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  11. 成尋阿闍梨母集

成尋阿闍梨母集

ジャパンナレッジで閲覧できる『成尋阿闍梨母集』の国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典のサンプルページ

国史大辞典
成尋阿闍梨母集
じょうじんあじゃりのははのしゅう
平安時代中期の家集。二巻。作者の出自・生没などは不明の点が多いが、源俊賢女として永延二年(九八八)ごろ生まれ、藤原実方の男と結婚して男二人を生み、間もなく夫に死別しわが子の成長を唯一の頼みに五十余年の寡婦生活を続けた。八十歳を超えた延久二年(一〇七〇)、第二子成尋阿闍梨が入宋請状を出し、このことが家集成立の因をなした。巻一は内容的には治暦三年(一〇六七)から延久三年三月まで、巻二は延久三年正月から同五年五月まで、七年間にわたる思いを百七十五首の和歌と長文の詞書をまじえて、年次順に記している。母の自撰で、死に直面した高齢で六十歳をすぎた愛児と離別する悲嘆と、渡宋するわが子への思いやりを歌日記的に綴った異色ある家集。伝本に冷泉家旧蔵の藤原定家手沢本(大阪青山学園蔵、重要文化財)と、その江戸時代臨摸本である宮内庁書陵部蔵旧禁裏本がある。『私家集大成』二などに翻刻所収。
[参考文献]
島津草子『成尋阿闍梨母集・参天台五台山記の研究』、平林文雄『成尋阿闍梨母集の基礎的研究』
(橋本 不美男)


日本大百科全書
成尋阿闍梨母集
じょうじんあじゃりのははのしゅう

平安後期の日記文学的家集。2巻。成尋阿闍梨母(源俊賢女(としかたのむすめ))が、80余歳の高齢に達してから、わが子成尋が求道(ぐどう)のために渡宋(そう)したときの悲しみを、和歌と散文をもって書き綴(つづ)ったもの。別れる前、成尋とともに暮らした岩倉(京都市左京区)から、1071年(延久3)正月成尋の兄弟で仁和寺(にんなじ)の律師(りっし)(一説では成尊(じょうそん))のもとに移り、翌年3月成尋の渡航、さらに翌々73年に至る期間の成尋の音信や作者の切々たる心象、それに往時の回想をも交えて、2、3回に次々まとめられたか。「貴(たか)きも賤(いや)しきも母の子を思ふ心ざしは、父には異なる」といった哀切な母性と、別離の感傷とをもって全体を貫いたところに特異性があるが、しだいに再会への期待のむなしさと、成尋も言い遺(のこ)した極楽への悲願を強めていく。
[木村正中]



改訂新版・世界大百科事典
成尋阿闍梨母集
じょうじんあじゃりのははのしゅう

天台宗の僧成尋の母を作者とする自撰歌集。成尋は1072年(延久4)62歳で宿願の宋に渡ったが,故国に残された80余歳の老母は,別離の悲しみと成尋の身に思いを馳せる心情を切々として詠歌に託した。集は上・下巻に構成され,上巻は1067年(治暦3)10月から71年まで,成尋の京の門出の前後を中心にした71首(うち長歌1首),下巻は初頭部分を上巻と重複させて尽きせぬ感懐を述べ,71年1月30日から73年5月までの104首,合計175首をほぼ年代順に収める。詞書は長大であり,わが子の入宋のいきさつを回想的に叙述してゆく構想や,悲嘆の情をくり返し述べる綿々たる文章は,家集の詞書というよりも,和歌を多く含む日記としての性格が濃厚である。作者は1073年の85歳ころまで存命したことが確かであるが,成尋の帰国をまたずに没したらしい。家集以外の和歌活動はなく,子に寄せる母の思いでこの集の成ったことが察せられる。
[藤岡 忠美]

