1. 讃岐典侍日記
日本大百科全書
を口走ったと伝えられ(長秋記)、彼女の巫女(みこ)的性格を指摘する説もあるほどであるが、『讃岐典侍日記』上巻には、その堀河帝発病の6月20日から7月19日崩御ま ...
2. 讃岐典侍日記
世界大百科事典
平安朝の日記文学。上下2巻。作者は藤原顕綱の娘長子。讃岐典侍の名は堀河・鳥羽両天皇に仕えた女房名。父が讃岐入道と呼ばれた歌人であったことによる。1110年(天永 ...
3. さぬきのすけにっき【讃岐典侍日記】
国史大辞典
[参考文献]玉井幸助『讃岐典侍日記全註解』、草部了円『讃岐典侍日記―研究と解釈―』、石埜敬子「讃岐典侍日記試論」(鈴木一雄編『たったひとりの世の中』所収)、宮崎 ...
4. 『讃岐典侍日記』
日本史年表
1108年〈天仁元(8・3) 戊子〉 この頃 藤原長子 『讃岐典侍日記』 成る。 ...
5. 讃岐典侍日記
日本古典文学全集
作者は、堀河天皇に典侍(ないしのすけ)として仕えた、藤原顕綱(あきつな)の女(むすめ)、長子。女房名を「讃岐典侍(さぬきのすけ)」と言う。上下二巻の日記で、上巻 ...
6. さぬきのすけのにっき【讚岐典侍日記】
日本国語大辞典
日記。二巻。讚岐典侍(藤原長子)著。小序と巻末部を除くと、嘉承二年(一一〇七)六月から翌年一二月晦日(みそか)までの記事で、上巻には堀河天皇の発病から崩御まで、 ...
7. さぬきのすけのにっき【讚岐典侍日記】
デジタル大辞泉
平安後期の日記。2巻。讚岐入道藤原顕綱(ふじわらのあきつな)の娘長子作。嘉承2年(1107)6月から翌年12月晦日(みそか)までの記事。堀河天皇の発病から崩御、 ...
8. あか‐あか【明明】
日本国語大辞典
〔副〕(多く「と」を伴って用いられる)物が非常に明るく見えるさま。たいそう明るく。*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「御枕がみに大殿油ちかく参らせてあかあかとあり」 ...
9. あか‐ひも【赤紐】
日本国語大辞典
(あおずり)の小忌衣(おみごろも)の左の肩につけたひも。ひもの色、付け様は(2)に同じ。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「小忌(をみ)のすがたにて、あかひもかけ、 ...
10. あさがれい の 御座(おまし)
日本国語大辞典
「あさがれい(朝餉)の間(ま)」に同じ。*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「我は朝かれひのおましのことは知らざりつれば」*禁秘鈔〔1221〕上「主上近代不 ...
11. あさがれい の 壺(つぼ)
日本国語大辞典
(「壺」は周囲を建物に囲まれた狭い庭の意)清涼殿朝餉の間の西の小庭。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「菖蒲(さうぶ)の輿(こし)に、朝がれひのつぼにかきたてて」* ...
12. あし【葦・蘆・葭】
日本国語大辞典
本植物名彙〔1884〕〈松村任三〉「ヨシ アシ 蘆」(2)「あしすだれ(葦簾)」に同じ。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「御前の御簾いとおびただしげなるあしとかい ...
13. あそび‐なら・う[‥ならふ]【遊慣】
日本国語大辞典
〔自ハ四〕(1)「あそびなれる(遊慣)(1)」に同じ。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「年ごろ百敷(ももしき)の中にあそびならひたる心地に」(2)「あそびなれる( ...
14. あつかい‐や・む[あつかひ‥]【扱止】
日本国語大辞典
〔他マ下二〕世話をして病気を回復させる。*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「をととしの御心ちのやうに、あつかひやめ参らせたらん、何心ちしなんとぞおぼゆる」 ...
15. あつか・う[あつかふ]【扱・
・刷】
日本国語大辞典
木「わが御匣殿(みくしげどの)にの給ひて装束などもせさせ、まことに親めきてあつかひ給ふ」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「年ごろの御病をだに、はづるる事なくあつか ...
16. あま の 刈(か)る藻(も)
日本国語大辞典
*伊勢物語〔10C前〕五七「恋ひわびぬあまのかるもにやどるてふ我から身をもくだきつる哉」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「心のうちばかりにこそあまのかる藻に思ひみ ...
