1. えどうまれうはきのかばやき【江戸生艷気樺焼】
全文全訳古語辞典
[書名]江戸後期の黄表紙。山東京伝作・自画。一七八五年(天明五)刊。大金持ちの一人息子仇気屋艶二郎は、醜男のくせにうぬぼれが強く、色恋沙汰で世間の評判をとろうと
2. 『江戸生艶気樺焼』
日本史年表
1785年〈天明5 乙巳〉 この年 山東京伝 『江戸生艶気樺焼』 刊。
3. 江戸生艶気樺焼
日本大百科全書
黄表紙。1785年(天明5)刊。山東京伝さんとうきょうでん作、自画。書名は江戸名物のうなぎの蒲焼きのもじり。百万長者仇気屋あだきやのひとり息子艶二郎えんじろうは
4. 江戸生艶気樺焼
世界大百科事典
黄表紙。山東京伝(北尾政演(まさのぶ))画作。3冊。1785年(天明5)刊。百万長者仇気屋(あだきや)のひとり息子艶二郎(えんじろう)は醜いくせにうぬぼれが強く
5. えどうまれうわきのかばやき[えどうまれうはキのかばやき]【江戸生艷気樺焼】
日本国語大辞典
江戸後期に流行した黄表紙の代表作。三冊。山東京伝作・北尾政演(まさのぶ)画。天明五年(一七八五)に刊行。醜男(ぶおとこ)のくせに、うぬぼれの強い仇気屋艷次郎(あ
6. えどうまれうわきのかばやき【江戸生艶気樺焼】
国史大辞典
江戸時代の小説、黄表紙。山東京伝画作。三冊。天明五年(一七八五)刊。題名は「江戸前うなぎの蒲焼」のもじり。金満家仇気屋の独り息子艶二郎は醜いくせにうぬぼれが強
7. 江戸生艶気樺焼(著作ID:109897)
新日本古典籍データベース
えどうまれうわきのかばやき 江戸生艶気椛焼 山東 京伝(さんとう きょうでん) 画 山東 京伝(さんとう きょうでん) 作 黄表紙 天明五刊
8. あき‐きょうげん[‥キャウゲン]【秋狂言】
日本国語大辞典
、嘉例の曾我に種々の持込、春狂言、曾我祭り、土用休、秋狂言、又顔見世の入替り」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「此あききゃうげんには、艷二郎が無利息にて金
9. あだ‐つ・く【徒付・婀娜付】
日本国語大辞典
ぢ、ふとした出来心にて、夜ごと夜ごとのあだつきあるき、明がたに斗かへりければ」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕中「うぬがやふないい男がちらつくと、女郎衆があ
10. あっち‐ら【彼方】
日本国語大辞典
*歌謡・松の葉〔1703〕三・馬方「歩めや歩め、歩まにゃならぬ、あっちらな、こっちらな」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕中「てまへがおれがとこへ来ると、あっ
11. あて も 無(な)い
日本国語大辞典
出るからが、さきに誰といふあてもなければ、物事そわそわして」(2)何の役にもたたない。*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「両ほうの腕、指のまたまで二三十ほど
12. 当ても無い
故事俗信ことわざ大辞典
)上・無馴染「先宿を出るからが、さきに誰といふあてもなければ、物事そわそわして」黄表紙・江戸生艶気樺焼(1785)上「両ほうの腕、指のまたまで二三十ほど、あても
13. あやま・る【謝】
日本国語大辞典
まいる。*歌舞伎・幼稚子敵討〔1753〕二「『サア、なんと』『誤りましたハさ』」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「そとをあるくと日にやけるであやまる。こま
14. あん‐じ【案】
日本国語大辞典
思案。計画。工夫。*咄本・春袋〔1777〕水馬「その時は、とふ云あんじだろう」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「すべてあんじが高ずると、みなこうしたものだ
15. いかり【碇・錨・
・重石・沈石】
画像日本国語大辞典
20〕二「吉原の花里が、よるの物に碇(イカリ)の模様は、定てとめるといふ心か」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「肩に金てこ、裾にはいかり」(5)紋所の名。
16. いた‐ごと【痛事】
日本国語大辞典
5〕「三会(さんくゎい)めの時、吉原にては、やりて出る也。金壱歩のいた事あり」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕中「手水(ちゃうづ)手ぬぐいをあつらへ、これも
17. いつつ‐ぶとん【五蒲団】
日本国語大辞典
〔名〕敷布団三枚、掛布団二枚の五枚重ねの蒲団。吉原では最上級の女郎が使用する。*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕中「五つぶとん、にしきの夜着(よぎ)で寝るだけ
18. いのち【命】
日本国語大辞典
三「能をせん程の者の、和才あらば申楽を作らん事易かるべし。これ此道のいのち也」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「刺青は浮気の始りなりと、両方の腕、指の股ま
