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  11. 明石(源氏物語)
新編 日本古典文学全集

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明石(源氏物語)
あかし
日本古典の最高傑作――光源氏の波瀾万丈の生涯を描いた大長編
主人公・光源氏の恋と栄華と苦悩の生涯と、その一族たちのさまざまの人生を、70年余にわたって構成。王朝文化と宮廷貴族の内実を優美に描き尽くした、まさに文学史上の奇跡といえる。藤原為時の女(むすめ)で歌人の紫式部が描いた長編で、「桐壺(きりつぼ)」から「夢浮橋(ゆめのうきはし)」までの54巻からなる。
[中古][物語]
校注・訳:阿部秋生 秋山 虔 今井源衛 鈴木日出男

〔一〕風雨やまず、京より紫の上の使者来る
〔一〕 依然として雨風がやまず、雷のおさまらぬままに幾日にもなった。源氏の君は、いよいよやりきれないことが数限りなく起ってきて、来し方行く末悲しい御身の上なので、もうとても強気でいることもおできにならず、「どうしたものだろう、こうしたことがあったからとて、都に帰ろうものなら、それもまだ世間に許されぬ身であってみれば、なおさらもの笑いになるばかりだろう。やはりここよりももっと深い山の中に分け入って姿を消してしまおうかしら」とお思いになるが、それにつけても、「波風の騒ぎにあの始末だなどと、人の口の端(は)に噂(うわさ)を立てられようし、後の世までまったくあさはかな浮名(うきな)を残すことになるのだろう」とあれこれお迷いになる。御夢の中にも、先夜とそっくり同じ姿をした異形の者ばかりがしきりに現れてはつきまとい申しているのを、ごらんになる。雲の晴れ間もなく明け暮れる有様で日数が重なってゆくにつれて、京の様子もいっそう気にかかって、このまま身を滅ぼしてしまうことになるのだろうかと心細くお思いになるが、頭をさし出すこともならぬ荒れ模様なので、わざわざお見舞に参上する人もない。 ただ二条院からは、使者が無理を押しきって、どうしたことかといった格好でずぶ濡(ぬ)れのままでやってまいった。道ですれ違
明石(源氏物語)〔一〕風雨やまず、京より紫の上の使者来る
〔二〕暴風雨つのり、高潮襲来、廊屋に落雷
かくしつつ世は尽きぬべきにやと思さるるに、そのまたの日の暁より風いみじう吹き、潮高う満ちて、浪の音荒きこと、巌も山も残るまじきけしきなり。雷の鳴りひらめくさまさらに言はむ方なくて、…
〔三〕風雨静まる、父桐壺院源氏の夢に見える
やうやう風なほり、雨の脚しめり、星の光も見ゆるに、この御座所のいとめづらかなるも、いとかたじけなくて、寝殿に返し移したてまつらむとするに、従者「焼け残りたる方も疎ましげに、そこらの…
〔四〕入道に迎えられ、明石の浦に移る
渚に小さやかなる舟寄せて、人二三人ばかり、この旅の御宿をさして来。何人ならむと問へば、舟人「明石の浦より、前の守新発意の、御舟よそひて参れるなり。源少納言さぶらひたまはば、対面して…
〔五〕入道の住いの風情、都に劣らず
浜のさま、げにいと心ことなり。人しげう見ゆるのみなむ、御願ひに背きける。入道の領じめたる所どころ、海のつらにも山隠れにも、時々につけて、興をさかすべき渚の苫屋、行ひをして後の世のこ…
〔六〕紫の上へ消息を送る 源氏の心なごむ
すこし御心静まりては、京の御文ども聞こえたまふ。参れりし使は、今は、使「いみじき道に出で立ちて悲しきめをみる」と泣き沈みて、あの須磨にとまりたるを召して、身にあまれる物ども多く賜ひ…
〔七〕明石の入道の人柄とその人の思惑
明石の入道、行ひ勤めたるさまいみじう思ひすましたるを、ただこのむすめ一人をもてわづらひたるけしき、いとかたはらいたきまで、時々もらし愁へ聞こゆ。御心地にもをかしと聞きおきたまひし人…
〔八〕初夏の月夜、源氏琴を弾き、入道と語る
