1. 紅葉賀(源氏物語)
日本古典文学全集
主人公・光源氏の恋と栄華と苦悩の生涯と、その一族たちのさまざまの人生を、70年余にわたって構成。王朝文化と宮廷貴族の内実を優美に描き尽くした、まさに文学史上の奇 ...
2. もみじのが[もみぢのガ]【紅葉賀】
日本国語大辞典
「源氏物語」第七帖の名。光源氏一八歳の一〇月から一九歳の七月まで。朱雀院行幸の試楽での源氏の舞う青海波のはなやかさ、藤壺の生んだ皇子が自分に生き写しと知って苦悩 ...
3. もみじ‐の‐が【紅葉賀】
デジタル大辞泉
紅葉のころに催す賀の祝宴。また、紅葉の木陰で宴を開くこと。《季 秋》「―わたしら火鉢あっても無くても/青畝」
...4. ひろぐ【広】[方言]
日本方言大辞典
島根県出雲「悪態をひろぐな」725島根県方言辞典(広戸惇・矢富熊一郎)1963(1)の意の例。源氏紅葉賀「所せきまで遊びひろげ給へり」 ...
5. あいぎょう こぼる
日本国語大辞典
あいぎゃうこぼるばかりにておはするを、いとうつくしと見奉り給ふ」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「女君、ありつる花の露にぬれたる心地して、そひふし給へるさま ...
6. あ・う[あふ]【合・会・逢・遭】
日本国語大辞典
舞ふほどもいとをかしきに、水の流るる音、笛の声などあひたるは」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「いひしらず吹き立てたる物のねどもにあひたる松風、まことのみ山 ...
7. 葵(源氏物語) 18ページ
日本古典文学全集
藤壺の宮腹の皇子。後の冷泉帝。桐壺院が。源氏は参議兼右大将。すでに藤壺の立后に連動して参議になっていた。→紅葉賀[1]三四七ページ。桐壺院が。「言ひつく」(頼み ...
8. 葵(源氏物語) 29ページ
日本古典文学全集
することは、当時の人の身につけているべきたしなみの一つ。源典侍。→紅葉賀[1]〔一三〕~〔一五〕。前に「五十七八の人」(紅葉賀[1]三四三ページ)とあった。ここ ...
9. 葵(源氏物語) 54ページ
日本古典文学全集
中将で三位の者を、特に「三位中将」という。好色なくだけた話。源典侍をめぐって戯れ合ったこと。→紅葉賀[1]〔一三〕~〔一五〕。典侍と掌侍は「内侍」ともいう。この ...
10. あおみ‐わた・る[あをみ:]【青渡】
日本国語大辞典
*蜻蛉日記〔974頃〕下・天祿三年「朽葉ところどころあをみわたりにけり」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「御前の前栽の何となくあをみわたれる中に、常夏(とこ ...
11. あ‐が‐きみ【吾君】
日本国語大辞典
*落窪物語〔10C後〕二「あが君あが君、夜さりだにうれしき目見せ給へ」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「女『あがきみ、あがきみ』と向ひて手をするに、ほとほと ...
12. 朝顔(源氏物語) 471ページ
日本古典文学全集
幼少の頃の源氏の姿は、桐壺[1]四四ページ参照。→桐壺[1]三七ページ、薄雲四六三ページ注一。冷泉帝。→紅葉賀[1]三二六・三二九ページ、薄雲四五四ページ。冷泉 ...
13. 朝顔(源氏物語) 483ページ
日本古典文学全集
そう呼んだことは葵巻(五四ページ)に見える。源氏は戯れに言い寄り、頭中将とともに笑いものにしたことがある。→紅葉賀[1]〔一三〕〔一四〕〔一五〕。その時、源典侍 ...
14. あざ・る【戯】
日本国語大辞典
いと便なき事にするを」(2)うちとける。くつろぐ。儀式ばらないでくだける。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「しどけなくうちふくだみ給へる鬢茎(びむくき)、あ ...
15. あし‐ぶみ【足踏】
日本国語大辞典
きこと「あしふみを拍子にあはせて〈略〉などうたひて舞ひたるは」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「同じ舞のあしふみ、おももち、世に見えぬさまなり」*風姿花伝〔 ...
16. 排蘆小船(近世随想集) 355ページ
日本古典文学全集
。只旧歌を以て師となす」。決して。まったく。由緒正しい。師として学ぶ。従学する。『源氏物語』紅葉賀「舞の師どもなど、世になべてならぬをとりつつ、おのおのこもりゐ ...
