1. かうわか-まひ【幸若舞】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕室町初期、桃井直詮(幼名、幸若丸)が作った舞曲。平曲や曲舞の曲節に仏教の声明の曲節を取り入れたもので、烏帽子・直垂姿で演じられた。 ...
2. 幸若舞
日本大百科全書
442)の条であるが、このころには各地に幸若舞が存在しており、なかでも越前(えちぜん)幸若が世間の好評を得ていたようすが他の記録からうかがわれる。幸若舞は題材を ...
3. 幸若舞[百科マルチメディア]
日本大百科全書
瀬高町大江の
幸若舞(こうわかまい)。国指定重要無形民俗文化財 福岡県みやま市 大江天満神社
公益社団法人福岡県観光連盟
...4. 幸若舞
世界大百科事典
離れ,舞も行わなくなった。幸若舞が人気を博した室町時代には,他に大頭(だいがしら),笠屋などの流派もあったが,これらの舞も幸若舞と呼ぶことがある。地方でも,室町 ...
5. こうわか‐まい【幸若舞】
デジタル大辞泉
室町時代に流行した、曲舞(くせまい)系統の簡単な舞を伴う語り物。南北朝時代の武将桃井直常(もものいなおつね)の孫、幸若丸直詮が始めたと伝える。題材は軍記物が多く ...
6. こうわかまい【幸若舞】
国史大辞典
幼名幸若丸であった桃井直詮(なおあき)がこの芸を創始したので幸若舞と称するのだという伝えがなされるけれども、信じがたい。現存する幸若舞曲の詞章は、前期曲舞と非常 ...
7. 幸若舞
デジタル大辞泉プラス
したとされる『敦盛』が有名。現在伝承されているものは福岡県みやま市瀬高町大江に伝わる「大頭流幸若舞」の8曲のみで、毎年1月に大江天満神社で奉納舞が披露される。1 ...
8. こうわか‐まい[カウわかまひ]【幸若舞】
日本国語大辞典
長裃(ながかみしも)姿で小鼓を伴奏に演じる。こうわか。*応仁別記〔15C末か〕「石見太郎左衛門尉は三条殿に幸若舞のありし、終て群集人々かへりに、辻切の様に山名殿 ...
9. さいわか‐まい[‥まひ]【幸若舞】
日本国語大辞典
〔名〕(「さいわか」は「幸若(こうわか)」を誤って「さきわか」と読んだものの変化した形か)「こうわかまい(幸若舞)」に同じ。 ...
10. 幸若舞 (見出し語:舞【篇】)
古事類苑
樂舞部 洋巻 第1巻 739ページ ...
11. 幸若舞 1 百合若大臣(ゆりわかだいじん)他
東洋文庫
歴史上の人物や伝説的英雄の戦いと,複雑な人間模様につつまれた物語を謡い,舞う幸若舞。中世末期,民衆や武士に愛好されて広く流行した幸若舞は能や歌舞伎にもふかい影響 ...
12. 幸若舞 2 景清(かげきよ)・高館(たかだち)他
東洋文庫
歴史上の人物や伝説的英雄の戦いと,複雑な人間模様につつまれた物語を謡い,舞う幸若舞。中世末期,民衆や武士に愛好されて幸若舞は広く流行し,能や歌舞伎にもふかい影響 ...
13. 幸若舞 3 敦盛・夜討曾我他
東洋文庫
歴史上の人物や伝説的英雄の戦いと,複雑な人間模様につつまれた物語を謡い,舞う幸若舞。中世末期,民衆や武士に愛好されて幸若舞は広く流行し,能や歌舞伎にもふかい影響 ...
14. 大頭流幸若舞
デジタル大辞泉プラス
民俗芸能。軍記物語を主題とする舞の一種で、毎年1月に大江天満神社で奉納される。1976年、「幸若舞」として国の重要無形民俗文化財に指定。 2013年04月 ...
15. 間狂言
世界大百科事典
雑芸が併せて演じられた。それを〈アイの狂言〉または〈アイの物〉と呼ぶ。歌舞伎踊や浄瑠璃操り,幸若舞,放下(ほうか),蜘(くも)舞などの諸芸能の間でも,それぞれ間 ...
16. あいのきょうげん【間(合)狂言】
歌舞伎事典
種種の雑芸が併せて演じられた。それを〈あいの狂言〉または〈あいの物〉と呼ぶ。歌舞伎踊や浄瑠璃操り、幸若舞、放下、蜘舞などの諸芸能の間でも、それぞれ間狂言がはさま ...
17. あこや【阿古屋】
日本架空伝承人名事典
討ち取らせ、二人の若を世に立てて、跡の栄華にほこらん」と、思ひすました阿古王が、心の内こそ恐ろしき。幸若舞景清 これは扨置き。阿古屋の前、弥石(いやいし)、弥若 ...
