよふ]【打通】
日本国語大辞典
〕四「よろづにすぐれ給へるさま、大将殿の君の御心ざま、けはひもうちかよひたる心ちして」*とりかへばや物語〔12C後〕下「二のみやとわか君とあそびつつ、この御かた ...
49. うち‐けしきば・む【打気色】
日本国語大辞典
むつびそめたるとし月の程をかぞふるに」(2)いかにも気取る。もったいぶった様子をする。*とりかへばや物語〔12C後〕上「人のかへすことをぞかく。うちけしきばみて ...
50. うち‐ほのめか・す【打仄】
日本国語大辞典
姫「『亡からむ後も』など、ひとことうちほのめかしてしかば、さやうにて、心ぞとめたらむ」*とりかへばや物語〔12C後〕上「あはれと思はんかぎりは、うちほのめかしい ...
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うつほ物語(宇津保物語)(日本古典文学全集・世界大百科事典・国史大辞典)
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落窪物語(日本古典文学全集・世界大百科事典・国史大辞典)
〔一〕今は昔のこと、中納言である人で、姫君を大勢持っていらっしゃった方がおられた。長女や次女の君には婿を迎えて、それぞれ西の対、東の対に派手に住まわせ申しあげなさって、「三女、四女の君には裳着の式をして差し上げよう」と、大事にお世話なさる
唐物語(国史大辞典・世界大百科事典)
中国説話二十七篇を歌物語風に翻訳した物語。一冊。前田綱紀の手記『桑華書志』所収の『古蹟歌書目録』は『漢物語』として作者を藤原成範と伝える。これが『唐物語』を指す蓋然性は高く、院政期の成立と見てよい。各話は王朝物語にもしばしば引用される著名な人物が配される。
とりかへばや物語(国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典)
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