1. やまと‐うた【大和歌/倭歌】
デジタル大辞泉
1 日本固有の歌。和歌。やまとことのは。→唐歌(からうた) 2 大和地方の風俗歌(ふぞくうた)。大和舞で歌われる。 ...
2. やまと‐うた【大和歌・倭歌】
日本国語大辞典
新嘗祭の前夜、大直日歌(おおなおびのうた)にひきつづいて奏される。大和歌、大歌(おおうた)、田歌などがある。大和歌、大歌には舞があり、倭舞は大和歌で、五節舞は大 ...
3. やまと-うた【大和歌】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕 ❶(「唐歌」に対して)日本の歌。和歌。 「大和歌は、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」〈古今・仮名序〉和歌というものは、人の心(の働き) ...
4. 十六夜日記(中世日記紀行集) 300ページ
日本古典文学全集
日本書紀』にも見える。天の岩戸開きの神話。「神楽の言葉」→二六八ページ注一〇。天皇の聖代。「大和歌は人の心を種として万の言の葉とぞなれりける」(古今・序)。「目 ...
5. かか・る【懸かる・掛かる】
全文全訳古語辞典
なくすことは、まったく恥のようであって恥ではない。❺かかりっきりになる。熱中する。 「酒をのみ飲みつつ、大和歌にかかれりけり」〈伊勢・82〉酒ばかりを飲みながら ...
6. 甲子夜話 1 220ページ
東洋文庫
和に取直したる手際は面白きことなるゆへ、写置たるを示とて贈。 春江花月夜といふ事を張若虚が作れる詩の心を、 大和歌にてよめと人のいひ侍りしが、心におもふ 事を、 ...
7. 甲子夜話 6 361ページ
東洋文庫
兎沈香亭綾 羽竜 車柴 舟小夜時雨蒼竜窟武陵渓色ノ関笑隠シ冨士城山黒木御所移シ心秋津洲水無川青州白大和歌三 国南明紅初 染 ...
8. 甲子夜話続篇 6 110ページ
東洋文庫
と相認、入二叡覧一候。是は冷泉為則卿御代詠之由。一、宣命左之通 大和歌之道有所感桂子 宣命散位之女位叙爵 所任如件 天保二卯五月三日 右中弁源隆光判 &nbnbsp;...
9. から‐うた【唐歌】
デジタル大辞泉
漢詩。→大和歌(やまとうた) ...
10. 雅楽
世界大百科事典
後世の俗箏,平家琵琶などと区別するため,とくに楽箏,楽琵琶ということがある。神道系祭式芸能(大和歌を除く)では和琴(わごん)が用いられる。〈打ちもの〉には鼓類, ...
11. きたたわらむら【北田原村】奈良県:生駒市
日本歴史地名大系
其入口は岩舟のせばき山澗を過て、其おくは頗ひろき谷也。恰陶淵明が桃花源記にかけるがごとし。是より大和歌姫の方に近し。安永三年(一七七四)の十一ケ村村鑑(矢野家文 ...
12. 九州道の記(中世日記紀行集) 561ページ
日本古典文学全集
りける。敷島の道すなほなる御代にあひて恵み久しき箱崎の松卒依
和歌韻
...13. 近世和歌集 52ページ
日本古典文学全集
懐旧みちみちの百のたくみのしわざまで昔に及ぶものは稀にて神祇頼むぞよ御裳濯川の末の世の数には我ももれぬ恵みを釈教耳に聞き目に見ることの一つだに法の外なる物やなか ...
14. 国譲 下(うつほ物語) 398ページ
日本古典文学全集
主題に立坊争いを演じた源氏と藤原氏が相並んで和歌を詠じ、老いも若きもうちそろって帝の治世を寿ぐこの一大和歌群は、英明の天子をいただく政治的な太平の春の到来を予感 ...
15. 国文学全史 1 平安朝篇 302ページ
東洋文庫
その子に懸想文かかすとて「われかくやもめにてあれば、ほれぼれしきを、女人求めしめんとするに、よばひ文の大和歌なきは、人あなづらしむるものなり、わが一つ作りて」と ...
16. こと に つけ
日本国語大辞典
うたをたてまつらしめたまふ」*源氏物語〔1001〜14頃〕総角「作りける文の面白き所々うち誦し、大和歌もことにつけておほかれど」*有明の別〔12C後〕二「ただこ ...
17. ことば の 手爾波(てには)
日本国語大辞典
ちょっとしたことば。*浄瑠璃・源氏冷泉節〔1710頃〕上「堅い女のいつのまに、やはらぎそめし大和歌、ことばのてには縁と成」(2)ことばの続けかた。ことばのつなぎ ...
18. 今昔物語集 217ページ
日本古典文学全集
き諸芸諸道に達していたことをいう。『伊香物語』に「花もみぢに心をよせ、四季折〳〵のながめに、大和歌を口ずさみ、糸竹をもてあそび、手なんどおかしく書きて、うみぬふ ...
