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ほんとうの健康とは。

2012-05-15

異常気象が続いていましたが、ようやく気持ちいい初夏が到来しそう! この季節、わが社では健康診断の時期となります。年に一度の身体チェック。このタイミングで、多少なりとも日頃の生活を意識し、体調を気遣ったり出来る良いチャンスです。

年々、健康の大切さを実感する今日この頃ですが、つい先日、『健康食品は有効か』というテーマの、医師による講演を聞く機会がありました。

厚生労働省のHPによると、「健康食品」とは、法律上の定義はなく、広く健康の保持増進に資する食品として販売、利用されるもの全般を指しているのだそう。なんだかとてもざっくりとした説明ですが……。そして、そのなかに、国が定めた安全性や有効性の基準を満たした「特定保健用食品」と「栄養機能食品」が含まれているのだそう。呼び方は、「栄養補助食品」「健康補助食品」「サプリメント」「天然、自然食品」などいろいろです。

そして、時代ごとに流行がうまれ、ブームになってはすたれての繰り返し。その数は数えきれないですが、例をあげれば、「紅茶キノコ」「クロレラ」「深海鮫エキス」「プルーン」「ビフィズス菌入り食品」「食物繊維」「プロポリス」「DHA」「コラーゲン」「ココア」「カスピ海ヨーグルト」「アミノ酸」「アガリクス」「にがり」「寒天」「黒酢」「ヒアルロン酸」 などなど。

講演では下記のように、幾つかの商品を取り上げた具体的な話もありました。「CMでも有名な、油の吸収を抑えるとされるウーロン茶。でも、有効性は本当にごくごく少しだけ。だったらその油ものを、ひとくち残したほうがよっぽど有効です。」「ブルーベリー、プルーンなど、薬のような効果があるように宣伝されているものがありますが、これらはただの果物です。」会場は、そりゃそうだといった感じで、笑いが巻き起っていました。その他にも、「体に脂肪がつきにくいという、特定保健用食品のサラダ油があったが、これには発がん性物質が含まれていた事がわかった。」といった話もあり、有名な商品で、しかも「特定保健用食品」に指定されていたものでも、このように有害物質が含まれていることもあるのかと、興味深く聞いていました。

そして最後はこのように、まとめられていました。
〇それさえ食べれば健康が約束される魔法の食品はありません。
〇購入前によく調べるべきで、怪しい物には手を出さないようにしましょう。
〇食品として摂るなら許せる物もあるが、高価すぎるものもあります。
〇健康の基本はあくまでも健全な食生活です。
そして、『健康食品は有効か』の問いに対する答えとして、「ほとんどの健康食品は単なる食品で医学的な効果は期待できず、効果があったとしても少しであり、お金の無駄です。」と結んでいました。

改めて考えると、当たり前のことですが、なんでもお手軽なこの時代、ついつい健康までお手軽に求めがちなんですよね……。不摂生をしていても、健康食品の類を摂っていれば大丈夫だと錯覚したり、購買意欲をそそられる宣伝に、つい踊らされて、よく調べもせずに買ってしまったり。もちろん、効果がある商品や自分にあったものもあるとは思いますが、食事に気をつけたり運動したりすることの方が、本来はよっぽど信頼できる取り組みのはずなのに。

何より大切な自分の体だから、安易な方向に走ってはダメだなぁ、と反省。もっと丁寧に自分の体と付き合っていかなくては!

2012-05-15 written by タカハタ
週末に行った和食屋さんで、旬のタケノコや山菜、魚介類を頂きました! とっても美味しくて、元気百倍! やっぱり季節のものを頂くと、体が喜ぶ気がします。食事って大事ですね!