1. 猿蓑
日本大百科全書
いわゆる「芭蕉七部集」の5番目の撰集であるが、「俳諧の古今集也」(許六きょりく『宇陀法師うだのほうし』)、「猿蓑集に至りて全く花実を備ふ。是これを俳諧の古今集と
2. 猿蓑
世界大百科事典
ほしげ也〉に由来する。これを巻頭に出すために,発句編は冬・夏・秋・春という異例の四季部立をとる。去来が〈猿蓑は新風の始,時雨は此集の美目〉と自賛するように,巻頭
3. さるみの【猿蓑】
日本国語大辞典
江戸前期の俳諧集。六巻二冊。去来・凡兆編。元祿四年(一六九一)刊。芭蕉七部集の第五撰集。書名は芭蕉の「初しぐれ猿も小蓑(こみの)をほしげ也」の発句による。芭蕉は
4. さるみの【猿蓑】
全文全訳古語辞典
[書名]江戸前期の俳諧選集。向井去来・野沢凡兆選。一六九一年(元禄四)刊。芭蕉七部集の第五番目。芭蕉やその門人の発句や連句、および「幻住庵記」などが収められてい
5. 猿蓑(さるみの)[俳書]
古事類苑
文學部 洋巻 第1巻 1418ページ
6. 猿蓑(著作ID:207863)
新日本古典籍データベース
さるみの 猿蓑集 芭蕉(ばしょう) 著 去来(きょらい) 凡兆(ぼんちょう) 編 俳諧 元禄四刊
7. さるみの【猿蓑】
国史大辞典
⇒俳諧七部集(はいかいしちぶしゅう)
8. さるみのづか【猿蓑塚】三重県:阿山郡/大山田村/上阿波村
日本歴史地名大系
つれて長野峠越に伊賀へ帰った。途中上阿波の山中で初時雨猿も小蓑をほしげなりの句を詠んだ。後に「猿蓑集」の巻頭を飾る句である。天明八年(一七八八)に宗雨がこの句碑
9. 猿簑解(著作ID:1162103)
新日本古典籍データベース
さるみのかい 一叟(いっそう) 俳諧 注釈
10. 猿蓑四歌仙解(著作ID:1162114)
新日本古典籍データベース
さるみのしかせんかい 荊山(けいざん) 俳諧 注釈 文政五序
11. 猿蓑集(著作ID:4364044)
新日本古典籍データベース
さるみのしゅう 稲雲(とううん) 編 俳諧 弘化三
12. 猿蓑続猿蓑発句解(著作ID:2607081)
新日本古典籍データベース
さるみのぞくさるみのほっくかい 続猿蓑発句解 嘯秋(しょうしゅう) 俳諧
13. 猿蓑爪しるし(著作ID:1162158)
新日本古典籍データベース
さるみのつまじるし 杜勒(とろく) 俳諧 天明七刊
14. 猿簑百十五人(著作ID:4396993)
新日本古典籍データベース
さるみのひゃくじゅうごにん 俳諧
15. 猿みのさがし(著作ID:29798)
新日本古典籍データベース
さるみのさがし 猿蓑逆志抄 樨柯(さいか) 俳諧 注釈 文政一一序、同一二刊
16. 続猿蓑(著作ID:41941)
新日本古典籍データベース
ぞくさるみの 後猿蓑 続猿蓑集 猿蓑後集 芭蕉(ばしょう) 著 沾圃(せんぽ) 等 編 俳諧 元禄一一刊
17. 続猿蓑
日本大百科全書
ゅう。二冊。沾圃せんぽら編。1698年(元禄11)刊。「俳諧七部集」の第七集。別称「後のち猿蓑」「猿蓑後集こうしゅう」。上巻は連句集で、「八九間空で雨降る柳かな
18. 続猿蓑
世界大百科事典
収めている。《別座鋪(べつざしき)》《炭俵》などとともに芭蕉晩年の軽みの風を代表する撰集である。芭蕉は《猿蓑》の続編として,また,好評の《炭俵》等に劣らない撰集
19. ぞくさるみの【続猿蓑】
日本国語大辞典
元祿一一年(一六九八)刊。「猿蓑」の続篇で蕉門の連句・発句が集められ、「炭俵」と同様「軽み」の作風が展開されている。芭蕉の監修、支考の加筆があったと推定されてい
