1. 『増鏡』
日本史年表
1376年〈【北朝】永和2・【南朝】天授2 丙辰⑦〉 4・15 これより以前, 『増鏡』 成る。 ...
2. 増鏡
日本大百科全書
南北朝時代の歴史物語。3巻。作者は二条良基(よしもと)が最有力視されている。成立年代については諸説があり、上限を1338年(延元3・暦応1)、下限を1376年( ...
3. 増鏡
世界大百科事典
南北朝時代の歴史物語。17巻本と20巻本がある。著者は二条良基が有力視されるが,確証はない。《大鏡》《今鏡》《水鏡》とならぶ〈四鏡〉最後の作品。《今鏡》のあとを ...
4. ますかがみ【増鏡】
日本国語大辞典
南北朝時代の歴史物語。一七巻。また、一九巻・二〇巻の増補本がある。著者は二条良基説が有力。応安年間(一三六八〜七五)から永和二年(一三七六)頃の成立という。治承 ...
5. ますかがみ【増鏡】
全文全訳古語辞典
[書名]南北朝時代の歴史物語。十七巻だが、十九巻・二十巻の増補本もある。作者未詳。十四世紀中頃の成立。「大鏡」などを模して、嵯峨(=京都市右京区)の清涼寺で老尼 ...
6. ますかがみ【増鏡】
国史大辞典
系』二一下(主な増補部分を補う)、『日本古典文学大系』八七、『講談社学術文庫』、和田英松『重修増鏡詳解』(増補本系)などがある。 [参考文献]松村博司『歴史物語 ...
7. あい‐かわ[あゐかは]【藍革】
日本国語大辞典
無文藍革青簾、浅木末濃下簾
」*
増鏡〔1368〜76頃〕一〇・老のなみ「藤大納言為氏無文のふすべ革、其外色々の錦皮、あゐかは、藍白地
...8. あい‐ぐ・す[あひ‥]【相具】
日本国語大辞典
*今昔物語集〔1120頃か〕三一・九「我を倡(いざなひ)て相具て、何(いづ)くとも不思(おぼえ)ぬ所に行しに」*増鏡〔1368〜76頃〕一五・むら時雨「かしこへ ...
9. あい‐しらじ[あゐしらヂ]【藍白地】
日本国語大辞典
*春のみやまぢ〔1280〕五月一四日「けふの御まりにまいらむと思に、あゐしらぢをよういしたるが」*増鏡〔1368〜76頃〕一〇・老のなみ「其外色々の錦皮、藍皮、 ...
10. あい‐ぜん【愛染】
日本国語大辞典
きむすめの年かくしゐるは、よくよくあいぜんににくまれけるぞかし」(3)「あいぜんほう(愛染法)」の略。*増鏡〔1368〜76頃〕一二・うら千鳥「さまざまの御修法 ...
11. あい‐ぜん【愛染】
仏教語大辞典
中・五ノ四 「是故大論偈云、自法愛染故、毀訾他人法」 3 「 あいぜんほう【愛染法】 」の略。 増鏡 下・一二 「五壇・薬師・愛染、色 ...
12. あいぜん‐おう[‥ワウ]【愛染王】
日本国語大辞典
あいぜんおうほう(愛染王法)」の略。*阿娑縛抄〔1242〜81頃〕一一五「愛染王 極秘法也」*増鏡〔1368〜76頃〕一五・むら時雨「一字金輪(きんりん)は浄経 ...
13. あいぜん‐おう【愛染王】
仏教語大辞典
あいぜんみょうおう【愛染明王】 」の略。 塵添壒囊鈔 一九・一〇 「仍上人自彼御門御等身、愛染王像を造」 増鏡 上・五 「愛染王の座さまさぬ秘法」 2 「 あい ...
14. あいだち‐な・し
日本国語大辞典
いと思ひの外なるものにこそと、世を思ひ給へ乱るることなんまさりにたる』とあいだちなくぞうれへ給ふ」*増鏡〔1368〜76頃〕二・新島守「頼朝うちほほゑみ、『橋本 ...
15. あえ‐か
日本国語大辞典
〔1028〜92頃〕根合「上は小一条院の姫宮におはします。あてにあえかにめでたくおはします」*増鏡〔1368〜76頃〕九・草枕「いと心憂しと思せど、あへかに消え ...
16. あお‐いとげ[あを‥]【青糸毛】
日本国語大辞典
院之青糸毛
云々」*増補本
増鏡〔1368〜76頃〕五・内野の雪「宮は御輿、御子はあおいとけの御車」
...17. あお‐すじ[あをすぢ]【青筋】
日本国語大辞典
〔名〕(1)青色の筋。*増鏡〔1368〜76頃〕一〇・老のなみ「院の御かた、葡萄染めに白筋、樺(かば)桜のあをすぢ、〈略〉さまざまに目もあやなる清らをつくされた ...
