NHK大河ドラマ「光る君へ」特集
ジャパンナレッジは約1900冊以上の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書」サービスです。
➞ジャパンナレッジについて詳しく見る
  1. トップページ
  2. >
  3. カテゴリ一覧
  4. >
  5. 科学・医学
  6. >
  7. 医療・身体
  8. >
  9. 病気・怪我・障害
  10. >
  11. 高温障害

高温障害

ジャパンナレッジで閲覧できる『高温障害』の日本大百科全書のサンプルページ

日本大百科全書(ニッポニカ)

高温障害
こうおんしょうがい

高温度下の労働や運動によって体温調節や循環器系の機能が損なわれたり、水分や塩分などの代謝のバランスを失ったりしておこる障害をいい、熱中症ともよばれる。発生機構の相違から次の三つの病型に大別される。

[重田定義]

熱けいれん症

ボイラーなどの火を扱う作業者や坑内作業者によくおこる。筋肉重労働者に典型的な病型であり、職場でもっとも多くみられる。多量の発汗から体内の塩分が欠乏し、そのために血液中の電解質(とくにナトリウムイオン)のバランスが崩れることが原因で、筋肉(とくにその作業によく使われる筋群)のけいれんが特徴である。治療には生理的食塩水の静脈注射が効果的である。

[重田定義]

熱虚脱

体熱を放散させるために皮膚血管が拡張すると、血液が皮膚に集中して体内の重要な器官への血液供給が不足することが原因で、血圧降下、脈拍微弱がみられるのが特徴である。そのほか、脱力感、めまい、失神などの症状もみられる。治療としては、涼しい場所で安静にさせ、場合によっては強心剤や生理的食塩水の注射をする。

[重田定義]

熱射病

日射病、うつ熱症ともよばれ、体温調節中枢の失調が原因で、体温が上昇(ときには41℃に達する)し、しかも発汗がないことが特徴である。頭痛、めまい、耳鳴りなどに続いて意識障害、昏睡 (こんすい)状態になることが多く、重症の場合の致命率は高い。治療としては、速やかに体温を下げることがたいせつで、体温の上昇がひどい場合は全身を氷水につけ、3分ごとに体温を測る方法もとられる。応急処置としては、日陰の風通しのよいところに寝かせ、衣服を緩め、冷水で体をふき、タオルなどであおいで風を送る。

[重田定義]

予防

高温障害の予防法としては、(1)通風換気、遮熱設備などの環境条件の改善、(2)作業の機械化、作業時間の短縮、休憩などの作業負担の軽減、(3)循環器異常者など高熱作業不適格者への配慮、(4)食塩の補給、ビタミンBやCの補給、防熱服着用などの個人対策も必要である。なお高温障害の発現には、服装、作業または運動状況、睡眠不足、疲労などの個人的身体的条件も誘因となるので注意する。いわゆる「夏ばて」も慢性の高温障害の一種である。

[重田定義]

上記は、日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書サービス「ジャパンナレッジ」のサンプル記事です。

ジャパンナレッジは、自分だけの専用図書館。
すべての辞書・事典・叢書が一括検索できるので、調査時間が大幅に短縮され、なおかつ充実した検索機能により、紙の辞書ではたどり着けなかった思わぬ発見も。
パソコン・タブレット・スマホからご利用できます。


高温障害の関連キーワードで検索すると・・・
検索ヒット数 15
※検索結果は本ページの作成時点のものであり、実際の検索結果とは異なる場合があります
検索コンテンツ
1. 高温障害
日本大百科全書
防熱服着用などの個人対策も必要である。なお高温障害の発現には、服装、作業または運動状況、睡眠不足、疲労などの個人的身体的条件も誘因となるので注意する。いわゆる「
2. 高温障害(作物に対する)
岩波 生物学辞典
高温によって作物に引き起こされるさまざまな障害.特に,最近の温暖化による高温が農作物に与えるさまざまな障害が注目されている.イネを例にとると,高温による受精障害
3. 青立ち
岩波 生物学辞典
蓄積すると考えられる.収穫期の遅れ,品質低下,収穫ロスなどが引き起こされるため,近年の温暖化による高温障害の一例として問題視されている.ダイズには無限伸育型と有
4. 暑さ指数
日本大百科全書
熱中症(高温障害)の原因となりやすい(1)湿度、(2)日射、輻射ふくしゃを主体とする周辺の熱環境、(3)気温、の三つの要素をもとに算出された指標。湿球黒球温度の
5. 医学気象学
日本大百科全書
人間の健康や病気に及ぼす気象の影響を扱う学問。生気象学の主要な分野の一つ。熱中症(高温障害)や喘息ぜんそく、リウマチ、花粉症、皮膚癌がんなど、気象が関係する病気
6. 隠れ熱中症
日本大百科全書
熱中症に特有の初期症状を伴わずに進行する高温障害。脱水症状の一歩手前の「隠れ脱水」もほぼ同義に使われることが多い。熱中症は、高温環境下で生じる急性疾患の総称であ
7. 灌漑
日本大百科全書
溶かした水を散布する方法で省力化することが多くなってきており、地域によっては除塩、潮風塩害防止、高温障害防止、凍霜害防止、冷温障害防止などのために灌漑を行うし、
8. 灌漑
世界大百科事典
供給し続ける方法を連続灌漑といい,水量が豊富な時期や場所では掛け流しとなり,水量的に不経済であるが,高温障害防止のため積極的に用いる場合もある。一般には水稲の生
9. 夏負け
日本大百科全書
もいえるわけで、ビタミン剤の内服や塩分の補給が必要な場合もある。なお、夏ばてというのは慢性の高温障害で、慢性熱中症、熱消耗、熱衰弱などと同義語である。柳下徳雄
10. 日射病
日本大百科全書
かつては高温多湿下の労働時にみられる熱射病と区別されていたが、現在では同一機序による疾患としてまとめられ、高温障害の一病型とされている。重田定義
11. 熱射病
日本大百科全書
高温多湿下の労働時に外界への熱放散が困難なために発病する疾患をいい、現在では日射病とともに高温障害の一病型とされている。重田定義
12. 熱中症
日本大百科全書
高温障害
13. のぼせ
日本大百科全書
原因はいろいろあり、熱い湯の入浴や長湯によるもの、精神的興奮による生理的なものをはじめ、高血圧症、更年期障害、高温障害のほか、内分泌障害や自律神経失調症などの一
「高温障害」の情報だけではなく、「高温障害」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る▶