20. 続猿蓑解(著作ID:1366843)
新日本古典籍データベース
ぞくさるみのかい 一叟(いっそう) 俳諧
21. 続猿蓑注解(著作ID:351859)
新日本古典籍データベース
ぞくさるみのちゅうかい 何丸(なにまる) 著 公石(こうせき) 編 俳諧 文政六刊
22. 附合考/曠野・瓠・猿蓑(著作ID:3424188)
新日本古典籍データベース
つけあいこう/あらのひさごさるみの 魚潜(ぎょせん) 俳諧
23. 俳諧猿蓑註解(著作ID:4403813)
新日本古典籍データベース
はいかいさるみのちゅうかい 永機(えいき) 校正 矢部 指直(やべ しちょく) 纂述 俳諧 明治二〇
24. 瓢猿蓑注(著作ID:2602699)
新日本古典籍データベース
ひさごさるみのちゅう 誹諧/瓢猿蓑注 俳諧
25. ぞくさるみの【続猿蓑】
国史大辞典
⇒俳諧七部集(はいかいしちぶしゅう)
26. あいづ‐ぼん[あひづ‥]【会津盆】
日本国語大辞典
〔名〕会津塗の盆。薄盆(はくぼん)。*俳諧・猿蓑〔1691〕五「形なき絵を習ひたる会津盆〈嵐蘭〉 うす雪かかる竹の割下駄〈史邦〉」
27. あい‐て[あひ‥]【相手】
日本国語大辞典
履。章甫は冠ぞ。冠をば履のあいてにしきたぞ」*俳諧・続猿蓑〔1698〕春「投入や梅の相手は蕗のたう〈良品〉」*滑稽本・浮世風呂〔1809~13〕二・上「
28. あ・う[あふ]【合・会・逢・遭】
日本国語大辞典
vo
ta (ワウタ)」*俳諧・
猿蓑〔1691〕五「そのままにころび落たる升落(ますおとし)〈去来〉 ゆがみて蓋のあはぬ半櫃〈凡兆
29. あおい[あふひ]【葵】画像
日本国語大辞典
其足
也〉」*俳諧・
猿蓑〔1691〕二「日の道や葵傾くさ月あめ〈芭蕉〉」*大和本草〔1709〕七「蜀葵(アフヒ)五月に
30. あお‐くさ・い[あを‥]【青臭】
日本国語大辞典
とも、酒をきらふものならば、あをくさし、水くさしなんどといわれん事、目のまへなれども」*俳諧・猿蓑〔1691〕二「青くさき匂もゆかしけしの花〈嵐蘭〉」*洒落本・
31. あお‐さぎ[あを‥]【青鷺】
日本国語大辞典
二九「あをき物のしなじな〈略〉青鷺(サギ)の汁に、あをひばり、青じととまでやきそへて」*俳諧・猿蓑〔1691〕五「雨のやどりの無常迅速〈野水〉 昼ねぶる青鷺の身
32. あお‐や・ぐ[あを‥]【青─】
日本国語大辞典
〔自ガ四〕(「やぐ」は接尾語)草木が青々と色づく。茂った葉の色が鮮やかに見える。*俳諧・猿蓑〔1691〕五「堤より田の青やぎていさぎよき〈凡兆〉 加茂のやしろは
33. あか‐がしわ[‥がしは]【赤柏】
日本国語大辞典
京、あかがしは」(2)(飯を柏の葉に盛ったことから、柏が飯の異称となって)赤飯。小豆飯。*俳諧・猿蓑〔1691〕一「膳まはり外に物なし赤柏〈良品〉」植物、あかめ
34. あか‐けいとう【赤鶏頭】
日本国語大辞典
〔名〕赤い鶏頭の花。《季・秋》*俳諧・続猿蓑〔1698〕上「酒よりも肴のやすき月見して〈支考〉 赤鶏頭を庭の正面〈惟然〉」アカケ
35. あかそぶ【赤―】[方言]
日本方言大辞典
赤さび。 富山県東礪波郡402越中五箇山方言語彙(1)~(6)(真田ふみ)1973~78俳諧猿蓑五「夕月夜岡の萱ねの御廟守る 人もわすれしあかそぶの水」
36. あか‐そぶ【赤渋】
日本国語大辞典
