1. 風姿花伝(能楽論集)
日本古典文学全集
能の作品を数多く残す傍ら、優れた芸術論である能楽論を書き残した。現存する21編の能楽論のうち、『風姿花伝』(1400年ごろ成立)、『花鏡(かきょう)』(1424 ...
2. 『風姿花伝』
日本史年表
1400年〈応永7 庚辰〉世阿弥, 『風姿花伝』 (巻1~3)を著すか。 ...
3. 風姿花伝
日本大百科全書
芸術論として、教育論、人生論、魅力の美学として、不滅の価値をもつ。書名については世阿弥自身「風姿花伝と名づく」といっており、略する場合は「花伝」であるから、「花 ...
4. 風姿花伝
世界大百科事典
一般には《花伝書》の名で知られているが,著者自身,書名の由来を〈その風を得て,心より心に伝ふる花なれば,風姿花伝と名付く〉と言明している。 7編から成るが,当初 ...
5. ふうしかでん[フウシクヮデン]【風姿花伝】
日本国語大辞典
室町前期の能楽論書。七編。世阿彌著。応永七〜九年(一四〇〇〜〇二)頃成立。世阿彌の現存する二一種の伝書のうち最古のもの。父観阿彌の教訓を受け、能に関して、修業、 ...
6. ふうしかでん【風姿花伝】
国史大辞典
ていたこととも無関係ではないが、世阿弥伝書としての本書については、『風姿花伝』もしくは『花伝』の呼称が妥当である。『風姿花伝』は、「第一年来稽古条々」「第二物学 ...
7. ふうしかでん【風姿花伝】[歴史・史料・役]
能・狂言事典
一般には『花伝書』の名で知られているが、著者自身、書名の由来を「その風を得て、心より心に伝ふる花なれば、風姿花伝と名付く」と言明している。 七編から成るが、当初 ...
8. ふうしくゎでん【風姿花伝】
全文全訳古語辞典
[書名]室町前期の能楽論書。世阿弥著。一四〇〇年(応永七)頃成立。『花伝書』とも。二十二歳で死別するまでに父観阿弥から授けられた能の精髄を、整理して記述したもの ...
9. Rene Sieffert【シフェール】[人名]
能・狂言事典
られた伝統 La tradition secrète du No』を出版し、「風姿花伝」「花鏡」「至花道」「二曲三体人形図」「遊楽習道風見」「九位」の能楽論とと ...
10. あい‐かな・う[あひかなふ]【相叶・相適】
日本国語大辞典
し」*海道記〔1223頃〕萱津より矢矧「路次の便詣なりと云ふ事なかれ。此機感の相叶ふ時也」*風姿花伝〔1400〜02頃〕五「上手は、目利かずの心にあひかなふ事難 ...
11. あい‐ぎょう[‥ギャウ]【愛敬】
日本国語大辞典
*今昔物語集〔1120頃か〕一六・八「『此の女子に愛敬・富を令得(えし)め給へ』と祈り申ける程に」*風姿花伝〔1400〜02頃〕五「この芸とは、衆人(しゅにん) ...
12. あい‐したが・う[あひしたがふ]【相従】
日本国語大辞典
相准
也」*
風姿花伝〔1400〜02頃〕四「大和国春日御神事相随(アヒシタガフ)申楽四座、外山(とび)、結崎(ゆふざき)
...13. あい‐しらい[あひしらひ]
日本国語大辞典
水の入ったコップを透かして白い茎が美しい」(3)能楽で、役者が互いに相手の演技に応じて動くこと。*風姿花伝〔1400〜02頃〕一「脇の為手(して)に花を持たせて ...
14. あいたい【相対】[方言]
日本方言大辞典
(1)差し向かい。差し。 島根県出雲「あえたえで飲まー」725島根県方言辞典(広戸惇・矢富熊一郎)1963風姿花伝七「これは筆に見え難し。あいたいしての口伝なり ...
15. あい‐たい[あひ‥]【相対】
日本国語大辞典
〔名〕(1)向かい合っていること。また、当事者同士が、直接に向かい合って、事を行なうこと。*風姿花伝〔1400〜02頃〕七「これは筆に見え難し。あいたいしての口 ...
16. あい‐つ・ぐ[あひ‥]【相次・相継】
日本国語大辞典
風「中務(なかつかさ)の宮と聞えけるが領じ給ける所〈略〉、はかばかしうあひつぐ人もなくて」*風姿花伝〔1400〜02頃〕序「其後、かの河勝の遠孫、この芸をあひつ ...
17. あい‐つた・える[あひつたへる]【相伝】
日本国語大辞典
あひつた・ふ〔他ハ下二〕(「あい」は接頭語。「伝える」の改まった言い方)次々と伝える。受け継いでいく。*風姿花伝〔1400〜02頃〕四「同じく氏安より相伝る、聖 ...
