1. 好色一代男(井原西鶴集)
日本古典文学全集
井原西鶴は、庶民文学ともいえる浮世草子の傑作を数多く残した。西鶴の作品の中から、好色物の『好色一代男(こうしょくいちだいおとこ)』、『男色大鑑(なんしょくおおか
2. かうしょくいちだいをとこ【好色一代男】
全文全訳古語辞典
[書名]江戸前期の小説。浮世草子の始まり。井原西鶴作。一六八二年(天和二)刊。西鶴の処女小説。『源氏物語』や『伊勢物語』の構想を借り、主人公世之介の一代記という
3. 好色一代男画像
日本大百科全書
井原西鶴さいかくの浮世草子処女作品。1682年(天和2)10月、大坂・思案橋荒砥屋あらとや孫兵衛可心から出版。8巻8冊。54章の短編小説群からなり、主人公世之介
4. 好色一代男
世界大百科事典
義的な写実概念や近代的な小説概念が邪魔になって必ずしも正当に評価されてきたとはいえない。《好色一代男》の場合とくにそうであった。広末 保 西鶴 西吟 世之介
5. こうしょくいちだいおとこ[カウショクイチダイをとこ]【好色一代男】
日本国語大辞典
江戸時代の浮世草子。八巻八冊。井原西鶴作。天和二年(一六八二)刊。主人公世之介の七歳から六〇歳までの一代記の形をとり、好色の世界のみにかかわる主人公の見聞体験を
6. 好色一代男[図版]画像
国史大辞典
(c)Yoshikawa kobunkan Inc.
7. こうしょくいちだいおとこ【好色一代男】
国史大辞典
抱いて風俗詩的傾向をたどり、当時阿蘭陀流といわれた。その叙事詩的傾向の必然的な帰結がこの作品である。「好色一代男」とは、当時の封建体制下において不義とされていた
8. 『好色一代男』
日本史年表
1682年〈天和2 壬戌〉 10・‐ 井原西鶴 『好色一代男』 刊。
9. 好色一代男(著作ID:178701)
新日本古典籍データベース
こうしょくいちだいおとこ 井原 西鶴(いはら さいかく) 浮世草子 天和二刊
10. 好色一代男(著作ID:178712)
新日本古典籍データベース
こうしょくいちだいおとこ 菱川 師宣(ひしかわ もろのぶ) 画 井原 西鶴(いはら さいかく) 作 浮世草子 貞享元刊
11. 蚊帳[図版]画像
国史大辞典
好色一代男 (c)Yoshikawa kobunkan Inc.
12. 『好色一代男』[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
巻8 井原西鶴さいかく著 上方かみがた版 1682年(天和2)跋刊ばつかん国立国会図書館所蔵
13. 『好色一代男』にみるたんす[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
造り付けの商品用たんす。絵巻などに登場する日本のたんすのごく初期の一例。『好色一代男』 巻4 挿絵国立国会図書館所蔵
14. あい‐ざめ[あゐ‥]【藍鮫】
日本国語大辞典
太刀打刀之作やうの事「をしざめ又あゐざめなどかけたるは、年寄たる人は差れ候し」*浮世草子・好色一代男〔1682〕七・二「七所の大脇指、すこし反(そら)して、あい
15. あい‐・す[あひ‥]【間】
日本国語大辞典
飲みあっている間に入って、杯のやりとりの取り持ちをする。杯の中飲みをする。間をする。*浮世草子・好色一代男〔1682〕四・一「盃のまはりも覚(おぼえ)、あいする
16. あい‐どこ[あひ‥]【相床・合床】
日本国語大辞典
〔名〕並べて敷く寝床。また、その寝床の人。隣合わせの床。また、一つの床に二人で寝ること。*浮世草子・好色一代男〔1682〕二・四「一夜の事なれば、足のさはるも、
17. あい‐の‐おんな[あひのをんな]【間女】
日本国語大辞典
〔名〕茶屋女とも遊女ともつかない女。素人女の風をして客をとる女。曖昧女(あいまいおんな)。*浮世草子・好色一代男〔1682〕四・五「其跡はあいの女とて、茶屋にも
18. あい‐もん[あひ‥]【合紋・合文】
日本国語大辞典