〔名〕水に出ている赤い錆(さび)。赤い地渋。*俳諧・猿蓑〔1691〕五「夕月夜岡の萱ねの御廟守る〈芭蕉〉 人もわすれしあかそぶの水〈凡兆〉」*俳諧・七柏集〔17
37. あき‐ぎく【秋菊】
日本国語大辞典
〔名〕秋咲く菊。近世、夏菊、寒菊などの品種が現われたところから、それらに対していう。*俳諧・続猿蓑〔1698〕冬「菊花ひらく時則重陽といへるこころにより、かつは
38. あき‐ぞら【秋空】
日本国語大辞典
〔名〕(1)「あき(秋)の空(1)」に同じ。《季・秋》*俳諧・続猿蓑〔1698〕秋「秋空や日和くるはず柿のいろ〈洒堂〉」*思出の記〔1900~01〕〈徳富蘆花〉
39. あき‐ついり【秋梅雨入・秋黴雨】
日本国語大辞典
その雨。《季・秋》*俳諧・伊勢躍音頭集〔1674〕「民の飢やあはれことしの秋つゐり〈三信〉」*俳諧・猿蓑〔1691〕三・秋「はてもなく瀬の鳴る音や秋黴雨(あきつ
40. あき の 雨(あめ)
日本国語大辞典
〕秋上・三三一「萩の花ちらばおしけん秋の雨しばしなふりそ色のつくまで〈柿本人麻呂〉」*俳諧・続猿蓑〔1698〕秋「残る蚊や忘れ時出る秋の雨〈口友〉」
41. あき の 月(つき)
日本国語大辞典
7頃か〕秋・一七七「よもすがら見てをあかさむ秋の月こよひの空に雲なからなん〈平兼盛〉」*俳諧・猿蓑〔1691〕五「さる引の猿と世を経る秋(アキ)の月〈芭蕉〉」(
42. あき の 夕(ゆう)べ
日本国語大辞典
秋風の梟松桂の枝になきつれ、狐蘭菊の草にかくれすむ、此の原の時しも物すごき秋の夕かな」*俳諧・猿蓑〔1691〕三・秋「立出る秋の夕や風(かざ)ほろし〈凡兆〉」
43. あき‐やしき【空屋敷・明屋敷】
日本国語大辞典
「Superficies 〈略〉イエノナキ ヤシキaqiyaxiqi (アキヤシキ)」*俳諧・猿蓑〔1691〕五「町内の秋も更行(ふけゆく)明やしき〈去来〉 何
44. あく‐おけ[‥をけ]【灰汁桶】
日本国語大辞典
底の栓(せん)口から灰汁がしたたるように仕掛けた桶。せんたくや染色に用いる灰汁を取るためのもの。*俳諧・猿蓑〔1691〕五「灰汁桶の雫(しづく)やみけりきりぎり
45. あ・げる【上・揚・挙】
日本国語大辞典
(アケ)、以て高視す」*俳諧・続
猿蓑〔1698〕冬「霜ばしらをのがあげしや土龍〈圃仙〉」*義血侠血〔1894〕〈泉鏡花〉三「矢庭に左手(ゆんで)
46. あさ‐あさ【浅浅】
日本国語大辞典
ばやく。敏速に」*子孫鑑〔1667か〕上「たはふれもあさあさとせよ。ふかざれはいや也」*俳諧・猿蓑〔1691〕二「井のすゑに浅々清し杜若〈半残〉」*浄瑠璃・
47. あさ‐かぜ【朝風】
日本国語大辞典
〉」*林葉和歌集〔1178〕冬「あさ風の寒けきなへに菅原や伏見の田居にはだれ雪ふる」*俳諧・続猿蓑〔1698〕秋「朝風や薫姫(たきものひめ)の団(うちわ)もち〈
48. あさ‐がらす【朝烏】
日本国語大辞典
〇九五「朝烏(あさがらす)はやくな鳴きそわがせこがあさけの姿見れば悲しも〈作者未詳〉」*俳諧・猿蓑〔1691〕四「七種や跡にうかるる朝がらす〈其角〉」アサ
49. あさ‐くさ【朝草】
日本国語大辞典
~23〕下「朝くさや仮初振(かりそめぶり)に御手洗(みたらし)の流れは同じここも清水」*俳諧・猿蓑〔1691〕二「すずしさや朝草門に荷ひ込〈凡兆〉」*夜明け前〔
50. あさ‐すずみ【朝涼】
日本国語大辞典
夕涼み。《季・夏》*老葉〔1485頃〕一〇・発句「むすべ露ささわくる袖のあさすずみ」*俳諧・続猿蓑〔1698〕夏「ばせを葉や風なきうちの朝涼〈史邦〉」