ほたかやまともいう。利根郡の中央部に位置し、山塊は
武尊は信仰の山、修験の山として知られる。山麓一帯の村々には武尊社が祀られ、かつては修験寺院(道場)も多かった。武尊社の祭神はほとんどが日本武尊だが穂高見命とする社もある。山名・信仰とも信州
修験者の行場としていつ頃から開かれたかは不明だが、麓の寺院(道場)などの記録や伝えからみて、遅くとも江戸初期には入山していたようである。「沼田記」は寛政年間(一七八九―一八〇一)に江戸八丁堀の行者が入山、初めて山頂までの登山路を開いたと記している。本格的にはそれ以降とも考えられる。川場村では、修行のために武尊山へ八回登れば大和大峰へ一回登ったことになるといい伝えているという。山には現在も行者小屋が残り、登山道には登山記念の石碑が建つ。
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