18. あお‐もみじ[あをもみぢ]【青紅葉】
日本国語大辞典
門院右京大夫集〔13C前〕「三位中将維盛のうへのもとより、紅葉につけて、あをもみぢの薄様に」*増鏡〔1368〜76頃〕八・あすか川「大宮女院は白菊の御衣、東二条 ...
19. あか‐いろ【赤色】
日本国語大辞典
八二・狩衣は「狩衣(かりぎぬ)は 香染の薄き。白き。ふくさ。あかいろ。松の葉色。青葉」*増補本増鏡〔1368〜76頃〕六・烟の末々「前の兵衛の佐朝経、赤色の狩衣 ...
20. あか で
日本国語大辞典
*古今和歌集〔905〜914〕離別・四〇四「むすぶ手のしづくに濁る山の井のあかでも人に別れぬるかな〈紀貫之〉」*増鏡〔1368〜76頃〕二・新島守「中院は、あか ...
21. あか‐はし【赤橋】
日本国語大辞典
〔名〕神社の前などにある赤い反り橋。*増鏡〔1368〜76頃〕一一・さしぐし「あかはしといふ所に、将軍御車とどめて降りたまふ」 ...
22. あかれ【散・別】
日本国語大辞典
女御殿の五つ、明石の御あかれの三つ、目もあやに飾りたる装束(さうぞく)、ありさま、いへば更なり」*増鏡〔1368〜76頃〕一〇・老のなみ「御かたがたの女房、色々 ...
23. あかれ‐あかれ【別別】
日本国語大辞典
三・為光「御男子七人、女君五人おはしき。〈略〉男君達の御母、みなあかれあかれにおはしましき」*増鏡〔1368〜76頃〕八・あすか川「あかれあかれにわかちつかはす ...
24. あきら‐け・し【明─】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001〜14頃〕若菜上「かく末の世のあきらけき君として、来し方の御面をもおこし給ふほいのこと」*増鏡〔1368〜76頃〕一・おどろの下「よろづの道 ...
25. あきれ‐いた・し【呆痛】
日本国語大辞典
夜の寝覚〔1045〜68頃〕一「よにしらず乱り心地あきれいたきになにごとも思ひ給へわかれず」*増鏡〔1368〜76頃〕一五・むら時雨「よろづうきうきと、我も人も ...
26. あけ‐くれ【明暮】
日本国語大辞典
〜14頃〕須磨「ひめ君の、あけくれにそへてはおもひなげき給へるさまの心くるしうあはれなるを」*増鏡〔1368〜76頃〕春の別れ「あけくれねん比(ごろ)に孝(けう ...
27. あけ‐ん‐とし【明─年】
日本国語大辞典
99頃〕嵯峨院「御年のたり給ふに、あけんとし六十になり給ふ年なるを、つかうまつらんとおぼす」*増鏡〔1368〜76頃〕八・あすか川「あけむとし、一院、五十(いそ ...
28. あげ‐まさり【上優】
日本国語大辞典
なほ『いづくにいかなりし人ぞ』と、胸うちさわぎて」*苔の衣〔1271頃〕一「御あげまさりはよのつねならず」*増鏡〔1368〜76頃〕一〇・老のなみ「御門、春宮、 ...
29. あげ‐まり【上鞠】
日本国語大辞典
然人勤仕すべき也。〈略〉或は普代の人。或は堪能の人。又はやんごとなき上臈」*増鏡〔1368〜76頃〕六・おりゐる雲「御門も御鞠(まり)に立たせ給へり。二条関白良 ...
30. あさ‐あけ【朝明】
日本国語大辞典
〔1312〕秋上・五二一「月残り露まだきえぬ朝あけの秋の籬(まがき)の花のいろいろ〈実承〉」*増鏡〔1368〜76頃〕七・北野の雪「雪いみじう降りたる朝あけに、 ...
31. あさぎ‐べり【浅葱縁】
日本国語大辞典
〔名〕座席の畳の両辺を包みとじた布が、あさぎ色のもの。*増鏡〔1368〜76頃〕一一・さしぐし「あさぎべりの御座に、うへの御衣(おんぞ)黒き、うへの御袴、裏は柑 ...
32. あさまし・い【浅】
日本国語大辞典
*海人刈藻物語〔1271頃〕二「御心もなきやうにておはしましけるが、夜に入りて、あさましくなり給ひぬ」*増鏡〔1368〜76頃〕三・藤衣「院の御悩み重くならせ給 ...
33. あざ‐やか【鮮─】
日本国語大辞典
5〜68頃〕三「内外いとさわがしければ、あざやかにもてなし、よろづ細かにおきてもてない給て」*増鏡〔1368〜76頃〕一・おどろの下「御心ばへは、新院よりも少し ...
