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小倉百人一首

ジャパンナレッジで閲覧できる『小倉百人一首』の国史大辞典・世界大百科事典のサンプルページ

国史大辞典
小倉百人一首
おぐらひゃくにんいっしゅ
百人の歌人から秀歌を一首ずつ集めたもの。最初は、嵯峨の小倉山荘の障子に張った色紙和歌の意の「小倉山荘色紙和歌」「嵯峨山荘色紙形」の名称であったものが、内容的名称の「百人一首」となり、さらに、のちの『新百人一首』『武家百人一首』と区別するため「小倉百人一首」となった。撰者としては、室町時代以来、藤原定家撰説があったが、安藤為章の宇都宮頼綱撰説、吉沢義則の宗祇撰定家仮託説などの提唱を経て、近来再び定家撰説がとられ定説化している。これは、『百人秀歌』や応永本『百人一首抄』の出現と『集古十種』中の「小倉色紙」の再評価によるものであり、『百人秀歌』が草案で『小倉百人一首』が完成本であろうとされている。選ばれた歌人は、万葉時代から新古今時代までの男七十九人、女二十一人の代表的歌人で、歌は恋歌四十三首(四季三十二首、その他二十五首)が中心であり、妖艷の歌風を重んじ、流麗な歌調のものが多い。歌人の選択秀歌例ともに、定家の歌論書と一致するものが多く、定家の晩年の愛誦歌的性格がみられる。室町時代には、和歌・連歌の専門家に継承され、江戸時代からは教養書としても、広く一般に愛唱活用されるようになった。『百人秀歌』は、宮内庁書陵部蔵本・久曾神昇蔵の二本。『小倉百人一首』の方は、諸本きわめて多く、注釈書が中心で、現存最古の『小椋山庄色紙和歌』(応永十三年(一四〇六)藤原満基の奥書、書陵部蔵)や『百人一首宗祇抄』が基盤になっている。
[参考文献]
石田吉貞『百人一首評解』、鈴木知太郎『小倉百人一首』、田中宗作『百人一首古注釈の研究』、島津忠夫訳注『百人一首』(『角川文庫』)
(有吉 保)


世界大百科事典

小倉百人一首
おぐらひゃくにんいっしゅ

鎌倉初期成立の歌集でもっとも親しまれてきた〈百人一首〉。藤原定家撰。1235年(嘉禎1)成立か。古代から平安時代を経て鎌倉時代初期までの有力歌人100人を選び,それぞれの和歌1首を掲げたもの。歌はすべて《古今集》以下の勅撰集を典拠としている。本の形でも伝わるが,近世以後,〈歌がるた〉として愛好され,かるたの呼名としても定着した。1235年,宇都宮頼綱(定家の子為家の妻の父,法名〓生)は山荘の障子に貼る色紙和歌の選定と執筆を定家に依頼し,定家は《百人秀歌》(後鳥羽院,順徳院の歌を欠くなどいくつかの相違はあるが《小倉百人一首》と骨子は同じ)を編集,のちそれを改訂して成立したものとされるが,異説も多い。この経緯には,幕府の圧力によって《新勅撰集》に後鳥羽院の歌を入れられなかった定家の不満がからんでいるとされる。作者は,天智,持統,人丸(人麻呂)に始まり,定家,家隆,後鳥羽,順徳に至る。男性歌人79(うち僧侶13),女性歌人21。内容別では,春歌6,夏歌4,秋歌16,冬歌6,恋歌43,旅歌4,離別歌1,雑歌20で,恋の歌がきわめて多い。歌の選び方は必ずしもそれぞれの代表作とはいえないが,定家の好みがよく表れていて,優雅・流麗な作が多いとされる。王朝和歌のアンソロジーとして室町時代ごろから重視され,現代に至るまで愛好者が多く,かるたとして楽しむことと相まって古典に親しむ契機となっている。なお,《小倉山荘色紙和歌》と呼ばれて伝わる定家筆の色紙和歌(小倉色紙)は,《明月記》に,天智以来家隆,雅経に至る歌人の歌を色紙に書いて〓生に送ったとあることと対応するものとされるが,その段階で《小倉百人一首》が成立していたか,《百人秀歌》の段階のものか議論があり明らかではない。
→百人一首
[奥田 勲]

