1. わかんらうえいしふ【和漢朗詠集】
全文全訳古語辞典
[書名]平安中期の歌謡集。藤原公任撰。一〇一三年(長和二)頃の成立。朗詠に適する漢詩約五百九十句、和歌約二百二十首を、春・夏・秋・冬・雑の五部に分けて収める。こ ...
2. 和漢朗詠集
日本大百科全書
平安時代中期の歌謡。二巻。『和漢朗詠抄』『倭漢抄』『四条大納言(だいなごん)朗詠集』などともいう。藤原公任撰(きんとうせん)。「和漢」とは和歌と漢詩文をさし、朗 ...
3. 和漢朗詠集
世界大百科事典
平安中期の詩歌選集。2巻。藤原公任撰。寛仁(1017-21)ごろの成立か。平安前期から,文人貴族は《白氏文集》など中国の漢詩文を規範として模倣し,とくに華麗な対 ...
4. わかんろうえいしゅう【和漢朗詠集/倭漢朗詠集】
デジタル大辞泉
平安中期の詩歌集。2巻。藤原公任撰。長和2年(1013)ごろの成立か。朗詠に適した白居易などの漢詩文の秀句約590首と紀貫之(きのつらゆき)・凡河内躬恒(おおし ...
5. わかんろうえいしゅう[ワカンラウエイシフ]【和漢朗詠集・倭漢朗詠集】
日本国語大辞典
平安中期の詩歌集。二巻。藤原公任撰。和歌と漢詩句のすぐれたものを選び、上巻四季、下巻雑を一〇八項目に部類し、五八八首の漢詩句と二一六首の和歌を収めたもの。漢詩は ...
6. わかんろうえいしゅう【和漢朗詠集】
国史大辞典
[参考文献]五島美術館編『和漢朗詠集の古筆』、山内潤三・木村晟・栃尾武編『和漢朗詠集私注』(『新典社叢書』一〇)、西生永済・北村季吟『和漢朗詠集註』(『日本歌謡 ...
7. 和漢朗詠集(わかんろうえいしゅう)
古事類苑
樂舞部 洋巻 第1巻 281ページ ...
8. 和漢朗詠集
日本古典文学全集
歌人・歌学者の藤原公任(きんとう)が、朗詠に適した名詩(588首の漢詩句)、名歌(216首の和歌)を編んだ歌謡集。漢詩では、白居易、菅原文時、菅原道真、大江朝綱 ...
9. 『和漢朗詠集』
日本史年表
1018年〈寛仁2 戊午④〉 この年前後 『和漢朗詠集』 成るか。 1041年〈長久2 辛巳〉 1・1 藤原公任 没(扶桑略記).生前 『和漢朗詠集』 を撰す。 ...
10. わかんろうえいしゅうぎれ【和漢朗詠集切】
国史大辞典
平安時代の歌謡集『和漢朗詠集』の古筆切で、書写本・断簡が残る。今日現存する『和漢朗詠集』の書写本のうち、完本としては『粘葉本和漢朗詠集』『雲紙本和漢朗詠集』『関 ...
11. でっちょうぼんわかんろうえいしゅう【粘葉本和漢朗詠集】
国史大辞典
平安時代中期書写になる『和漢朗詠集』の写本。伝藤原行成筆。御物。上下二冊を完本で伝える。名称は、同じく宮内庁御物として伝わる雲紙(くもがみ)本和漢朗詠集(二巻) ...
12. 明石(源氏物語) 242ページ
日本古典文学全集
「琴の音に峰の松風かよふらしいづれの緒よりしらべそめけむ」(拾遺集・雑上 斎宮女御、古今六帖・五、和漢朗詠集・巻下)。入道は、娘のことをほのめかすことができて興 ...
13. あき の 心(こころ)
日本国語大辞典
(1)秋という季節に人々が感じる、万事につけてものさびしい感じ。秋の本質的な情感。秋の本質。*和漢朗詠集〔1018頃〕上・秋興「物の色は自ら客の意を傷ましむるに ...
14. あき の 霜(しも)
日本国語大辞典
)刀剣の異名。特に、よく切れる刀。その冷たく鋭い姿が秋季の霜のようであるところからいう。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・将軍「雄剣腰に在り、抜けばすなはち秋の霜三 ...
15. あき の 水(みず)
日本国語大辞典
(1)秋の出水。また、水かさの増した秋の川水。秋水(しゅうすい)。《季・秋》*和漢朗詠集〔1018頃〕上・月「秋の水漲(みなぎ)り来って船の去ること速(すみや) ...
16. 総角(源氏物語) 281ページ
日本古典文学全集
「世の中を何にたとへむ朝ぼらけ漕ぎゆく舟のあとの白波」(拾遺・哀傷 沙弥満誓、古今六帖・三、和漢朗詠集下)。匂宮。ここでは単に女性相手の好色よりも範囲が広く、人 ...
