1. せみまる【
丸】[能曲名]
能・狂言事典
観世・宝生・金春・金剛・喜多 世阿弥か 四番目物・狂女物・大小物 シテ・逆髪・[唐織脱下女出立(紅入)]ツレ・
丸・[
2. 蟬丸
世界大百科事典
また,同書の補記に,蟬丸と逆髪の御霊を祀ったこと,一説に下社に蟬丸宮,上社に逆髪宮の霊を祀ったことを記す。これは,現在滋賀県大津市にある蟬丸神社につながる〈蟬丸
3. 蟬丸
世界大百科事典
,琵琶に心を慰めている。いっぽう蟬丸の姉宮の逆髪は,髪が逆立つ病のうえ心も乱れ,諸方をさまよい歩いて逢坂山にやって来る(〈カケリ・段歌(道行)〉)。たまたま蟬丸
4. せみまる【蝉丸】
日本国語大辞典
謡曲「蝉丸」に題材をとる。琵琶の名手蝉丸の宮は直姫を恋し、北の方の怨念で盲目となり、逢坂山へ捨てられるが、姉宮逆髪の祈祷で開眼する。〔四〕横笛の名器の名。*続教
5. せみまる【
丸】
国史大辞典
という筋で、蝉丸の遺棄、逆髪の狂乱、姉弟の再会と別離など悲哀の情が深い。『今昔物語集』など多くの説話集に蝉丸説話があるが逆髪はみえない。これは逢坂の坂神との関連
6. せみまる【
丸】
国史大辞典
うのが、最も確実な伝承で、逢坂の関に住んだことは諸書で一致し、「関明神」として祀られる。逢坂の蝉丸のもとに源博雅が三年間通い続けて、ついに琵琶の秘曲「流泉」「啄
7. 蝉丸(せみまる)
古事類苑
人部 洋巻 第2巻 978ページ
8. せみまる【蝉丸】
日本人名大辞典
,醍醐(だいご)天皇の第4皇子ともいう。「今昔物語集」では琵琶(びわ)の名手とされる。謡曲に「蝉丸」がある。
9. せみまる【蝉丸】
日本架空伝承人名事典
また、同書の補記に、蝉丸と逆髪の御霊を祀ったこと、一説に下社に蝉丸宮、上社に逆髪宮の霊を祀ったことを記す。これは、現在滋賀県大津市にある蝉丸神社につながる「蝉丸
10. 蝉丸(せみまる)[横笛]
古事類苑
樂舞部 洋巻 第2巻 874ページ
11. 蝉丸(歌人)画像
日本大百科全書
その職業の起源を語る蝉丸の伝説は長く重んじられてきた。謡曲『蝉丸』は、盲目のため帝みかどから逢坂山に捨てられた蝉丸と、狂い出た姉の逆髪宮さかがみのみやの琵琶の音
12. 蝉丸(能)
日本大百科全書
古くは『逆髪さかがみ』ともよばれた。盲目に生まれついた皇子蝉丸(ツレ)は、父の帝みかどの命令で逢坂おうさか山に捨てられる。護送していく臣下の者(ワキ)は嘆き悲し
13. 蝉丸[文献目録]
日本人物文献目録
【書誌】:0件 【図書】:0件 【逐次刊行物】:6件 『説教と蝉丸』室木弥太郎『蝉丸が事』玉井幸助『蝉丸考』関谷銕太郎『蝉丸の事について』宮地思夫『博雅蝉丸琵琶
14. 蝉丸(著作ID:345277)
新日本古典籍データベース
せみまる 謡曲 能の本
15. 蝉丸(著作ID:345288)
新日本古典籍データベース
せみまる せみ丸 近松門左衛門(ちかまつもんざえもん) 浄瑠璃
16. 蝉丸(著作ID:345302)
新日本古典籍データベース
せみまる 柴居(さいきょ) 編 俳諧 文化元序・跋
17. せみまる‐き【蝉丸忌】
日本国語大辞典
〔名〕「せみまるまつり(
蝉丸祭)」に同じ。
[ル]
18. せみまる‐まつり【蝉丸祭】
日本国語大辞典
〔名〕滋賀県大津市逢坂の関蝉丸神社の祭礼。平安初期の伝説的な歌人、蝉丸の忌日として、五月二四日に行なう。蝉丸忌。《季・夏》*俳諧・新季寄〔1802〕五月「蝉丸祭
19. 蝉丸児手柏(著作ID:345313)
新日本古典籍データベース
せみまるこのてがしわ 丈阿(じょうあ) 黒本 青本 明和元刊
20. 蝉丸二度之出世(著作ID:345324)
新日本古典籍データベース
せみまるにどのしゅっせ 狂言本 元禄一一
21. 蝉丸道行(著作ID:1344849)
新日本古典籍データベース
せみまるみちゆき 浄瑠璃/一中
22. 小倉百人一首(10) 歌人/蝉丸[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
これやこのゆくもかへるもわかれては しるもしらぬもあふさかのせき定まり字(決まり字):歌を特定する字(音)/これ蝉丸せみまる菱川師宣ひしかわもろのぶ画[他]『小
