1. うたい‐ぼん[うたひ‥]【謡本】
日本国語大辞典
間進上了」*俳諧・犬子集〔1633〕一四・雑上「碁ばんは箱に入て置けり 十とぢあれど半はしらぬ謡本〈玄札〉」*浮世草子・元祿大平記〔1702〕四・遊女の数をかぞ
2. 謡本画像
日本大百科全書
たい。15世紀ごろの世阿弥ぜあみ自筆本などは能本とよばれるが、台本のみ記されている場合も多い。謡本が刊行されたのは16世紀以後で、金春こんぱる流の車屋本くるまや
3. 謡本
世界大百科事典
刷技術の進歩とあいまって,謡本は続々と刊行されるようになった。なかでも,1600-01年(慶長5-6)に鳥養宗晣が出版した金春流謡本(71曲が現存)は最初の版行
4. うたいぼん【謡本】
国史大辞典
現存最古の謡の本は、世阿弥の手になるものだが、これは謡本というより能の上演台本(能本)に近い。室町時代を通じて、多かれ少なかれ能本の要素をもった謡本が多く、謡の
5. うたいぼん【謡本】[歴史・史料・役]
能・狂言事典
、詳しい謡本が刊行された。 謡本は、比較的親しみやすい演目を集めた内組(うちぐみ)、やや遠い演目を集めた外組(そとぐみ)という形で出版されることが多く、内百番、
6. 謡本[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
『井筒いづつ』 観世流かんぜりゅう光悦本 慶長年間(1596~1615)国立国会図書館所蔵
7. 田樂謡本 (見出し語:謡本)
古事類苑
樂舞部 洋巻 第1巻 689ページ
8. 能樂謡本 (見出し語:謡本)
古事類苑
樂舞部 洋巻 第1巻 804ページ
9. 謡本稽古番組(著作ID:4369233)
新日本古典籍データベース
うたいぼんけいこばんぐみ 謡曲
10. 謡本鼓譜(著作ID:585739)
新日本古典籍データベース
うたいぼんつづみふ 能
11. 謡本之外題(著作ID:4369234)
新日本古典籍データベース
うたいぼんのげだい
12. 謡曲拾葉抄(著作ID:62679)
新日本古典籍データベース
ようきょくしゅうようしょう 謡本故実 貞恕(ていじょ) 著 宜美庵忍.(ぎびあんにんくう) 補 謡曲 注釈 寛保元序、明和九刊
13. 御謡本之書付(著作ID:4370076)
新日本古典籍データベース
おんうたいのほんのかきつけ
14. 里村家謡本筆者目(著作ID:3579406)
新日本古典籍データベース
さとむらけうたいぼんひっしゃもく
15. 明治泰平小謡本万戸声(著作ID:4387646)
新日本古典籍データベース
めいじたいへいこうたいぼんばんこのこえ 林喜右衛門(はやしきえもん) 編 謡曲 明治一八
16. Basil Hall Chamberlain【チェンバレン】[人名]
能・狂言事典
東京大学)で言語学を担当。門下に『新謡曲百番』を校訂した佐佐木信綱がいる。同書はチェンバレンが佐々木に贈った謡本で、チェンバレンは序文を寄せた。教職のかたわら七
17. 排蘆小船(近世随想集) 275ページ
日本古典文学全集
体になしたるか、その本はわきまへがたし」。能楽の詞章に節を付けてうたうこと。多くは所作を伴わず、謡本によってうたうだけであった。順序を定める意の「ついづ」の連体
18. あたり【当・中】
日本国語大辞典
文句と拍子との取り方。また、謡の修飾的な節(ふし)で、呼気を短く中断させ、突きあたるようにうたうもの。謡本では、ゴマ節に「ア」を添えて示す。(15)囲碁で、次の
19. 異域録 清朝使節のロシア旅行報告 9ページ
東洋文庫
及びその完結部、銭稲孫の満文異域録華語訳 とその手記等は省略した。五、『校注異域録』に収められている満洲謡本の地図、及び漢文本の地図(異域録輿図)は 本書巻頭に
20. いいだたつみ【飯田巽】[人名]
