ジャパンナレッジは約1500冊以上の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書」サービスです。
ジャパンナレッジで閲覧できる『アルファ碁』の日本大百科全書・イミダスのサンプルページ
日本大百科全書(ニッポニカ)
アルファ碁
あるふぁご
AlphaGo
Google(グーグル)の子会社であるDeepMind(ディープマインド)社が開発した囲碁プログラムの名称。最初の版が論文で発表されたのは2016年1月である。ディープラーニング(深層学習)、モンテカルロ法、強化学習の三つの手法をうまく組み合わせている。ディープラーニング用に3000万局面の情報を用いており、2015年、コンピュータとしてプロ棋士に互先(たがいせん)(イーブン)で初めて勝ったことで話題になった。2016年には改良版が韓国のトッププロ棋士に勝ち、2017年にはさらなる改良版が中国のトッププロ棋士に勝った。アルファ碁によって囲碁の世界ではコンピュータの実力が人間のそれを超えたことになる。さらに囲碁の過去の棋譜の情報を用いずに囲碁のルールだけから強化学習で学習したというアルファ碁ゼロ(AlphaGoZero)が2017年の後半に発表され、アルファ碁ゼロはアルファ碁に圧勝している。
[松原 仁]2020年1月21日
©Shogakukan Inc.
情報・知識 imidas
アルファ碁[AI & ロボティクス]
AlphaGo
グーグル(Google)の子会社であるディープマインド(Deep Mind)が2016年1月に発表したコンピューター囲碁の名称。15年10月にヨーロッパチャンピオンのプロ棋士とハンディなしで5戦して5勝した。コンピューター囲碁がハンディなしでプロ棋士に勝ったのはこれが初めてである。技術的には最近注目を集めている深層学習(ディープラーニング)、コンピューター囲碁の標準であるモンテカルロ法、および従来の機械学習の手法である強化学習という三つの手法を組み合わせたものである。16年3月には世界最強のプロ棋士の一人である韓国のイ・セドルとハンディなしで戦い、4勝1敗と勝ち越した。17年5月には世界ランキング1位(当時)の棋士である中国の柯潔(カ・ケツ)と対戦して3勝0敗であった。
[
松原仁]
[2018.03]
©Shueisha