1. 弁内侍日記(中世日記紀行集)
日本古典文学全集
記』、『東関紀行』、『信生法師日記』、『春の深山路』、『十六夜日記』、宮中の行事を記した『弁内侍日記』、14世紀後半から16世紀後半に成立した紀行、今川了俊の『 ...
2. 弁内侍日記
日本大百科全書
鎌倉時代の日記文学。二巻。1252年(建長4)までの記事がある。作者後深草院(ごふかくさいん)弁内侍は似絵(にせえ)(肖像画)の大家藤原信実(のぶざね)の女(む ...
3. 弁内侍日記
世界大百科事典
鎌倉時代の日記。《後深草院弁内侍家集》ともいう。著者は中務大輔藤原信実の娘(実名不詳)で,肖像画の名手藤原隆信の孫に当たる。後深草天皇に皇太子時代から仕えた。日 ...
4. べんのないしにっき【弁内侍日記・辨内侍日記】
日本国語大辞典
鎌倉中期の日記。二巻。弁内侍作。弘安元年(一二七八)以前の成立か。寛元四〜建長四年(一二四六〜五二)間の宮中の行事、生活などを和歌を交えて書く。簡明で明るく若々 ...
5. べんのないしにっき【弁内侍日記】
全文全訳古語辞典
[書名]鎌倉中期の日記。二巻。弁内待作。一二四六年(寛元四)から一二五二年(建長四)までの宮廷生活を描く。 ...
6. べんのないしにっき【弁内侍日記】
国史大辞典
明るい筆致で鎌倉時代の宮廷生活を描いている。『群書類従』日記部、玉井幸助『弁内侍日記新注』所収。複製に岩佐美代子編『彰考館蔵弁内侍日記』(『和泉影印叢刊』五〇) ...
7. あい‐・いる[あひゐる]【相居】
日本国語大辞典
〔自ワ上一〕(「あい」は接頭語)いっしょに座る。いっしょに住む。*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一一月二二日「つぼね、ひとまを四つにへだてて二三人づつあひいた ...
8. あおうま の 節会(せちえ)
日本国語大辞典
聞集〔1254〕三・九三「いづれの年にか、白馬節会に、進士判官藤原経仲まゐりたりけるに」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元五年正月七日「七日、白馬節会也。春の日かげ ...
9. あお‐かりぎぬ[あを‥]【青狩衣】
日本国語大辞典
〔名〕青い色の狩衣。*弁内侍日記〔1278頃〕宝治元年三月一日「あをかりぎぬきたる人ぞ御ともにはありし」*浄瑠璃・富士の巻狩〔1655〜58頃〕初「あをかりぎぬ ...
10. あかくさ‐げ【垢臭─】
日本国語大辞典
〔形動〕(形容詞「あかくさい」の語幹に接尾語「げ」の付いたもの)垢臭いさま。*弁内侍日記〔1278頃〕寛元五年「かしらけづらずといふ木の、小さくていたいけしたる ...
11. あか‐とり【赤鶏】
日本国語大辞典
〔名〕羽毛の赤い鶏。*弁内侍日記〔1278頃〕建長元年三月三日「あかとりの、いしとさかあるが毛色も美しきをたまはりて」 ...
12. あか‐ぼし【明星・赤星】
日本国語大辞典
《季・夏》〔三〕神楽歌の曲名。*狭衣物語〔1069〜77頃か〕三「大将殿、『あかぼし』謡ひ給へる」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一二月一二日「あかぼしのこゑ ...
13. あき‐つぼね【空局】
日本国語大辞典
〔名〕(1)あいているつぼね。人の住んでいないつぼね。*弁内侍日記〔1278頃〕宝治三年三月三日「あかとりの、いしとさかあるが毛色も美しきを賜はりて、あきつぼね ...
14. あ・げる【上・揚・挙】
日本国語大辞典
。申
障」*
弁内侍日記〔1278頃〕建長元年三月二〇日「さきざきはただ馬部が引き渡したるばかりにてありしに、御随身
...15. あさがれい の 壺(つぼ)
日本国語大辞典
三・伊尹「舞人の馬を後涼殿の北の馬道より通させ給て、あさがれゐのつぼにひきおろさせ給て」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年九月八日「中宮の御かたより菊のきせ綿参 ...
16. あさくら【朝倉】
日本国語大辞典
しつつ行くは誰」*更級日記〔1059頃〕「朝倉や今は雲居に聞くものをなほ木のまろが名のりをやする」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一一月二二日「雲ゐより猶はる ...