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検索コンテンツ
1. 成尋阿闍梨母集
日本大百科全書
平安後期の日記文学的家集。2巻。成尋阿闍梨母(源俊賢女(としかたのむすめ))が、80余歳の高齢に達してから、わが子成尋が求道(ぐどう)のために渡宋(そう)したと ...
2. じょうじんあじゃりのははのしゅう【成尋阿闍梨母集】
デジタル大辞泉
平安後期の日記を兼ねた家集。2巻。成尋の母の作。延久5年(1073)ごろ成立。成尋の入宋であとに残った老母が、子に別れた悲しみを書きつづったもの。  ...
3. じょうじんあじゃりのははのしゅう【成尋阿闍梨母集】
国史大辞典
がある。『私家集大成』二などに翻刻所収。 [参考文献]島津草子『成尋阿闍梨母集・参天台五台山記の研究』、平林文雄『成尋阿闍梨母集の基礎的研究』 (橋本 不美男) ...
4. 成尋阿闍梨母集
世界大百科事典
天台宗の僧成尋の母を作者とする自撰歌集。成尋は1072年(延久4)62歳で宿願の宋に渡ったが,故国に残された80余歳の老母は,別離の悲しみと成尋の身に思いを馳せ ...
5. あつげ‐さ【暑─・熱─】
日本国語大辞典
語「さ」の付いた語)(1)いかにもあついと感じさせるような動作や状態。あつ苦しい様子。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「あつく苦しき程に、律師(りし)おはしかよひ ...
6. あま‐おぶね[‥をぶね]【海人小舟】
日本国語大辞典
三四七「海小船泊瀬(はつせ)の山にふる雪の日(け)長く恋ひし君が音そする〈作者未詳〉」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「あまをふねのりとるかたもわすられぬみるのな ...
7. あみだ‐ぶ【阿彌陀仏】
日本国語大辞典
」の変化した語)〔一〕「あみだ(阿彌陀)【一】」に同じ。〔二〕口に唱える阿彌陀の名号。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「あみだぶの絶間苦しき尼はただいをやすくこそ ...
8. いき‐あ・う[‥あふ]【生合・生逢】
日本国語大辞典
〔自ハ四〕互いに生きながらえて、この世で再会する。生きている間に出会う。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「この世に生き給へらんにいきあはずは、はちすの上にてぞ」* ...
9. いだし‐や・る【出遣】
日本国語大辞典
914〕雑下・九九四・左注「河内へいくごとに男の心のごとくにしつつ、いだしやりければ」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「などて物もいはで、ただ泣き悲しむことのみし ...
10. いっ‐かん【一巻】
仏教語大辞典
一五・天平一六・一〇・辛卯 「著述愚志一巻論僧尼之事」 2 いくつかからなるものの最初の巻。第一巻。 成尋阿闍梨母集 九七 「こゝろのうちにおぼゆること、これは ...
11. いつつ の 障(さわ)り
日本国語大辞典
*松井本和泉式部集〔11C中〕「名にしおはば五のさはりあるものをうらやましくものぼる花かな」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「君にこそ二つの珠はまかせしか五つの障 ...
12. いとわし‐さ[いとはし‥]【厭─】
日本国語大辞典
接尾語「さ」の付いたもの)いやなこと。きらい避けること。また、その度合。わずらわしさ。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「身のいとはしさまさりてぞ、昔の人の、憂きぞ ...
13. いのち‐ながさ【命長】
日本国語大辞典
顔「定めなき世を、同じさまにて見給へ過ぐすいのちながさの、恨めしきこといと多く侍れど」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「身のいのちながさを罪なれば、人の御とがとも ...
14. いまわ の 世(よ)
日本国語大辞典
*宇津保物語〔970〜999頃〕菊の宴「よろこびは、まづとおもひ給へしに、いまはのよなる心ちしてなむ」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「かく数知らず多くの年を過ぐ ...
15. いれ‐お・く【入置】
日本国語大辞典
〔他カ四〕中に入れる。また、物を入れたままにしておく。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「もろともにたづね見よかしいれをきし仏の道は変らじものを」*日葡辞書〔160 ...
16. いろ‐かえで[‥かへで]【色楓】
日本国語大辞典
〔名〕葉の色が、緑から赤にしだいに変わっていくカエデ。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「名にし負へばいろかえてこそ頼まるれ胡蝶(こてふ)に似たる花も咲きけり」 ...
17. うき‐ね【浮根】
日本国語大辞典
頃〕浦々の別「五月五日〈略〉うきねのみ袂にかけしあやめ草引きたがへたる今日ぞうれしき」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「いつかともしらぬこひぢのあやめぐさうきねあ ...
18. うけ‐なわ[‥なは]【浮縄】
日本国語大辞典