34. あし‐すだれ【葦簾】
日本国語大辞典
蘆簾
〈以鈍色細布為端冒額〉」*
増鏡〔1368〜76頃〕一三・秋のみ山「内の上、御服(ぶく)奉る。天下ひとつに染めわたして、あしすだれとか
...35. あじろ‐ごし【網代輿】
日本国語大辞典
摂家(せっけ)、清華家(せいがけ)では常用とし、他の諸家も盛儀用として用いた。あじろのこし。*増鏡〔1368〜76頃〕一五・むら時雨「鳳輦(ほうれん)にはあらぬ ...
36. あじろびさし‐の‐くるま【網代庇車・網代廂車】
日本国語大辞典
上皇も内々のときに用いた。網代庇。庇車。雨眉車(あままゆのくるま)。→網代車(あじろぐるま)。*増鏡〔1368〜76頃〕九・草枕「おなじ十日、やがてきくのあじろ ...
37. あずま‐くだり[あづま‥]【東下】
日本国語大辞典
〔名〕京都から、関東地方へ行くこと。鎌倉時代はもっぱら鎌倉へ行くこと。海道下り。*増鏡〔1368〜76頃〕一二・浦千鳥「かの大納言あづまくだりののち、院に参り給 ...
38. あずま の 主(あるじ)
日本国語大辞典
鎌倉幕府の将軍。*増鏡〔1368〜76頃〕五・内野の雪「ただ御子(みこ)にて、あづまのあるじになしきこえてんと思して」 ...
39. あずま の 代官(だいかん)
日本国語大辞典
鎌倉幕府から派遣された京都守護。*増鏡〔1368〜76頃〕二・新島守「あづまの代官にて、伊賀判官光季といふ者あり」 ...
40. あそび の 具(ぐ)
日本国語大辞典
めのとご六人、おなじほどにてたけ五尺なるもを、ゆひこめにきせ給て、御あそびのぐにて候はせ給」*増鏡〔1368〜76頃〕一〇・老のなみ「庇に上達部つきて、御遊の具 ...
41. あたら
し【惜】
日本国語大辞典
「あたらし」は対象を客観的にすばらしいと見て感嘆する気持が主となっている。(3)中世以降は和歌に若干例と「増鏡」に九例ある程度で、雅語としてだけ用いられるように ...
42. あたらし‐さ【惜─】
日本国語大辞典
C前〕三・伊尹「御年、五十にだに足らでうせさせ給へるあたらしさは、父おとどにも劣らせ給はず」*増鏡〔1368〜76頃〕一六・久米のさら山「所につけては、ましてや ...
43. あたり‐まど・う[‥まどふ]【当惑】
日本国語大辞典
葵「今はさりともと思したゆみたりつる程に、あさましければ、殿の内の人も、物にぞあたりまどふ」*増鏡〔1368〜76頃〕二・新島守「いはんかたなくあきれて、上下、 ...
44. あつか・う[あつかふ]【扱・
・刷】
日本国語大辞典
ひ給ふ」*讃岐典侍日記〔1108頃〕上「年ごろの御病をだに、はづるる事なくあつかひ参らせて」*増鏡〔1368〜76頃〕八・あすか川「院も添ひおはしまして、あつか ...
45. あつ‐づま【厚褄】
日本国語大辞典
ず」*とはずがたり〔14C前〕二「又公卿あつつまにて、殿上人六位かたぬき、北のちんをわたる」*増鏡〔1368〜76頃〕八・あすか川「上達部みな五節のまねをして、 ...
46. あつまり‐つど・う[‥つどふ]【集集】
日本国語大辞典
〔自ハ四〕寄り集まる。*増鏡〔1368〜76頃〕一六・久米のさら山「世に怨みある物など、ここかしこに隠ろへばみてをる限りは、あつまりつどひけり」 ...
47. あと【後】
日本国語大辞典
山家集〔12C後〕中・詞書「はかなくなりにける人のあとに、五十日のうちに一品経供養しけるに」*増鏡〔1368〜76頃〕一四・老のなみ「亡き人の重ねし罪も消えねと ...
48. あとまくら も =知(し)らず[=覚(おぼ)えず]
日本国語大辞典
・三「病まざらんすら命もつぎがたきに、ましてあとまくらもおぼえねば、命も絶えぬべくこそ侍る」*増鏡〔1368〜76頃〕一三・秋のみ山「かの頼基(よりもと)入道も ...
49. あな‐ぐ・る【探・索】
日本国語大辞典
アナグル」*源平盛衰記〔14C前〕四一・義経関東下向「在所をあなぐられて、遂に搦め捕られけり」*増鏡〔1368〜76頃〕九・草枕「国々のありさま、人の愁(うれ) ...
50. あなとうと[あなたふと]【安名尊】
日本国語大辞典
呂(りょ)の歌の曲名。「楽家録‐巻之六・催馬楽歌字」所収の「あなたふと、けふのたふとさや」で歌い出されるもの。*増鏡〔1368〜76頃〕一三・秋のみ山「左の大臣 ...