1. 鞍馬天狗
世界大百科事典
能の曲名。五番目物。宮増(みやます)作。シテは大天狗。鞍馬山の僧(ワキ)が大勢の稚児(子方)を連れて花見に出かける。小舞などに興じていると,その席にぶしつけな山
2. 鞍馬天狗
世界大百科事典
,東千代之介,市川雷蔵である。鞍馬天狗役を最大の当り役としたのはアラカンこと嵐寛寿郎で,27年のデビュー作《鞍馬天狗余聞・角兵衛獅子》から56年の《疾風!鞍馬天
3. くらま‐てんぐ【鞍馬天狗】
日本国語大辞典
ら昭和四〇年(一九六五)までに四六編書かれた。幕末の京都を背景に、新撰組を相手に勤王の志士、鞍馬天狗が神出鬼没の活躍をする。映画、演劇、テレビなどに多くとりあげ
4. くらまてんぐ【鞍馬天狗】
日本人名大辞典
大仏(おさらぎ)次郎の連作時代小説の主人公。本名は不明,仮名に倉田典膳,海野雄吉など。「角兵衛獅子(じし)」「天狗廻状」など多数の作品に登場し,薩長をたすけて倒
5. くらまてんぐ【鞍馬天狗】
日本架空伝承人名事典
嵐寛寿郎演ずる鞍馬天狗は黒紋付の着流しに宗十郎頭巾=黒覆面姿で、鞍馬天狗の視覚的イメージの形成・定着に決定的な役割を果たし、鞍馬天狗といえばすぐにアラカンが連想
6. くらまてんぐ【鞍馬天狗】[能曲名]
能・狂言事典
観世・宝生・金春・金剛・喜多 宮増か 五番目物・天狗物・太鼓物 前ジテ・山伏・[山伏出立]後ジテ・天狗・[天狗出立]前子方・牛若丸・[児袴出立]後子方・牛若
7. 鞍馬天狗(大仏次郎)
日本大百科全書
さぶろう)の映画デビュー作で、正式題名は『鞍馬天狗異聞 角兵衛獅子』。曽根純三そねじゅんぞう(1898―?)監督、マキノ映画作品。勤王の志士・鞍馬天狗が、角兵衛
8. 鞍馬天狗(能)
日本大百科全書
能の曲目。五番目物。五流現行曲。宮増みやますの作。鞍馬山西谷の寺からの使いに迎えられて、東谷の僧(ワキ、ワキツレ)が大ぜいの稚児ちごを連れて花見の宴をしていると
9. 鞍馬天狗(著作ID:164896)
新日本古典籍データベース
くらまてんぐ 謡曲 能の本
10. 鞍馬天狗三略巻(著作ID:907108)
新日本古典籍データベース
くらまてんぐさんりゃくのまき 宮村杏李(みやむらあんり) 作 勝川春童(かつかわしゅんどう) 画 黄表紙 天明四刊
11. Gaston Renondeau【ルノンドー】[人名]
能・狂言事典
谷崎潤一郎や三島由紀夫らの小説を翻訳することに転じたが、二六年に『極東学院学報』でフランス語訳《鞍馬天狗》を発表しており、二度目の滞在中には、職務と並行して能楽
12. あい‐えん[‥ヱン]【哀猿】
日本国語大辞典
*撰集抄〔1250頃〕五・六「前は野辺、つまは山路なれば、虫の音物哀れに、哀猿の声まことに心すごし」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「松嵐花の跡訪ひて、雪と降り雨
13. 天津乙女
日本大百科全書
本名鳥居栄子。1918年(大正7)東京出身として初めて宝塚少女歌劇団に入り、翌1919年早くも『鞍馬天狗くらまてんぐ』で主役を務め、以来、死の前年まで舞台に立っ
14. あまつ-おとめ【天津乙女】画像
日本人名大辞典
1905−1980 大正-昭和時代の女優。明治38年10月9日生まれ。大正7年宝塚少女歌劇団に入団し,翌年「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」で初主役。洋楽のなかに日本
15. 嵐寛寿郎
日本大百科全書
歌舞伎かぶきの女方で嵐和歌太夫たゆうといったが、1927年(昭和2)マキノプロへ入社、嵐長三郎の芸名で『鞍馬天狗くらまてんぐ異聞・角兵衛獅子じし』(1927)に
16. 嵐寛寿郎
世界大百科事典
当時の名まえは嵐長三郎(ほぼ1年後,独立して寛寿郎を名のる)で,1927年《鞍馬天狗異聞・角兵衛獅子》でデビュー。黒紋付の着流しと三角覆面の鞍馬天狗=〈天狗のお
17. あらし‐かんじゅうろう【嵐寛寿郎】
日本国語大辞典
映画俳優。本名、高橋照市(照一とも)。京都出身。「鞍馬天狗」など時代劇の主役として活躍。「あらかん」の愛称で呼ばれた。明治三六~昭和五五年(一九〇三~八〇)
18. あらし-かんじゅうろう【嵐寛寿郎】画像
日本人名大辞典
入社。嵐長三郎の名で映画「鞍馬天狗(くらまてんぐ)異聞・角兵衛獅子(かくべえじし)」に出演し人気スターとなる。のち改名,「アラカン」の愛称でしたしまれた。「鞍馬
19. あら‐てんぐ【荒天狗】
日本国語大辞典
〔名〕荒々しい天狗。*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「姿も心も荒天狗を、師匠や坊主とご賞翫は、いかにも大事を残さず伝へて、平家を討たんと思(おぼ)しめすかや」*日