18. あい‐ともな・う[あひともなふ]【相伴】
日本国語大辞典
ぼ)相伴なはんことを欲するのみ」【二】〔他ハ四〕いっしょに連れて行く。引き連れる。相具す。*風姿花伝〔1400〜02頃〕四「是は、かの氏安が妹むこなり。これをも ...
19. 垢
世界大百科事典
rit(排泄物)と共通で,糞尿の意が拡張されてちりやほこりなども指すようになったという。 《風姿花伝》に位を論ずる件で,〈又稽古の劫入りて,垢落ちぬれば,この位 ...
20. あか【垢】
日本国語大辞典
た」(2)(一般的に)欠点。洗練されていないところ、整っていないものをいう。→垢が抜ける。*風姿花伝〔1400〜02頃〕六「さる程に、終(つゐ)には、能に嵩(か ...
21. あか‐ぬけ【垢抜】
日本国語大辞典
萎(すが)れてもまだ見所のある花」技芸の拙劣未熟な状態を「垢」にたとえる記述は「風姿花伝」に見える。のち、芸能以外にも容姿、態度、趣味などの洗練された状態を「垢 ...
22. あが・る【上・揚・挙・騰】
日本国語大辞典
一段上の域に達する。*筑波問答〔1357〜72頃〕「万の道の事も、難をよく人に言はれてこそあがる事なれ」*風姿花伝〔1400〜02頃〕一「児(ちご)の申楽に、さ ...
23. あげ‐く【挙句・揚句】
日本国語大辞典
(2)(3)の例は抄物を中心として室町期には少なからず見られ、転義が早い時期に進んでいたことが推測される。「風姿花伝‐三」「花鏡‐序破急之事」といった世阿彌の著 ...
24. あし‐て【足手】
日本国語大辞典
くはのごとし」*散木奇歌集〔1128頃〕雑「あし手なき蟹のおほのに放たれてする方もなき身をいかにせん」*風姿花伝〔1400〜02頃〕二「あひしらひを目がけて、細 ...
25. あしぶみ【足踏】[方言]
日本方言大辞典
子を取ること。《あしふん》 沖縄県石垣島996八重山語彙(宮良当壮)1930(3)の意の例。風姿花伝三「声をも強々と使ひ、あしふみをも少し高く踏み」 ...
26. あし‐ぶみ【足踏】
日本国語大辞典
は」*源氏物語〔1001〜14頃〕紅葉賀「同じ舞のあしふみ、おももち、世に見えぬさまなり」*風姿花伝〔1400〜02頃〕三「日頃より、色々と振をもつくろひ、声を ...
27. あてがい[あてがひ]【宛行・充行】
日本国語大辞典
歎願したって哀訴したって一厘も呉れないのだから」(2)心をくばること。配慮。とりはからい。*風姿花伝〔1400〜02頃〕二「これ上方の御目に見ゆべからず。若見え ...
28. あてが・う[あてがふ]【宛行・充行】
日本国語大辞典
〕一〇本・八「物たくはへ利分して百年の用意して遁世の身とならんなと愚なる人はあてかふにや」*風姿花伝〔1400〜02頃〕六「この分目をばあてがはずして、ただ幽玄 ...
29. あてが・ふ【宛がふ】
全文全訳古語辞典
❶(品物・金銭などを)見はからって与える。 ❷適用する。 「この分目をばあてがはずして」〈風姿花伝・6〉この区別を適用することなしに。 ...
30. あて‐どころ【充所・宛所・当所】
日本国語大辞典
物かく者をたのみ、文一つあつらへ、宛処をとへば」(2)(当所)打ち当てる所。当てるべき所。*風姿花伝〔1400〜02頃〕別紙口伝「年寄りぬればその拍子のあてどこ ...
31. あ・てる【当・中・充・宛】
日本国語大辞典
かなしみ、御菩提のため、三年胎内にして苦しめ奉りし日数千日にあてて、千間に御堂をたて給ひけり」*風姿花伝〔1400〜02頃〕一「此比(ころ)の稽古、やすき所を花 ...
32. あやま・る【誤】
日本国語大辞典
写す」*徒然草〔1331頃〕一九四「達人の人を見る眼(まなこ)は、少しもあやまる所あるべからず」*風姿花伝〔1400〜02頃〕二「わざ物などの翁形(おきなかたち ...
33. あれ‐てい【彼体】
日本国語大辞典
*古今著聞集〔1254〕九・三三五「いかに鬼同丸などを、あれていにいましめ置き給ひたるぞ」*風姿花伝〔1400〜02頃〕三「我はあれていにわろき所をばすまじき物 ...
34. あんじ‐おさ・む[‥をさむ]【案納・案収】
日本国語大辞典
〔他マ下二〕納得する。自得する。*風姿花伝〔1400〜02頃〕六「よくよく心底をわけて、あんじをさむべき事也」 ...