23. せきせみまるじんじゃ【関蝉丸神社】滋賀県:大津市/大津町/関寺町・清水町
日本歴史地名大系
目)に鎮座する関蝉丸神社下社(旧称関清水大明神蝉丸宮)である。また逢坂峠筋の西側には万治三年(一六六〇)に関蝉丸社を勧請した蝉丸神社(現大津市大谷町)もあり、逢
24. 女蝉丸(著作ID:125008)
新日本古典籍データベース
おんなせみまる 西沢一風(にしざわいっぷう) 田中千柳(たなかせんりゅう) 浄瑠璃/義太夫 享保九初演
25. 琵琶湖蝉丸実記(著作ID:428626)
新日本古典籍データベース
びわのうみせみまるじっき 鳥居清満(とりいきよみつ) 等 画 黒本 青本 明和八刊
26. あきら・める【諦】
日本国語大辞典
あきら・む〔自マ下二〕仕方がないと思い切る。断念する。→「あきらめる(明)」の語誌。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕一「ぜひなき事とあきらめ給へ」*人情本・春色梅児
27. 総角(源氏物語) 307ページ
日本古典文学全集
世間不定論によった。「世の中はとてもかくても同じこと宮も藁屋もはてしなければ」(新古今・雑下・題しらず蝉丸)による。山里住まいで、ほかに世間の夫婦を見たことがな
28. 排蘆小船(近世随想集) 264ページ
日本古典文学全集
伝受などと近代云ふは、多くはかやうのことなり。信ずるに足らず。大方この道も、東下野守、 〔一七〕 一首抄』に蝉丸の「これやこの行くもかへるも別れてはしるもしら
29. あた は 情(なさ)け
日本国語大辞典
あだと思ったことが、かえって情けとなる。悪いと思っていたことが、逆にいい結果となること。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕二「忠はかへって不忠と成、あたはなさけと成た
30. 仇(あだ)は情(なさ)け
故事俗信ことわざ大辞典
あだと思ったことがかえって情けとなる。悪いと思っていたことが、逆にいい結果となる。 浄瑠璃・蝉丸(1693頃)二「忠はかへって不忠と成、あたはなさけと成たりし」
31. あめ 降(ふ)らば降(ふ)れ風(かぜ)吹(ふ)かば吹(ふ)け
日本国語大辞典
・三「有漏路(うろぢ)より無漏路へかへる一休(ひとやすみ)雨ふらばふれ風ふかばふけ」*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕道行「雨ふらばふれ風吹かば吹け、山の奥こそ住みよ
32. 雨(あめ)降(ふ)らば降(ふ)れ風(かぜ)吹(ふ)かば吹(ふ)け
故事俗信ことわざ大辞典
一・三「有漏路(うろぢ)より無漏路へかへる一休(ひとやすみ)雨ふらばふれ風ふかばふけ」浄瑠璃・蝉丸(1693頃)道行「雨ふらばふれ風吹かば吹け、山の奥こそ住みよ
33. あめ‐まさり【雨勝】
日本国語大辞典
〔名〕雨が降るよりもはげしいこと。はげしく泣くようすをたとえていう。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕道行「涙のしづくあめまさり、あめにはあらでや、これの木々の木々の
34. あわ ぬ 縁(えん)
日本国語大辞典
夫婦が和合しないように前世から定められた縁。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕一「お主さまとみづからは、夫婦と成て二とせの、幾夜を重ね候へども、あはぬゑんかや但(ただ
35. いきかわり‐しにかわり[いきかはりしにかはり]【生替死替】
日本国語大辞典
〔連語〕なん度も生まれかわって。死んでは、また生きかえって。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕一「いきかはりしにかはり、世々生々に怨みをなさん」*怪談牡丹燈籠〔188
36. いちぶつ 異名同一体(いみょうどういったい)
日本国語大辞典
説くが、元来、仏は一体であって、ただ名称を異にして現われているにすぎないということ。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕五「釈迦と阿彌陀は、たとへば目といひ眼(まなこ)
