1. 御伽婢子
日本大百科全書
浅井了意りょういの仮名草子。1666年(寛文6)刊。13巻68話。近世初期を代表する怪異小説集。その素材のほとんどを中国の怪異小説ならびに雑書から得るが、巧みな
2. 御伽婢子
世界大百科事典
の《剪灯新話(せんとうしんわ)》や,李昌祇(りしようき)の《剪灯余話》などを翻案したもの。〈御伽婢子〉とは子どもの魔よけの人形のことで,序によれば,幼童向けの教
3. おとぎ‐ぼうこ[‥ばふこ]【御伽這子・御伽婢子】画像
日本国語大辞典
頼政肝を潰(つぶ)し『是(これ)はどうぢゃ』と不審し給ふ」*随筆・骨董集〔1813〕上・二三「御伽婢子は天倪(あまがつ)の略制なり。小児のかたはらに置き、邪祟を
4. 御伽婢子(著作ID:16079)
新日本古典籍データベース
おとぎぼうこ 伽婢子 浅井 了意(あさい りょうい) 仮名草子 寛文六刊
5. おとぎぼうこ【御伽婢子】
国史大辞典
⇒伽婢子(とぎぼうこ)
6. 稚口伝御伽婢子(著作ID:743691)
新日本古典籍データベース
おさなくでんおとぎぼうこ 千山堂(せんざんどう) 浄瑠璃/義太夫
7. 拾遺御伽婢子(著作ID:1217465)
新日本古典籍データベース
しゅういおとぎぼうこ 拾遺伽婢子 柳糸堂(りゅうしどう) 浮世草子 元禄一六序、同一七刊
8. 新御伽婢子(著作ID:36975)
新日本古典籍データベース
しんおとぎぼうこ 未達(みたつ) 浮世草子 天和三刊
9. あお・つ[あふつ]【煽】
日本国語大辞典
ちのけるがごとくでおぢゃるによって」(2)火などをあおいで、その勢いを盛んにする。*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕二・古屋剛「ふすべよと言こそ遅けれ青松葉をた
10. 浅井了意画像
日本大百科全書
物語』(1665ころ)、中国の怪異小説『剪燈新話せんとうしんわ』を翻案し日本の奇談を集めた『御伽婢子おとぎぼうこ』(1666)などの秀作を発表し、後世へ多くの影
11. 浅井了意
世界大百科事典
30巻の多きが数えられる。名所記・道中記的な《東海道名所記》《江戸名所記》《京雀》,怪談集《御伽婢子(おとぎぼうこ)》《狗張子(いぬはりこ)》,教訓書《堪忍記》
12. あさい‐りょうい【浅井了意】
日本国語大辞典
多数の仏教書の他に、仮名草子三十余部を著したが、中国の怪異小説「剪燈新話(せんとうしんわ)」などを翻案した「御伽婢子(おとぎぼうこ)」、浮世房の一代記の形をとっ
13. あさい-りょうい【浅井了意】
日本人名大辞典
明暦元年教訓物「堪忍記」で評判をとり,以後「東海道名所記」,滑稽(こっけい)物「浮世物語」,怪奇物「御伽婢子(おとぎぼうこ)」などを発表。京都正願寺(しょうがん
14. あん‐あん【安安】
日本国語大辞典
〕一・四「佞人、悪人、愚痴、無智にしていたづらをたくみ、あんあんとくらすもの」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕五・幽霊討敵「敵(かたき)のさかり過たるをあんあ
15. あん‐ぜん【暗然・闇然】
日本国語大辞典
他人之礼儀
哉」*浮世草子・新
御伽婢子〔1683〕二・水難毒蛇「妻子おそろしながら嬉しくあれ内介といふ声の下より暗然(アンセン)と
16. いち‐あし【逸足】
日本国語大辞典
古くは馬がはや足で駆けることにいう。いつあし。*文明本節用集〔室町中〕「駿足 イチアシ 馬」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕三・両妻夫割「とかくに袖を引はなし
17. いちもん‐ふち【一文不知】
日本国語大辞典
醒睡笑〔1628〕一「同じ千部講読の請状まゐりけるに、一文不知の経たつ坊あり」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕五・一夢過一生「其道に自讚して一文不知(いちモン
18. いっ‐せき【一跡】
日本国語大辞典
世物語〔1665頃〕三・二「博奕、傾城狂ひに一跡をほつきあげ、親の勘当を蒙り」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕一・髑髏言「汝か父と汝として非道の猛悪を構て我一
19. いん‐しい【飲食】
日本国語大辞典
