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  11. 三十六人家集(三十六人集)

三十六人家集(三十六人集)

ジャパンナレッジで閲覧できる『三十六人家集(三十六人集)』の国史大辞典・日本国語大辞典・日本大百科全書のサンプルページ

国史大辞典
三十六人家集
さんじゅうろくにんかしゅう
家集。藤原公任の『三十六人撰』所収の歌人三十六人の家集の総集。左右に排してあるので、一番左・右……の順序とすべく、したがって人麿集・貫之集・躬恒集・伊勢集・家持集・赤人集・業平集・遍照集・素性集・友則集・猿丸集・小町集・兼輔集・朝忠集・敦忠集・高光集・公忠集・忠岑集・斎宮女御集・頼基集・敏行集・重之集・宗于集・信明集・清正集・順集・興風集・元輔集・是則集・元真集・小大君集・仲文集・能宣集・忠見集・兼盛集・中務集となる。しかし左をすべて前に出し右を後におき、人麿・躬恒……と排したものもあり、歌仙家集本は、さらにその順序が機械的に誤り、人麿・躬恒・素性・猿丸……となっている。成立は、『三十六人撰』の成った寛弘七年(一〇一〇)ごろ以後で、現存古写本により承保二年(一〇七五)ごろ以前となる。各歌人の家集は、必ずしも一部ではなく、二部以上存する場合も多く、したがって『三十六人家集』も、必ずしも同一内容ではない。たとえば、西本願寺本は六千四百三十九首、歌仙家集本は五千九百三十一首である。平安時代中期以前の代表的歌人の総集として、国文学上きわめて重要である。早く平安時代から数多く書写せられ、伝存するものも少なくない。今は零本ながら、もとは総集と推定すべきものに、伝小大君筆御蔵切(みくらぎれ、重之集・元真集・小大君集存、承保二年ごろ書写)、伝藤原行成筆猿丸集切など(猿丸集・敦忠集・敏行集存、康和二年(一一〇〇)ごろ書写)、伝行成筆冷泉家本(素性集・朝忠集・敦忠集存、康和二年ごろ書写)、伝公任筆砂子切(業平集・兼輔集・公忠集・中務集存、永久三年(一一一五)ごろ書写)などがあり、書道からも注意せられている。さらに重要なのは西本願寺本である。天永三年(一一一二)白河法皇六十賀の際の製作と思われ、三十六集、三十八帖、料紙七百三十枚(二九二〇頁)ほどであった。しかし完存せず、兼輔集は平安時代末期の補写、人麿集(断簡存)・業平集(同)・小町集は散佚、三十五帖のうち仲文集・順集および補写の兼輔集には截取がある。残存三十五帖の料紙は、唐紙三百一枚、厚様紙二百四十一・五枚、継紙百三十九枚、陸奥紙四枚、紙屋紙一枚、都合六百八十六・五枚である。すべて優美な装飾紙であり、ことに継紙は各種の料紙を用い、切継・破継・重継などの手法を行なっており、類例も稀である。筆者は二十人で、一筆(人麿集・貫之集上)、二筆(貫之集下・順集・中務集)、三筆(躬恒集)、四筆(伊勢集・友則集・斎宮女御集)、五筆(家持集・能宣集上下)、六筆(赤人集)、七筆(業平集・素性集)、八筆(遍照集・頼基集・敏行集)、九筆(猿丸集・敦忠集・是則集)、十筆(朝忠集・公忠集)、十一筆(高光集・仲文集)、十二筆(忠岑集)、十三筆(重之集・清正集)、十四筆(宗于集・小大君集)、十五筆(信明集)、十六筆(興風集)、十七筆(元輔集)、十八筆(元真集)、十九筆(忠見集)、二十筆(兼盛集)となり、兼輔集・小町集もその中の筆者と思われる。一筆は藤原定実、二筆は同定信、三筆は藤原道子と知られる。一筆・二筆・四筆・五筆・八筆・十三筆・十七筆・十八筆などは、他にも同筆の古筆が伝存する。昭和四年(一九二九)貫之集下および伊勢集は分割(石山切)、現存三十三帖は国宝である。活字本は『続国歌大観』、『(校註)和歌叢書』五、『(校註)国歌大系』一二、『(新訂校註)日本文学大系』一一・一二、『私家集大成』一などに収められ、また複製本『西本願寺本三十六人家集』がある。
[参考文献]
和歌史研究会編『私家集伝本書目』、飯島春敬・久曾神昇『国宝西本願寺三十六人集』、久曾神昇『西本願寺本三十六人集精成』、田中塊堂・久曾神昇「西本願寺本三十六人集」(『書道全集』一四所収)、島田良二「三十六人集諸本と系統」(『国語と国文学』三三ノ一一)、久曾神昇「西本願寺本三十六人集の成立」(『愛知大学文学論叢』一四)
(久曾神 昇)