20. いかに や 如何(いか)に
日本国語大辞典
*平家物語〔13C前〕一一・重衡被斬「北の方袖にすがって、いかにやいかに、しばしとて引きとどめ給ふに」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「いかにやいかに沙那王殿、沙
21. いたわし・い[いたはしい]【労・痛】
日本国語大辞典
竇太后は景帝の母ぞ。臨江王のためには祖母でわたるぞ。臨江王をつよくいたわしう思てぞ」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「見る人もなき山里の桜花、よその散りなん後にこ
22. いちかわ-こまぞう【市川高麗蔵(10代)】
日本人名大辞典
8代松本幸四郎の門弟となり,29年10代市川高麗蔵を襲名。30年代に歌舞伎役者のテレビ出演の先駆けとして「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」に主演した。昭和56年3月1
23. いち‐じ【一寺】
日本国語大辞典
〔名〕一つの寺。また、その寺全体。*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「安芸(あき)の守(かみ)清盛が子どもたるによって、一寺の賞翫他山の覚え」*日葡辞書〔1603~
24. いち‐ばん【一番】
日本国語大辞典
るらん。一番見んぞや。鼓撃を召(よ)べとて」*蔭凉軒日録‐延徳元年〔1489〕一一月一四日「
鞍馬天狗一番歌
之」*仮名草子・竹斎〔
25. いっぴつ‐けいじょう[‥ケイジャウ]【一筆啓上】
日本国語大辞典
〔連語〕男子が普通の書状の初めに書いた慣用語。多く「一筆啓上仕候」「一筆令啓上候」などと書く。*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「一筆啓上せしめ候ふ」*日葡辞書〔1
26. いで‐たち【出立】
日本国語大辞典
1220〕六・順徳「よろこび申の出立せよ」(8)身ごしらえ。服装。扮装(ふんそう)。*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「さても沙那王がいでたちには、肌には薄花桜の単
27. いとう-きくぞう【伊藤幾久造】画像
日本人名大辞典
大正-昭和時代の挿絵画家。明治34年7月13日生まれ。伊東深水にまなぶ。大仏(おさらぎ)次郎の「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」や,戦争物の挿絵などで人気をえる。「講
28. 伊藤大輔
日本大百科全書
)異変黒手組(1937)剣豪荒木又右衛門(1938)薩摩飛脚(1938)鷲ノ王峠(1941)鞍馬天狗(1942)宮本武蔵 二刀流開眼(1943)決闘般若坂(19
29. うき‐よ【憂世・浮世】
日本国語大辞典
「今は浮(ウキ)世の望を捨てて、僧法師に成りたる平氏の一族達をも、寺寺より引出して」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「憂き世に遠き鞍馬寺、本尊(ほぞん)は大悲多聞
30. うしわかまる【牛若丸】
日本国語大辞典
源義経の幼名。謡曲「鞍馬天狗」「橋弁慶」、義太夫節「孕常盤(はらみときわ)」「鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)」、長唄「牛若」「鞍馬山」「橋弁慶
31. うす‐はなざくら【薄花桜】
日本国語大辞典
俳諧・増山の井〔1663〕三月「山桜 花ざくら 紅の薄花桜」(2)薄い桜色。薄紅色。*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「沙那王がいでたちには、肌には薄花桜の単に」*
32. うず‐ざくら【雲珠桜】
日本国語大辞典
総称していう。*定頼集〔1053頃〕「是や此音に聞きつるうす桜鞍馬の山に咲ける成るべし」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「鞍馬の山の雲珠桜。手折り、栞(しをり)を
33. うち‐つけ【打付】
日本国語大辞典
上・二一八「打つけに物ぞ悲しき木の葉ちる秋の始めをけふぞとおもへば〈よみ人しらず〉」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「うちつけに、心空に楢柴(ならしば)の、馴れは
34. うち‐わ[‥は]【団扇・団】画像
日本国語大辞典