四月になりぬ。更衣の御装束、御帳の帷子などよしあるさまにしいづ。よろづに仕うまつり営むを、いとほしうすずろなりと思せど、人ざまのあくまで思ひあがりたるさまのあてなるに、思しゆるして…
〔九〕入道、娘への期待を源氏に打ち明ける
いたく更けゆくままに、浜風涼しうて、月も入り方になるままに澄みまさり、静かなるほどに、御物語残りなく聞こえて、この浦に住みはじめしほどの心づかひ、後の世を勤むるさまかきくづし聞こえ…
〔一〇〕源氏、入道の娘に文を遣わす 娘の思案
思ふことかつがつかなひぬる心地して、涼しう思ひゐたるに、またの日の昼つ方、岡辺に御文遣はす。心恥づかしきさまなめるも、なかなかかかるものの隈にぞ思ひの外なることも籠るべかめると心づ…
〔一一〕朱雀帝、桐壺院の幻を見て目を病む
その年、朝廷に物のさとししきりて、もの騒がしきこと多かり。三月十三日、雷鳴りひらめき雨風騒がしき夜、帝の御夢に、院の帝、御前の御階の下に立たせたまひて、御気色いとあしうて睨みきこえ…
〔一二〕入道の娘や親たち思案にくれる
明石には、例の、秋は浜風の異なるに、独り寝もまめやかにものわびしうて、入道にもをりをり語らはせたまふ。源氏「とかく紛らはして、こち参らせよ」とのたまひて、渡りたまはむことをばあるま…
〔一三〕八月十二、三日の夜、源氏、入道の娘を訪う
忍びてよろしき日みて、母君のとかく思ひわづらふを聞きいれず、弟子どもなどにだに知らせず、心ひとつに立ちゐ、輝くばかりしつらひて、十二三日の月のはなやかにさし出でたるに、ただ「あたら…
〔一四〕都の紫の上に明石の君のことをほのめかす
二条の君の、風の伝てにも漏り聞きたまはむことは、戯れにても心の隔てありけると思ひ疎まれたてまつらんは、心苦しう恥づかしう思さるるも、あながちなる御心ざしのほどなりかし。かかる方のこ…
〔一五〕源氏、紫の上を思う 明石の君の嘆き
女、思ひしもしるきに、今ぞまことに身も投げつべき心地する。行く末短げなる親ばかりを頼もしきものにて、何時の世に人並々になるべき身とは思はざりしかど、ただそこはかとなくて過ぐしつる年…
〔一六〕赦免の宣旨下る 明石の君懐妊する
年かはりぬ。内裏に御薬のことありて、世の中さまざまにののしる。当帝の御子は、右大臣のむすめ、承香殿女御の御腹に男御子生まれたまへる、二つになりたまへば、いといはけなし。春宮にこそは…
〔一七〕源氏、明石の君と琴を弾き別れを惜しむ
明後日ばかりになりて、例のやうにいたくも更かさで渡りたまへり。さやかにもまだ見たまはぬ容貌など、いとよしよししう気高きさまして、めざましうもありけるかなと見棄てがたく口惜しう思さる…
〔一八〕源氏明石の浦を去る 明石一族の悲しみ
立ちたまふ暁は、夜深く出でたまひて、御迎への人々も騒がしければ、心も空なれど、人間をはからひて、源氏うちすててたつも悲しき浦波のなごりいかにと思ひやるかな御返り、明石年へつる苫屋も…
〔一九〕源氏帰京して、権大納言に昇進する
君は難波の方に渡りて御祓したまひて、住吉にも、たひらかにていろいろの願はたし申すべきよし、御使して申させたまふ。にはかにところせうて、みづからはこの度え詣でたまはず、ことなる御逍遥…
〔二〇〕源氏参内、しめやかに帝と物語をする
召しありて、内裏に参りたまふ。御前にさぶらひたまふに、ねびまさりて、いかでさるものむつかしき住まひに年経たまひつらむと見たてまつる女房などの、院の御時よりさぶらひて、老いしらへるど…
〔二一〕源氏、明石へ文を送る 五節と歌の贈答
まことや、かの明石には、返る波につけて御文遣はす。ひき隠してこまやかに書きたまふめり。源氏「波のよるよるいかに。嘆きつつあかしのうらに朝霧のたつやと人を思ひやるかな」 かの帥のむす…
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1. 明石(市)
日本大百科全書
と記され、『源氏物語』では「明石」が用いられている。その由来は諸説あるが、『明石市史』では赤みがかった土「赤磯(あかし)」によるとする。海岸には海食崖(がい)が ...