定の者の間だけに通用することば。また、ある特定の物を示す符号。隠語、符牒の類。*浮世草子・好色一代男〔1682〕五・六「仲間であいもんの言葉をつかひ、大形(かた
19. あえ ず
日本国語大辞典
ねば不思議やな、言ひもあへねば不思議やな、月澄み渡る川水に、遊女の歌ふ舟遊び」*浮世草子・好色一代男〔1682〕二・五「草臥(くたびれ)をたすくる水風呂(すいふ
20. あおざむらい【青侍】
国史大辞典
いう。『中右記』『明月記』『古今著聞集』『宇治拾遺物語』『平家物語』などにみえ、井原西鶴の『好色一代男』には「はしたなくいやしき青侍」などとみえる。 (山中 裕
21. あお‐ぬ・く[あふ‥]【仰─】
日本国語大辞典
〕「おんな、あおぬいて、おしゆる時、いや、あたまをあげずに、口でおしゑいと云」*浮世草子・好色一代男〔1682〕四・五「男は板の下にあふぬきて寝やうに」*雑俳・
22. あおみ‐い・る[あをみ‥]【青入】
日本国語大辞典
*謡曲・丹後物狂〔1430頃〕「とかくあの海の青み入ったるを見れば、身の毛がよだつ」*浮世草子・好色一代男〔1682〕六・七「枕はいつとなく外に成て、目付かすか
23. あか‐いわし【赤鰯】
日本国語大辞典
*俳諧・桃青門弟独吟廿歌仙〔1680〕嵐蘭独吟「赤鰯鬼の草茎なるべしや 雪に雪ふる山姥の里」*浮世草子・好色一代男〔1682〕八・一「鴈(がん)の板焼に赤鰯(ア
24. あか‐かき【垢掻】画像
日本国語大辞典
業とした女。私娼を兼ねる場合が多かった。垢掻女(あかかきおんな)。湯女(ゆな)。ふろ女。*浮世草子・好色一代男〔1682〕一・目録「ぼんのうの垢かき 兵庫風呂屋
25. あかずきん を 着(き)せたる梟(ふくろう)
日本国語大辞典
かぶせ、目が見えないようにして鳥を寄せつけ、とりもち、かすみあみなどで捕える。*浮世草子・好色一代男〔1682〕一・四「梢の小鳥をさはがし、天の網小笹にもちなど
26. あか‐ぞめ【赤染】
日本国語大辞典
〔名〕赤い色に染めること。また、その物。*浮世草子・好色一代男〔1682〕三・五「帯は今織の短きを無理にうしろにむすび、二布(ふたの)は越後晒(ゑちごさらし)赤
27. あか‐な・る【垢馴】
日本国語大辞典
垢じみる。*幸若・小袖乞〔室町末~近世初〕「是なる小袖あかなれて見ぐるしく候へども」*浮世草子・好色一代男〔1682〕一・二「京の水ではあらはいでと、ののしるを
28. あかね‐うら【茜裏】
日本国語大辞典
〔名〕(1)茜木綿の裏地。また、その裏地を用いた衣服。*浮世草子・好色一代男〔1682〕三・二「木綿かのこのちらしがたに茜裏(アカネウラ)をふきかへさせ」*雑俳
29. あかね‐さ・す【茜─】
日本国語大辞典
賀・七四八「あかねさす朝日の里の日影草とよのあかりの光なるべし〈大中臣輔親〉」*浮世草子・好色一代男〔1682〕二・六「あかねさす日のうつりを見て夜があけたと思
30. あか‐まえだれ[‥まへだれ]【赤前垂】
日本国語大辞典
の風俗。柿前垂。*俳諧・犬子集〔1633〕五・紅葉「山姫の赤まへだれか下紅葉」*浮世草子・好色一代男〔1682〕五・一「吉野は浅黄の布子に赤前(アカマヘ)だれ」
31. あかまがせき【赤間関】山口県:下関市
日本歴史地名大系
ほか、今川了俊の「道ゆきぶり」、細川幽斎の「九州道の記」、松雲大師の「四溟堂集」、西鶴の「好色一代男」、大淀三千風の「日本行脚文集」、近松門左衛門の「博多小女郎
32. あから‐さま
日本国語大辞典
ちとせ)の御えんなりと」〔二〕(明様)ありのままで、あらわなさま。明白なさま。*浮世草子・好色一代男〔1682〕一・三「亭(ちん)の遠眼鏡を取持て、かの女を偸間
33. あかり を 走(はし)る
日本国語大辞典
六一「ゐんか取てあかりを走る空の月〈浮水〉 上座の穐風をめずおくせず〈西傾〉」*浮世草子・好色一代男〔1682〕八・三「台所に大らうそく明(アカ)りを走る。八百
34. 明かりを走る
故事俗信ことわざ大辞典