17. あずま‐や[あづま:]【四阿・東屋・阿舎】
日本国語大辞典
朝焉」*新撰字鏡〔898〜901頃〕「四阿 阿豆万屋」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「立ちぬるる人しもあらじあづまやにうたてもかかる雨(あま)そそぎかな」 ...
18. 東屋(源氏物語) 90ページ
日本古典文学全集
「東屋」は四方へ軒を葺きおろした家。浮舟が常陸介家の人であることからの連想もある。「雨そそき」は雨だれ。→紅葉賀[1]三四〇ページ。薫が軒のしずくを払うと、その ...
19. あせ【汗】
日本国語大辞典
抄〔934頃〕二「汗 蒋魴切韻云汗〈音翰 阿勢〉人身上熱汗也」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「宮はわりなくかたはらいたきに、あせもながれてそおはしける」* ...
20. あそび‐ひろ・ぐ【遊広】
日本国語大辞典
〔他ガ下二〕遊び道具などを広げ散らかして遊ぶ。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「小さき屋ども作り集めて奉り給へるを、所せきまであそびひろげ給へり」 ...
21. あつか・う【扱う】
デジタル大辞泉
―・ひて議するに」〈今昔・一〇・五〉9 うわさをする。 「人々も、思ひの外なることかなと―・ふめるを」〈源・紅葉賀〉あつかえる ...
22. あつか・う[あつかふ]【扱・
・刷】
日本国語大辞典
如くしって事があるワ」(3)あれこれとうわさをする。評判する。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「人々も思ひのほかなる事かなとあつかふめるを、頭中将聞きつけて ...
23. あて‐やか【貴やか】
デジタル大辞泉
[形動ナリ]優雅で美しいさま。気品のあるさま。あてはか。 「―に心にくき人にはあらじ」〈源・紅葉賀〉 ...
24. あながち【強】
日本国語大辞典
あながちにつつみ給ひしかど」(ハ)身勝手なさま。いい気なさま。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「物語などして、うちゑみ給へるが、いとゆゆしう美しきに、我身な ...
25. あま‐そそぎ【雨注】
日本国語大辞典
真屋のあまりの その安万曾々支(アマソソキ) 我立ち濡れぬ 殿戸開かせ」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「立ちぬるる人しもあらじあづまやにうたてもかかるあま ...
26. あまた‐ところ【数多所】
日本国語大辞典
〔名〕(1)多くの所。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「参座(さむざ)しにとても、あまた所もありき給はず」*古本説話集〔1130頃か〕三五「おなじやうに書か ...
27. あやう‐さ[あやふ:]【危─】
日本国語大辞典
と有りとも、かかりとも、み命のあやうさこそ、大きなる障りなれば」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「なか絶えばかごとや負ふとあやうさにはなだの夢をとりてだに見 ...
28. あやおり‐て【綾織手】
日本国語大辞典
〔名〕「あやとりて(綾取手)」に同じ。*原中最秘鈔〔1364〕上・紅葉賀「狛氏流云入綾也。舞手に綾引手とも云、綾取手共云、綾織手とも云」 ...
29. あやとり‐て【綾取手】
日本国語大辞典
〔名〕舞いながら舞台から退くこと。綾引手。綾織手。入綾(いりあや)。*原中最秘鈔〔1364〕上・紅葉賀「狛氏流(こまうちのりゅう)云入綾也。舞手に綾引手とも云、 ...
30. あやまり【誤】
日本国語大辞典
い行為。まちがった行為。特に男女間での倫理的なまちがい。過失。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「宮の、御心の鬼にいと苦しく、人の見奉るも、あやしかりつるほど ...
31. あるべき 限(かぎ)り
日本国語大辞典
あり得る限度。できる限り。十二分に。ありったけ。最大限の程度に。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「人がらも、あるべきかぎりととのひて」*源氏物語〔1001〜 ...
32. いい‐むか・う[いひむかふ]【言向・言対】
日本国語大辞典
〔他ハ下二〕相手の気にさわることを言っていどむ。さからって言う。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「さてそののち、ともすればことのついでごとにいひむかふるくさ ...