19. さび‐がたな【錆刀】
日本国語大辞典
また、刀剣を卑しめていう語。錆鰯(さびいわし)。赤鰯(あかいわし)。*新撰六帖〔1244頃〕五「大和歌の腰はなれたるさひ刀さも世にたたすきらもなき哉〈藤原信実〉 ...
20. しきしま の 道(みち)
日本国語大辞典
(「敷島の大和歌の道」の意)和歌の道。歌道。*大弐集〔1113〜21〕「いかで君ふかくしりけむ古へのあとかはりゆく敷島のみち」*千載和歌集〔1187〕序「しきし ...
21. しん‐えい【神詠】
日本国語大辞典
763〕附録「熊野権現より夢に授け給ひし神詠」*歌舞伎・貞操花鳥羽恋塚〔1809〕四立「それ大和歌は、人の心を種として、三十一文字に八雲立つ、神詠ありし初めより ...
22. 新古今和歌集
日本大百科全書
連歌師による注釈書の出現となり、それぞれに大きな意味をもった。近世では万葉主義、古今主義、新古今主義と三大和歌思潮の一つを形成し、近代においてもその及ぼした影響 ...
23. 新猿楽記 153ページ
東洋文庫
▽古万葉集1いまの『万葉集』というものを指すであろう。『源順集』に「天暦五年宣旨有りて、初めて大和歌えらぶ所を梨壷におかせ給ひて、古万葉集よみときえらばしめ給ふ ...
24. 川柳 437ページ
日本古典文学全集
「三都とも異名して山鯨と記す事専らなり」(守貞漫稿)とあるから、「もみぢふみわけ鳴く鹿の…」の大和歌による洒落たもの。けだもの肉は忌む習俗があったので、わざとぼ ...
25. 曾我会稽山(近松門左衛門集) 429ページ
日本古典文学全集
国土の中ため.ウ日の本照らす日のハル御神も.雨宝童子の御名はウあまねき天の下.ウ咎めて連ねしフシ大和歌.ウ中例もふりしハル雨乞の.キン小野の小町も女なり.フシ我 ...
26. 太平記 265ページ
日本古典文学全集
陰神は右より回りて、一つ面に逢ふ時に、陰神まづ唱へて曰く、『喜哉、可美し男に遇ひぬ』とよみ玉ふ。これ大和歌の始めなり。陽神悦ばずして、『我はこれ男子なり。諺まづ ...
27. たね【種】
日本国語大辞典
ぎ)かく恋ひむとや多禰(タネ)求めけむ〈東歌・上野〉」*古今和歌集〔905〜914〕仮名序「大和歌は人の心をたねとして、万の言の葉とぞなれりける」*源氏物語〔1 ...
28. たわらむら【田原村】大阪府:四條畷市地図
日本歴史地名大系
其入口は岩舟のせばき山澗を過て、其おくは頗ひろき谷也、恰陶淵明が桃花源記にかけるがごとし、是より大和歌姫の方に近し」と記す。辰巳谷線道路の西側、小字段合田の地下 ...
29. 中世和歌集 509ページ
日本古典文学全集
『古今集』を暗示。御代は常にめでたく変らぬ。人間の情は変らぬ、という説もある。『古今集』仮名序「大和歌は人の心を種として万づの言の葉とぞなれりける」を踏まえる。 ...
30. 庭訓往来 159ページ
東洋文庫
〔今主之言也。禁中帝王之御事、一天主 錐レ死レ謹、僧俗共詣侍参内云。君出御遠近共行幸申也。 大和歌、皇 申、君捻名也。大内山・位山・紫庭・百敷大宮・九重雲居、何 ...
31. なぐさみ草(中世日記紀行集) 445ページ
日本古典文学全集
手跡も行末頼もしなど聞きしに、合せて、こなたに立ち出でて、絶えず問ひ聞きなどせられ侍るに、心恥づかしくなむ。大和歌の心もとなきをも、常に「いかにぞ」とあるに、愚 ...
32. 新学異見(歌論集) 566ページ
日本古典文学全集
たるをもて、「歌」は曲調にかけたる後となへ出でたる称なりと思へるは、なかなか本末 景樹は「大和歌は、彼の水土に随ふ秀霊の、性情より出づる自然の音調」「声音は性 ...
33. 新学異見(歌論集) 577ページ
日本古典文学全集
真淵の『歌意考』に、『万葉集』の調べと心とに同化すべきことが詳しく説かれている。『古今集正義』の「総論」には「大和歌はもとより性情を述ぶるの外なく、思慮に渉るべ ...
34. 新学異見(歌論集) 578ページ
日本古典文学全集
感を起さしめた事物の差異による感の内容の違い。『随聞随記』「ある時人に示されたる文」に景樹は「大和歌は、人の私にして天の公なるものなり」と言い、また前出第一段に ...