17. あやにく‐が・る【生憎─】
日本国語大辞典
「あやにくがりつる程こそ、寒さも知られざりつれ、やうやう夜の更くるままに、寒くもあれど」*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「あやにくがりて とみにも御手もふれさせ給 ...
18. あゆみ‐す・ぐ【歩過】
日本国語大辞典
あはせ「『内より人や』と、心ときめきし給へど、さもあらぬは口惜しくて、あゆみすぎたれば」*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「くらへやをあゆみ過て、今も少しのぼる」 ...
19. ありがた‐さ【有難─】
日本国語大辞典
何事もあかぬことはあらじとおぼゆる身の程に、さはた、後の世をさへたどり知り給ふらんがありがたさ」*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「年ごろ宮づかへせさせ給ふ御心の有 ...
20. あれ‐ら【彼等】
日本国語大辞典
*宇津保物語〔970〜999頃〕国譲上「あれらも、世の中にはあるにや、なきにや、あらんとも」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「猶おとりけるにや、あれらのやうに声た ...
21. い‐あ・う[ゐあふ]【居合】
日本国語大辞典
〔自ハ四〕その場に居る。居合わせる。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「わざと出だしたるとはなくて、はづれてゐあひたるやうにせよとて」*天草本伊曾保物語〔1593〕 ...
22. いい‐がお[いひがほ]【言顔】
日本国語大辞典
*夜の寝覚〔1045〜68頃〕四「昔より今にとりあつめて、なれるわが身といひがほにあれど」*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「いかにも御いらへのなかりしには、さらで ...
23. いか‐が【如何・奈何】
日本国語大辞典
六・詞書「ひたたれ乞ひにつかはしたるに、裏なんなき、それは着じとや、いかがといひたれば」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「我ばかりの人の、けふあす死なんとするを、 ...
24. いかに も
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕真木柱「みみなれにて侍れば、今はじめていかにも物を思ひ侍らず」*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「かくは聞えしかど、いかにも御いらへの ...
25. いく‐ほど【幾程】
日本国語大辞典
いくらぐらい。どれほど。*浜松中納言物語〔11C中〕二「われも人も、いくほどの年も積らぬに」*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「いそがしさ、いまいく程なく残り少なく ...
26. いさまし・い【勇】
日本国語大辞典
さむ(勇)」の形容詞化。勇むさまであるのをいう)(1)気乗りがしている。気が進んでいる。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「いさましく嬉しきいそぎにてあらんだに、そ ...
27. いしばい の 御拝(ごはい)
日本国語大辞典
石灰の壇で、天皇が毎朝伊勢大神宮を遙拝(ようはい)すること。両段再拝の丁重な拝。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「日ごとにいしばひの御はいのをりは、いかがさせ給ひ ...
28. いず‐み[いづ‥]【泉】
日本国語大辞典
歩〉「僕は彼に知識の泉(イヅミ)を貸したばかりでなく」(3)「いずみどの(泉殿)」の略。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「堀河のいづみ、人々見んとありしを」(4) ...
29. いそがし‐さ【忙─】
日本国語大辞典
〔名〕(形容詞「いそがしい」の語幹に接尾語「さ」の付いたもの)忙しい程度。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「いそがしさ、今いくほどなく、残りすくなくなりにたれば」 ...
30. いだき‐おこ・す【抱起】
日本国語大辞典
〔他サ四〕横になっているものを腕でかかえ上げる。だきおこす。*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「『苦しうたへがたくおぼゆる、いだきおこせ』と仰せらるれば」*徒然草〔 ...
31. いだし‐ぎぬ【出衣】
日本国語大辞典
下からのぞかせること。出衵(いだしあこめ)。出打着(いだしうちき)。出褄(いだしづま)。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「北の門より、長櫃に、ちはや著たる者ども、 ...
32. いだ・す【出】
日本国語大辞典
」*源氏物語〔1001〜14頃〕梅枝「弁少将、ひゃうしとりて梅が枝いだしたるほど、いとをかし」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「しばしばかりありて、すこし出された ...
33. いっしん‐に【一心─】
日本国語大辞典
〔副〕そのことだけに心を傾けるさまを表わす語。一筋に。一途に。*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「かばかりの人の一心に心に入て、『年ごろ仏につかうまつりて六十余年に ...