能・狂言事典
九三年六月芝能楽堂で自演、その後、喜多六平太が著作権を譲り受け、一九〇一年(明治三四)五月、書肆江島から謡本を発行し流儀の所演曲とした。喜多流謡曲名寄には、外組
21. いわふね【岩船】[能曲名]
能・狂言事典
現行観世は祝言の半能としている(待謡は《右近》のものを流用)。《金札》と同じケース。 江戸中期までは、観世も謡本に完曲を残す。観世元章(もとあきら)が一演出とし
22. 謡
世界大百科事典
ない部分であるが,特定の抑揚をつけて謡われる。それに対しフシは,音楽的に作曲されている部分で,謡本ではゴマ点によって作曲の内容が示される。フシは,さらにヨワ(弱
23. うたい【謡】[技法・演出]
能・狂言事典
ない部分であるが、特定の抑揚をつけて謡われる。それに対しフシは、音楽的に作曲されている部分で、謡本ではゴマ点によって作曲の内容が示される。フシは、さらにヨワ(弱
24. うたいごと【謡事】[技法・演出]
能・狂言事典
主とする小段の総称。謡のリズム型などにより、次の三つに分けられる。(1)謡のリズムが明確な小段=謡本に「拍子合(ひょうしあう)」と注記される小段で、リズム型によ
25. うたいしょう【謡抄】
国史大辞典
これに山科言経・鳥養道
なども加わって、金春流の
謡本を底本として辞解・出典などを注記したもの。文禄四年(一五九五)に百番が完成し、さらに増補されて
26. うたい の 本(ほん)
日本国語大辞典
「うたいぼん(謡本)」に同じ。*浄瑠璃・心中天の網島〔1720〕橋尽し「はしりがき、うたひの本はこのへりう」
27. うち‐ひゃくばん【内百番】
日本国語大辞典
〔名〕江戸初期、謡本を刊行する際、広く世に行なわれているものの中から選ばれた百番の曲をいう。その後、選外百番を集め合わせて二百番の謡本が作られたが、選外百番を外
28. うづき‐ぼん【卯月本】
日本国語大辞典
元和六年(一六二〇)卯月と寛永六年(一六二九)卯月に刊行された謡本。観世左近大夫慕閑の奥書がある謡本中最古のもの。*随一小謡絵抄〔1805〕「卯月本(ウヅキボン
29. うめ【梅】[能曲名]
能・狂言事典
ことほぐという能。梅花の精を後ジテとして、〈太鼓序ノ舞〉を舞わせる。〈大小序ノ舞〉にする場合もある。明和の謡本改正に付随して作られた江戸期の新作。作詞は田安宗武
30. えじま-いへえ【江島伊兵衛】
日本人名大辞典
1895−1975 昭和時代の出版経営者,能楽研究家。明治28年4月10日生まれ。昭和3年宝生流謡本版元わんや書店社長となる。本業のかたわら,能楽三役の後継者養
31. えじまいへえ【江島伊兵衛】[人名]
能・狂言事典
と共著。図版篇・解説篇)がある。さらに表章と協力して鴻山文庫所蔵の古謡本一万二〇〇〇冊の調査を完了、『鴻山文庫本の研究‐謡本之部』(表章著)に寄与した。七一年勲
32. えんかく【沿革】 : 能楽
国史大辞典
一層複雑なものにした。なお、幕府にならって諸大名も猿楽を優遇したので、武士・町人の間にも謡が流行し、謡本の刊行も盛んであった。明治維新で幕府の俸禄を失った役者た
33. えんとくじ【円徳寺】大阪府:大阪市/生野区/大地村地図
日本歴史地名大系
椀屋は寺蔵過去帳にも散見するので、当寺の檀家であったと思われる。後土御門天皇が写経した「観無量寿経」、教如筆の謡本、椀屋久右衛門作の朱塗椀一〇人前などを蔵する。
34. 鸚鵡七十話 インド風流譚 39ページ
東洋文庫
この輪郭物語の最後の部分をなしている鸚鵡と鶯鷺の話は、この物語集のペルシャ語本にもトルコ 謡本にも収録されていて、パーリ語の仏教説話集「ジャータカ」(本生話
35. 鸚鵡七十話 インド風流譚 127ページ
東洋文庫
し上げて、大臣の娘は自分〈の家〉に戻り、その邸の評判をたかめました」 参考 この話はペルシャ謡本、トルコ話本のすべてに含まれている。「パンチャ・タントラ」(→