35. 吹上 上(うつほ物語) 408ページ
日本古典文学全集
愁へをなむいひののしる」などいひて、例のものの音どもかき合はせて、かはらけ度々になりて、君だち大和歌遊ばす。「藤の花を折りて松の千歳を知る」といふ題を、国の守の ...
36. 吹上 上(うつほ物語) 412ページ
日本古典文学全集
歌の題書きて種松参らす。君だち御覧じて、かはらけ取りて、大和歌詠みたまへり。〔一三〕人々の帰京に際し、種松豪勢な贈物をする 三月つごもりになりぬれば、客人たち、 ...
37. 藤原の君(うつほ物語) 185ページ
日本古典文学全集
「女人」は、あらたまったいい方で、僧・学者・老人など特定層の用語。懸想文。「よばひ」とも。「大和歌」は、和歌のこと。「唐歌」の対。帯刀は真菅の求婚をまじめに考え ...
38. ほね を 抜(ぬ)く
日本国語大辞典
ぬきとってやわらかにする。性根を失わせる。*雑俳・冠独歩行〔1702〕「やはらかに・詩のほねぬいた大和歌」*小公子〔1890〜92〕〈若松賤子訳〉一一「家兄もあ ...
39. 毎月抄(歌論集) 500ページ
日本古典文学全集
もしろきを一の事とすべし」)とあるのをさすか。『千載集』序に「仰げばいよいよ高きものは、この大和歌の道になむありける」とあり、『論語』子罕篇の「之ヲ仰ゲバ弥高ク ...
40. 前野蘭化 3 著訳篇 135ページ
東洋文庫
或ハ応二其煩ヲ厭フベキ事ヲ思フ。故二 今復敢テコレヲ詳ヵニセズ。只其略ヲ取ルナリ。 大和歌ヲ本編二附スル者ハ、童蒙「シッラベン」ヲ試ニコレヲ供フ。 ...
41. 前野蘭化 3 著訳篇 136ページ
東洋文庫
此ノ転音法、本編ノ大和歌ト相照シテ、用字ヲナス法ヲ知ルベシ。110 wa ni wo jedo tili noel wo waga jo talezo toen ...
42. 道行きぶり(中世日記紀行集) 418ページ
日本古典文学全集
れいでし住吉の神」(続古今・神祇 卜部兼直)。住吉神が和歌の神であることを念頭に詠歌。参考「大和歌は、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」(古今・仮 ...
43. みょうぎ【名義】 : 和歌
国史大辞典
見出そうとする傾向の生まれたことが『奥義抄』や『毎月抄』の記述などからうかがえる。「やまとうた」は「大和歌」と表記される。「大和」の枕詞は「敷島(磯城島)の」で ...
44. やまとまい【倭舞】
国史大辞典
安倍氏の吉志舞とともに内舎人によって奏され、同三年三月には東大寺の無遮大会で東舞とともに行われている。倭歌(大和歌)は倭舞に歌われるもので『皇太神宮年中行事』に ...
45. 大和舞
世界大百科事典
年のはじめに かくしこそ 千歳をかねて 楽しきをつめ〉。次に〈大和歌音取〉(笛・篳篥),〈大和歌〉になり〈大和舞〉が舞われる。大和歌の歌詞は〈宮人の 輿にさした ...
46. やまと‐まい【大和舞/倭舞】
デジタル大辞泉
大和地方の風俗歌舞で、礼拝を舞踊化したもの。鎮魂祭や大嘗祭(だいじょうさい)などに行われる。現在は舞人四人。大和歌に合わせて舞う。都舞。 2 神楽の一種で、1に ...
47. やまと‐まい[‥まひ]【大和舞・倭舞】
日本国語大辞典
【一】(倭舞)雅楽の国風の歌舞。宮中の祭祀に用いられる。大和歌によって舞われ、舞人四人で礼拝を舞踊化したもの。*続日本紀‐宝亀元年〔770〕三月辛卯「河内大夫〈 ...
48. 謡曲集 503ページ
日本古典文学全集
袖の雪も古き世の、よそにのみ(立ってワキの前へ行く)、見し白雲や高間山の、峰の柴屋の夕煙(膝をつ 大和歌に合わせて、笏拍子・竜笛・篳篥の伴奏で舞う。参考「和舞 ...
49. よばい‐ぶみ【婚ひ文】
デジタル大辞泉
求婚の手紙。恋文。 「―の大和歌なきは」〈宇津保・藤原の君〉 ...
50. りゅうてき【竜笛】
国史大辞典
あたる。主として唐楽(中国経由でわが国に伝えられた雅楽曲)の演奏に用いられ、このほか久米歌・大和歌・大歌のような国風歌舞(外来楽渡来以前からわが国にあったとされ ...