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  11. わびし

ジャパンナレッジで閲覧できる『わびし』の辞書・事典・叢書別サンプルページ

全文全訳古語辞典・日本国語大辞典

小学館 全文全訳古語辞典
わび・し 【侘びし】
最重要語

〔形容詞シク活用〕

動詞「わぶ」の形容詞化したもので、主に、失望(❶)、困惑(❷)、苦痛(❸)、悲嘆(❹)の気持ちを表す。中世以後、「さびし」に近い意を表す。

❶気抜けしてしまう。がっかりする。興ざめである。

「『おはしまさざりけり』もしは、『御物忌(ものい)みとて取り入れず』と言ひて持て帰りたる、いとわびしくすさまじ」〈枕草子・すさまじきもの〉

(手紙の返事を待ちこがれている時に)「いらっしゃいませんでした」または、「物忌みだということで受け取りません」と言って(使者が手紙を)持って帰ったのは、大変がっかりして不快である。

困ったことである。弱ったことである。

「『や、な起こし奉りそ。幼き人は寝入り給ひにけり』といふ声のしければ、あなわびしと思ひて」〈宇治拾遺・1・12〉

(今度呼ばれたら返事しようと、寝たふりをしていると)「これ、お起こし申すな。幼い人は眠ってしまわれたのだ」という声がしたので、(稚児(ちご)は)ああ困ったと思って。

つらく苦しい。やりきれない。

「やうやう暑くさへなりて、まことにわびしくて」〈枕草子・うらやましげなるもの〉

(京都の伏見神社に参詣(さんけい)する際、坂の途中で午前十時頃になり)その上だんだん暑くまでなって、本当につらくてやりきれない気持ちになって。

せつない。悲しい。

「我が父(てて)の作りたる麦の花の散りて、実の入らざらん思ふがわびしき〈宇治拾遺・1・13〉

(風のために)私の父が耕作している麦の花が散って、実がつかないのを思うとそれが悲しいのです。

❺(耐えがたいほどに)心細い。頼りない。

名歌鑑賞

山里
係助
こそ
係助
ことに
わびしけれ
形シク・已
しか
鹿
格助
鳴く
カ四・体
格助
格助
さまし
サ四・用
つつ
接助

壬生(みぶの)忠岑(ただみね) 古今・秋上・214〉


(都と違って)山里は、秋が格別耐えがたいほどに心細く感じることだ。鹿が(雌(めす)を呼んで)鳴く(悲しげな)声のために、(夜何度も)目をさまして。

❻貧しい。みすぼらしい。

「とかくして、身一つばかりわびしからで過ぐしけり」〈宇治拾遺・9・3〉

あれやこれやして、自分一人だけは不自由なく暮らしていた。



日本国語大辞典
わびし・い 【侘】

解説・用例

〔形口〕〓わび〓〔形シク〕(動詞「わびる(侘)」の形容詞化)

(1)気落ちして力が抜けてしまう感じである。

*万葉集〔8C後〕一二・三〇二六「君は来ず吾れはゆゑ無み立つ浪のしくしく和備思(ワビシ)かくて来じとや〈作者未詳〉」

*枕草子〔10C終〕二五・すさまじきもの「ありつる文〈略〉おはしまさざりけりもしは、御物忌とてとりいれずといひてもて帰りたる、いとわびしくすさまじ」

(2)当惑の気持である。困ったことである。

*源氏物語〔1001~14頃〕紅葉賀「女は、なほいとえんにうらみかくるをわびしと思ありき給ふ」

*狭衣物語〔1069~77頃か〕一「いかにとや。残りゆかしきひとりごとかなとのたまへば、あなわびし。きこえにけるよとわぶるさまも憎からず」

*徒然草〔1331頃〕二三八「『同じさまなる大衆おほくて、え求めあはず』といひて、いと久しくていでたりしを、『あなわびし。それ、もとめておはせよ』といはれしに」

*布令字弁〔1868~72〕〈知足蹄原子〉三「〓慄 ワビシ コンキウ」

(3)やるせない気持である。

(イ)つらく悲しい。身体的につらいことにもいう。

*竹取物語〔9C末~10C初〕「神は落懸るやうにひらめきかかるに、大納言はまどひて、またかかるわびしき目見ず、いかならんとするぞとの給ふ」

*枕草子〔10C終〕二六七・世の中になほいと心憂きものは「宮仕所にも、親はらからの中にても、思はるる思はれぬがあるぞいとわびしきや」

*源氏物語〔1001~14頃〕玉鬘「あゆむともなく、とかくつくろひたれど、足のうら動かれずわびしければ」

*米沢本沙石集〔1283〕九・五「はては身の毛いよだちて心地わひしくて、やがて病ひ狂ひてしににけり」

(ロ)心細く頼りない。

*古今和歌集〔905~914〕秋上・二一四「山里は秋こそことにわびしけれしかのなくねに目をさましつつ〈壬生忠岑〉」

*土左日記〔935頃〕承平五年一月一七日「かげみればなみのそこなるひさかたのそらこぎわたるわれぞわびしき」

*大和物語〔947~957頃〕一五五「ただ一人物もくはで山中にゐたればかぎりなくわびしかりけり」

(4)物足りない。面白くない。興ざめである。

*源氏物語〔1001~14頃〕玉鬘「御使ひにかけつけたる物を、いとわびしくかたはらいたしとおぼして」

*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕虫めづる姫君「わらはべの名は、例のやうなるはわびしとて、虫の名をなむつけ給ひたりける」