34. いっ‐てん【一天】
日本国語大辞典
やかに」*李中‐江行夜泊詩「半夜風雷過、一天星斗寒」(2)「いってんが(一天下)」の略。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「一天の人、御心ざしあるもなきも、皆したり ...
35. いってん の 人(ひと)
日本国語大辞典
世の中のすべての人。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「一天の人御心ざしあるもなきもみなしたりつるに」 ...
36. いっ‐ぽん【一品】
日本国語大辞典
題中取
韵 〈嵯峨天皇〉」*
讃岐典侍日記〔1108頃〕下「法花経を日に一品づつ講ぜさせ給ふ」*今昔物語集〔1120頃か〕一四・一五「八巻
...37. いで‐たち【出立】
日本国語大辞典
貫之〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「あはれに心細くて、ただ京のいでたちをすれど」*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「清暑堂の御神楽には典侍(すけ)二人さきざ ...
38. いとなみ‐あ・う[‥あふ]【営合】
日本国語大辞典
〔他ハ四〕ある物事、特に仏事を二人以上の人がいっしょにする。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「『つれづれのなぐさめに、法華経に花なり給ふに』とて、いとなみあはれた ...
39. い‐なおり[ゐなほり]【居直】
日本国語大辞典
〔名〕(1)居直ること。いずまいを正すこと。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「参らせ給ひて、人々ゐなほりなどすれば」*大鏡〔12C前〕四・道隆「この中納言まゐりた ...
40. いま‐いちど【今一度】
日本国語大辞典
〔副〕もういっぺん。もう一度。いまひとたび。*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「今一度見参らせんとて、したしき上達部、殿上人も我もと参れど」*古事談〔1212〜15 ...
41. いま の 程(ほど)
日本国語大辞典
氏物語〔1001〜14頃〕乙女「いまのほどに内に参り侍りて、夕つかたむかへに参り侍らん」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「今のほど宮のぼらせ参らせん。物さわがしか ...
42. いわけな‐げ【稚─】
日本国語大辞典
あどけない様子。*源氏物語〔1001〜14頃〕若紫「さばかり、いはけなげなりしけはひを」*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「いといわけなげに、御衣がちにて臥させ給へ ...
43. うか・める【浮】
日本国語大辞典
15〕七・寛政二年「再び里虹を呼びてひそかに右の訳を語れば、涙をうかめ」(3)暗記する。*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「明け暮れ一二の巻をうかめさせ給ふ」*日葡 ...
44. うけ‐たまわり[‥たまはり]【承】
日本国語大辞典
それを執行すること。また、その人。執達状の執達人の名の下に「奉」の字を書くのはこれである。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「院宣にて、摂政殿の承りにて侍ふ」*保元 ...
45. うすら・ぐ【薄】
日本国語大辞典
服の漸漸に磨れて薄らぐを見よ」(4)物の色合いなどの濃度、鮮明度が少なくなる。うすろぐ。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「人たちのきぬの色ども思ひ思ひにうすらぎた ...
46. うち‐あお・ぐ[‥あふぐ]【打扇】
日本国語大辞典
、『かかる御住ひは、よろづにつけてつつましう、便なかりけり〈略〉』などうち泣きつついふ」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「引かづきたるひとへ引きのけてうちあふぎ参 ...
47. うち‐おんぞ【打御衣】
日本国語大辞典
〔名〕砧(きぬた)で打って光沢を出した絹の下着。うちおおんぞ。打衣(うちぎぬ)。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「御したがさね、うち御ぞ、肩にいたさせ給ひたるを見 ...
48. うち‐かけ【打掛】
日本国語大辞典
〈略〉釈名云両襠〈今案両或作裲宇知加介〉其一当胸、其一当背也」(2)「けいこう(挂甲)」に同じ。*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「玉のかうぶりし、あるは錦のうちか ...
49. うち‐しめ・る【打湿】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕藤裏葉「宰相も、あはれなる夕のけしきに、いとどうちしめりて」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「この頃は誰も折悪しければ、うちしめり慣 ...
50. うち‐つけ【打付】
日本国語大辞典
れたる、遣水(やりみづ)、前栽(せんざい)の、うちつけに心ちよげなるを、見いだし給ても」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「御けしき、うちつけにや、変はりてぞ見えさ ...