37. いっ‐しゅん【一瞬】
日本国語大辞典
〕手越より蒲原「汝は知る哉、生涯浮める命、今いくほどと、我は知らず、幻中の一瞬の身」*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕五「一瞬刹那(せつな)が其間に、忽ち安養無垢世界
38. いっしょう 造悪不断煩悩塵(ぞうあくふだんぼんのうのちり)にまじわる
日本国語大辞典
生涯にわたって絶えず悪を犯し、煩悩にまみれた俗世間に交わる。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕五「今日の衆生一生ざうあくふだんぼんなふのちりにまじはり、あしたにいかり
39. いっそく‐せつだん【一息切断】
日本国語大辞典
10〕一・二一「一そくせつだんにをよんでは、こしかたもみなべちのやうにおぼえはじめ」*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕五「無上の栄華を極むるといへども、一そくせつだん
40. いっとく の 水(みず)
日本国語大辞典
の水」に同じ。*虎明本狂言・淡路〔室町末~近世初〕「一徳の水は天地の根源で知ぬ水ぞ」*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕懐胎十月由来「先づ初月は一気体中に孕まれ、其形あ
41. いつつ の 常(つね)の道(みち)
日本国語大辞典
*後水尾院御集〔1680頃〕祝「守るてふいつつの常の道しあれば六十あまりの国もうごかず」*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕一「御狩車のいつつをも、五つのつねのみちしば
42. い‐ねん【意念】
日本国語大辞典
意念 イネム」*鑑草〔1647〕五・二「奴なり他人なりとあなどりへだつる意念なくば」*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕懐胎十月由来「いねんある故、法界の悪魔・悪霊〈略
43. いや‐さ
日本国語大辞典
たもの)(1)相手のことばを押えて、自分の意志を強く述べようとする時に発することば。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕二「いやさ、てうてき(朝敵)にもせよ、とんてきに
44. いろ‐どこ【色床】
日本国語大辞典
〔名〕男女が契りをかわす床。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕一「一世一度のいろどこは、仏もお気の通らめと」
45. うかれ‐ごころ【浮心】
日本国語大辞典
〔名〕(不安、または喜びで)なんとなく落ち着かない心。*車屋本謡曲・蝉丸〔1430頃〕「鳴くや関路の夕がらす、うかれ心はむば玉の」*饅頭屋本節用集〔室町末〕「遊
46. 浮世物語(仮名草子集) 115ページ
日本古典文学全集
ここは「東雲の空も名残の都路を今日出で初めてまた何時か、帰らん事も片糸の寄るべなき身の行方」(謡曲・蝉丸)を用いた行文。糸―縒る―寄る。四条河原の歌舞伎芝居。東
47. うし の 玉鉾(たまぼこ)
日本国語大辞典
(「玉鉾の」は「道」の枕詞であるところから)牛の歩む道。また、牛の歩み。*浄瑠璃・蝉丸〔1693頃〕道行「急ぐとすれど、とけしなきうしのたまぼこ遅くとも、心の駒
48. うしのとき‐まいり[‥まゐり]【丑時参】画像
日本国語大辞典
釘の本数は四九本(目二、耳二、舌六、胸一八、腹六、足一五)がよく知られているが、四四本〔浄瑠璃・蝉丸〕や五四本〔浮世草子・好色万金丹〕などもある。
49. 宇治拾遺物語 172ページ
日本古典文学全集
近くにある諸羽神社の通称が四宮であることによるとも。『平家物語』巻十「海道下」には、延喜第四の皇子蝉丸が琵琶を弾きすました所と見える。品物の売買の際、売手と買手
50. うつつ‐な【現無】
日本国語大辞典
語幹)しっかりした分別や思慮をもっていないさま。正気でないこと。たわいないこと。*車屋本謡曲・蝉丸〔1430頃〕「実(げに)さか髪の影うつる。水をかがみとゆふ浪