*徒然草〔1331頃〕五六「才ある人はその事など定めあへるに、おのが身をひきかけていひ出たる、いとわびし」

(5)みすぼらしい。貧しい。

*大和物語〔947~957頃〕一四八「年ごろわたらひなどもいとわろくなりて〈略〉いとわびしかりけるままに」

*今昔物語集〔1120頃か〕二五・一一「身の侘しければ盗人をもし」

*俳諧・奥の細道〔1693~94頃〕種の浜「浜はわづかなる海士の小家にて侘しき法花寺あり」

(6)物静かである。また、張り合いや慰めがなく、心さびしい。

*俳諧・猿蓑〔1691〕五「立かかり屏風を倒す女子共〈凡兆〉 湯殿は竹の簀子侘しき〈芭蕉〉」

*随筆・折たく柴の記〔1716頃〕序「世によくしれる人もなきは、をのづから伝ふる人のなからむもわびしからまじ」

*多情多恨〔1896〕〈尾崎紅葉〉後・九・一「此侘しい夜を此侘しい座敷に、此侘しい人が恁う寐鎮ってゐる其侘しさ」

語源説

ワレホロビシ(吾亡如)の義〔日本語原学=林甕臣〕。

発音

ワビシ〓

〓[シ]〓[ビ]

〓「わびし」〓[ビ]〓平安〓〓〓鎌倉「わびしき」〓〓〓〓〓[ビ]