3. あかし【明石】地図
デジタル大辞泉
源氏物語第13巻の巻名。光源氏27歳から28歳。須磨から明石への移住、明石の上との恋愛、帰京を描く。  ...
4. あかし【明石】
日本国語大辞典
〉「須磨明石はあはれにさびしく、吉野龍田は花やかにさびし」〔二〕「源氏物語」第一三帖の名。源氏二七歳の三月から二八歳の八月まで。都を追われた源氏は明石入道の邸に ...
7. 源氏物語
日本大百科全書
夢枕(ゆめまくら)に現れた父帝の亡霊の教えに従い、明石(あかし)の海岸に居を構える明石の入道の邸(やしき)に移住した。やがて入道の娘明石の君と契って、その腹に明 ...
8. 源氏物語
世界大百科事典
表現の特徴 《源氏物語》が古来賞揚されてきた主因はその名文とされたことにある。しかし現代では,それを西洋風の近代散文に比較して〈朧写〉などとおとしめるようにもな ...
9. げんじものがたり【源氏物語】
デジタル大辞泉
もみじのが)・花宴(はなのえん)・葵(あおい)・賢木(さかき)・花散里(はなちるさと)・須磨・明石・澪標(みおつくし)・蓬生(よもぎう)・関屋・絵合(えあわせ) ...
10. げんじものがたり【源氏物語】
日本国語大辞典
すえつむはな)・紅葉賀(もみじのが)・花宴・葵・賢木(さかき)・花散里(はなちるさと)・須磨・明石・澪標(みおつくし)・蓬生(よもぎう)・関屋・絵合・松風・薄雲 ...
11. げんじものがたり【源氏物語】
国史大辞典
池田亀鑑編『源氏物語事典』、重松信弘『新攷源氏物語研究史』、玉上琢弥『源氏物語評釈』、阿部秋生・岡一男・山岸徳平編『源氏物語』(『国語国文学研究史大成』三・四) ...
13. あかし‐の‐うえ【明石の上】
デジタル大辞泉
源氏物語の登場人物。須磨に退居していた光源氏に愛されて、明石の姫君(明石の中宮)を産み、のち娘とともに上京、大堰(おおい)の邸に住む。明石の君。  ...
14. あかし‐の‐うえ[:うへ]【明石上】
日本国語大辞典
源氏物語」に出てくる女性。明石入道の娘。須磨に流寓の身となった光源氏と結ばれ、明石の中宮を産む。のち大堰(おおい)の別邸、次いで六条院に移り住む。 ...
15. あかしのおんかた【明石御方】
日本架空伝承人名事典
明石の君」とも。「明石の上」の称は不適当。『源氏物語』の登場人物の一人。父は某大臣の血を引く前播磨守(さきのはりまのかみ)で、出家してこの地に住む明石入道。彼 ...
16. あかしのきみ【明石君】
日本人名大辞典
源氏物語」の登場人物。父は某大臣の血をひく前播磨守(さきのはりまのかみ)の明石入道。父の考えで,須磨(すま)に流された光源氏とちぎり,女児を生む。のち光源氏の ...
17. あかし‐の‐ちゅうぐう【明石の中宮】
デジタル大辞泉
源氏物語の登場人物。光源氏と明石の上との娘。今上帝の中宮となり、匂宮(におうみや)らを産む。明石の姫君。明石の女御(にょうご)。  ...
18. あかし‐の‐ちゅうぐう【明石中宮】
日本国語大辞典
源氏物語」に出てくる女性。光源氏と明石の上の間に生まれる。今上(きんじょう)帝の中宮となり、春宮(とうぐう)、匂宮らを産む。明石の姫君。明石の女御。アカシノチ ...