日本国語大辞典
さんじゅうろくにんしゅう[サンジフロクニンシフ]【三十六人集】

解説・用例

私家集の集成。藤原公任の三十六人撰に基づく三十六歌仙の家集をまとめたもの。平安後期の成立か。代表的な伝本に西本願寺本、御所本、歌仙家集本などがあるが、本文内容は一定していない。とくに西本願寺本は美術史的価値も高い。三十六人歌集。三十六人家集。

発音

サンジュー=ロクニンシュー

〓[サ]=[ニ]




日本大百科全書
三十六人家集
さんじゅうろくにんかしゅう

三十六歌仙のそれぞれの家集の集大成。伝本のなかでは、1112年(天永3)ころの書写と推定される『本願寺本三十六人集』が、三十六人家集としてほぼ完全な姿で伝存する唯一、最古のもので、本願寺証如上人(しょうにょしょうにん)の『天文(てんぶん)日記』(天文18年〈1549〉正月20日条)には、後奈良(ごなら)天皇から下賜されたものと記されている。これは1896年(明治29)歌人で古筆研究家の大口周魚(しゅうぎょ)が京都・西本願寺の庫裡(くり)で発見し、学界に大きな衝撃を与えた。
平安末期書写の原本三十二家集34帖(じょう)と、後世の補写本四家集5帖の計39帖からなる粘葉装(でっちょうそう)の冊子本。いずれも優れた美しい筆跡で、原本の書風は20人の手に分かれる。そのうち「人麿(ひとまろ)集」(早くに逸脱)、「貫之(つらゆき)集上」は藤原定実(さだざね)(1077ころ―1119ころ)、「貫之集下」「中務(なかつかさ)集」「順(したごう)集」はその子定信(1088―1156)、「躬恒(みつね)集」が承香殿女御(じょうきょうでんのにょうご)道子(1042―1132)の筆と推定されるが、そのほかの筆者は不詳である。これらのさまざまに趣向を凝らした華麗な料紙は、平安後期の美術資料としても注目に値する。唐紙(からかみ)、色紙(いろがみ)の交用、金銀の効果、下絵の加飾のほか、ことに、切り継ぎ、破り継ぎ、重ね継ぎの継紙(つぎがみ)の技巧は、他に比類のない画期的なもので、まさに装飾料紙の宝庫といえる。また、1929年(昭和4)に切断分割された「伊勢(いせ)集」および「貫之集下」の断簡は「石山切(いしやまぎれ)」として広く知られている。
[尾下多美子]

