ウリ科の一年草で果皮が苦いためニガウリ(苦瓜)とも呼ばれる。インド原産で熱帯アジア,中国,日本で栽培される。中国には明のころ南方から入り,日本へは江戸時代に中国から導入された。一般には観賞用として栽培されているが,南西諸島や九州では食用として栽培している。つるは細いが分枝は多く,よく繁茂する。葉は小さくカエデ状で互生。花は雌雄異花で葉腋(ようえき)につき,黄色で径2cmぐらいの小花。果形は長さ50cmにも及ぶ長円筒形と15cm前後の楕円形のものとがあり,表面にこぶ状突起のあるものが多い。乾燥に強く,栽培は容易である。4~5月に種まきし,棚か支柱に誘引し,7月以降,開花後15~20日の未熟果を収穫する。未熟果は油いため,三杯酢,漬物などで食す。完熟果は種子を包む果肉が甘く,食用になる。観賞用としては棚仕立てや垣根仕立てにして熟した果実を観賞する。中国では果実を薬用にする。
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