19. いろ‐おとこ[‥をとこ]【色男】
日本国語大辞典
鯛の味噌津〔1779〕色男「なんでも此内での色男(イロオトコ)が買ったがいい」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「『中にちと消へたのもなくてはわるいから、あ
20. うし は 願(ねが)いから鼻(はな)を通(とお)す
日本国語大辞典
*俳諧・世話尽〔1656〕曳言之話「牛(ウシ)は願(ネガヒ)から鼻(ハナ)とをさるる」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「うしはねがいからはなをとふすと、艷
21. 牛は願いから鼻を通す
故事俗信ことわざ大辞典
俳諧・世話尽(1656)曳言之話「牛(ウシ)は願(ネガヒ)から鼻(ハナ)とをさるる」黄表紙・江戸生艶気樺焼(1785)下「うしはねがいからはなをとふすと、艶二郎
22. うち‐かた【内方】
日本国語大辞典
て、家庭の中。屋内。*狂言記・相合袴〔1660〕「いゑ、内方に御ざりまするよ」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「七十五日の日ぎりがきれ、うちかたよりは勘当
23. うら‐はら【裏腹】
日本国語大辞典
て」*政談〔1727頃〕三「家筋を立る方と、賢才を挙る方とは裏腹なることにて」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「世間の道行は、きものをきて最期の場へ行が、
24. うわ‐き[うは‥]【浮気】
日本国語大辞典
*浮世草子・好色一代女〔1686〕二・二「傾城はうは気(キ)なる男をすけるによりて」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「なんぞうわきな商売をしてみたく、色男
25. えん が 断(き)れる
日本国語大辞典
つみ「かよふ人のおびは、きれてもむすびもするが、ゑんのきれたわ、むすばれぬと」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「文(ふみ)の文句には、だいぶ伝授のあること
26. 艶二郎
世界大百科事典
山東京伝作の黄表紙《江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)》の主人公。1785年(天明5)刊。百万両分限(大金持)といわれた〈仇気屋〉の一人息子で19歳か
27. えんじろう[エンジラウ]【艷二郎】
日本国語大辞典
〔名〕(山東京伝作の黄表紙「江戸生艷気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)」の主人公の名で、その性格から出た語。主として遊里吉原で用いた)うぬぼれの強い男。自称好
28. えんじろう【艶二郎】
日本人名大辞典
山東京伝の黄表紙「江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)」の主人公。富商の仇気(あだき)屋のひとり息子。うぬぼれがつよく,色男を気どって浮き名をたてようと
29. えんじろう【艶二郎】
日本架空伝承人名事典
山東京伝作の黄表紙『江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)』の主人公。一七八五年(天明五)刊。百万両分限(大金持)といわれた「仇気屋」の一人息子で一九歳か
30. えんじろー【艶二郎】[方言]
日本方言大辞典
県方言集(内田武志)1934洒落本通言総籬凡例「艶治郎は青楼の通句とをりく也。予去々春、江戸生艶気樺焼と云いへる冊子を著してより、己恍惚うぬぼれなる客を指て云爾
31. おい‐ら【己等・俺等】
日本国語大辞典
呼〔1775〕「自(みづから)をさしていふ詞に〈略〉東国にては、おいらとも云」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「わいらはどふで死ぬものだから、おいらが介錯
32. おいらん【花魁・娼妓】画像
日本国語大辞典
*洒落本・通人の寐言〔1782〕下「部やもちからの女郎をば、おいらんとせうすべし」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「モシ おいらん。おまへをば世間で、とん
33. おおかわ‐ばし[おほかは‥]【大川橋】
日本国語大辞典
9〕「大川橋(オオカハハシ)から尻をまくって葛西へ欠落をしながらも口はへらず」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「はかま羽織にて大川ばしまでおくり申、多田の
34. おおき‐な[おほき‥]【大─】
日本国語大辞典
世草子・傾城禁短気〔1711〕六・三「面々の慰みとおもはるるは大きなちがひ也」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「此時大きな粋狂者だと、よほどうき名立けり」