33. いい‐むか・う【言ひ迎ふ/言ひ逆ふ】
デジタル大辞泉
[動ハ下二]逆らってものを言う。 「事のついでごとに―・ふる種(くさはひ)なるを」〈源・紅葉賀〉 ...
34. いいやる[=いいやらん]方(かた)無(な)し
日本国語大辞典
言いようがない。表現の仕様がない。言わん方なし。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「かくのみいひやるかたなくて帰り給ふものから」*有明の別〔12C後〕三「すこ ...
35. いえ‐の‐こ【家の子】
デジタル大辞泉
)したまひし―と選ひ給ひて」〈万・八九四〉4 良い家柄の子弟。 「舞のさま手づかひなむ―はことなる」〈源・紅葉賀〉 ...
36. いえ‐の‐こ[いへ:]【家子】
日本国語大辞典
そ「山伏見て、是はいとかしこき人かな、家のこなるべしと思ふに」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「舞のさま手づかひなむ、いゑのこはことなる」*今昔物語集〔11 ...
37. いか‐で【如何─・争─】
日本国語大辞典
五年一月一一日「男も女もいかでとく京へもがなとおもふ心あれば」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「中将、いかで我と知られきこえじと思ひて、物も言はず」*徒然草 ...
38. いかめし・い【厳】
日本国語大辞典
に大いなる寺をつくりて、父母が御ために、いかめしき経仏供養し」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「かの御法事などし給ふにも、いかめしうとぶらひ聞こえ給へり」* ...
39. いか・る【怒】
日本国語大辞典
恨也暴也世女久又伊加留又加太久奈」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「ただいみじういかれる気色にもてなして太刀を引き抜けば」*平家物語〔13C前〕五・早馬「 ...
40. いたわし・い[いたはしい]【労・痛】
日本国語大辞典
誰が心 労(いたはし)とかも 直(ただ)渡りけむ〈作者未詳〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「物語などしてうち笑み給へるがいとゆゆしううつくしきに、我が身 ...
41. いだき‐い・ず[:いづ]【抱出】
日本国語大辞典
〔他ダ下二〕(1)だいて外へ出る。また、だいて現われる。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「例の中将の君、こなたにて御遊びなどし給ふに、いだきいで奉らせ給て」 ...
42. いだし‐い・る【出入】
日本国語大辞典
〔他ラ下二〕出入りさせる。聟(むこ)として通わせる。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「たまさかにても、かからん人をいだしいれて見んに、ますことあらじと見え給 ...
43. いつき‐かしず・く[:かしづく]【寵傅】
日本国語大辞典
〔他カ四〕たいせつにして養い守る。手厚く扱い、目をかける。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「おぼえやむ事なくおはするが宮腹に、ひとりいつきかしづき給ふ御心お ...
44. いどみ【挑】
日本国語大辞典
)(1)優劣をきそい争うこと。張り合うこと。競争。戦争。挑戦。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「この御中どものいどみこそあやしかりしか」*栄花物語〔1028 ...
45. い・む【忌・斎・諱】
日本国語大辞典
り不浄(ふざう)なることあるべし。これ人いむといふことなるを」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「十に余りぬる人は、雛遊(ひひなあそび)はいみ侍るものを」*観 ...
46. いろ 深(ふか)し
日本国語大辞典
菊の宴「色ふかくすれる衣をきる時はみぬ人さへもおもほゆるかな」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「赤き紙のうつるばかり色ふかきに、こだかきもりのかたをぬりかく ...
47. いろ‐めか・し【色めかし】
デジタル大辞泉
好むようにみえるさま。色好みらしい。 「―・しうなよび給へるを、女にて見むはをかしかりぬべく」〈源・紅葉賀〉 ...
48. 浮舟(源氏物語) 116ページ
日本古典文学全集
という憤懣が渦巻いて、以後彼をはげしい行動へと駆り立てる。「賭弓」→若菜下[4]一五三ページ注一一。「内宴」→紅葉賀[1]三二四ページ注一。ともに正月の行事。「 ...
49. うけわし‐げ[うけはし:]【祈─】
日本国語大辞典
語幹に接尾語「げ」の付いたもの)他をのろうように見えるようす。*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「こうきでんなどのうけはしげにのたまふとききしを」*源氏物語〔 ...
50. うけわし‐げ【祈はしげ】
デジタル大辞泉
[形動ナリ]いかにものろわしいようなさま。 「弘徽殿(こうきでん)などの―にのたまふ」〈源・紅葉賀〉 ...