〔名〕漁具の一つ。浮子(うき)を付けた網綱。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「いふかたもなぎさにこそは蜑小舟(あまをぶね)釣のうけなはたゆたひて経る」*金槐和歌集 ...
19. うち‐あ・り【打有】
日本国語大辞典
*紫式部日記〔1010頃か〕寛弘五年一一月「いかでかは、わが心のうちあるさまをも、深うおしはからん」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「ここにてはやうちありける文の ...
20. うち‐ひとりご・つ【打独言】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕帚木「人しれぬ思出でわらひもせられ、あはれともうちひとりごたるるに」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「おもひやるかたこそなけれあまを ...
21. うみ‐お・く【産置】
日本国語大辞典
*宇津保物語〔970〜999頃〕吹上上「源氏ひと所生まれ給ひけり。母うみおきてかくれぬ」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「釈迦(さか)ぼとけ摩耶夫人と申しける、う ...
22. うら‐うら【浦浦】
日本国語大辞典
西国(にしくに)のおもしろき浦うら磯の上をいひつづくるもありて、よろづにまぎらはし聞ゆ」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「うらうらにみるめばかりは見しかども石見潟 ...
23. うわのそら‐め[うはのそら‥]【上空目】
日本国語大辞典
〔名〕うわの空になってぼんやり物を見ること。心が落ち着かないままに、あてどなく物を見ること。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「むげに遠ざかりておはしぬるにこそと、 ...
24. えい[ゑひ]【酔】
日本国語大辞典
こえむ」*源氏物語〔1001〜14頃〕行幸「かはらけあまたたび流れ、みなゑひになりて」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「ゑひさめてのちにあはすはいかでかはころもの ...
25. えだ‐えだ【枝枝】
日本国語大辞典
己(おの)が曳多曳多(エダエダ)生(な)れれども玉に貫く時同(おや)じ緒(を)に貫く」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「なくなくもあはれなるかなえたえたにこづたふ ...
26. おい‐た・つ[おひ‥]【生立】
日本国語大辞典
生長(オヒタタ)しむるのみか」【二】〔他タ下二〕子供をはぐくみ育てる。養育する。育てあげる。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「父(てて)浄飯王と申す、一人養ひてお ...
27. おき‐かえり[‥かへり]【起返】
日本国語大辞典
〔名〕(1)おきかえること。寝ていた者が上体を起こすこと。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「めのとには預けはべりし。おきかへりの程に、そのこころざしいまだおこたら ...
28. おさな‐もの[をさな‥]【幼者】
日本国語大辞典
〔名〕幼い者。幼児。子供。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「をさな物どもの、楓を取り持て来たる」*大唐西域記長寛元年点〔1163〕五「唯此の幼稚(ヲサナモノ)のみ ...
29. おと‐こ[をと‥]【男】
日本国語大辞典
こそさぞ勝手に男を拵(こさ)へることでせうねえ」(4)出家していない男性。在俗の男性。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「法師なるも、おとこなるも、おとづれつとして ...
30. おもい‐すぐ・す[おもひ‥]【思過】
日本国語大辞典
悩みつつ暮らす。*夜の寝覚〔1045〜68頃〕四「ちぢの憂きふしをあまり思ひすぐしきて」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「あさましう、見じと思ひ給ひける心かな、あ ...
31. おり‐は・う[をりはふ]【折延】
日本国語大辞典
〕雑下・九九五「たがみそぎゆふつけ鳥かから衣立田の山におりはへてなく〈よみ人しらず〉」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「尽きもせず落つる涙はから国のとわたる船にお ...
32. おわし‐かよ・う[おはしかよふ]【─通】
日本国語大辞典
ん」*源氏物語〔1001〜14頃〕須磨「かの花散里にも、おはしかよふことこそまれなれ」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「あつく苦しき程に、律師おはしかよひ、僧ども ...
33. かき‐あらた・める【書改】
日本国語大辞典
かきあらた・む〔他マ下二〕書き直す。書きかえる。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「阿彌陀の讚と申すものの古きをかきあらためて」*高野山文書‐承久元年〔121 ...
34. かき‐おろ・す【掻下・掻降】
日本国語大辞典