19. あかし‐の‐にゅうどう【明石の入道】
デジタル大辞泉
源氏物語の登場人物。須磨に退居していた光源氏を明石の浦の自邸に迎える。明石の上の父。  ...
20. あかし‐の‐にゅうどう[:ニフダウ]【明石入道】
日本国語大辞典
源氏物語」の登場人物。前播磨守。須磨に流寓する源氏を明石の浦の自邸に迎え、娘の明石の上と結婚させる。 ...
21. 源氏物語/おもな登場人物
日本大百科全書
け)に襲われて急死してしまう。明石の君(あかしのきみ) 明石の入道と尼君のひとり娘。父入道の思惑から須磨(すま)流離の光源氏と結ばれる。源氏の帰京後に姫君(明石 ...
22. あ【彼】
日本国語大辞典
本人麿集〔11C前か〕「梢のみあはと見えつつ帚木のもとをもとより見る人ぞなき」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「あはとみるあはちのしまのあはれさへのこるくまな ...
23. あい[あひ]【合・会・相】
日本国語大辞典
ち)の 神安比(アヒ)うづなひ 皇御祖(すめろき)の 御霊助けて〈大伴家持〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「年頃、あひ語らひ侍れど、わたくしにいささかあひ ...
24. あい‐かたら・う[あひかたらふ]【相語】
日本国語大辞典
、それが息子(むすこ)なりける人を、監(げむ)の命婦しのびてあひかたらひけり」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「入道はかの国の得意にて、年ごろあひかたらひ侍れ ...
25. あい‐・みる[あひ:]【相見・逢見】
日本国語大辞典
ば会はむと思ひし梅の花今日の遊びに阿比美(アヒミ)つるかも〈(氏未詳)義通〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「父母にもあひみず、かなしき妻子(めこ)の顔をも ...
26. あお・ぐ[あふぐ]【仰】
日本国語大辞典
みどりこの 乳(ち)乞ふが如く 天つ水 安布芸(アフギ)てそ待つ〈大伴家持〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「手をおしすりてあふぎ居たり」*大鏡〔12C前〕 ...
27. あかれ【散・別】
日本国語大辞典
々になっている、あるグループ。分(ぶん)。流れ。*源氏物語〔1001〜14頃〕若菜下「かたがたの人だまひ、上の御方の五つ、女御殿の五つ、明石の御あかれの三つ、目 ...
28. あき の 田(た)の実(み)
日本国語大辞典
秋の田ですっかり熟している稲の実。*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「此の世の設(まう)けに、秋のたのみを刈りをさめ、残りの齢(よはひ)積むべき稲の倉町(くらま ...
29. あきら‐か【明─】
日本国語大辞典
の為にそのあきらかなることを暗うせず」(ロ)景観が明るく、広く開けているさま。*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「月ごろの御すまひよりは、こよなくあきらかに、な ...
30. あけ‐く・れる【明暮】
日本国語大辞典
下・天祿三年「ことさわがしくてあけくるるも、人目いかにと思ふ心あるまで音なし」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「雲間なくてあけくるる日数に添へて、京の方もいと ...
31. あ‐ご【吾子】
日本国語大辞典
撃ちてし止まむ」*落窪物語〔10C後〕一「人なくては大事なり。よきあこたちのつかひ人と見置きたりつる物を」*源氏物語〔1001〜14頃〕空蝉「あこはらうたけれど ...
32. あさ・い【浅】
日本国語大辞典
ミドリ」(ロ)香が強くない。香がほのかである。*源氏物語〔1001〜14頃〕梅枝「花の香は散りにし枝にとまらねど移らむ袖にあさくしまめや」*源氏物語〔1001〜 ...
33. nbsp;あさぎり‐の【朝霧─】
日本国語大辞典
え鳥の 片恋妻 朝鳥の〈一云 朝霧(あさぎりの)〉 通はす君が〈柿本人麻呂〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「嘆きつつあかしの浦にあさ霧のたつやと人を思ひや ...