17. 総角(源氏物語) 332ページ
日本古典文学全集
きところ。「山寺の入相の鐘の声ごとに今日も暮れぬと聞くぞ悲しき」(拾遺・哀傷 読人しらず、和漢朗詠集・巻下・雑・山家)。「夕月夜にけふもくれぬと観じ給ふ也。姫君 ...
18. あした に 紅顔(こうがん)ありて夕(ゆう)べに白骨(はっこつ)となる
日本国語大辞典
、たちまちに白骨となって朽ち果てるの意で、生死の測り知れないこと、世の無常なことにいう。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・無常「朝に紅顔あって世路に誇れども、暮(ゆ ...
19. 朝(あした)には紅顔(こうがん)ありて夕べには白骨(はっこつ)となる
デジタル大辞泉
《和漢朗詠集・下の「朝に紅顔あって世路に誇れども、暮(ゆふべ)に白骨となって郊原に朽ちぬ」から》この世は無常で、人の生死は予測できないことをいう。 ...
20. 葦手
世界大百科事典
集》の躬恒集,忠岑集,順集の料紙下絵や永暦1年(1160)藤原伊行書写奥書のある葦手下絵《和漢朗詠集》,厳島神社蔵《平家納経》の方便品,分別功徳品,普門品など各 ...
21. あしでえ【葦手絵】
国史大辞典
寺本『三十六人家集』の『元真集』下絵は古い形を伝えているが、永暦元年(一一六〇)の伊行筆『和漢朗詠集』下絵や長寛二年(一一六四)の『平家納経』の見返絵などは、か ...
22. あしでえわかんろうえいしょう[あしでヱワカンラウエイセウ]【蘆手絵和漢朗詠抄】
日本国語大辞典
藤原伊行(これゆき)筆の和漢朗詠集の写本。二巻。永暦元年(一一六〇)筆。葦手絵で流水、草木を描いた下絵つきで有名。国宝。 ...
23. 排蘆小船(近世随想集) 262ページ
日本古典文学全集
『和名抄』二〇「欵冬、…〔一本冬東ニ作ル。和名夜末不々木 一ニ云ハク、夜末布木〕万葉集ニ云ハク、山吹花」。『和漢朗詠集』以下、表記例が多いが、正しくは欵冬は日本 ...
24. 東屋(源氏物語) 101ページ
日本古典文学全集
く…」(九九ページ)。薫の浮舟執心。「班女ガ閨中ノ秋ノ扇ノ色 楚王ガ台ノ上ノ夜ノ琴ノ声」(和漢朗詠集・雪 尊敬)。第一句は、漢の成帝の愛妃の班婕妤が趙飛燕のため ...
25. あそぶ 糸遊(いとゆう)
日本国語大辞典
「あそぶ(遊)糸」に同じ。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・晴「かすみ晴れみどりの空ものどけくてあるかなきかにあそぶいとゆふ〈作者未詳〉」*六百番歌合〔1193頃〕 ...
26. あと を=暗(くら)くす[=暗(くろ)うす]
日本国語大辞典
まさなきまで、いにしへの墨書の上手ども、あとをくらうなしつべかめるは、かへりて、けしからぬわざなり」*和漢朗詠集〔1018頃〕下・閑居「跡(あと)を晦(くら)う ...
27. あま の 子(こ)
日本国語大辞典
へだて給ひしかばなん、つらかりし」(2)(船に住んで世をすごす意から)遊女。あそびめ。うかれめ。ながれめ。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・遊女「白浪のよするなぎさ ...
28. あられ【霰】
日本国語大辞典
・二三三八」では霰降る夜の独り寝のわびしさを詠む、後の和歌の先蹤となるとらえ方がみえる。「和漢朗詠集」「古今六帖」では霰が歌題とされていて、「堀河百首」で冬の歌 ...
29. あん‐き【安危】
日本国語大辞典
〔名〕(「あんぎ」とも)安全と危険。安全であるか、危険であるかということ。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・帝王「四海の安危は掌の内に照らし、百王の理乱は心の中に懸 ...
30. あん‐せい【暗声】
日本国語大辞典
窓声」とあるのによる)暗い雨音。暗い雨が窓を打つ音。あんしょう。*和漢朗詠集〔1018頃〕上・雨「斜脚は暖風の先づ扇ぐ処 暗声は朝日のいまだ晴れざる程〈慶滋保胤 ...
31. あん‐てん【暗天】
日本国語大辞典
〔名〕暗い空。*
和漢朗詠集〔1018頃〕下・禁中「
人暁に唱(とな)ふ 声明王の眠りを驚かす 鳧鐘(ふしょう)夜鳴る 響暗天の聴(
...32. 安東聖空
日本大百科全書
近藤雪竹(1863―1928)に師事して漢字を学ぶ。かなは、平安朝の代表的古筆『粘葉本(でっちょうぼん)和漢朗詠集』に範を求め独習。のち、かな書道研究誌『かなと ...
33. い‐あい[ヰ‥]【遺愛】
日本国語大辞典
〔名〕(1)死んだ人が、生前たいせつにしていたもの。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・懐旧「齢(よはひ)を促(つづ)むる良木のそれ摧(くだ)けたる歎き 遺愛の甘棠の ...