上代特殊仮名遣い

(※青色は甲類に属し、赤色は乙類に属する。

辞書

色葉・易林・日葡・書言・ヘボン・言海

正式名称と詳細

表記

〓色葉易林書言

色葉言海

〓〓〓色葉

〓書言

佗敷ヘボン


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1. 侘
新選漢和辞典Web版
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2. わび・し【侘びし】
全文全訳古語辞典
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3. わび〓し【侘】
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4. わびし・い【侘】
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5. わびしがり‐や【侘屋】
日本国語大辞典
〔名〕他の人とくらべて、わびしがることの多い人。何かにつけてわびしがる人。*第2ブラリひょうたん〔1950〕〈高田保〉名月「昔の日本人はわびしがりやだったが、今
6. わびし‐が・る【侘─】
日本国語大辞典
〔他ラ四〕(形容詞「わびしい」の語幹に接尾語「がる」の付いたもの)わびしいと思う気持を外に表わす。つらがる。また、悲しがる。*梁塵秘抄口伝集〔12C後〕一〇「夜
7. わびし‐げ【侘─】
日本国語大辞典
〔形動〕(形容詞「わびしい」の語幹に接尾語「げ」の付いたもの)(1)いかにも貧しそうなさま。みすぼらしいさま。*枕草子〔10C終〕一二二・わびしげに見ゆるもの「
8. わびし-げ【侘びしげ】
全文全訳古語辞典
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9. わびし‐さ【侘─】
日本国語大辞典
〔名〕(形容詞「わびしい」の語幹に接尾語「さ」の付いたもの)わびしいこと。せつないこと。また、その度合。*竹取物語〔9C末~10C初〕「わが袂けふ乾ければわびし
10. わびし‐み【侘─】
日本国語大辞典
(形容詞「わびしい」の語幹に、「み」の付いたもの。→み)気落ちしてしまうので。がっかりするので。*万葉集〔8C後〕四・六四一「絶ゆと言はば和備染(ワビしみ)せむ
11. わびし‐・む【侘】
日本国語大辞典
〔他マ下二〕(1)わびしく思わせる。さびしがらせる。*山家集〔12C後〕上「寝覚する人の心をわびしめて時雨るるおとは悲しかりけり」(2)困らせる。*発心集〔12
12. わびし・む【侘びしむ】
全文全訳古語辞典
〔他動詞マ行下二段〕め・め・む・むる・むれ・めよ ❶わびしい思いをさせる。せつながらせる。 ❷困らせる。
13. わびし‐ら【侘─】
日本国語大辞典
びシラニ)声のするたのみしかげに露やもりゆく」*古今和歌集〔905~914〕雑体・一〇六七「わびしらにましらななきそあしひきの山のかひあるけふにやはあらぬ〈凡河
14. わびし-ら-に【侘びしらに】
全文全訳古語辞典
〔副詞〕せつなそうに。わびしそうに。 「わびしらに猿な鳴きそあしひきの山のかひある今日にやはあらぬ」〈古今・雑体・1067〉猿よ、悲しそうに鳴いてくれるな。今日
15. わび‐し・る【侘痴】
日本国語大辞典
〔自ラ下二〕困り果てて、頭がぼける。*方丈記〔1212〕「かくわびしれたるものどもの、歩くかと見れば、すなはち倒れ伏しぬ」
16. わび-し・る【侘び痴る】
全文全訳古語辞典
〔自動詞ラ行下二段〕れ・れ・る・るる・るれ・れよ困りはてて愚か者のようになる。困窮のあまりぼける。 「かくわびしれたる者どもの、歩くかと見れば、すなはち倒れ伏し
17. わび‐しろ【詫代】
日本国語大辞典
〔名〕謝罪のために差し出す金品。*続鳩翁道話〔1836〕一・下「冥加のため村方へ詫代(ワビシロ)としてさし出し」
18. あした 佗(わび)し
日本国語大辞典
*拾遺和歌集〔1005~07頃か〕恋二・七二四「ももはがき羽(はね)かく鴫(しぎ)もわがごとく朝わびしき数はまさらじ〈紀貫之〉」*類従本一宮紀伊集〔1113頃〕
19. あわび‐しお[あはびしほ]【鮑醤】
日本国語大辞典
頃〕六「あふびしほとは蚫をひしほ煮にするをいふ 但そぼろ切してゑりかつほはねかつほ盛也 又あわびしほともいふなり」
20. あわび‐しらたま[あはび‥]【鮑白珠】
日本国語大辞典
〔名〕「あわびたま(鮑珠)」に同じ。*日本書紀〔720〕武烈即位前・歌謡「琴頭(ことがみ)に 来居る影媛 玉ならば 吾(あ)が欲(ほ)る玉の 婀波寐之羅
21. いつつ‐まつかわびし[‥まつかはびし]【五松皮菱】
日本国語大辞典
〔名〕紋所の名。松皮菱を五つ組み合わせた図柄のもの。〓[ワ]
22. かわびし【川―】[方言]
日本方言大辞典
こん》 鹿児島県鹿児島郡968鹿児島県鹿児島郡谷山町方言集(山下光秋)=方言誌61933《かわびしょ》 鹿児島県963鹿児島方言辞典(嶋戸貞良)1935(2)魚
23. かわ‐びし【川─】
日本国語大辞典
68 肝属郡970 《かわびっしこん》鹿児島県鹿児島郡968 《かわびしょ》鹿児島県963 (2)魚、きす(鱚)。《かわびし》山形県西置賜郡139
24. カワビシャ
日本大百科全書
硬骨魚綱スズキ目カワビシャ科に属する海水魚。太平洋岸では青森県陸奥むつ湾、千葉県房総ぼうそう半島から九州南岸、日本海岸では新潟県から九州北西岸、東シナ海、朝鮮半
25. くちなわびしゃく【蛇柄杓】[方言]
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26. くつわ‐びし【轡菱】
日本国語大辞典
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27. まち‐わびし・い【待侘】