35. おお‐ぼうしょ[おほ‥]【大奉書】
日本国語大辞典
*浮世草子・好色二代男〔1684〕二・五「大奉書(アフホウショ)を用捨もなくつかはれ」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「花藍(おいらん)がかいたはずの絵を
36. おおもん に 付(つ)ける
日本国語大辞典
する。*洒落本・弁蒙通人講釈〔1780〕「又大門につけられて日三日の居つづけ」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕中「艷二郎は家桜をおもひだし、〈略〉何事もない
37. おが・む[をがむ]【拝】
日本国語大辞典
おがんます」*洒落本・魂胆惣勘定〔1754〕上「おがみいすとは、いやがりあやまる事なり」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「茶をいいなんすな。おがみんす」(
38. おこ・す【起・興・熾・発】
日本国語大辞典
八「かのえびすの版木を摺る者、いろいろ人の尊むほどの姿をおこして持ちたりしが」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「此わけを板行にをこして〈略〉江戸中をうらせ
39. おさ‐な[をさ‥]【幼】
日本国語大辞典
「幼遊び」「幼顔」「幼心」「幼友達」「幼馴染」【二】〔名〕(1)「おさなな(幼名)」の略。*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「文(ふみ)の文句には、だいぶ伝
40. お‐じょちゅう[‥ヂョチュウ]【御女中】
日本国語大辞典
〔名〕(「お」は接頭語)江戸時代、女性を敬って呼ぶ語。ご婦人。*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「若旦那のお顔では、よもやこふいふ事はあるまいとおもったに、
41. おと‐こ[をと‥]【男】
日本国語大辞典
四・四「あたまつき、人に替り、男(オトコ)も勝れて、女のすくべき風(ふう)也」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「浮名もおとこのわるいも不承(ふせう)して」
42. おどり‐こ[をどり‥]【踊子】
日本国語大辞典
770〕発端「まへの河岸(かし)へ、おどり子(コ)二三人のりたるやね舟がつき」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「近所(きんじょ)の評判(ひゃうばん)のげい
43. おぼしめし‐つき【思召付】
日本国語大辞典
思召付で御座る」*黄表紙・長生見度記〔1783〕「まづ籠の思召附がきつい物だ」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「花藍がかいたはすの絵を、大奉書へから摺りと
44. かけ‐こ・む【駆込・駈込】
日本国語大辞典
始終〈略〉悉しう噺して」(3)許可もなく先方の所へ行く。押しかける。のりこむ。*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「役者のうちへ美しき娘などのかけこむを」*怪
45. かた が 無(な)い
日本国語大辞典
集り主人を評議せし事「おれが今の主人は、吝ひといふては、形(カタ)のないやつ」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「なにさ、かたもない事だのさ。みんなこしらへ
46. かな‐てこ【鉄梃】
日本国語大辞典
*雑俳・川柳評万句合‐宝暦一三〔1763〕義四「大天狗鉄てこらしいふんをひり」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「肩に金てこ裾には碇、質におゐてもながれの身
47. かみ‐すき【髪梳】
日本国語大辞典
〔名〕(1)頭髪を櫛などでとかすこと。髪をくしけずること。また、それを仕事とする人。*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕中「ついぶち所わるく、片息になって、かみ
48. かみ‐だい【紙代】
日本国語大辞典
今時の大臣唸(うな)った事もせぬもの、せめて紙代(カミダイ)取って貸したい物」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕上「こと明細(めいさい)明細。かみ代板行代にお
49. から‐ずり【空摺】
日本国語大辞典
〔名〕木版で、模様などを凹凸(おうとつ)で浮き出るように表わし、彩色しないもの。*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕下「花藍がかいたはすのゑを大奉書へからずりと
50. かわい[かはい]【可愛】
日本国語大辞典
ぞりごと、憎い男ととりつけば、かわいのものと寄添ふて、じっと見かわす顔とかほ」*黄表紙・江戸生艷気樺焼〔1785〕中「四百四病の病より、かねもちほどつらいものは