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  11. 花桜折る少将 堤中納言物語

花桜折る少将 堤中納言物語

ジャパンナレッジで閲覧できる『花桜折る少将 堤中納言物語』の日本古典文学全集のサンプルページ

新編 日本古典文学全集
花桜折る少将(堤中納言物語)
はなざくらおるしょうしょう(つつみちゅうなごんものがたり)
【閲覧画面サンプル】
花桜折る少将(堤中納言物語) 全体

【上記の拡大画像】
花桜折る少将(堤中納言物語) 拡大

【現代語訳】
〔一〕 月の光にだまされて、夜深いころ、もう暁かと起きだしてしまったが、常に似ぬ早帰りをどう思っているだろう、と今別れてきた女の心中が不憫にも思われるけれど、引き返すにも遠い道のり、このまま帰るとしようと心を決めて歩みを進めると、道わきの小家も寝静まっていて、いつもの生業の音も聞こえない。雲一つない月明りに、あちこちの盛りの桜も、空と一つに見まがうばかりに溶けあって霞んでいる。もう少し、今まで過ぎてきた家々の梢よりも、色鮮やかな月明りの桜の眺めに、このまま行き過ぎにくい気がして、即興に一首、そなたへと……(あなたの方へ通り過ごすこともできない。この美しい桜に心ひかれて、この木陰につい足が向いてしまう)と、口ずさんでいるうちに、「以前この家に、親しくした女がいたっけ」と記憶が立ち戻ってきて、立ち尽していると、荒れた土塀の崩れから、白い衣を着たのが、ひどくせきをしながら出てくる様子だ。見過ごしてしまえぬていに荒れて、人住みげにも見えぬ所なので、あちこち中をうかがって

【目次】
堤中納言物語(扉)凡例花桜折る少将(扉)梗概〔一〕月明りの夜、花桜の邸を垣間見る〔二〕光季に昨夜の姫君への手引きを依頼〔三〕姫君と尼君をまちがえた幕切れ

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検索コンテンツ
1. 堤中納言物語画像
日本大百科全書
原形としたために生じたと思われるので、その意図は計りかねるが、通行本の順序により、各編の荒筋を述べる。〔花桜折る少将〕垣間見かいまみをした姫君を盗み出そうとした
2. 堤中納言物語
世界大百科事典
のなんらかの作為とみるほうが自然か。なお,《異本堤中納言物語》は擬古物語《小夜衣(さよごろも)》の前半の伝本の誤称である。松尾 聰 花桜折る少将 このついで 虫
3. つつみちゅうなごんものがたり【堤中納言物語】
日本国語大辞典
わが国最初の短編物語集。一〇巻一〇冊。「花桜折る少将」「このついで」「虫めづる姫君」「ほどほどの懸想」「逢坂越えぬ権中納言」「貝合」「思はぬ方にとまりする少将」
4. つつみちゅうなごんものがたり【堤中納言物語】
全文全訳古語辞典
も交えて鋭く描いているところに、近代の短編小説に通じる新しさが見られる。姫と老尼をまちがえて盗み出す「花桜折る少将」、気味悪い虫を集めて楽しむ「虫めづる姫君」な
5. つつみちゅうなごんものがたり【堤中納言物語】
国史大辞典
た作で、小式部という作者名も判明している。その他の諸作は成立年代も作者名も不詳であるが、『花桜折る少将』『このついで』『ほどほどの懸想(けそう)』『貝合』などの
6. 堤中納言物語
日本古典文学全集
姫君を盗み出そうとするが人違いしてしまう「花桜折る少将」、母なき姫を陰から応援する「貝合(あはせ)」、書簡風の短編「よしなしごと」など、10編の物語と数行の断片
7. 国文学全史 2 平安朝篇 285ページ
東洋文庫
堤中納言物語』  『堤中納言物語』は普通の順序で、「花桜折る少将」「このついで」「虫めづる姫君」「ほどほどの懸想」「逢坂 越えぬ権中納言」「貝合せ」「思はぬ方
8. 国文学全史 2 平安朝篇 287ページ
東洋文庫
言物語全註解』昭和三七年刊、土岐武治『堤中納言物語の研究』昭和四二年刊、野村一三「堤中納言物語中八 編の作者について」『平安文学研究』40 昭和四三年六月、松村
9. 狭衣物語 240ページ
日本古典文学全集
しているという現状を指す。土塀の上に屋根を葺いたもの。泥土で築いてあるので崩れやすい。この辺、『堤中納言物語』「花桜折る少将」の冒頭部の舞台に似る。「隈なき月に
10. 竹取物語 67ページ
日本古典文学全集
「少将」と誤写した例、あるいは「少将」を「中将」と誤写した例は、『落窪物語』や『堤中納言物語』の「花桜折る少将」をはじめ数多い。中将は近衛府の中将。なお、高野氏
11. 夜の寝覚 39ページ
日本古典文学全集
用句を踏まえる。『大鏡』伊尹伝に「前少将、後少将とて、花を折りたまひし君達」、『堤中納言物語』に「花桜折る少将」の題名などもある。身繕いして。昨夜の女を但馬守の
「花桜折る少将 堤中納言物語」の情報だけではなく、「花桜折る少将 堤中納言物語」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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落窪物語(日本古典文学全集・日本大百科全書・世界大百科事典・国史大辞典)
〔一〕今は昔のこと、中納言である人で、姫君を大勢持っていらっしゃった方がおられた。長女や次女の君には婿を迎えて、それぞれ西の対、東の対に派手に住まわせ申しあげなさって、「三女、四女の君には裳着の式をして差し上げよう」と、大事にお世話なさる
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