日本国語大辞典
お待侘(マチワ)びしういらせられ」*別れ霜〔1892〕〈樋口一葉〉一二「枯木に似たる儀右衛門夫婦待(マ)ちわびしきは春ならで芳之助の帰宅の遅さよ」
28. まちわびし‐さ【待侘─】
日本国語大辞典
〔名〕(形容詞「まちわびしい」の語幹に接尾語「さ」の付いたもの)待ちわびしいこと。また、その度合。*歌舞伎・阿国御前化粧鏡〔1809〕大詰「あまりの事に待詫(マ
29. 松皮菱
日本大百科全書
大きい菱の上下に、小型の菱をいくぶん重ねるように取り付けた文様。三階菱さんがいびしの一種で、真ん中の菱が大きいところから中太菱なかぶとびしともいう。松皮という名
30. まつかわ‐びし[まつかは‥]【松皮菱】画像
日本国語大辞典
〔名〕(松の樹皮の割れに似たところから)(1)模様の名。大小の菱形を連続したもの。松皮。*随筆・むかしむかし物語〔1732頃〕「六七十年以前は、女中地梨といふ小
31. もの-わび・し【物侘びし】
全文全訳古語辞典
〔形容詞シク活用〕《「もの」は接頭語》なんとなく悲しい。なんとなくつらい。 「みな人ものわびしくて、京に思ふ人なきにしもあらず」〈伊勢・9〉一行のすべての人はな
32. もの‐わびし・い【物侘】
日本国語大辞典
の」は接頭語)何となくわびしい。うらさびしい。*伊勢物語〔10C前〕九「みな人物わびしくて、京に思ふ人なきにしもあらず」*源氏物語〔1001~14頃〕明石「いと
33. ものわびし‐げ【物侘─】
日本国語大辞典
〔形動〕(形容詞「ものわびしい」の語幹に接尾語「げ」の付いたもの)何となくわびしそうなさま。また、何となくみすぼらしいさま。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一二・二
34. ものわびし‐ら【物侘─】
日本国語大辞典
〔名〕(形動)(「ら」は接尾語)ものわびしいこと。また、そのさま。*古今和歌集〔905~914〕物名・四五一「いのちとてつゆをたのむにかたければ物わびしらになく
35. かわびしゃ【川比車】[標準語索引]
日本方言大辞典
てんぐだい / とももり
36. 相川画像
日本大百科全書
佐渡金山史跡とともに、佐渡観光の中心をなす。両津港からバスで約1時間。 相川はもと日本海に面するわびしい小漁村であったが、1601年(慶長6)佐渡金山が開かれ、
37. あう はかり無(な)し
日本国語大辞典
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38. 葵(源氏物語) 66ページ
日本古典文学全集
ただ日ごろに添へて恋しさのたへがたきと、この大将の君の、今はとよそになりたまはむなん、飽かずいみじく思ひたまへらるる。一日二日も見えたまはず、離れ離れにおはせし
39. あおやまとうげ【青山峠】三重県:名賀郡/青山町/伊勢地村
日本歴史地名大系
した本居宣長は「菅笠日記」に「かいとをはなれて、阿保の山路にかかるほど、又雨ふりいでて、いとわびし。(中略)ゆきゆきてたむけにいたる。こゝ迄は壱志郡、ここよりゆ
40. あか‐さ【赤─】
日本国語大辞典
*枕草子〔10C終〕二七八・関白殿、二月廿一日に「色の黒さあかささへ見えわかれぬべきほどなるが、いとわびしければ」*児を盗む話〔1914〕〈志賀直哉〉「其乱れた
41. 明石(源氏物語) 223ページ
日本古典文学全集
〔一〕風雨やまず、京より紫の上の使者来る なほ雨風やまず、雷鳴り静まらで日ごろになりぬ。いとどものわびしきこと数知らず、来し方行く先悲しき御ありさまに心強うしも
42. 明石(源氏物語) 238ページ
日本古典文学全集
源氏との縁談がなかった今までにくらべて。源氏が身近にいるだけに、よけいに身分の隔絶を思い知らされ、わびしさを嚙みしめる。
43. 明石(源氏物語) 253ページ
日本古典文学全集
〔一二〕入道の娘や親たち思案にくれる 明石には、例の、秋は浜風の異なるに、独り寝もまめやかにものわびしうて、入道にもをりをり語らはせたまふ。源氏「とかく紛らはし
44. 明石(源氏物語) 254ページ
日本古典文学全集
して」という意味の語が含まれる。娘の琴の音。こんなよい季節に聞かなくては。明石に秋も深まり、源氏は独り寝のわびしさのつのるまま、音楽にかこつけて入道に娘への手引
45. あか ず
日本国語大辞典
東宮に「へだてたりつる御屏風もおしあけつれば、かいまみの人、隠れ蓑取られたる心地して、あかずわびしければ」*更級日記〔1059頃〕「人々あかず思ひてみな泣くを、
46. あか‐ひも【赤紐】
日本国語大辞典
の色にはあらぬを、領巾(ひれ)、裙帯(くたい)などして」*栄花物語〔1028~92頃〕著るはわびしと嘆く女房「大嘗会、例の月日の山引き、あやしの物まで青摺(あを
47. 秋
日本大百科全書
中秋の名月や九月ながつきの有明ありあけの月など秋の月の清澄艶麗えんれいな美しさ、恋の情緒にまつわる秋の夜長のわびしさなど、「もののあはれ」に代表される日本的な美
48. あき の 空(そら)
日本国語大辞典
。秋晴れの空。《季・秋》*後撰和歌集〔951~953頃〕秋下・四二三「おほかたの秋のそらだにわびしきに物思ひそふる君にもある哉〈右近〉」*平家物語〔13C前〕一
49. 総角(源氏物語) 235ページ
日本古典文学全集
らるるに、さまざま慰む方なく」と恨みて、何心もなくやつれたまへる墨染の灯影を、いとはしたなくわびしと思ひまどひたまへり。薫「いとかくしも思さるるやうこそはと恥づ
50. 総角(源氏物語) 312ページ
日本古典文学全集
の夢に見えたまへる、いともの思したる気色にて、このわたりにこそほのめきたまひつれ」と語りたまへば、いとどしく悲しさそひて、大君「亡せたまひて後、いかで夢にも見た
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