35. あん の 内(うち)
日本国語大辞典
、死(しぬる)は案(アン)の内(ウチ)の事、生(いきる)は存(ぞん)の外(ほか)のこと也」*風姿花伝〔1400〜02頃〕三「自作なれば、言葉・振舞(ふるまひ)、 ...
36. あん‐はからい[‥はからひ]【案計】
日本国語大辞典
〔名〕計略。くふうしたはかりごと。*風姿花伝〔1400〜02頃〕別紙口伝「例へば弓矢の道の手立(てだて)にも、名将のあんはからいに、おもひの外なる手立にて、強敵 ...
37. あん‐りゅう[‥リフ]【安立・案立】
日本国語大辞典
)心やすらかで動かないこと。*正法眼蔵〔1231〜53〕空華「器世間の安立も疑著しつべし」*風姿花伝〔1400〜02頃〕七「先、五年三年の中に一遍づつも、珍しく ...
38. あん を=めぐらす[=まわす]
日本国語大辞典
あれこれ考える。くふうを凝らす。*風姿花伝〔1400〜02頃〕三「心中にあんをめぐらすべし」*吾妻問答〔1467頃〕「我が連歌のたたずまひを取り合はせて案をめぐ ...
39. いい‐ごと[いひ‥]【言事】
日本国語大辞典
つつらとむかうていたそ」(2)能で、演者の発する謡の文句・言葉。所作・しぐさに対していう。*風姿花伝〔1400〜02頃〕三「言ひ事の文字にまかせて心をやるべし。 ...
40. いか‐なる【如何─】
日本国語大辞典
さるるであらうか」(2)(多く、後に逆接の語を伴って)強調の意を表わす。どんな。どういう。*風姿花伝〔1400〜02頃〕一「いかなる上手なりとも、いまだまことの ...
41. いかに と して
日本国語大辞典
さらに下に助詞「も」の付くこともある)(1)疑問、質問の意を表わす。どのようにして。どうやって。*風姿花伝〔1400〜02頃〕三「是、いかにとして心得(え)べき ...
42. いかに も
日本国語大辞典
ぜひ。*和泉式部日記〔11C前〕「なほいと苦しうこそ、いかにもありて御覧ぜさせまほしうこそ」*風姿花伝〔1400〜02頃〕六「いかにも、申楽の本木には、幽玄なら ...
43. いき‐いき【生生・活活】
日本国語大辞典
【一】〔副〕(「と」を伴う場合が多い)生気があふれて勢いのよいさま。活気にみちたさま。新鮮なさま。*風姿花伝〔1400〜02頃〕三「立ち振舞ふ風情をも、人の目に ...
44. い‐しょう[‥シャウ]【衣装・衣裳】
日本国語大辞典
、而天下治」(2)演劇、舞踏などの、舞台で扮装に用いる衣服。能では多く装束という。*風姿花伝〔1400〜02頃〕二「いしゃうを飾りて、衣紋を繕ひてすべし」*わら ...
45. 伊勢猿楽
世界大百科事典
していた猿楽座で,和屋,勝田,青苧(あおそ)/(あおお)(青王(あおお))の3座があった。《風姿花伝》神儀編の諸国の猿楽座について記した個所に〈伊勢,主司(しゆ ...
46. いせさるがく【伊勢猿楽】
国史大辞典
「今呪師給分」としているから、おそらく鎌倉時代には旧来の呪師座が神宮に奉仕していたのであろう。世阿弥の『風姿花伝』(宗節本)神祇篇に、「伊勢 主司 二座(又今主 ...
47. いせさるがく【伊勢猿楽】[歴史・史料・役]
能・狂言事典
勤仕していた猿楽座で、和屋、勝田、青苧(あおそ/あおお)(青王(あおお))の三座があった。『風姿花伝』「神儀云」の諸国猿楽座について記した個所に「伊勢、主司(し ...
48. いだ・す【出】
日本国語大辞典
ひろきつけて」(ホ)表立った所に登場させる。文章などを発表する。掲載する。また、出版する。*風姿花伝〔1400〜02頃〕七「花伝にいだす所の条々を、ことごとく稽 ...
49. いち‐ざ【一座】
日本国語大辞典
一体。一基。(7)一つの興行を共に行なっている能役者、歌舞伎役者などの俳優や芸人の一団体。*風姿花伝〔1400〜02頃〕六「能に嵩も出で来、垢も落ちて、いよいよ ...
50. いちざ‐こんりゅう[‥コンリフ]【一座建立】
日本国語大辞典
〔名〕能楽の一座を経営してゆくこと。*風姿花伝〔1400〜02頃〕五「この芸とは、衆人愛敬をもて、一座建立(コンリウ)の寿福とせり」イチザコンリュー ...