さかな、菓子、めんるゐ、すひ物などの飲み食ひ物のしなじな、かずかずの料理だてする事」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕一・髑髏言「恨み骨髄に透(とをっ)て飲食(
20. 雨月物語 355ページ
日本古典文学全集
おぼろにぼうっとしたさま。「挑」は、振る、揺り動かすの意だが、ここでは、かざす、というほどの意。「化女髻」(新御伽婢子)巻一の二に「漸火を挑来る、…主従血をした
21. えき‐ろ【駅路】
日本国語大辞典
関屋に関守る人を替へたり」*日葡辞書〔1603~04〕「Yeqiro (エキロ)。ウマヤヂ」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕一・男自慢「爰は駅路(エキロ)なら
22. え・る[ゑる]【彫・雕・鐫】
日本国語大辞典
将に寺に送らむと欲(す)」*観智院本類聚名義抄〔1241〕「雕 ヱル キザム」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕六・蛇身往生「身の皮鱗(かはうろこ)立て木にえり
23. 伽婢子 2 171ページ
東洋文庫
近世初期の寛文六年(一六六六)三月の刊。一三巻六八話という、大部の怪異謂集である。従来書名を示すに『御伽婢子』(外題)と『伽碑子』(内題)の二様があったが、本書
24. 伽婢子 2 213ページ
東洋文庫
該本が「伽」にあやかろうとした最初の書と考えられるが、続いて『新御伽婢子』(六巻、天和三年刊)、『御前於伽』(六巻、元禄一五年刊)、『拾遺御伽婢子』(五巻、宝永
25. 伽婢子 2 216ページ
東洋文庫
左肩双辺(原) 嵩』センチ×ω6センチ 「をとぎぱうこ」(巻一・三・五・七・九・十一・十三) 「御伽婢子」(巻二・四・六・八・十・十二)目録 「伽碑子惣目録」(
26. 伽婢子 2 221ページ
東洋文庫
藍色表紙(原)86センチ×一㎝6センチ。題簽 左肩双辺(原)一90。セソ チ×斜●Oセンチ。「新板」の角書に「御伽婢子一(1六)」。柱刻は「伽子巻一(1十三)l
27. 御伽物語(仮名草子集) 476ページ
日本古典文学全集
しゃがれる。名刀が身を守る伝承は多い。『諸国百物語』巻一の二「座頭旅にてばけ物にあひし事」、『新御伽婢子』巻四「名剣退蛇」、『新説百物語』巻四「仁王三郎脇指の事
28. おめき‐さけ・ぶ[をめき‥]【喚叫】
日本国語大辞典
04〕「Vomeqisaqebi, bu, saqenda (ヲメキサケブ)」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕二・樹神罸「是より男狂乱しておめきさけび」
29. 怪談
世界大百科事典
(1698)など,話の種としての中国怪談紹介のブームの中で,浅井了意は《剪灯新話》をもとに《御伽婢子(おとぎぼうこ)》(1666)を書いて新しい文学的境地を開い
30. 怪談(妖怪や幽霊にかかわる話)
日本大百科全書
民間説話の集録を企て、鈴木正三の『因果物語』(1661)は仏教思想の宣伝を図り、浅井了意の『御伽婢子おとぎぼうこ』(1666)は中国文学の翻案を試みたもので、そ
31. 怪異談牡丹灯籠
世界大百科事典
1341-1427)の小説《剪灯新話(せんとうしんわ)》を,1666年(寛文6)浅井了意が《御伽婢子(おとぎぼうこ)》として翻案。その中の《牡丹灯記》は,山東京
32. かいだんぼたんどうろう【怪(異)談牡丹燈籠】
歌舞伎事典
1341‐1427)の小説《剪燈新話(せんとうしんわ)》を寛文六(1666)年、浅井了意が《御伽婢子(おとぎぼうこ)》として翻案。その中の《牡丹燈記》は、山東京
33. かいろう の 衾(ふすま)
日本国語大辞典
偕老の契りを結ぶ寝床。*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕五・沈香合「夜半の鐘に枕をならべては偕老(かいらう)のふすまをうれしとよろこび」
34. かき‐け・つ【掻消】
日本国語大辞典
台(うてな)のうへに、三明の悟りを期せむといひて、かきけつやうにかくれぬれば」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕三・両妻夫割「おんな東西へ別れ行と見えしが。かき
35. か‐ざい【家財】
日本国語大辞典