17. あしこ 此処(ここ)
日本国語大辞典
「九郎大夫判官義経、関東源二位殿を、背き奉る由きこえて、あしこここにて、ささやきあへり」*弁内侍日記〔1278頃〕宝治三年正月一五日「いづかたよりか出で給はんを ...
18. あだ‐な【徒名・虚名】
日本国語大辞典
うそつきの名。*左大臣忠平前栽合〔927〕「秋の野にあだなのみたつ女郎花はなさかぬまはしる人のなき」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元五年三月「花さかぬ花やあだなに ...
19. あつた・く
日本国語大辞典
〔自カ四〕「あえ(へ)たく」の誤写か。→あえたく。*弁内侍日記〔1278頃〕宝治三年二月一日「剣璽(けんじ)はおはしますか、おはしますかとぞ、あつたきて声のかは ...
20. あつ‐づま【厚褄】
日本国語大辞典
〔名〕衣の裾の褄の厚いもの。衣の裾を厚く作ったもの。*弁内侍日記〔1278頃〕寛元五年一一月一六日より「摂政殿 あつづまやなぎ、内大臣殿 こうばい、大宮の大納言 ...
21. あなた‐ざま【彼方様】
日本国語大辞典
もてかしづきたてまつり給ひける騒ぎに、あいなく、あなたざまの御なからひには、さし放たれ給ひにければ」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元元年五月二三日「あなたざまに誰 ...
22. あみだぶつ‐れんが【阿彌陀仏連歌】
日本国語大辞典
仏」になるように詠みつらねる連歌。主として追善や祈祷(きとう)のために行なう。名号連歌。*弁内侍日記〔1278頃〕建長二年八月一五日「なごりに阿彌陀仏連歌ただ三 ...
23. あやめ の 鬘(かずら)
日本国語大辞典
女は髪にさした。邪気を払うためという。あやめの挿頭。あやめかずら。そうぶのかずら。《季・夏》*弁内侍日記〔1278頃〕建長四年五月五日「あやめのかづらかけ」*俳 ...
24. あら‐こも【粗薦】
日本国語大辞典
〔名〕(「あらごも」とも)あらく編んだむしろ。*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一一月二二日「荒ごものやうなる物を敷きたれば、織物のきぬのすそはみな塵にぞなりし ...
25. あらま・す
日本国語大辞典
まし」から出た語か)将来のことなどを前々から思いめぐらす。推測する。予期する。予定する。*弁内侍日記〔1278頃〕宝治三年正月一五日「杖に書きつけて櫛形(くしが ...
26. あれ‐ほど【彼程】
日本国語大辞典
〔名〕(1)あのように。あれくらい。あんなに。あのくらい。あれほどき。副詞的にも用いる。*弁内侍日記〔1278頃〕建長元年三月「鞠はいしいものかな。あれほど左衛 ...
27. あんぷく‐でん【安福殿】
日本国語大辞典
祿版位南紫宸殿南廂戸外
」*
弁内侍日記〔1278頃〕建長四年「伊与内侍、播磨など安福殿あけさせてかぞへ侍りしに」*拾芥抄〔13〜1
...28. いい‐すて[いひ‥]【言捨】
日本国語大辞典
即座の興で詠み捨てること。また、その句。おもに中世純正連歌に対して座興として行なわれた俳諧連歌をいう。*弁内侍日記〔1278頃〕建長二年八月十五夜「阿彌陀仏連歌 ...
29. いえ の 様(よう)
日本国語大辞典
御感
」*
弁内侍日記〔1278頃〕建長二年「大納言の三位殿は御しちらいのたびに、これはいへのやう、家のやうと仰せらるる
...30. いえ ば なべて
日本国語大辞典
「いえ(言)ば世(よ)の常(つね)」に同じ。*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一一月一四日「雪に白みたる内野のけいき、いつの世にも忘れがたく面白しといへばなべて ...
31. いかけ‐じ[‥ヂ]【沃懸地】
日本国語大辞典
。いかけ。*今昔物語集〔1120頃か〕一九・九「鋳懸地に蒔たる硯の様も厳(いつく)しく」*弁内侍日記〔1278頃〕建長三年「いかけぢにほら貝をすりたる御廚子御手 ...
32. いく‐よろずよ[‥よろづよ]【幾万世】
日本国語大辞典
非常に長い時代。*歌仙本信明集〔970頃〕「行年の越えてはすぎぬ芳野山いく万代の積りなるらむ」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元五年正月七日「とねり召す春の七日の日 ...
33. いさご‐じ[‥ぢ]【砂路】
日本国語大辞典
*新撰六帖〔1244頃〕三「波風のあらき浜べのいさごぢにうちかさねてぞ物はかなしき〈藤原光俊〉」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一〇月二四日「見わたしたれば、 ...
