ニーチェの励まし

今日は、ジャパンナレッジの運営会社ネットアドバンスで、インターンシップ中の大学生みやちゃんが、毎日つけている日記風につづります。しばしお付き合いください！

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通勤電車で揺られながら、眺めていたのは一冊の本、『ニーチェ　勇気の言葉』。初めてのインターンシップに向かう途中だった。興奮と緊張の入り混じった気持ちを抑えるためにと、前日の夜から真新しい黒の鞄に忍ばせていた。

初めて体験した会社の会議では、「積極的に発言してね」の声にも、頭の中がまとまらず、結局何も言えずに終わりを迎えた。第一印象が大事なのに情けない。そう思いながら席を立つとようやく言いたいことがポンと出てくる。発言のチャンスはそう多くない。タイミングを逃さないためには「瞬発力」が必要だ。そう思った。そして、何より「勇気」が大切だ。

……あらゆる価値は勇敢さだけがもたらす。新しい生き方、新しい世界は勇敢な者だけが拓ける。……若者よ、勇敢であれ。人が恐れるほどに勇敢であれ。『ツァラトゥストラはかく語りき』「戦争と戦士たちとについて」

今、同じように多くの大学生がインターンシップに取り組んでいる。全国で、そして世界中で。私も負けないくらい毎日を充実させよう。自分に聞かせるように何度も読み上げた。失敗を恐れて発言をしなければ成長しない。緊張を乗り越えてもっと勇敢な自分になろう。そう思わせてくれた言葉だった。

と……たいそうなことを言っても、急に人間が変わるわけもなく、私は小さなことを心がけた。ただ、自分に嘘をつかずに何でも楽しむこと。すると、社員の方とランチに行っても話が途絶えることがなくなり、ジャパンナレッジの宣伝用ポスターの提案では自分の意見がはっきり言えるようになった。

聞きたいこと、言いたいことは、自分の中にある。その引き出しを落ち着いて探せるようになったことで、私は目指すべき「勇敢さ」に一歩は近づけた気がする。