第六一「ゐんか取てあかりを走る空の月〈浮水〉 上座の穐風をめずおくせず〈西傾〉」浮世草子・好色一代男(1682)八・三「台所に大らうそく明(アカ)りを走る。八百
35. あがた‐みこ【県御子・県巫】
日本国語大辞典
「Agata mico (アガタ ミコ)〈訳〉巫女のようにあちこち遍歴する女」*浮世草子・好色一代男〔1682〕三・七「あらおもしろの竈神(かまかみ)や、おかま
36. あがり‐おり【上下】
日本国語大辞典
〔名〕上がることと下りること。上がったり下りたりすること。*浮世草子・好色一代男〔1682〕七・六「二階には、久都(ひさいち)はしのごの上(アガ)り下(オリ)ま
37. あがり‐ゆ【上湯】
日本国語大辞典
とべい)な風呂だア』」(2)風呂から上がる時、からだを清めるためにはいる浴槽。*浮世草子・好色一代男〔1682〕一・六「うす約束するよりはや、あがり湯(ユ)のく
38. あき【秋】[方言]
日本方言大辞典
治)1960 高知県「今は丁度蕎麦のあぎぢゃ」862土佐方言集(宮地美彦)1937浮世草子好色一代男二・一「折しも麦も秋のなかば」あき ぬ魚いず魚まぐろ(鮪)。
39. あき【秋】
日本国語大辞典
つみのせて、御世の貢(みつぎ)の牛車」(3)穀物の収穫時期。転じて、忙しい時期。*浮世草子・好色一代男〔1682〕二・一「折しも、麦も秋のなかば」(4)特に重要
40. あき‐の‐みやじま【安芸宮島】
日本国語大辞典
〔一〕「いつくしま(厳島)」の別称。*浮世草子・好色一代男〔1682〕五・目録「あきのみや嶋の事」〔二〕「いつくしまじんじゃ(厳島神社)」の別称。
41. あき‐び【空日・明日】
日本国語大辞典
〔名〕手、体のあいている日。特に、遊女の、客がつかなくてひまな日。*浮世草子・好色一代男〔1682〕六・六「此利発を感じ、あき日をあらそひ此人しのぶ事」*浮世草
42. あ・く【飽・厭・倦】
日本国語大辞典
きを」*方丈記〔1212〕「魚は水にあかず。いをにあらざれば、その心を知らず」*浮世草子・好色一代男〔1682〕六・六「はじめよりあかるるまでとの御つたへ、成程
43. 悪所
世界大百科事典
歩行に困難な険しい道,または盗賊の出る所などをいったが,近世になると《色道大鏡》(1678ころ)や西鶴の《好色一代男》(1682)その他にみられるように遊里をさ
44. あく‐しょ【悪所・悪処】
日本国語大辞典
月〈春澄〉 悪所にわかるる友声の鴈〈言水〉」*浮世草子・好色一代男〔1682〕五・七「又悪所(アクショ)へか。颯(ざっ)と見て帰らう」*雑俳・柳多留‐五〔17
45. あけ‐か・ける【開懸】
日本国語大辞典
あけか・く〔他カ下二〕戸などを途中まで開けて、そのままにする。また、開け始める。*浮世草子・好色一代男〔1682〕二・三「内よりくぐりをあけ懸(カケ)」*浮雲〔
46. あげ‐だたみ【上畳】
日本国語大辞典
2)隠れ座敷の一つ。畳を上げると、そこから地下を通って別室に行ける構造のもの。*浮世草子・好色一代男〔1682〕四・五「あげ畳(ダタミ)といふ事は、簀子(すのこ
47. あげ‐ふ【揚麩】
日本国語大辞典
〔名〕(「あげぶ」とも)麩を油で揚げること。また、その揚げた麩。*浮世草子・好色一代男〔1682〕五・四「世之介を様々勧て霊山に誘引(さそひ)、稽古能過て人の帰
48. あげ‐や【揚屋】
日本国語大辞典
*評判記・あづま物語〔1642〕「あげやを、けんぶつし、大もんのほとりに、たちいづれば」*浮世草子・好色一代男〔1682〕六・六「京の女郎に江戸の張(はり)をも
49. あげや‐みせ【揚屋店】
日本国語大辞典
〔名〕(「店(みせ)」は店先の意)揚屋の店先。*浮世草子・好色一代男〔1682〕七・二「東側の中程の揚屋見世(アゲやミセ)より」
50. あさ・い【浅】
日本国語大辞典
め〈よみ人しらず〉」*日葡辞書〔1603~04〕「Asai (アサイ) ヤマ」*浮世草子・好色一代男〔1682〕五・六「揚屋といふも内(うち)あさく、表にみえす