34. いざり‐あり・く[ゐざり‥]【膝行歩】
日本国語大辞典
*唐物語〔12C中〕下「なをつみてゐざりありくを、ゆゆしげなるもののすがたかなとみるほどに」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一一月二二日「むかし女房のやうにい ...
35. いし・い【美】
日本国語大辞典
破戒無慙なる事のみあれども、人の甚だ信仰して威徳ある事あり。其をいしき事と思ふべからず」*弁内侍日記〔1278頃〕建長元年「鞠はいしいものかな。あれほど左衛門督 ...
36. いし‐ざか
日本国語大辞典
〔名〕「いしとさか(石鶏冠)」に同じ。*寛元記本弁内侍日記〔1278頃〕宝治三年三月三日「万里の小路の大納言のまゐらせられたるあかとりの、いしさかなるが、毛色も ...
37. いし‐とさか【石鶏冠】
日本国語大辞典
〔名〕鶏などのとさかの、石のように堅いもの。いしざか。*弁内侍日記〔1278頃〕宝治三年三月三日「万里の小路の大納言の参らせられたる、あかとりのいしとさかあるが ...
38. いしばい の 間(ま)
日本国語大辞典
御拝
云々」*
弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一二月一二日「日ごろ降る雪さえとほりたるに、いしばひの間にかへりたち、
...39. いし‐ばし【石階】
日本国語大辞典
石橋
二三足」*
弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一一月「たかきいしはしにはかまのふみどころたどられて扇もさされず、いと
...40. いそ‐め・く【急─】
日本国語大辞典
〔自カ四〕(「めく」は接尾語)忙しそうに行動する。いそいそと行なう。*弁内侍日記〔1278頃〕宝治三年二月一日「権大納言、万里の小路、冷泉の大納言など、そのまぎ ...
41. いたいけ‐・す【幼気】
日本国語大辞典
*平家物語〔13C前〕六・小督「門をほそめにあけ、いたひけしたる小女房、顔ばかりさしいだいて」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元五年「かしらけづらずといふ木の、小さ ...
42. いだし‐うた【出歌】
日本国語大辞典
〔名〕五節(ごせち)の乱舞にそえて歌う歌。*弁内侍日記〔1278頃〕建長二年「いたしうたも乱舞も、手をつくし侍るべし」 ...
43. いだし‐ぎぬ【出衣】
日本国語大辞典
置いて飾りとするが、童女の車は実際に乗って童女装束の汗衫(かざみ)や袴の裾を出す。→出車(いだしぐるま)。*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年四月一日「平野の祭な ...
44. いだし‐づま【出褄】
日本国語大辞典
〔名〕「いだしぎぬ(出衣)(1)」に同じ。*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年一一月二二日「殿上の櫛形ある間には、徳大寺の大将〈さねとも〉を始めて、上達部のいだし ...
45. いち の 対(たい)
日本国語大辞典
*宇津保物語〔970〜999頃〕蔵開下「左大将おりかかりて、東の一のたいのかたへおはしぬ」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年八月一六日「二条の后、後涼殿に候ひ給 ...
46. いち‐ろう[‥ラフ]【一臈】
日本国語大辞典
*平家物語〔13C前〕八・征夷将軍院宣「大宮のさぶらひたつし工藤一臈(いちらう)祐経是をひく」*弁内侍日記〔1278頃〕寛弘五年一一月「なかやす一臈になりたるよ ...
47. いでい の 殿上人(てんじょうびと)
日本国語大辞典
中古、宮中の儀式で、出居の座について事を行なう殿上人。*弁内侍日記〔1278頃〕建長元年一二月一九日「いでゐの殿上人の折松するも、〈略〉ただここもとにぞ見ゆる」 ...
48. いと しも なし
日本国語大辞典
今鏡〔1170〕七・新枕「いとしもなき歌詠みなどし侍らんには、遙かにまさりて聞こえけれ」*弁内侍日記〔1278頃〕建長二年一一月一六日「ある人、いとしもなき先祖 ...
49. いや‐めずら[‥めづら]【彌珍】
日本国語大辞典
〔形動〕一段とすばらしい。*色葉字類抄〔1177〜81〕「長今 イヤメヅラナリ」*弁内侍日記〔1278頃〕寛元四年三月一一日「玉ゆらに錦をよそふ姿こそ千とせは今 ...
50. いる‐かた【入方】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕末摘花「もろともに大内山は出でつれどいるかた見せぬいさよひの月」*弁内侍日記〔1278頃〕宝治三年一二月一八日「やといひて引きやと ...