高温障害と同じ病気・怪我・障害カテゴリの記事
スキン-テア(日本大百科全書)
加齢などにより脆弱になった皮膚において、軽微な外力が加わることにより生ずる裂傷。主として高齢者の四肢に発生する外傷性の皮膚潰瘍であり、摩擦単独あるいは摩擦・ずれによって、表皮が真皮から分離(部分層創傷)、または表皮および真皮が下層構造から分離
褥瘡(日本大百科全書・世界大百科事典)
身体に加わった外力により、骨と皮膚表層の間の軟部組織の血流が低下あるいは停止し、この状況が一定時間持続することにより皮膚組織が不可逆的な血流不足となり、局所的に酸素欠乏および低栄養状態となって壊死(えし)に陥った状態。寝たきりで自力での体動が
自己免疫疾患(岩波 生物学辞典)
《同》自己免疫病.本来,病原体などの非自己異物に対する防御機構として誘導される免疫反応が,自己の細胞や組織に対して誘導され(自己免疫),その結果生じる細胞・組織傷害に起因する疾患.自己・非自己を区別する獲得免疫系の自己寛容機構の破綻が原因と考えられるが
うつ病(岩波 生物学辞典)
抑うつ感を主とする気分変調と,集中困難,活動性低下などの思考と意欲の障害を特徴とする気分障害.双極性障害と並んで気分障害の中核を成す.日本ではうつ病の生涯有病率は6.5%と,欧米のそれ(9~15%)に比べるとかなり低いが,その原因は不明.有病者の
感染経路(岩波 生物学辞典・世界大百科事典)
病原体が生体内に侵入し増殖の足がかりを確立する際の経路.感染経路の主な分類には,経口,経気道,経皮,経膣,血液感染などのように体のどこから感染するかを表現した分類と病原体の侵入過程による分類(例えば,接触感染,飛沫感染,空気感染,媒介動物(vecto
病気・怪我・障害と同じカテゴリの記事をもっと見る


「高温障害」は医療に関連のある記事です。
その他の医療に関連する記事
花粉症(日本大百科全書・世界大百科事典)
花粉に対するアレルギー反応により、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎が引き起こされる現象。おもな症状は、鼻ではくしゃみ、鼻水(鼻漏)、鼻づまり(鼻閉)、眼(め)ではかゆみである。花粉が鼻腔(びくう)粘膜、結膜に付着することにより発症するため、原因と
麻酔(世界大百科事典)
薬の作用により体の一部あるいは全身の知覚と運動機能を一時的に消失させ,手術のような体に侵害を加える際の痛みや精神的苦痛を取り除くことをいう。薬の作用が局所に限られるものを局所麻酔と呼び,全身的に作用するものを全身麻酔と呼ぶ。全身麻酔は通常意識消失を
高温障害(日本大百科全書)
高温度下の労働や運動によって体温調節や循環器系の機能が損なわれたり、水分や塩分などの代謝のバランスを失ったりしておこる障害をいい、熱中症ともよばれる。発生機構の相違から次の三つの病型に大別される。[重田定義]▲熱けいれん症ボイラーなどの火を扱う作業者
熱中症(世界大百科事典)
高温下での労働といった職業的原因で起こる熱射病をいう。日本でも,かなり昔から〈よろけ〉という名称で,鉱山等の高温多湿の環境で働く作業者によく起こった熱中症が記載されている。ごく最近まで高熱のもとでの作業は,鉱山,製鉄,紡績工場,ボイラー室等においてよ
メッセンジャーRNA(岩波 生物学辞典)
mRNAと略記.《同》伝令RNA.遺伝子の情報が蛋白質として発現される過程で,情報の担体として合成されるRNA.ゲノム上の遺伝情報は一定の単位でRNAに転写される.その際,DNA依存性RNAポリメラーゼはDNA上のプロモーター部位を認識してこれと結合
医療に関連する記事をもっと見る


ジャパンナレッジは約1900冊以上(総額850万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のインターネット辞書・事典・叢書サイト」です。日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る▶