18. あたか【安宅】
国史大辞典
主従が現在の不遇をなげいていると富樫のおわびの酒が届く。弁慶の男舞があり、一行は奥州へ下る。『義経記』や幸若舞曲の「富樫」「笈捜」などに素材をあおいでいる。小書 ...
19. あたか【安宅】石川県:小松市/旧能美郡地区/安宅町
日本歴史地名大系
「義経記」ではとりたてて事件が記されないが、謡曲「安宅」は観世小次郎信光の作といわれ、「義経記」や幸若舞曲「富樫」(一名「安宅」)「笈捜」を素材にしたもので、奥 ...
20. あたか【安宅】[能曲名]
能・狂言事典
勧めるので、弁慶は杯を受けて舞を舞い(〈男舞〉)、虎口を逃れる思いで道を急ぐ。 『義経記』や幸若舞曲《富樫》《笈(おい)さがし》などと素材を一にし、悲運の英雄義 ...
21. 安達盛長
世界大百科事典
々の常識からすると,盛長の夢見は頼朝を反平家の謀反に踏みきらせた有力な原因にあげられる。なお幸若舞曲にも《夢あわせ》があり,〈ここに物のめでたきは〉に始まり〈末 ...
22. あだちもりなが【安達盛長】
日本架空伝承人名事典
々の常識からすると、盛長の夢見は頼朝を反平家の謀反に踏みきらせた有力な原因にあげられる。なお幸若舞曲にも『夢あわせ』があり、「ここに物のめでたきは」に始まり「末 ...
23. 敦盛
世界大百科事典
(1)幸若舞曲の曲名。作者,成立年次不詳。上演記録の初出は1567年(永禄10。《言継卿記》)。熊谷直実は一ノ谷合戦で心ならずも平敦盛を討つことになり,敦盛の父 ...
24. あつもり【敦盛】
デジタル大辞泉
⇒平敦盛(たいらのあつもり)
幸若舞曲。平家物語などの、熊谷直実(くまがいなおざね)が平敦盛を討ち、無常を感じて出家した話に取材。
...25. あつもり【敦盛】
日本国語大辞典
蓮生(れんしょう)と名を改め、一の谷に来る。そこに敦盛の霊が現われ、最期のさまを語る。〔三〕幸若舞曲。「平家物語」「源平盛衰記」の熊谷直実(なおざね)が平敦盛を ...
26. あら‐しょうや
日本国語大辞典
「しょう」の語源として、「枝葉」「支用」が考えられているが〔錦芥抄・安斎随筆〕、この説は謡曲の古写本、幸若舞、抄物資料などの文字表記と意味とから考えられたものと ...
27. アラビアン・ナイト 2 1ページ
東洋文庫
〈対馬夜話〉㎜訓蒙画解集・無言道人筆記飼鯖江糠校瀦 こうわかまい 荒木 繁獅川棚幸若舞全二巻 池田 廣司編注 ...
28. いせのさぶろう【伊勢三郎】
日本架空伝承人名事典
かき切て。四十三にてうたれたる。よしもりが心中をば。貴賤上下をしなへ。かむぜぬ人はなかりけり幸若舞清重 伊勢の三郎義盛は足音しづかに罷出。謹で頭をさけ。めかいの ...
29. いちねんみだぶつ 即滅無量罪(そくめつむりょうざい)
日本国語大辞典
この句は「宝王論」や「往生本縁経」にいうところといわれるが、実は不明。「一遍上人語録」「平家物語」「謡曲」「幸若舞曲」などに用いられている語。一念彌陀。一念彌陀 ...
30. 一休ばなし(仮名草子集) 236ページ
日本古典文学全集
合戦などで相手の首を打ち落とす時に相手を見下して言う。「和田がほそくび、ちうにづむどうちおとし」(幸若舞曲・和田宴)。事の善し悪しを論じる範囲を越えていること。 ...
31. 一休ばなし(仮名草子集) 237ページ
日本古典文学全集
つかみて引上て首をかく。水もたまらず切れにけり」(平家)。「御首をみづもたまらずかきおとし」(幸若舞曲・あつもり)。「掻き煮る」のイ音便。「かい」は接頭語。「空 ...
32. 一休ばなし(仮名草子集) 313ページ
日本古典文学全集
は通るが「見ぐるし。きやつばら」がいいか。「いやいや、きやつばら身をすつる者によせあはせ」(幸若舞曲・和田宴)。 ...
33. 一休ばなし(仮名草子集) 336ページ
日本古典文学全集
い」(虎寛本狂言・文相撲)。「いのりにも、みやうもんにも、又は後生のうつたへにもなるべし」(幸若舞曲・馬ぞろへ)。遠慮する。気兼ねする。→二四一ページ注一九。 ...
34. 一休ばなし(仮名草子集) 345ページ
日本古典文学全集
比丘尼が受持する戒律で、比丘尼の具足戒。「五百かいをたもてば縁覚となる。これも仏にえならず」(幸若舞曲・大織冠)。数を数えるときの目安になる数。在家の人の守るべ ...