[索引語]
百人一首 藤原定家 歌がるた 百人秀歌 小倉山荘色紙和歌
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検索コンテンツ
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3. ひゃくにん‐いっしゅ【百人一首】
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4. ひゃくにんいっしゅ【百人一首】
全文全訳古語辞典
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5. 百人一首(ひゃくにんいっしゅ)
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6. 百人一首 【12か月のきまりごと歳時記】
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7. ひゃくにん‐し【百人一首】
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8. ひゃくにん‐しゅ【百人一首】
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9. ひゃくにんいっしゅ【百人一首】[標準語索引]
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10. ひゃくにんいっしゅ【百人一首】[標準語索引]
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11. 百人一首
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12. 百人一首五歌之秘決 (見出し語:百人一首)
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14. ひゃくにんいっしゅ‐うたガルタ【百人一首歌─】
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15. ひゃくにんいっしゅ-げんざぶろう【百人一首源三郎】
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16. 小倉百人一首
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17. おぐら‐ひゃくにんいっしゅ[をぐら‥]【小倉百人一首】
日本国語大辞典
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18. おぐらひゃくにんいっしゅ【小倉百人一首】
国史大辞典
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19. 小倉百人一首(59) 歌人/赤染衛門[百科マルチメディア]
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を特定する字(音)/やす赤染衛門(あかぞめえもん)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
20. 小倉百人一首(7) 歌人/阿倍仲麻呂(安部仲麻呂・安部仲麿)[百科マルチメディア]
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倍仲麻呂(安部仲麻呂・安部仲麿)(あべのなかまろ)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
21. 小倉百人一首(17) 歌人/在原業平(在原業平朝臣)[百科マルチメディア]
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平(ありわらのなりひら)(在原業平朝臣(あそん))菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
22. 小倉百人一首(16) 歌人/在原行平(中納言行平)[百科マルチメディア]
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のゆきひら)(中納言行平(ちゅうなごんゆきひら))菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
23. 小倉百人一首(56) 歌人/和泉式部[百科マルチメディア]
日本大百科全書
を特定する字(音)/あらざ和泉式部(いずみしきぶ)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
24. 小倉百人一首(19) 歌人/伊勢[百科マルチメディア]
日本大百科全書
り字):歌を特定する字(音)/なにわが伊勢(いせ)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
25. 小倉百人一首(61) 歌人/伊勢大輔[百科マルチメディア]
日本大百科全書
歌を特定する字(音)/いに伊勢大輔(いせのたいふ)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
26. 小倉百人一首(90) 歌人/殷富門院大輔[百科マルチメディア]
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27. 小倉百人一首(38) 歌人/右近[百科マルチメディア]
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り字):歌を特定する字(音)/わすら右近(うこん)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
28. 小倉百人一首(47) 歌人/恵慶法師[百科マルチメディア]
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を特定する字(音)/やへ恵慶法師(えぎょうほうし)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
29. 小倉百人一首(23) 歌人/大江千里[百科マルチメディア]
日本大百科全書
を特定する字(音)/つき大江千里(おおえのちさと)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
30. 小倉百人一首(73) 歌人/大江匡房(前権中納言匡房・前中納言匡房)[百科マルチメディア]
日本大百科全書
さ)・前中納言匡房(さきのちゅうなごんまさふさ))菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
31. 小倉百人一首(29) 歌人/凡河内躬恒[百科マルチメディア]
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特定する字(音)/こころあ凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
32. 小倉百人一首(6) 歌人/大伴家持(中納言家持)[百科マルチメディア]
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のやかもち)(中納言家持(ちゅうなごんやかもち))菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
33. 小倉百人一首(49) 歌人/大中臣能宣(大中臣能宣朝臣)[百科マルチメディア]
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おなかとみのよしのぶ)(大中臣能宣朝臣(あそん))菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
34. 小倉百人一首(9) 歌人/小野小町[百科マルチメディア]
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を特定する字(音)/はなの小野小町(おののこまち)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
35. 小倉百人一首(11) 歌人/小野篁(参議篁)[百科マルチメディア]
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野篁(おののたかむら)(参議篁(さんぎたかむら))菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
36. 小倉百人一首(3) 歌人/柿本人麻呂(柿本人丸)[百科マルチメディア]
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特定する字(音)/あし柿本人麻呂(柿本人丸)(かきのもとのひとまろ)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所 ...
37. 小倉百人一首(8) 歌人/喜撰(喜撰法師)[百科マルチメディア]
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38. 小倉百人一首(35) 歌人/紀貫之[百科マルチメディア]
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歌を特定する字(音)/ひとは紀貫之(きのつらゆき)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
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:歌を特定する字(音)/ひさ紀友則(きのとものり)菱川師宣(ひしかわもろのぶ)画[他]『小倉百人一首』 1680年(延宝8) 国立国会図書館所蔵 ...
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41. 小倉百人一首(42) 歌人/清原元輔[百科マルチメディア]
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