ウリ科(APG分類:ウリ科)の一年生つる草。熱帯アジア原産。果実を食用とするが、苦味があるためニガウリ(苦瓜)ともよばれる。茎は細く長さ2~5メートル、巻きひげで他物に絡みつく。葉は互生し、掌状に裂ける。雌雄異花。夏、葉腋(ようえき)に黄色の小花をつける。果実は細い柄があって下垂し、長楕円(ちょうだえん)形で両端がとがり、瘤(こぶ)状の突起に覆われ、長さ10~30センチメートル。若果は淡緑色であるが、熟すと黄赤色になり、果実の先端部から裂開してめくれ、多数の種子を露出する。種子を覆っている赤い種衣は甘味があり、食べられる。普通は未熟果を収穫し、内部の種子のある部分を除いて、肉と煮たり油炒(あぶらいた)めにする。
明(みん)の時代に東南アジアから中国に伝わり、日本には江戸時代に渡来した。沖縄ではゴーヤーとよばれ、夏季の郷土料理の材料として不可欠とされている。
2020年2月17日
ウリ科の一年草で果皮が苦いためニガウリ(苦瓜)とも呼ばれる。インド原産で熱帯アジア,中国,日本で栽培される。中国には明のころ南方から入り,日本へは江戸時代に中国から導入された。一般には観賞用として栽培されているが,南西諸島や九州では食用として栽培している。つるは細いが分枝は多く,よく繁茂する。葉は小さくカエデ状で互生。花は雌雄異花で葉腋(ようえき)につき,黄色で径2cmぐらいの小花。果形は長さ50cmにも及ぶ長円筒形と15cm前後の楕円形のものとがあり,表面にこぶ状突起のあるものが多い。乾燥に強く,栽培は容易である。4~5月に種まきし,棚か支柱に誘引し,7月以降,開花後15~20日の未熟果を収穫する。未熟果は油いため,三杯酢,漬物などで食す。完熟果は種子を包む果肉が甘く,食用になる。観賞用としては棚仕立てや垣根仕立てにして熟した果実を観賞する。中国では果実を薬用にする。
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