35. 伊吹
世界大百科事典
幸若舞曲の曲名。別名〈伊吹落〉。作者,成立年次不詳。1593年(文禄2)の写本が現存。上演記録の初出は94年(《言経卿記》)。平治の合戦に敗走する源頼朝は,伊吹 ...
36. 入鹿
世界大百科事典
幸若舞曲の曲名。別名《鎌足》《入鹿大臣》。作者,成立年次不詳。上演記録の初出は1581年(天正9)(《家忠日記》)。藤原鎌足による蘇我入鹿退治の物語で,舞曲《大 ...
37. 絵姿女房
日本大百科全書
満野長者(まんのちょうじゃ)譚では、「炭焼き長者」と複合して後段をなし、その「絵姿女房」の部分は、古く、幸若舞(こうわかまい)の「烏帽子折(えぼしおり)」のなか ...
38. 越前[町]
世界大百科事典
に当たる低地,西部は丹生山地が占め,低地と山地は断層で接する。中心集落の西田中は江戸時代には幸若舞で知られる幸若氏の領地として栄えた。天王川,和田川沿いの肥沃な ...
39. 烏帽子折
世界大百科事典
(1)幸若舞曲の曲名。作者,成立年次不詳。題名の初出は1551年(天文20)(《陰徳太平記》),上演記録の初出は63年(永禄6)(《言継卿記》)。鞍馬を出た牛若 ...
40. えぼし‐おり[‥をり]【烏帽子折】
日本国語大辞典
扱ったもので、前場でその元服を、後場では盗賊熊坂長範を討ったことを描く。「熊坂」とは類似曲。〔二〕幸若舞。謡曲の「烏帽子折」「熊坂」と近似した内容。古浄瑠璃「牛 ...
41. えんしゅうなだ【遠州灘】静岡県:総論
日本歴史地名大系
伊勢国安濃津(現三重県津市)から舟で護送される途中、「天竜灘」で大風・大波に襲われており(「平家物語」巻五)、幸若舞曲「文覚」では「かのなたと申は、東国一の悪所 ...
42. おおえむら【大江村】福岡県:山門郡/瀬高町
日本歴史地名大系
ている幸若舞(国指定重要無形民俗文化財)が現在も行われている。天明七年(一七八七)に小田村の重富次郎吉直元から相伝された松尾平三郎増墺が村内に広めたと伝える。大 ...
43. 奥浄瑠璃
世界大百科事典
を用い,宝暦(1751-64)ころから三味線にかけられた。曲節は古浄瑠璃の系統か,平曲,幸若舞曲(幸若舞)の系統か不明。三味線の伴奏法には平曲に類似するところが ...
44. 織田信長
日本大百科全書
加え、安土にセミナリオ、京都に南蛮寺(なんばんじ)の建設を認めている。また相撲を好み、芸能では幸若舞(こうわかまい)をたしなみ、桶狭間合戦に赴く朝、かねて好む『 ...
45. おだむら【小田村】福岡県:山門郡/瀬高町
日本歴史地名大系
)には幸若舞の継承者桜井次左衛門・重富次郎吉らが出ている。天明七年(一七八七)に松尾平三郎が大江村に幸若舞を伝える以前に、当村一帯に広がっていたものであろう(「 ...
46. おとぎぞうし【御伽草子】
国史大辞典
小説的構想に富んでいるといえよう。なお御伽草子と同様に、絵草子にされて読まれたものに当時流行した幸若舞の詞章が幾つかあり、その内容は義経や曾我兄弟の仇討ちをテー ...
47. 伽婢子 2 265ページ
東洋文庫
の谷の合戦の時熊谷次郎直実に首を斬られ(一六 歳)、無常を感じた直実が出家する話は、謡曲「敦 盛」、幸若舞曲「敦盛」、また浄瑠璃『一谷徽軍 記』等で有名。一一六 ...
48. おにゅうむら【遠敷村】福井県:小浜市
日本歴史地名大系
三嶋の西側谷間字湯谷には室町期の守護被官内藤氏の館跡があったと伝える。近世には湯谷の東側を舞々谷とよび、越前幸若舞の一派が居住して幸福座と称した。同座宛元文二年 ...
49. おんがく【音楽】
国史大辞典
た猿楽は形式化して狂言を生み、能楽と直結して武家芸術の中心をなした。その他これのやや俗化した幸若舞もこの時代の武家芸能の一つとして喜ばれた。一方前時代に起った平 ...
50. おんぎょく【音曲】
国史大辞典
『風姿花伝』の「音曲、はたらき、舞なんど」、「音曲能」(動作よりも音楽に比重をおいた能)、「幸若音曲」(「幸若舞曲」の音楽のみを奏すること)などはこの用例。この ...