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11. うたえ【歌絵】
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歌仙家集本などがあるが、本文内容は一定していない。とくに西本願寺本は美術史的価値も高い。三十六人歌集。三十六人家集。サンジュー=ロクニンシュー ...
20. さんじゅうろっかせん【三十六歌仙】
国史大辞典
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21. 私家集
日本大百科全書
た。院政期(11世紀後半)に始まる和歌への文芸的自覚は、いわゆる三十六歌仙の家集を集めた『三十六人家集』などを編成させ、また『散木奇歌集(さんぼくきかしゅう)』 ...
22. した‐え[‥ヱ]【下絵】
日本国語大辞典
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23. しょうにょ【証如】
国史大辞典
同十七年に尊円入道親王筆『鷹巣法帖』(『鷹手本』)、翌十八年には『三十六人家集』をそれぞれ賜わった。これらは現在、京都市の西本願寺に所蔵し、『三十六人家集』は国 ...
24. すみながし【墨流】
国史大辞典
つくり、これを和紙や布に吸い取らせ染めたもの。古来、色紙や短冊などに染めた。早い例としては『三十六人家集』(西本願寺蔵、国宝)や『扇面法華経冊子』(四天王寺蔵、 ...
25. 墨流し
日本大百科全書
ば 秋くる雁は帰らざらまし」とあるように、平安時代からすでに行われていたらしく、西本願寺『三十六人家集』の料紙(りょうし)には平安時代の作品が多く残されている。 ...
26. すみながし‐ぞめ【墨流染】
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29. たなかしんび【田中親美】
国史大辞典
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30. つぎがみ【継紙】
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古筆の継紙。装飾料紙としていろいろな紙を切ったり破ったりしたものを継いで作ったもの。西本願寺本『三十六人家集』の『貫之集』などが一例である。美麗な料紙を作るため ...
31. つぎがみ【継紙】 : 継紙/(二)
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古筆の継紙。装飾料紙としていろいろな紙を切ったり破ったりしたものを継いで作ったもの。西本願寺本『三十六人家集』の『貫之集』などが一例である。美麗な料紙を作るため ...
32. つらゆきしゅう【貫之集】
国史大辞典
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33. なりひらしゅう【業平集】
国史大辞典
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34. にしほんがんじ【西本願寺】 : 本願寺
国史大辞典
定され、宝物では鏡御影、安城御影(正・副)、親鸞筆『観無量寿経註』、同筆『阿弥陀経註』、『三十六人家集』、熊野懐紙が国宝に指定されるなど文化財が多数ある。  ...
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36. 藤原定実
日本大百科全書
署名のある遺品は残らないが、「元永(げんえい)本古今集」(東京国立博物館)をはじめ、「本願寺本三十六人家集(貫之(つらゆき)集上・人麿(ひとまろ)集)」「巻子本 ...
37. 藤原定信
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日本国語大辞典
伊房(これふさ)の孫、定実の子。世尊寺流第五代当主。仮名書きの名手。真跡が「金沢本万葉集」「西本願寺本三十六人家集」中の「中務集」「貫之集」などに残る。寛治二年 ...
39. ふじわらぶんか【藤原文化】
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優美な草仮名と美しい下絵入り料紙とを組み合わせた、保安元年(一一二〇)ころの作と思われる『三十六人家集』のようなものがあげられる。すぐれた仏画である長法寺旧蔵釈 ...
40. ふじわらぶんか【藤原文化】 : 藤原文化/〔院政期の文化(一) 摂関期文化の完成面〕
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優美な草仮名と美しい下絵入り料紙とを組み合わせた、保安元年(一一二〇)ころの作と思われる『三十六人家集』のようなものがあげられる。すぐれた仏画である長法寺旧蔵釈 ...
41. ほんかどり【本歌取】
国史大辞典
いてよい、(二)本歌との主題を変えて詠む、(三)本歌を取る範囲は、三代集、『伊勢物語』、『三十六人家集』中の名歌、近代歌は取ってはいけない。 (有吉 保)  ...
42. 本願寺
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西本願寺は火災にあうことが少なく、国宝、国重要文化財指定のものが多い。また寺宝として親鸞聖人像、『三十六人家集』(以上、国宝)、『慕帰絵詞(ぼきえことば)』『伏 ...
43. ほんがん‐じ【本願寺】地図
デジタル大辞泉
の移築、書院・唐門などは伏見城の遺構。建造物の多くが国宝や重要文化財。寺宝に親鸞聖人影像・三十六人家集(以上国宝)など多数がある。平成6年(1994)「古都京都 ...
44. ほんがんじ【本願寺】
国史大辞典
定され、宝物では鏡御影、安城御影(正・副)、親鸞筆『観無量寿経註』、同筆『阿弥陀経註』、『三十六人家集』、熊野懐紙が国宝に指定されるなど文化財が多数ある。 [参 ...
45. みなもとのしたごうしゅう【源順集】
国史大辞典
源順の家集で三十六人家集の一つ。『順集』とも称す。現存諸本は二類五系統に分類される。第一類は(一)正保版『歌仙家集』本(二百三十二首)、(二)御所本『三十六人 ...
46. 木版画
日本大百科全書
係の挿絵程度にとどまったが、日本では平安時代後期に「扇面法華経(ほけきょう)冊子」の絵や「三十六人家集」の料紙装飾に雲母(きら)刷りが用いられるなど、重要な美術 ...
47. 寄合書
日本大百科全書
古筆(こひつ)における『高野切(こうやぎれ)』(『古今集』仮名序を含めて21巻を三人で書写)や、『西本願寺本三十六人家集』『元暦(げんりゃく)校本万葉集』などが ...
48. よりあいがき【寄合書】
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三人の筆者によって分担書写したものと考えられ、筆者の一人に源兼行が推定されている。本願寺本『三十六人家集』も好例の一つ。絵巻詞書では、『源氏物語絵巻』があり、も ...
49. 和紙
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破り継ぎ、重ね継ぎなどの種類があり、1112年(天永3)に完成されたといわれる西本願寺蔵『三十六人家集』は、その代表的作品として有名である。経紙でも、紺紙や紫紙 ...
50. 1549年〈天文18 己酉〉
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