判記・色道大鏡〔1678〕五「遊興のみ心にありて、家財のつくるところをしらず」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕一・髑髏言「我奪し家財(カザイ)をとり戻ししかも
36. かぜ‐まぜ【風交】
日本国語大辞典
頃〕春上・三八「春べとは思ふ物から風まぜにみ雪ちる日はいとも寒けし〈伏見院〉」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕三・雨小坊主「ある夜雨しめやかに降て風まぜなるに
37. かぜ を 食(く・くら)う
日本国語大辞典
事を察知したり、感づいたりする。多くは悪事が露見して逃げ去る場合などにいう。*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕一・遊女猫分食「早此音に風くふて、いづち行きけん」
38. 風を=食う〔=食らう〕
故事俗信ことわざ大辞典
事を察知したり、感づいたりする。多くは悪事が露見して逃げ去る場合などにいう。 浮世草子・新御伽婢子(1683)一・遊女猫分食「早此音に風くふて、いづち行きけん」
39. 仮名草子画像
日本大百科全書
がみ』(1660刊)。(2)娯楽的なもの 三浦為春の『あだ物語』(1640刊)、浅井了意の『御伽婢子おとぎぼうこ』(1666刊)。(3)実用本位のもの 中川喜雲
40. 仮名草子
世界大百科事典
もじった《尤(もつとも)草紙》《仁勢(にせ)物語》,翻訳物の《伊曾保物語》《棠陰比事(とういんひじ)》《御伽婢子(おとぎぼうこ)》,また,噺本としての《醒睡笑》
41. かなぞうし【仮名草子】
国史大辞典
代表的作家が出現した。了意の『浮世物語』には新しい時代の息吹きが窺われ、中国怪談を翻案した『御伽婢子』などの一連の作品は近世怪異小説の基盤となった。仮名草子の作
42. かる‐わざ【軽業・軽技】
日本国語大辞典
たる大男の、わげものを飛びくぐるを見たまへ。かやうのかるわざはとてもなるまじ」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕三・野叢火「猿の面(をもて)着たるおのこ縄をつた
43. 干将莫耶
故事俗信ことわざ大辞典
鉄がうまく溶け合って、陰陽二振りの名剣ができたという「呉越春秋‐闔閭内伝」の故事による。 浮世草子・新御伽婢子(1683)六・蛇身往生「人々驚又寄(より)てしめ
44. かんしょう 莫邪(ばくや)が剣(つるぎ)
日本国語大辞典
中国春秋時代の刀工干将がきたえた名剣。干莫。*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕六・蛇身往生「人々驚又寄(より)てしめころせども、一身金剛のごとく堅固なれば盤石を
45. 奇異雑談集
世界大百科事典
《剪灯(せんとう)新話》等から4話を集めている。怪談集は仮名草子に《お伽物語》《因果物語》《御伽婢子(ぼうこ)》などがあるが,成立がそれらより古いとなれば,江戸
46. き‐ずい【奇瑞】
日本国語大辞典
477〕九・孝武本紀「かかる奇瑞こそあれとて諸侯に風諭するそ晉灼か符は瑞なり」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕三・夢害妻「いかさま名剣なるが奇瑞(キズイ)など
47. きち‐ずい【吉瑞】
日本国語大辞典
あれ三吉野や吉瑞を、現す魚のおのづから、生き返るこの占方頼もしく思しめされよ」*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕五・人魚評「かかる目出度類(たぐひ)是吉瑞(キチ
48. き‐と
日本国語大辞典
つ」*大乗院寺社雑事記‐寛正六年〔1465〕一二月一四日「きと注進申入候之由」*浮世草子・新
御伽婢子〔1683〕二・髪切虫「
(キ
49. きょう‐きょう【洶洶・匈匈】
日本国語大辞典
〔形動タリ〕(1)さわがしいさま。また、どよめくさま。*浮世草子・新御伽婢子〔1683〕四・禿狐「清々冷々たる事他に異にしていかなる旱魃(かんばつ)にも水かはく
50. 金鰲新話
世界大百科事典
流行に一役買っている。浅井了意の《御伽婢子(おとぎぼうこ)》の〈歌を媒として契る〉は〈李生窺牆伝〉の翻案と見られる。大谷 森繁 金時習 李生窺牆伝 御伽婢子(お