唐人、仙人、天狗などの持ち物で、唐団扇、羽団扇、葉団扇、魔王団扇などがある。「天鼓(てんこ)」「鞍馬天狗」などに用いる。(4)(1)を図案化した紋所の名。桑名団
35. おう‐ぎ[アウ‥]【奥義・奥儀】
日本国語大辞典
宝物集〔1179頃〕八「物がたりしけるついでに、法文の奥儀、生死の無常など申けるに」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「張良沓(くつ)を捧げつつ、馬の上なる石公に、
36. おおせ‐つ・ける[おほせ‥]【仰付】
日本国語大辞典
義降参の事「六条判官、并(ならび)に子供尋ねまゐらすべきよし、幡磨守に仰せ付けらる」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「それがしもいかに仰せ付けられたとて打ち太刀を
37. おおべし【大ベシ】[技法・演出]
能・狂言事典
後ジテの登場に奏する豪壮で重々しい囃子事。天狗(《
鞍馬天狗》)、異相の神(《玉井》)が登場する。大ベシという名称は天狗が大
38. おお‐べしみ[おほ‥]【大
見】
日本国語大辞典
の一種で、天狗、鬼畜を表わす「べしみ」の一つ。口を一文字に引き結んだ魁偉な相貌で大形な面。「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」「善界(ぜがい)」などの天狗に用いる。おお
39. おきゃがり‐こぼし【起上小法師】
日本国語大辞典
〔名〕(1)「おきあがりこぼし(起上小法師)」に同じ。*大観本謡曲・鞍馬天狗〔室町末〕「おきゃがり小法師振り鼓。手鞠やおどります小弓」*雑俳・蓍萩〔1735〕「
40. 大仏次郎
日本大百科全書
長谷はせ大仏裏に住んでいたため大仏の筆名を用いる。1924年(大正13)『鬼面の老女』を皮切りに『鞍馬天狗くらまてんぐ』の連作を執筆、26年に初めての新聞小説で
41. 大仏次郎
世界大百科事典
契機として勤務先の外務省を退いて作家生活に入り,24年に大衆文芸誌《ポケット》に連載を始めた《鞍馬天狗》によって認められた。このあと,《照る日くもる日》(192
42. おさらぎ‐じろう【大仏次郎】
日本国語大辞典
東京帝国大学卒。大衆文学の向上につとめ、知識層を含め幅広い支持をうけた。文化勲章受章。代表作に「鞍馬天狗」「赤穂浪士」「帰郷」「宗方姉妹」「ドレフュス事件」など
43. おさらぎじろう【大佛次郎】
国史大辞典
経て東京帝大政治学科に進み、卒業後、外務省に勤めたが、関東大震災を契機に作家として自立し、『鞍馬天狗』の連作で注目され、『大阪朝日新聞』に連載した『照る日くもる
44. おさらぎ-じろう【大仏次郎】画像
日本人名大辞典
大正-昭和時代の小説家。明治30年10月9日生まれ。野尻抱影の弟。はじめ外務省につとめる。大正13年からの「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」の連作でみとめられ,「赤穂
45. おさらぎじろう【大仏次郎】
歌舞伎事典
横浜生れ。大正一〇(1921)年東京帝国大学政治学科卒業。外務省勤務のかたわら、翻訳・翻案に従い《鞍馬天狗》の連作に好評をえて創作生活に入る。西欧的教養と新感覚
46. 大仏次郎[文献目録]
日本人物文献目録
ラウス『大仏次郎』紅野敏郎『大仏次郎』亀井高孝『大仏次郎今昔』田中純『大仏次郎論』伊集院斉『鞍馬天狗と大仏次郎』古谷綱正『現代日本百人物』-『人物素描 大仏次郎
47. おそ‐ざくら【遅桜】
日本国語大辞典
7〕春下・一〇四「したさゆるひむろの山のおそ桜きえのこりける雪かとぞ見る〈源仲正〉」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「愛宕(あたご)高雄(たかを)の初桜、比良や横
48. おっ‐くだ・す【追下】
日本国語大辞典
〔他サ四〕「おいくだす(追下)」の変化した語。*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「驕れる平家を西海に追っ下し」*四河入海〔17C前〕一九・三「短処を護情して、如丹元
49. おっ‐た・てる【追立】
日本国語大辞典
*謡曲・求塚〔1384頃〕「光は飛魄(ひばく)の鬼となって、笞(しもと)を振り上げ追っ立つれば」*謡曲・鞍馬天狗〔1480頃〕「これは近頃狼藉(ろおぜき)なる者
50. 御伽物語(仮名草子集) 447ページ
日本古典文学全集
天台宗鞍馬寺奥の院不動堂から貴船に至る鞍馬山中のこと。「鞍馬の奥僧正が谷に年経て住める大天狗なり」(謡曲・鞍馬天狗)。「仏の毒」。諺に「仏頼んで地獄に堕つる」。