34. あし 立(た)たず
日本国語大辞典
に蛭子が三歳になっても足が立たなかったとあるのによる)三歳。また、三年のこと。*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「わたつ海にしなへうらぶれひるの子のあしたたざり ...
35. あそび【遊】
日本国語大辞典
するがたのしさ」*枕草子〔10C終〕二一四・あそびは夜「あそびは夜。人の顔見えぬほど」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「をりをりの御あそび、その人かの人の琴、 ...
36. あと【後】
日本国語大辞典
、人の死後。死後の霊。亡きあと。また、死後に行く世界。後世。転じて、追善供養。*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「更にのちのあとの名をはぶくとても、たけき事もあ ...
37. あと【跡】
日本国語大辞典
九一「きみがゆくこしのしら山しらねども雪のまにまにあとはたづねん〈藤原兼輔〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「猶これより深き山を求めてや、あとたえなましとお ...
38. あと の 名(な)
日本国語大辞典
死んだ後に伝わる評判。のちの名。*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「さらにのちのあとの名をはぶくとても、たけき事もあらじ」 ...
39. あと を 垂(た)る
日本国語大辞典
、菩薩が衆生(しゅじょう)を救うため、かりに神や偉人となって此の世に現われる。*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「住吉の神、ちかき境(さかひ)を鎮(しづ)め守り ...
40. 天児
世界大百科事典
守ると信じられていた。人形には金箔で鶴亀などの紋をつけた白小袖を着せた。《源氏物語》の〈薄雲〉〈若菜上〉にもこれが見え,明石の姫君が皇子を生み,紫の上が天児を手 ...
41. あまた‐かけ【数多─】
日本国語大辞典
〔名〕(「かけ」は一人で背負える程度の量をいう)多くのかけ。いくつもの荷。*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「御よそひは、言ふべくもあらず、御衣櫃(みぞびつ)あ ...
42. あや‐し・い【怪・妖・奇】
日本国語大辞典
*枕草子〔10C終〕三三・説教の講師は「あやしからん女だに、いみじう聞くめるものを」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「あやしき海士(あま)どもなどの、たかき人 ...
43. あや‐な・い【文無】
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二「あやめぐさ あやなき身にも 人なみに かかる心を 思ひつつ〈大中臣能宣〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「さすがに、心とどめて恨み給へりし折々、などて、 ...
44. あら・い【荒・粗】
日本国語大辞典
頃〕承平五年正月一八日「なほおなじところにあり。うみあらければ、ふねいださず」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「風いみじう吹き、潮高う満ちて浪の音あらき事」* ...
45. ある 限(かぎ)り
日本国語大辞典
道の糧(かて)食物(くひもの)に、殿の内の絹、綿、銭など、ある限りとり出でて添へて遣はす」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「広陵といふ手をあるかぎりひきすまし ...
46. あわじ‐しま[あはぢ:]【淡路島】
日本国語大辞典
淡路島(あはぢしま) 中に立て置きて 白波を 伊予に回らし 居待月 明石の門ゆは 夕されば 潮を満たしめ〈作者未詳〉」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「ただ、 ...
47. あわれ‐・ぶ[あはれ:]【哀・憐】
日本国語大辞典
又は所につけて俤忘れがたきに催さるる成べし」(2)「あわれむ(哀)(2)」に同じ。*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「もし年頃老法師の祈り申し侍る神仏のあはれび ...
48. い【寝・眠】
日本国語大辞典
)玉手(たまで)さし枕(ま)き 股長(ももなが)に 伊(イ)は寝(な)さむを」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「いとどほけられて、昼は日一日(ひひとひ)いをの ...
49. いい‐お・く[いひ:]【言置】
日本国語大辞典
りたるに、なかりければ、かくなんまできたりつるといひおきてかへりたるつとめて」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「退きて咎(とが)なしとこそ、昔さかしき人も、い ...
50. いい‐わ・ぶ[いひ:]【言詫】
日本国語大辞典
ひとりごちけれど、さらに答へする人もなかりければ、いひわびてぞ出でて来にける」*源氏物語〔1001〜14頃〕明石「御返いと久し。内に入りてそそのかせど、女はさら ...
「明石(源氏物語)」の情報だけではなく、「明石(源氏物語)」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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