34. い‐い【依依】
日本国語大辞典
*懐風藻〔751〕和藤江守詠裨叡山先考之旧禅処柳樹之作〈麻田陽春〉「日月荏苒去。慈範独依依」*和漢朗詠集〔1018頃〕上・七夕「二星たまたま逢へり、いまだ別緒依 ...
35. い‐き【異気】
日本国語大辞典
也」(3)異なる種類のもの。異種。*和漢朗詠集〔1018頃〕上・鶯〈菅原文時〉「同類を相求むるに感ず 離鴻去雁の春の囀りに応ず 異気を会して終に混ず ...
36. いき‐ざし【息差】
日本国語大辞典
しけはひ、思ひ出づるもゆゆしき事限りなし」(3)ようす。けはい。気色。風采(ふうさい)。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・妓女「気調のいきざしは兄のごとし、崔季珪が ...
37. い‐けん[ヰ‥]【遺賢】
日本国語大辞典
〔名〕官吏にならないで民間にいる有能な人物。広く認められないでいる立派な人。*和漢朗詠集〔1018頃〕上・鶯「鶏すでに鳴いて忠臣旦(あした)を待つ 鶯いまだ出で ...
38. い‐だい【異代】
日本国語大辞典
〔名〕異なった時代。別の世代。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・交友「蕭会稽が古廟を過(よ)ぎつし、託(つ)けて異代(いたい)の交りを締(むす)べり〈大江朝綱〉」* ...
39. いち‐じょう【一乗】
仏教語大辞典
いち‐じょう 一乗 の文妙文 一乗真実の教えを説く経文のこと。主として『法華経』の文。 和漢朗詠集 下・仏事〈保胤〉 「已終未習千年役儻得難逢一乗文」 ...
40. いちじょう の=文(もん)[=妙文(みょうもん)]
日本国語大辞典
仏語。一乗真実の教えを説く経文のこと。主として法華の経文。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・仏事「已(すで)に未(いま)だ習はざる千年の役(やく)を終へぬ、儻(たま ...
41. 一乗の文
仏教語大辞典
一乗真実の教えを説く経文のこと。主として『法華経』の文。 和漢朗詠集 下・仏事〈保胤〉 「已終未習千年役儻得難逢一乗文」 ...
42. いち‐ねん【一念】
日本国語大辞典
一度念仏を唱えること。
多念。*
和漢朗詠集〔1018頃〕下・仏事「一念といふとも必らず感応す これを巨海の涓露(けんろ)を納るるに喩ふ
...43. いち‐よう[‥エフ]【一葉】
日本国語大辞典
葉者寡矣」(2)(形状が似ているところから)舟一そう。また、一そうの舟。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・餞別「九枝の灯尽きて唯暁を期す、一葉の舟飛んで秋を待たず〈 ...
44. 一休ばなし(仮名草子集) 358ページ
日本古典文学全集
・巻一)。少年。男色の相手の少年。年若くて血色のよい顔。「朝に紅顔あつて世路に誇れども」(和漢朗詠集下・無常)。黒くてつやのある髪。緑の黒髪。沙弥と喝食。 ...
45. いっ‐きょく【一曲】
日本国語大辞典
風俗楽
歌舞一曲退出」*
和漢朗詠集〔1018頃〕上・月「郷涙数行征戍の客、棹歌一曲釣漁の翁〈慶滋保胤〉」*音曲声出口伝〔141
...46. いっ‐さん【一盞】
日本国語大辞典
〔名〕(1)一つのさかずきや皿。*和漢朗詠集〔1018頃〕上・冬夜「一盞の寒燈は雲外の夜、数盃の温酎は雪の中の春〈白居易〉」*文明本節用集〔室町中〕「一盞 いっ ...
47. いっ‐すい【一穂】
日本国語大辞典
」(2)穂と形の似ているもの一つ。灯火や細く立ち昇る煙などにいう。*和漢朗詠集〔1018頃〕下・猿「人煙一穂秋の村僻(さ)かれり、猿の叫び三声暁峡深し〈紀長谷雄 ...
48. いっ‐せい【一声】
日本国語大辞典
〔名〕(1)ひとこえ。また、一つの響きや音。*和漢朗詠集〔1018頃〕上・納涼「池冷やかにして水に三伏の夏なし 松高うして風に一声の秋あり〈源英明〉」*蔗軒日録 ...
49. いっせい の 山鳥(さんちょう)
日本国語大辞典
一声鳴くホトトギス。*和漢朗詠集〔1018頃〕上・郭公「一声の山鳥は曙雲の外、万点の水蛍は秋の草の中〈許渾〉」*宴曲・宴曲集〔1296頃〕一・郭公「然るを一声の ...
50. いっ‐てき【一滴】
日本国語大辞典
〔名〕ひとしずく。一
(いってい)。*
和漢朗詠集〔1018頃〕上・十五夜「金膏一滴秋の風の露、玉匣三更冷漢の雲〈菅原文時〉」*雑談集〔130
...