36. 鸚鵡七十話 インド風流譚 131ページ
東洋文庫
七)にもあってあまねく普及していたものらしい。「シュカ・サプタティ」のペルシャ語本、トル コ謡本にも収められている。 第十六話「王様はまた彼女をお召しに
37. おお‐のり[おほ‥]【大乗】
日本国語大辞典
七五調の歌詞の、上の七文字と下の五文字とに、一拍子ずつあたって謡うやり方で、豊かなリズム感のあふれる謡い方。謡本にはノルと記入してある。ノリ地ともいう。→中乗り
38. おもてあきら【表章】[人名]
能・狂言事典
。『鴻山文庫本の研究‐謡本の部』(一九六五)や江島伊兵衛との共著『図説光悦謡本』(一九七〇)、法政大学能楽研究所紀要『能楽研究』等に発表した「車屋謡本新考」(未
39. おりべ‐ぼん【織部本】
日本国語大辞典
天保年間(一八三〇~四四)、観世大夫、観世織部が印行した謡本。現行の観世流謡本の底本となるもので、内百十番、番外六十二番、別能二十八番からなる。
40. 花鏡(能楽論集) 328ページ
日本古典文学全集
『音曲口伝』第二条とほぼ同内容。音曲に配慮しつつ作詞する事をも音曲習道の一分野としているのが特色。謡本。謡のテキストが即ち能の台本。謡の性質。語と語の続きぐあい
41. かたつけ【型付】[歴史・史料・役]
能・狂言事典
また『能楽画報』『観世』など雑誌に掲載されたものもある。部分奏演としての舞囃子や仕舞の型付は、謡本と同じく素人の稽古用テキストとして、各流派のものが刊行されてい
42. 甲子夜話三篇 2 245ページ
東洋文庫
\しけれ。(原本節章あり、ここに略す1校注)右彦太が本の後、可順消息に添、又『明智討』と題せる謡本を贈る。日。此本喜多より取寄たり。節章は湖遊が〔湖遊は、故七太
43. 甲子夜話続篇 1 288ページ
東洋文庫
郎長範汽長範諸書多作二長般輔今従一象譜一〕(長範、諸書 多作二長般殉今従二家譜一と見へたれど、今印行の謡本、『熊 阪』『烏帽子折』等、みな長範と云て長般と書
44. 加藤枝直[文献目録]
日本人物文献目録
に関する新資料・歌稿の紹介』北野克『賀茂真淵と加藤枝直』竹村五百枝『橘枝直』関根正直『明和改正謡本の改訂参画者 特に加藤枝直の位置について』水谷泰二
45. かんぜきよし【観世清之】[人名]
能・狂言事典
その後二三世観世清廉(きよかど)を助け、宗家派の重鎮として観世会の舞台に活躍する。しかし観世流改訂謡本の刊行の件で宗家と意見の対立をみた。謹厳な性格で、能楽の故
46. 観世黒雪
世界大百科事典
手されたが,暮閑はその底本をみずから校閲・監修し,23年ころ,大夫の正式に関与した最初の観世流謡本として刊行された。この間,1621年夏から翌春のころには出家隠
47. かんぜこくせつ【観世黒雪】[人名]
能・狂言事典
が着手され、暮閑はその底本をみずから校閲・監修し、二三年ころ、大夫の正式に関与した最初の観世流謡本として刊行された。この間、一六二一年夏から翌春のころには出家隠
48. 観世宗節
世界大百科事典
領し,家康に献上されていた世阿弥伝書を借覧書写し,その一部が現存する。宗節は生涯を通じて多くの謡本を書写相伝し,宗節の名を冠した謡伝書や能型付が伝存するが,京を
49. かんぜそうせつ【観世宗節】[人名]
能・狂言事典
領し、家康に献上されていた世阿弥伝書を借覧書写し、その一部が現存する。宗節は生涯を通じて多くの謡本を書写相伝し、また宗節の名を冠した謡伝書や能型付が伝存するなど
50. かんぜただちか【観世身愛】
国史大辞典
補助記号の多くを廃するなど、節付法の大幅な改訂を試み、以後の観世流謡本は身愛流の節付となった。謡の普及にも力を注いだらしく、自筆謡本が多く現存する。寛永三年(一