ろせ』といそぎ仰せられければ、あやしと思へど、かきおろしつ」(2)かかえて下におろす。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「車よりかきおろして、臥ししよりおきゐる時な ...
35. かき‐つ・む【掻積】
日本国語大辞典
〔他マ四〕(「かき」は接頭語)上へ上へと重ねて置く。積み上げる。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「かきつみてやくと見れども藻塩草思ひわびつつ消えかへるかな」 ...
36. かき‐の・せる【掻乗】
日本国語大辞典
かきの・す〔他サ下二〕(「かき」は接頭語)のせる。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「車にかきのせらるるほどの心地押し量るべし」*幸若・屋嶋軍〔室町末〜近世初〕 ...
37. かまど‐やま【竈山・竈門山】
日本国語大辞典
賀・一一八〇「春はもえ秋はこがるるかまどやまかすみもきりもけぶりとぞ見る〈清原元輔〉」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「ひとりのみおもひこがるるわがこひはこころつ ...
38. からくれない の 涙(なみだ)
日本国語大辞典
*宇津保物語〔970〜999頃〕あて宮「ふしまろびからくれなゐになきながす涙のかはにたぎるむねの火」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「しのべどもこの別れ路を思ふに ...
39. がち‐りん[グヮチ‥]【月輪】
日本国語大辞典
シャウジャウ ナルガ ユエニ トンヨクノ クヲ ハナル」(3)「がちりんかん(月輪観)」の略。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「月のいみじうあかきをみ侍に、よふけ ...
40. きり‐わた・る【霧渡】
日本国語大辞典
今朝の露 山すずしくや霧わたるらん」(2)霧がたちこめたように、眼がかすむ。目が曇る。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「顔をだに見むと思へど、涙にきりわたりて」言 ...
41. くどく‐びと【功徳人】
日本国語大辞典
〔名〕功徳を積んだ人。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「死ぬる人のくどく人は、仏夢に見え給ふなり」 ...
42. くに を 譲(ゆず)る
日本国語大辞典
天皇が位をゆずる。*宇津保物語〔970〜999頃〕国譲中「御くにゆずらんこと近くなり侍ぬるを」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「それはくにをゆつり世を伝へ給へとお ...
43. くらし‐あか・す【暮明】
日本国語大辞典
格子などあぐるに」*嘉言集〔1008頃〕「なげきつつくらしあかせば秋風ののこりいくらもなくなりにけり」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「涙のみぞ尽きせぬ身を知るた ...
44. こい‐よ・す[こひ‥]【請寄・乞寄】
日本国語大辞典
根ごめに吹ききられたる花どもなどを、ここかしこよりひきいてなどするを、うらやましげに思ひて、こひよせて」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「ところどころに桜いみじう ...
45. こぎ‐はな・る【漕離】
日本国語大辞典
語〔1001〜14頃〕玉鬘「浮島をこぎはなれても行く方やいづく泊りと知らずもあるかな」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「うらめしくこきはなれぬるうきふねをのりのい ...
46. こころ の 紅葉(もみじ)
日本国語大辞典
恋い焦がれる心や色めいた心を紅葉にたとえていう。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「別れのみ秋はこころのもみぢこがれつつあなやくなやと過ぎにしさへぞ厭はしき」*浄瑠 ...
47. こしらえ‐い・ず[こしらへいづ]【拵出】
日本国語大辞典
〔他ダ下二〕「こしらえだす(拵出)」に同じ。*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「火のいへをこしらへいでてとらせてしこのくるまをもいまはまつかな」 ...
48. こと‐づ・ける【言付・託】
日本国語大辞典
言物語〔11C中〕三「もし世におはする事もこそとて、ことつけ給ふものあるやうに聞きし」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「ことつけむ人もなければみ山なる葉もりの神を ...
49. ことばがき【詞書】
国史大辞典
『伊勢集』、『小野篁集』(『篁日記』)などがあり、詞書が一人称で書かれている日記的集に『成尋阿闍梨母集』『建礼門院右京大夫集』『主殿集』『四条宮下野集』などがあ ...
50. こぼち‐ちら・す【毀散】
日本国語大辞典
する。*更級日記〔1059頃〕「年ごろあそびなれつるところを、あらはにこぼちちらして」*成尋阿闍梨母集〔1073頃〕「屋をこぼちちらして、怖ろしげにしなしたるを ...
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